
「そろそろ外壁の色がくすんできた気がする…」
「近所の家も塗装をしているし、うちもやった方がいいのかな」
そう思って調べてみたものの、20坪の家ならいくらくらいが普通なのか、よく分からないという方も多いのではないでしょうか。
実際に見積もりを取ってみて、「思っていたより高い」「これって相場なの?」と戸惑う方も少なくありません。
延床20坪ほどの住宅の外壁塗装の相場は、およそ70〜110万円前後です。
「思ったより高い」と感じるかもしれませんが、この価格には20坪住宅ならではの費用の特徴があります。
20坪の家は面積がコンパクトな分、足場代や養生費などの固定費(※)の割合が高くなる傾向があります。
※「固定費」とは…足場や養生など、工事に必要な基本費用のことです。家の大きさに関わらず発生しますが、お家の立地条件(道幅や隣家との距離など)によって金額が変わります。
そのため、30坪や40坪の家と比べると、1坪あたりの単価が高く見えることがあるのです。
この記事では、20坪住宅の外壁塗装費用の相場の目安から、費用が変わる理由、費用を抑えるためのポイント、そして見積もりで確認しておきたい注意点までを分かりやすく解説します。
読み終えていただければ、「この金額は妥当なのか?」を自信をもって判断でき、納得のいく外壁塗装工事を進められるようになります。
1章 外壁塗装20坪の費用相場は70万〜110万円
20坪の家の外壁塗装の費用相場は70万〜110万円前後ですが、単に家の大きさだけで決まるものではありません。
延床20坪ほどの家でも、高さや形、塗料の種類によって金額に差が出ます。
ここからは、費用の計算方法や足場代などの固定費について、詳しくお伝えします。
1-1 延床20坪の家の塗装面積とその目安
「20坪」とは、建物全体の床面積を合計した延床面積が約66㎡の家のことです。
(1坪=約3.3㎡で計算します)
同じ20坪でも、「平屋・2階建て・3階建て」で塗る面積も費用も大きく変わります。

そのため、見積もりを比べるときは“延床面積”だけで判断せず、建物の高さや形も一緒に見ることが大切です。
1-2 外壁塗装費用の計算方法
外壁塗装の費用は、多くの場合、以下のような計算式で考えることができます。
| 外壁塗装の費用 = ①実際に塗る外壁の面積 × ②塗料の単価 + ③足場や養生などの固定費 |
※外壁の面積は延床面積(建物全体の床面積)とは異なり、壁の高さや形によって変わります。
つまり、建物の大きさ(塗装面積)と使う塗料のグレード、それに加えて足場などの工事に必要な費用によって、全体の金額が決まります。
① 実際に塗る外壁の面積(詳細は1-1で紹介)
塗装面積は、建物の高さや形によって変わります。
②塗料の単価
塗料にはいくつか種類があり、耐用年数によって価格が変わります。
◼︎塗料の種類と単価相場

③足場や養生などの固定費
外壁を塗るには、家のまわりに足場を組む必要があります。
そのうえで、高圧洗浄・養生・下地処理など、どんな家でも必ず行う工程があります。
◼︎その他の工程の単価相場

これらの固定費は建物の規模による差が小さく、20坪でも30坪でも一定の金額が必要になる部分です。
そのため、20坪のようにコンパクトな家では、総額に占める固定費の割合が相対的に大きく見えやすいという傾向があります。
外壁塗装は、家の大きさだけでなく、塗装面積や塗料の種類、足場などの固定費によって金額が決まります。
20坪の家でも必要な工程はほとんど変わらないため、相場は70万〜110万円ほどになります。
2章 外壁塗装の費用が変わる5つの理由

「同じ20坪なのに、見積もりの金額が思ったより高いのはなぜ?」
そう感じたことがある方も多いかもしれません。
外壁塗装の費用は、家の大きさだけでは決まりません。
足場や人件費といった“固定費”はどんな家でもほぼ同じで、そこに建物の高さや形、敷地条件、外壁の状態、選ぶ塗料、依頼する業者といった違いが重なることで、金額に差が生まれます。
この章では、20坪住宅で費用が変わる主な5つの理由を、分かりやすく解説していきます。
2-1 高さや形により、固定費の割合が大きくなる
20坪の家は、費用の中で足場代などの“固定費”が占める割合が大きくなりやすいため、建物の高さや形の違いが金額にそのまま反映されやすいという特徴があります。
外壁塗装では、大きさに関係なく足場を組む必要があり、この足場費用は、高さ・形・作業スペースの広さによって決まるためです。
・20坪でも3階建てなら、足場を高く組むため費用UP
・凹凸の多い形なら、足場の調整が増え手間UP
・隣家と近い都市型の20坪なら、作業がしづらく人件費UP
・平屋の20坪は高さがないぶん、足場費用が抑えられやすい
つまり、20坪住宅は固定費の割合が大きいため、高さや形の違いが見積もり金額に強く影響しやすいのです。
2-2 敷地の狭さが追加費用につながる
20坪の家は敷地が狭いケースが多く、周囲の環境によって作業のしやすさが変わるため、追加費用が発生しやすくなります。
外壁塗装は「建物そのもの」だけでなく、作業スペースや前面道路の広さといった周辺環境によって必要な手間が変わるためです。
よくあるケース
・家と家の距離が近い

足場を組めるスペースが狭く、職人が動ける範囲が限られるため、作業時間が延びて人件費が増えることがあります。
・前面道路が狭い

トラックを寄せられず、資材を手運びする必要があり、この“ひと手間”が費用に反映されます。
・足場が道路にはみ出す

道路使用許可の申請費用や、ガードマンの配置にかかる人件費が加算されます。
現場に駐車スペースがない場合、お客様の車または職人の車を近隣のコインパーキングに停める必要があり、駐車料金が発生することがあります。
また、敷地が狭く、足場を組むために駐車場を使う場合は、お客様の車を一時的に移動いただくことがあり、その際も同様に駐車料金がかかる場合があります。 |
敷地が狭い20坪住宅では、周辺環境によって作業の手間が増えやすく、結果として追加費用が生まれます。
同じ工事内容でも、「作業しやすい環境かどうか」で金額に差が出る点が特徴です。
2-3 20坪は補修費が総額に響きやすい
外壁の劣化はどの家でも同じように起こりますが、20坪の家は工事総額が小さいため、補修費が金額全体の中で目立ちやすくなります。
ひび割れ補修・コーキングの打ち替え・下地処理などの補修作業は、家の大きさに関係なく一定の手間と費用がかかります。
そのため、総額が大きくなりにくい20坪住宅では、追加の補修費が“割合として”大きく見えやすくなります。
同じ10万円の補修でも、20坪(総額80万円)なら約12%を占めるのに対し、35坪(総額120万円)では約8%にとどまります。
つまり、劣化に応じた補修が必要なのはどの家も同じですが、20坪住宅は工事総額が小さいぶん、補修費の影響が相対的に大きく感じやすいのが特徴です。
2-4 選ぶ塗料によって費用が変わる
外壁塗装は、使用する塗料の種類によって費用が変わります。
塗料は種類ごとに性能・耐久性が異なり、それに合わせて単価も変わるためです。
そのため、同じ建物でも、選ぶ塗料が違えば総額も変わります。
一般的に、性能が高い塗料ほど価格が高くなります。
これは20坪住宅に限らず、あらゆる住宅に共通する費用変動の要因です。
2-5 依頼する業者によって費用が変わる
外壁塗装は、どの業者に依頼するかによって費用が変わります。
業者の中には、自社で施工せず下請けに工事を任せるところもあり、その場合は間に入る会社の分だけ中間マージンが発生するためです。
・大手リフォーム会社:工事は下請けが行うことが多く、費用が上乗せされやすい。
・地域の塗装専門店:自社の職人が施工することが多く、中間マージンが発生しにくい。
同じ工事内容でも、関わる業者の数によって金額は変わります。
外壁塗装の費用は、20坪だから安いとは言えません。
建物の高さ・形、敷地条件、外壁の状態、塗料、業者などの違いが重なることで金額が変わります。
20坪住宅は工事規模が小さい分、こうした条件の違いが費用差として目立ちやすいのが特徴です。
3章 費用を抑える2つのポイント
外壁塗装の費用は、家の大きさや立地など、どうしても変えられない部分があります。
しかし、工事のタイミングや塗料の選び方を工夫するだけで、トータルの費用を抑えることは十分可能です。
20坪住宅は固定費(足場代など)が全体に占める割合が大きいため、ちょっとした工夫がそのまま節約につながるという特徴があります。
ここでは、ムダな出費を減らし、賢く費用を抑える2つの方法を紹介します。
3-1 外壁と屋根をまとめて塗装する
外壁と屋根を同時に塗装すると、足場代が1回で済むため、大きな節約になります。
外壁でも屋根でも工事には必ず足場が必要で、その費用は15〜20万円ほどします。
別々の時期に工事すると、足場を2回組むことになり、この固定費が余分にかかります。

20坪住宅は工事総額がコンパクトな分、足場代の節約効果がとても大きく感じられるという特徴があります。
無駄な足場代を増やさないために、屋根と外壁はまとめて塗装するのが最も効率的です。
3-2 耐用年数の長い塗料を選ぶ
長持ちする塗料を選ぶと、塗り替えの回数を減らせるため、将来的な費用を抑えられます。
外壁塗装は工事のたびに足場代(15〜20万円)や人件費がかかるため、塗り替えの回数そのものを減らすことが節約につながります。
一般的に、シリコン塗料は10〜15年ほど、フッ素や無機塗料は15〜25年ほどもつと言われています。
初期費用は高くなりますが、耐久性の高い塗料を選べば塗り替えの回数を減らせるため、足場代だけでも15〜20万円の節約が可能です。
特に20坪の家は、費用の中で足場代の占める割合が大きいため、塗り替えを1回減らす効果が他の坪数より分かりやすく大きいというメリットがあります。
「今の見積もりを安くする」だけでなく、「将来の出費を減らす」視点で塗料を選ぶことが、長期的にはもっとも費用を抑える方法になります。
20坪の家は固定費の割合が大きいため、工事のタイミングと塗料選びを工夫するだけで、無理なく費用を抑えやすくなります。
この2つを意識することで、将来のメンテナンス費用まで含めた賢い外壁塗装ができるようになります。
4章 見積もりで確認しておきたい4つのポイント

外壁塗装の見積もりは、項目の書き方や内容が業者によって大きく異なります。
そのため、「高い」「安い」を判断するには、どこを見るべきかを知ることが大切です。
ここでは、初めて外壁塗装を検討する方でも分かりやすいように、見積もりで必ず確認したい4つのポイントをまとめました。
4-1 塗装面積が「㎡数」で書かれているか
外壁塗装の見積もりでは、塗装面積が「坪数」ではなく、必ず㎡(平方メートル)で記載されていることが重要です。
坪数だけでは建物の高さや凹凸が反映されず、実際に塗る面積を正確に把握できないためです。
同じ20坪の家でも、2階建てと3階建てでは外壁面積が大きく異なり、凹凸が多い形の家では塗る面積がさらに増えるため、坪数では実際の塗装量を正確に判断できません。
そのため、見積書には「外壁 ○○㎡」というように、正確な㎡数で面積が記載されていることが大切です。
坪数だけの記載では、必要な塗料量や費用が適正かどうか判断できなくなります。
見積もりを確認するときは、必ず外壁の㎡数が明確に書かれているかをチェックしましょう。
4-2 足場や養生などの固定費が細かく書かれているか
足場代・養生費などの固定費は、項目ごとに金額が分かれていることが重要です。
これらは20坪の家でも30坪の家でもほとんど変わらず、見積もりの総額に大きく影響する費用だからです。
・足場一式
・養生一式
と「一式」ばかりの見積もりは要注意。
適正な業者は、「足場〇〇㎡」「養生〇〇㎡」「高圧洗浄〇〇㎡」と細かく記載します。
固定費の内訳が明確に書かれている見積もりほど、信頼性が高いといえます。
4-3 点検時に聞いた補修内容が見積もりに入っているか
外壁塗装の見積もりでは、点検時に説明された補修内容が、そのまま反映されているかを確認することが大切です。
点検では、
「このひび割れは補修が必要です」
「ここは錆止めを入れます」
など、必要な作業を説明されることが多くあります。
しかし、これらが見積もりに記載されていないと、
・後から追加費用を請求される
・必要な補修をしないまま塗装される
といったトラブルにつながります。
見積もりでは、ひび割れ補修・シーリング・錆止めなど、点検で聞いた内容が入っているか必ず確認しましょう。
補修項目はすべてを細かく書ききれないこともありますが、説明された要点が抜けていないかを見るだけで、追加工事を防ぎやすくなります。
4-4 塗料は「商品名まで」確認する
外壁塗装の見積もりでは、どんな塗料を使うのかが商品名まで書かれていることが大切です。
「シリコン塗料」とだけ書かれている見積もりでは、
・どのメーカーか
・どんな性能か(遮熱・汚れにくい・高耐久など)
といった大事な情報が分かりません。
最近は同じ“シリコン”でも種類が増えており、性能も価格も大きく異なるため、種類名だけでは判断できないのが実情です。
必ずチェックしたい3つの情報
見積もりには、次の内容が書かれているか確認しましょう。
・メーカー名(例:日本ペイント、関西ペイント)
・商品名(例:パーフェクトトップ、ダイナミックトップ)
・耐用年数の目安
この3つが明確であれば、実際にどんな塗料を使うのかが分かり、「聞いていた塗料と違う」というトラブルを防ぐことができます。
見積もりを受け取ったら、塗料名が具体的に書かれているか必ず確認しましょう。
見積もりの“書き方”は業者によって差が大きく、内容が曖昧なほど金額に不安が残ります。
㎡数・固定費の内訳・補修内容・塗料名の4点を確認すれば、見積もりの信頼性が一気に高まります。
見積もりに不安を感じたときは、第三者の目線で確認してもらうことも大切です。
コノイロでは、外壁の状態を一つひとつ丁寧に点検し、「なぜこの費用になるのか」を分かりやすくご説明いたします。
他社で作成された見積もり内容のご相談も承っていますので、お気軽にお問い合わせください。
まとめ
20坪の家の外壁塗装は、相場としては 70万〜110万円前後が一般的です。
しかし、金額は「家が小さいから安くなる」という単純なものではありません。
20坪住宅は、足場代などの固定費が工事全体に占める割合が大きくなるため、建物の高さや形、敷地の狭さ、外壁の劣化具合、選ぶ塗料、依頼する業者といった条件の違いが、そのまま費用差として現れやすい特徴があります。
また、費用を抑えるためには、屋根と外壁をまとめて塗装することや耐久年数の長い塗料を選ぶことが効果的です。
見積もりを確認するときは、
①塗装面積(㎡数)
②固定費の内訳
③補修内容の具体性
④塗料のメーカー・商品名
の4つをチェックすることで、内容の妥当性が判断しやすくなります。
20坪の外壁塗装は、条件によって金額の振れ幅が出やすい工事です。
だからこそ、相場と費用の決まり方を理解しておくことで、不安なく、納得して工事を進められます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
◆塗装面積を自分で出してみたい方は、こちらの記事もご覧ください。






