
大事なお家のサイディングにコケが生えてきて、お悩みではありませんか?
見た目も良くないですし、放っておいていいものか分からず不安ですよね。
実は、コケはそのままにしておくと、お家そのものだけでなく健康にも悪影響をおよぼす恐れがあるものです。
そのため、サイディングは常に綺麗な状態に保っておくことが理想です。
ここでは、サイディングにコケが生えてしまう原因と、放置してはいけない2つの理由、自分で対処可能か見分けるポイントをご紹介します。
さらに、綺麗になった外壁を守っていくための予防策まで解説します。
読み終えていただければ、サイディングのコケのお悩みから解放されて気持ち良く過ごすことができるはずです。
ぜひ最後までお読みください。
目次
1章 サイディングにコケが生える原因
そもそもコケは、適度な水分と栄養がある場所に生えてくるものです。
なぜサイディングがコケの繁殖できる場所になってしまうのか、よくある原因を見ていきましょう。
1-1 防水効果切れ
サイディングにコケが生える大きな原因のひとつが、外壁の防水効果の低下です。
サイディングの表面は新築時に塗装されており、雨水を弾く防水機能(塗膜)を持っています。
▼塗膜の防水効果がある外壁。水をかけてもしっかり弾いています。

しかしこの塗膜は、紫外線の影響で年数とともに少しずつ劣化していきます。
防水効果が弱くなると、外壁の表面に水分が残りやすくなります。
▼塗膜の防水効果が弱っている外壁。水を吸い込んで、そこだけ色が濃くなっています。

日本の住宅で多く使われているサイディングはセメントを主成分としているため、水分を吸収しやすい性質があります。
そのため、湿った状態が続くとコケが繁殖しやすい環境になってしまうのです。
つまり、サイディングに生えたコケは防水効果が切れているサインなのです。
1-2 日当たりや風通しの悪さ
2つ目の原因は、日当たりや風通しの悪さです。
コケは湿度の高い環境を好むため、建物の北側や軒下、常に日陰になっている場所で繁殖します。
こうした場所は雨や湿気が乾きにくく、外壁に水分が長く残るため、コケが育ちやすい環境になってしまうのです。
1-3 植物との距離の近さ
3つ目の原因は、植物との距離の近さです。
外壁と植物が近いと湿気がこもりやすく、コケが生えやすくなります。
また、土や植物から放出される水分や、日陰もコケの繁殖を助長します。
特に地面に近い1階の外壁はコケが生えやすい傾向にあります。
2章 コケを放置してはいけない2つの理由
一見すると見た目の問題に思えるコケですが、実は放置するとさまざまな悪影響につながる可能性があります。
例えば、お家の劣化が進みやすくなったり、健康面への懸念が生じたりすることもあります。
ここでは、なぜそのようなことが起こるのかまで含めて説明します。
2-1 サイディングの劣化が進みやすくなる
コケを放置すると、サイディングの劣化が進みやすくなります。
なぜなら、コケとの化学反応で外壁が脆くなってしまうからです。
サイディングはアルカリ性、コケは酸性のため、反応し合ってサイディングが「中性化」してしまいます。
その結果、手で触っただけで外壁がボロボロと剥がれてくる状態となり、補修が必要になってしまうのです。
つまり、コケを放置することで、外壁の劣化が進み、塗装だけでは済まず補修が必要になるリスクが高まります。
▼サイディングが中性化して脆くなり、部分的に崩れています。

2-2 健康被害のリスクがある
サイディングにコケが生えている場合、健康面でもあまり好ましい状態とは言えません。
なぜなら、コケが生える場所は湿気が多く、カビや微生物も繁殖しやすい環境になっている可能性があるからです。
実際に、コケ類がアレルギー反応に関係する可能性を指摘した研究もあります。
アレルギー性皮膚炎誘発物質
西部カナダ,アメリカおよびヨーロッパでは,木材伐栽業者が木材に付着したコケ類によって激しい水泡,水腫を伴ったアレルギー性皮膚炎に見舞われることが知られていた.この皮膚炎は着生苔類のシダレヤスデゴケ類(Frullaniatamarisci subsp. tamarisciおよびF.dilatata)によることがパッチテストの結果判明し,両ヤスデゴケから多種のセスキテルペンラクトン類が単離され た.これらのうちアレルゲンは,α-メチレンを有するオイデスマン型(14,15,17,18)およびエレモフィラン型(16)であることがパッチテストの結果から確認された.ヨーロッパ産に限らずアメリカ,アジア地域に分布するヤスデゴケも同種のハプテンを有するので,アレルギー体質の人はこれらの苔類に触れないほうがよい
『苔類の生理活性物質』(1984)徳島文理大学薬学部教授 浅川 義範
ただし、外壁のコケだけが原因でアレルギーを発症するとは言い切れません。
むしろ問題なのは、コケが生えるような湿った環境ではカビや微生物が増えやすく、それらがアレルギー症状や健康トラブルの原因になることがある点です。
そのため、お子様がいるご家庭やアレルギー体質の方は、特に注意が必要です。
3章 状態別|コケの対処法
コケは、生えている範囲や状態によって対処法が大きく変わります。
軽度であれば自分で落とせる場合もありますが、広がっている場合は塗装などのメンテナンスが必要になることもあります。
ここでは写真を用いて、「自分で対処できる状態」か「塗装が必要な状態」かの判断基準を分かりやすく解説します。
ぜひご自宅の外壁と見比べながらチェックしてみてください。
【軽度】自分で対処できるかも!手が届く範囲のコケ
低いところにうっすらと生えているコケは、ご自身で対処できる可能性があります。
サイディングを濡らした状態で、濡れた布やスポンジで軽く拭くと落とすことができます。
特に、壁が全体的に湿っている雨上がりは手軽にお掃除できるタイミングです。
しかし、拭き取って綺麗になっても壁にコケがつきやすい状態であることは変わりありません。
築年数などを踏まえ、塗装の時期が来ていないか考え始めましょう。
落ちにくいコケはタワシでゴシゴシこすったり、家庭用の高圧洗浄機で一気に落としたくなったりますよね。
しかし、こうした方法は外壁にとっては逆効果になることがあります。
強くこすったり水圧をかけすぎたりすると、外壁の表面を守っている塗膜が傷つき、防水機能が低下してしまいます。
その結果、水分が残りやすくなり、かえってコケが生えやすい状態をつくってしまうこともあるのです。
水拭きで落ちないコケは無理にこすらず、状態に応じて塗装などのメンテナンスを検討しましょう。
【中度】塗装が必要!広範囲のコケ
手が届かない高所にまでコケが広がっていたり、範囲が広すぎて自分では対処しきれなかったりする場合は、外壁塗装が必要です。
広い範囲にコケが生えているということは、サイディング表面の防水機能が弱くなり、水分が残りやすくなっている可能性があります。
この状態でコケを落としても、環境が変わらないため、しばらくするとまた同じ場所に生えてきてしまうことが少なくありません。
そのため、広範囲にコケが発生している場合は、外壁塗装によって防水機能を回復させることが、根本的な解決策になります。
【重度】張り替えが必要かも……大繁殖したコケ
コケが繁殖して、山のように盛り上がっている場合は、サイディングごと張り替えが必要な可能性があります。
コケの根の水分によってサイディングが常に湿った状態になり、補修ができないほど脆くなっている場合があるからです。
上の写真のお家では、触ると指がズブズブと入るくらい外壁の腐食が進んでおり、最終的には張り替え工事を行うことになりました。
「うちはここまでの状態にはなっていない」と思うかもしれませんが、じめじめした北面やお風呂側の壁、あまり見ない室外機の裏など、起こっているお家は意外とあります。
コケが気になり始めた時点で、一度お家全体を専門家に点検してもらうのが安心です。
4章 サイディングのコケを予防する3つの方法
サイディングのコケは、掃除や塗装で一度綺麗にしても、環境によっては再び生えてくることがあります。
そのため、コケ対策では「落とすこと」だけでなく、生えにくい環境をつくることも大切です。
ここでは、サイディングのコケを予防するためにできる3つの方法を紹介します。
4-1 植栽を整えて湿気を減らす
1章でも解説した通り、湿気のこもりやすい場所ではコケが生えやすくなります。
そのため、植栽まわりの環境を整えて風通しを良くすることは、コケの予防にもつながります。
たとえば、以下のような対策がおすすめです。
・雑草をこまめに抜く
・除草剤をまいて雑草を生えにくくする
・砂利を敷く
・定期的に植木を剪定する
どれも少し手間はかかりますが、湿気をためにくい環境をつくることで、コケの発生を抑えることができます。
ご自身でできる、手軽な予防方法のひとつです。
4-2 防藻塗料で塗装する
塗料の中には防藻(ぼうそう)塗料という汚れのつきにくい塗料があります。
菌の繁殖を抑える性能や殺菌作用を持っており、コケの防止にも効果があります。
国内の大手メーカーが防藻塗料を出しているので、気になる方は塗装の見積もりを取る際に業者に聞いてみましょう。
ちなみに、当サイトを運営しているコノイロでも、防藻塗料の施工実績が多数あります。
ぜひご相談ください。
4-3 艶あり塗料を選ぶ
塗料には艶ありと艶なしの二種類がありますが、コケの繁殖しにくさを重視するなら、艶あり塗料がおすすめです。
艶あり塗料は塗膜の表面が比較的なめらかに仕上がるため、雨水や汚れが流れ落ちやすく、微生物が定着しにくくなる傾向があります。
一方、艶なし塗料は艶を抑えるための成分によって表面がややザラつきやすく、汚れが残りやすいことがあります。
そのため、コケの付きにくさを重視する場合は、艶あり塗料を選ぶのも一つの方法です。
まとめ
サイディングにコケが生える主な原因は、以下の3つです。
・防水効果の低下
・日当たりや風通しの悪さ
・植物との距離の近さ
コケを放置してしまうと化学反応が起こり、サイディングの劣化が進みやすくなります。
また、コケが生えるような湿気の多い環境ではカビや微生物も繁殖しやすく、アレルギー体質の方やお子様がいるご家庭では衛生面が気になる場合もあります。
コケを自分で対処できるかどうかは、生えている範囲が一つの目安になります。
手が届く範囲にうっすら生えている程度であれば、自分で落とせる可能性があります。
しかし、広範囲に広がっていたり外壁の高い場所まで繁殖していたりする場合は、外壁塗装などのメンテナンスを検討したほうが良い状態です。
また、コケを予防するためには次のような対策も有効です。
・植栽を整えて湿気を減らす
・防藻塗料で塗装する
・艶あり塗料を選ぶ
「うちのコケは掃除で大丈夫なのか、それとも塗装が必要なのか判断が難しい……」という方は、無理に自己判断する必要はありません。
コノイロでは外壁の状態を確認したうえで、本当に塗装が必要かどうかも含めてご案内しています。
気になる方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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