シロアリ駆除工事が近く実施される予定のあなた。
シロアリはもちろんいない方がいいですし、工事をした方がいいとは思うものの、心配なのは、小さなお子さんや赤ちゃんをお持ちの方、そして妊婦さん。
「シロアリ駆除って、赤ちゃんに悪影響があるんじゃないの?」
「虫を駆除する薬剤って、もしかして危ないんじゃないの?」
と、さぞご不安だと思います。
実は、現在業者が行っているシロアリ駆除は、昔より安全性が高く、健康被害も出ないよう改良されてきたものなので、不安になるような健康被害はありません。どうぞ安心してください!
実際弊社で施工した実績でも、施工後に体調が悪くなったという方は0%です。
ですが、赤ちゃんはまだ身体が小さく、心肺や呼吸器官も未成熟です。
万一のことがあったら…と思うと、気遣ってあげたいですよね。
そこで今回の記事では、赤ちゃんがいるご家庭でシロアリ駆除がどうしても心配なときに行える対策についてお伝えします。
理解して実施することで、シロアリ駆除も行ったうえで、大切なご家族の安全や健康を守ることができます。
シロアリ駆除に対する対策をしっかり打って、不安をなくしていきましょう!
赤ちゃん・妊婦さん、両方に向けてお伝えできる知識や対策を集めました!是非お役立てください! |
目次
1章 シロアリ駆除は基本的に安全!
シロアリ駆除は、薬剤を使ってシロアリを殺虫するものですが、工事は基本的に安全で、正しく使用すれば人体に害はありません。
薬剤自体が何度も改良され、現在使われているものは、使用するだけで健康被害が起きるような強さではなくなったためです。
現在の薬剤は、“社団法人日本しろあり対策協会”などで安全テストを通過したものばかりです。
正しく使用すれば、健康被害にあうこともまずありません。
ただ、「正しく使用する」ということが重要です。
やはりシロアリを殺すような成分を持つ薬剤ですから、正しい使用方法をすることと、周りへの配慮も正しく行うことで、初めて全員が納得いく良い結果をもたらします。
■現在の薬剤までの改良経緯
1980年代までは、1度使えば二度とシロアリが発生しないといわれるほど強力な薬剤が主流でしたが、強い薬剤が故に、度重なる健康被害が報告され、使用禁止になりました。
その後使用された薬剤もシックハウス症候群を引き起こす原因が見つかり、このどちらも現在は使用禁止となっています。
その後も改良は続けられましたが、1990年代に駆除薬剤を使用した刑事事件が起きてしまったため、さらに効き目より安全性が求められた改良の結果、現在の薬剤は効果が5年程度しか続かない弱いものが使用されています。
効果が短くなり5年に1度の工事が必要となりましたが、その分安全性には配慮された薬剤が使用されているのです。
■現在使用されている薬剤
現在シロアリ駆除には、次の5種類の主成分が使用されています。
いずれもシロアリを退治できる効果があるものなので、間違ってもお子さんやペットが口にしないように注意しましょう。
●ネオニコチノイド系/安全性◎ 昆虫のみに作用し、人間やペットに悪影響なく安全とされています。 ●フェニルピラゾール系/安全性△ 神経伝達に異常を起こさせ、少量で高い殺傷能力があります。 ●フェニルピロール系/安全性△ ゆっくりと効果が出る、呼吸障害を引き起こして駆除する成分です。 ●カーバメート系/安全性△ 除草剤にも使用される、シロアリを興奮状態にして中毒状態にする成分です。 ●ピレスロイド系/安全性○ 痙攣・麻痺などを起こす、蚊取り線香にも使われるような身近な成分ですが、魚類には悪影響があるのでペットは注意です。 |
2章 赤ちゃんに配慮する6つの対策
赤ちゃんに配慮するためにできる対策を6つご紹介します。
シロアリ駆除の薬剤を体内に取り込んでしまう主なパターンは
- ・皮膚の接触
- ・吸い込み
- ・薬剤が付着したものを口に入れる
です。
これらに気を付け、薬剤との接触を避ける対策をしていきましょう。
2-1 駆除の最中|作業現場に近寄らない
駆除作業の最中は、作業場所には近寄らないようにしましょう。
基本的には床下のスペースで薬剤の散布を行っているので、直接吸入してしまうことはまずありませんが、念のため離れていた方が安心です。
特に赤ちゃんや小さなお子さん、ペットは臭いに敏感なので、大人が感じないような通常とは異なる臭いも感じ取って、具合が悪くなる可能性もあります。
念のため、2階に避難する・外出をするなどして、作業している場所に近寄らないようにしましょう。
2-2 駆除後|こまめな換気を行う
駆除後にも、こまめに換気を行いましょう。
散布した薬剤は微量ながら空気中に漂う可能性があり、室内にこもらせておいても良いことはありません。
1週間程度は念入りにこまめな換気をしておくと、空気が入れ替わりやすく安心です。
臭いに敏感な方は、何となく臭うような…?と思われるので、そういった場合も換気は有効です。
2-3 駆除後|床掃除をしっかりする
駆除後は、床掃除もしっかり行いましょう。
散布した薬剤が空気に交じって舞っている場合、最終的には床に落ちて付着します。
赤ちゃんは床に最も近い世界で生活をしていますから、いつも以上に床は念入りに水拭きを行うと良いでしょう。
2-4 駆除後|1階近くを避けて生活する
1週間くらいは1階近くを避けて生活すると安心でしょう。
シロアリ駆除は床下で行われるため、床下に近い1階での生活を避けておいた方が無難だからです。
もし床下以外の場所がシロアリ被害にあっていて駆除をしたなら、その近辺にも近づかないようにした方が安心です。
臭いに敏感な赤ちゃんやペットは特に1階を避けて生活をした方が良いでしょう。
2-5 駆除前から|食品を出しっぱなしにしない
駆除の最中から、その後1週間程度は食品を出しっぱなしにしないでおきましょう。
空気中に薬剤が舞ってしまった場合、それが付着したものを赤ちゃんが口にする機会が出来てしまうからです。
おもちゃなど、赤ちゃんが舐めてしまうようなもの全般に言えることですが、特に食品については出しっぱなしにせず、棚や冷蔵庫に入れることで空気中の薬剤付着を防ぎましょう。
2-6 見積時|ベイト工法を選ぶ
どうしても心配という場合は、シロアリ駆除の方法としてベイト工法を選ぶと良いでしょう。
ベイト工法とは、薬品を散布するのではなく、シロアリ駆除の毒エサを地中に埋め込むことで駆除をする方法です。
薬剤の飛散や誤飲、臭いの心配がありません。
後発の駆除方法なので、費用が高めなのと、効き目が出てくるまで1~3か月と長期間かかることがデメリットですが、薬剤の飛散や誤飲の心配がないのは、赤ちゃんがいるご家庭にとっては魅力です。
安全そうと思われた方は、見積の段階でシロアリ駆除業者に「ベイト工法の見積を希望する」と伝えましょう。
3章 どうしても不安なら、しばらく家から離れる
いろいろな対策を見て、安全だと言われても、やっぱりどうしても不安…という方は、施工するお家から1週間ほど離れてみましょう。
薬剤は散布されてから空気中に漂う可能性がありますが、適度に換気を行っていれば1週間程度で、家の中への影響はまず及ばなくなるためです。
もちろん食品を出しておけば、それを後になって口にする可能性もあるので、片付けなど最低限の対策をしてから家を離れましょう。
不安な気持ちのまま過ごすのも身体に良くないですし、何より赤ちゃんの健康を守れるのはご家族だけです。
不安があれば思い切ってご実家へ行ったり、ウィークリーマンションを利用したりしましょう。
4章 自分で駆除はNG!必ず業者に相談を
中には、ご自身がホームセンターで買った薬剤で駆除をしたいと言う方もいますが、これは赤ちゃんがいるご家庭では絶対におすすめできません。
費用を抑えたい…、自分でできそうなのに…等のお気持ちはあると思いますが、赤ちゃんのことを思えば、危険な薬剤を素人が扱うのにはリスクが付いて回ります。
4-1 自分で駆除は健康被害のリスクが高まる
自分でシロアリ駆除の施工をすると、健康被害のリスクが高まり危険です。
小さな虫を殺せるくらいの薬剤ですので、使用法や注意点の理解が浅い素人がやると、どうしてもミスが生じる可能性が出てきます。
本人が薬剤を吸ってしまって具合が悪くなったり、必要以上に屋内に薬剤が蔓延してしまったりということが起きないとは言えません。
またもう歩ける赤ちゃんなら、目を離した隙に薬剤に触れたり、口にしたりするかもしれません。
扱いを熟知したプロなら、自身で薬剤を吸い込んだり、不用意に屋内に薬剤を飛ばしてしまったりするようなことはありません。
ホームセンターで売っているとは言え、シロアリ駆除剤は虫を殺す効果を持つものです。
しっかりと扱い方が分かっているプロに任せた方が、ミスや体調不良のリスクがなくなるため、ご自身での施工は控えておきましょう。
4-2 事前に赤ちゃんがいることを業者に相談する
業者に依頼する場合は、事前の見積もり段階などで「赤ちゃんがいる」と相談しておきましょう。
事前に伝えておくことで、業者側も事前の配慮や、より施工の際は注意を払うことができます。
シロアリ被害が出てしまった際に、「赤ちゃんがいるから駆除は数年先にやろう」とは言えませんから、安全への対策と駆除の両立ができるよう、相談に乗ってくれる業者に依頼しましょう。
まとめ
シロアリ駆除は基本的に赤ちゃんにも安全ですのでご安心ください。
今まで健康面や安全面で改良が重ねられてきた結果、効果も薄まったが健康被害が出るような薬剤ではなくなった経緯があります。
ただし、万一にも薬剤を吸い込むようなことや、体内に取り込むことがあれば体調も悪くなります。
特に赤ちゃんは大人と比べて呼吸器官などが未成熟なので、敏感に反応することもあり得るため、シロアリ駆除の際は注意してあげましょう。
赤ちゃんに配慮する6つの対策としてご自身でできるのは
- 1 駆除最中は、作業現場に近寄らない
- 2 こまめな換気を行う
- 3 床掃除をしっかりする
- 4 1階近くを避けて生活する
- 5 食品を出しっぱなしにしない
- 6 ベイト工法を選ぶ
です。やっぱり心配で何かしておきたい、という方は、ご自身ができる対策から実施しましょう。
それでもどうしても不安なら、しばらく家から離れるのが1番です。
1週間程度ご実家やウィークリーマンションで生活すればまず安心でしょう。
なお、自分で薬剤を買って駆除するのはおすすめできません。
小さな虫を殺せる薬剤ですから、素人が軽い気持ちでやれば、ご自身やご家族の健康被害のリスクを高めてしまいます。
専門業者(プロ)に依頼して、事前に赤ちゃんがいることを相談しておきましょう。
プロならば、事前の配慮から施工時の対応もしっかりとしてくれます。
正しい知識で、赤ちゃんがいる環境でも安心して安全にシロアリ駆除ができるようにしましょう!
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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