
「屋根塗装は意味がない」という検索ワードを見て驚いた方や、「屋根塗装って本当に必要なの?」と疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
たしかに、材質や屋根の状態による例外で、塗装不要な屋根もあります。
しかし実際のところ、日本の屋根の7割は塗装が必要なので、「意味がない」というのは当てはまりません。
それなら、私の家の屋根はどっちなんだろう?と思いますよね。
ここでは、その疑問にお答えすべく、そもそも「屋根塗装は意味がない」と言われている理由と、塗装が必要な屋根とそうでない屋根について写真つきで解説します。
さらに、判断に迷ったときは専門家に点検を依頼すると良い理由と、どんな業者なら安心かまでご紹介します。
読み終えていただければ、あなたのお家の屋根はどうすればいいかがバッチリ分かります。
1章 屋根塗装は意味がないと言われている2つの理由
日本の屋根の約7割はスレート屋根です。
スレート屋根は、セメントが主成分の薄い板状に加工された建材です。
本来塗装が必要なのですが、例外的に塗装が意味を為さないケースがあります。
ここでは、「屋根塗装は意味がない」と言われている理由を2つ解説します。
1-1 初期のノンアスベスト屋根の性質だから
「屋根塗装は意味がない」という言葉が広まったのは、実際に、塗装しても意味がない屋根がとある時期に生産されていたからです。
昔のスレート屋根にはアスベスト(石綿)が使われていましたが、解体や改修の際に飛散する繊維が健康被害をもたらすとして、2006年までの間に段階的に使用が禁止されました。
そこで、2000年前後からアスベストを使わない「ノンアスベスト屋根」が作られるようになりました。
しかし、この時期に作られたノンアスベスト屋根の多くは、技術が未熟でした。
そのため、築10年以上経過した頃から割れや欠けなどの不具合が全国的に頻発してしまったのです。
本来は「塗装による防水」で割れが防げるのに、これらの屋根は塗装で防水しても「屋根自体が脆いせいで割れてしまう」ので、塗装しても意味がないと言われるようになりました。
初期のノンアスベスト屋根の具体的な種類については、2章で紹介します。
1-2 塗装によって雨漏れしたことがあったから
「屋根塗装は意味がない」と言われるようになったもう一つの背景には、塗装によって雨漏れしたケースが実際にあったからです。
これは業者に正しい知識がなく、塗装時に必要な“縁切り”という作業が行われなかったために発生しました。
縁切りとは、塗装によって接着したスレート同士の重なりを切り離し、雨水の逃げ道となる隙間を確保する作業です。
この工程を省くと、重なり部分が塗膜でふさがれ、雨水が内部に溜まって雨漏りを起こしてしまいます。 
▼縁切りができておらず、雨水で染みができている屋根
実際に、過去にはこの施工不良が原因で雨漏りが発生したケースがありました。
▼雨漏りを起こした天井の様子
現在は縁切りの重要性が広く認知され、こうしたトラブルは減少していますが、万が一縁切りをせずに塗装されてしまった場合は、後から手作業で縁切りする必要があります。
2章 塗装の必要性を屋根材別に解説
塗装は、塗料による素材保護の役割を担っています。
塗料には防水機能がありますが、時間の経過とともにその機能が失われるため、素材を守るために塗装し直す必要があるのです。
そのため、工場で塗料を塗って出荷された屋根材は、基本的に塗装を必要としていますが、1章で挙げたような例外もあります。
屋根材を塗装の必要性で分けると、以下のようになります。
塗装の意味がない | 塗装が必要 | 塗装しなくても長持ちする |
■初期のノンアスベスト屋根(パミール、レサス、シルバス、コロニアルNEO、アーバニーグラッサ、ザルフグラッサ、セキスイかわらU) ■劣化が進みすぎている屋根 | ■2-1で紹介する製品以外のスレート屋根 ■セメント瓦 ■モニエル瓦 ■トタン屋根 ■ガルバリウム鋼板 | ■粘土瓦 |
ここでは、なぜこのような分類になるのか、屋根材ごとに解説します。
2-1 塗装の意味がない屋根:初期ノンアスベスト製品
1-1で紹介した初期のノンアスベスト屋根は素材自体が脆く、塗装しても劣化を防ぐことはできないため、上から新しい屋根をかぶせる「カバー工法」または「葺き替え」で対処する必要があります。
■パミール
製造元:ニチハ株式会社
製造時期:1996年から2008年まで
屋根自体がパリパリとミルフィーユ状に剥がれてしまうため、せっかく塗料を塗ってもその面ごとなくなってしまいます。
■レサス
製造元:松下電工株式会社(現パナソニック)
製造時期:1999年から2006年まで
強度が低く、細かなひび割れや扇形の大きな欠損が発生します。
画像出典:石川商店
製造元:松下電工株式会社(現パナソニック)
製造時期:2001年から2003年まで
レサス同様ひび割れや欠損が発生します。大きなスリットの入ったデザインで、より一層割れやすくなっています。
■コロニアルNEO
製造元:クボタ株式会社
製造時期:2001年から2007年まで
細かなひび割れや先端の劣化が発生します。
■アーバニーグラッサ
製造元:クボタ株式会社
製造時期:2001年から2005年まで
うろこ状のデザインが特徴で、その分強度が低く細かなひび割れや欠損が多く見られます。
■ザルフグラッサ
製造元:クボタ株式会社
製造時期:2001年から2005年まで
コロニアルNEOと似た形状をしていますが、スリット幅がやや広いのが特徴です。ひび割れが多発し、劣化が進むとパミールのような剥離が起きることもあります。
■セキスイかわらU(U瓦)
製造元:積水グループ
製造時期:1990年から2007年まで
ひび割れに加え、表面の塗膜が剥がれやすいことがわかっています。
これらの屋根をメンテナンスする際の「カバー工法」「葺き替え」については以下の記事で詳しく解説しています。
2-2 塗装できる時期を過ぎ交換が必要な屋根
本来は塗装でメンテナンスできる屋根材でも、長年何もしないままで劣化が進むと交換が必要になります。
ひび割れや欠けが多すぎたり、下地や防水シートが弱っていたりすると、塗料が密着せずに剥がれてきてしまうからです。
このような場合も「カバー工法」または「葺き替え」でメンテナンスが必要になります。
2-3 塗装しなくても長持ちする屋根:瓦
主成分:粘土
耐用年数:60~100年(和瓦)、40~60年(洋瓦)
瓦は素材そのものの防水性が高いため、塗装をしなくても半永久的に使えます。
ただし、隙間を埋めている漆喰(上の写真の白い部分)は定期的に補修が必要です。
2-4 塗装の防水効果で長持ちする屋根:スレート、セメント瓦、トタンなど
ここで紹介する屋根材は、工場で塗料を塗ってから出荷されています。
この塗料が防水機能を失うと、表面のカビ・コケやひび割れなどの症状に始まり、最終的には雨漏りにつながります。
それを防ぐために、再塗装が必要になるのです。
■2-1で紹介した製品以外のスレート屋根
主成分:セメント
耐用年数:20~40年
■セメント瓦
主成分:セメント
耐用年数:20~40年
■モニエル瓦
主成分:セメント
耐用年数:20~40年
■トタン屋根
主成分:金属
耐用年数:10~15年
■ガルバリウム鋼板
主成分:金属
耐用年数:20~30年
3章 塗装の必要性は専門業者による点検で判断を!
「うちの屋根は本当に塗装がいらない屋根なのかな?」
「塗装が必要なのはわかったけど、いつ塗装すればいいのかな?」
そう思う方は、専門業者に点検を依頼するのがおすすめです。
屋根の状態は、地上からの見た目だけでは判断が難しく、ご自身で確認しようとすると大変危険だからです。
適切な知識を持たない人が屋根に登れば、劣化した屋根材を踏んで破損させてしまったり、足を滑らせて重大な事故につながったりする恐れがあります。
また、屋根材のひび割れ・浮き・コケの繁殖・釘抜けなど、プロでなければ気づきにくい初期症状も多く存在します。
逆に、見てもらった結果「まだ塗らなくて大丈夫ですよ」「この屋根は塗装しても意味がありません」と言われる可能性もあります。
専門業者であればこれらを安全に確認し、必要なメンテナンスの優先順位や、予算を考慮した提案などもしてもらえます。
つまり点検は、“いま塗装するべきなのか、しないで済むのか”を確かめるための、最も確実で安全な方法なのです。
だからこそ、屋根の状態に不安を感じたときは、一人で悩むより専門業者の点検を受けてみることが大切です。
4章 安心して屋根点検を頼める業者の特徴4選
専門業者の点検を受けることが大切だとお伝えしましたが、実際には「どの業者に頼めば安心なのか」が気になる方も多いと思います。
屋根は普段見えない場所だからこそ、正確な点検と適切な提案ができる業者かどうかがとても重要です。
ここでは、屋根塗装や屋根工事を安心して任せられる業者に共通する特徴を4つご紹介します。
4-1 ドローンや高所カメラで点検してくれる
まず、ドローンや高所カメラで点検してくれる業者が安心です。
なぜなら、点検の際に屋根を踏んで壊されてしまう心配がなく、お客様自身が写真を見て現状を把握することができるからです。
特にドローン点検なら、上空からの全体写真と、劣化部分のクローズアップ写真の両方を撮影できるため、傷みが進んでいる箇所を具体的に把握できます。
普段は見えない部分も詳しく確認できるので、より納得した上で工事の検討ができます。
このように、安全で正確な点検ができて情報共有もしやすい点から、ドローンや高所カメラを使う業者は安心して任せられます。
4-2 点検結果を写真で報告してくれる
点検時に撮影した写真を使って、丁寧に報告してくれる業者なら初めての方も安心です。
なぜなら、写真だけをもらっても素人だけではどこが問題なのか分かりにくいことがあるためです。
専門家が写真を整理し、説明資料としてまとめてくれることで、屋根全体の状況を理解しやすい形で把握できるようになります。
当サイトを運営しているコノイロでは、ドローンや高所カメラで撮影した写真をもとに、「点検報告書」を作成しお渡ししています。
ただ写真を見るだけでなく、「どの写真がどの部分で、何が問題なのか」が一目でわかるよう整理した上で、対面での報告の時間を設け、疑問点を直接解消できるしくみになっています。
単に写真を撮るだけでなく、わかりやすく整理して説明してくれる業者かどうかが、安心して任せられる重要な基準になります。
4-3 屋根工事の施工実績が豊富にある
点検の結果、メンテナンスが必要だとわかったらそのまま工事も任せられると楽ですよね。
そんなときに安心なのは屋根の施工実績が豊富な業者です。
なぜなら、実績が多いほど「よくある不具合」を経験しており、正しい診断から適切な工事提案ができるからです。
経験値が高いほど
・どんな屋根にどんな不具合が起きやすいか
・どんな素材に下地処理が必要か
・どの塗料と相性が良いか
を熟知しており、施工品質が安定しています。
実績を確認する方法としては、公式サイトの施工事例を参照するのがおすすめです。
特に、ビフォーアフターの写真の掲載が多ければ多いほどお客様の満足度が高く、工事品質にも自信がある証拠と言えます。
依頼する前に業者の施工実績は見ておくようにしましょう。
4-4 塗料メーカーからも保証が出る
屋根塗装を依頼する際は、施工店の保証だけでなく、塗料メーカーからも保証が出る業者を選ぶと安心です。
なぜなら、塗料メーカーは誰にでも保証を出すわけではなく、「工事品質が安定している業者」だけを認定して保証を出しているためです。
塗装は職人の技術力や工程管理の正確さが結果を左右するため、メーカーは信頼できる施工体制を持つ業者にしか保証を付けません。
このように、メーカー保証が出る業者は工事品質の高さが第三者から認められている証拠であり、安心して任せられる大きな判断材料になります。
まとめ
屋根塗装はほとんどのお家が必要としているものですが、以下のケースでは意味を持ちません。
・初期のノンアスベスト屋根
・和瓦、洋瓦などの粘土瓦
・劣化が進みすぎている屋根
ただし、塗装が必要かどうかの最終判断はプロに任せるのがおすすめです。
安全面でも、適切なメンテナンス方法を見極めるという意味でも、信頼できる業者に点検してもらいましょう。
安心して任せられる業者の特徴は以下の通りです。
・ドローンや高所カメラで点検してくれる
・点検結果を写真で報告してくれる
・屋根工事の施工実績が豊富にある
・塗料メーカーからも保証が出る
コノイロはこれまでに累計20,000件以上の住宅塗装に携わり、屋根の点検、補修、塗装にも対応してきました。
多くの現場で得た知識と経験をもとに、お住まいに最適な工事をご提案いたしますので、安心してご相談ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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