家を建てて20年、外壁が傷んできた…
外壁のリフォームを考え中で、業者にはガルバリウム鋼板を勧められたけど本当にいいものなの?
と調べているのではないでしょうか。
ガルバリウム鋼板は「アルミ亜鉛合板めっき鋼板」の名称であり、「ガルバ」や「ガルバリウム」と呼称される高耐久の金属外壁で、リフォームにおすすめの外壁材です。
今回は、ガルバリウム鋼板の魅力をご紹介します。
さらにはガルバリウム鋼板の施工で注意しなければいけないことや、長くきれいに保つためのメンテナンス方法もご紹介いたします。
ガルバリウム鋼板で外壁のリフォームを検討中の方はぜひ最後までご覧ください。
目次
1章 ガルバリウム鋼板をおすすめする3つの理由
ガルバリウム鋼板は外壁のリフォームで使用されることが多い人気の外壁材です。
なぜならデザイン性だけでなく、機能性が高いからです。
この章ではガルバリウム鋼板をおすすめする3つの理由をご紹介します。
1-1 耐久年数が長い
ガルバリウム鋼板は耐久性が15~25年と、サイディングの約2~3倍の耐久性があります。
アメリカの旧ベスレヘムスチール社・ホーマー研究所が25年にわたって実施した「屋外暴露試験」で、ガルバリウム鋼板の皮膜寿命は一般地域で25年以上、塩害地域でも15年あることが分かっています。
出典:JFE鋼板株式会社
1-2 軽くて耐震性が高い
ガルバリウム鋼板は窯業系サイディングの約3分の1の軽さで、とても軽いのでリフォームに最適です。
なぜなら軽いと既存の外壁の上から張っても耐震性に影響がないからです。
軽さは地震への強さに比例しますので、地震が多い日本の家にはとても向いている外壁材です。
1-3 ランニングコストがお得
ガルバリウム鋼板はランニングコストがお得です。
なぜなら耐久年数が長いので、その間のメンテナンス費用が節約できるからです。
初期費用が高いので迷われる方も多いかと思いますが、メンテナンスは1回で済ませたい、もう最後のメンテナンスにしたいという方にはおすすめです。
2章 ガルバリウム鋼板の3つの注意点
ガルバリウム鋼板は機能性がとても高い外壁材ではありますが、注意しなければならないこともあります。
注意点を見逃してしまうとガルバリウム鋼板の本来の耐久性が発揮できない場合があります。
ガルバリウム鋼板の寿命を縮めないためにも注意点はしっかりおさえておきましょう。
2-1 傷がつくと錆が発生する
ガルバリウム鋼板は傷がつくとそこから錆が発生します。
なぜならガルバリウム鋼板は薄くて傷がつきやすく、傷がつくと塗装されていない部分が水に触れてしまうからです。
水に触れた金属は錆を起こします。
錆が発生すると耐久性が落ち、美観も損なわれます。
そのため、外壁を傷つけないように注意が必要です。
万が一、外壁に傷がついてしまった場合は錆びる前に金属専用の補修材で補修しましょう。
サビが発生してしまった場合はサビ取り用の中性洗剤で錆を落とし水で洗い流しましょう。
サビや傷をきれいに直したい場合はDIYでなく専門業者に補修を依頼すると安心です。
■錆取り用の洗剤
価格: 1,760 円(税込)
2-2 へこみやすい
ガルバリウム鋼板は薄くて軽いので、へこみやすいです。
例えば、近所で子供がキャッチボールをしていて、投げたボールが当たってしまった場合はすぐにへこんでしまいます。
そのため大きな家具を搬入する際なども外壁に当たらないように注意が必要です。
一度へこんでしまうと簡単には直すことが出来ず最悪の場合は交換が必要になりますので、物をぶつけないように気を付けて過ごしましょう。
2-3 初期費用が高い
ガルバリウム鋼板は長い目で見るとメンテナンスコストがお得になりますが、初期費用は通常の塗装工事よりも高くなります。
なぜなら、ガルバリウム鋼板は施工が難しく、手間がかかる分、人件費や手間代がかかるためです。
また、断熱機能がない家の場合は追加で断熱工事が必要になり、費用が上乗せされる場合があります。
点検の際に、断熱工事が別途必要になるかどうか業者に質問してみましょう。
またそういった場合は断熱材と一体になっているガルバリウム鋼板を選ぶのもおすすめです。
3章【見積例付き】ガルバリウム外壁の施工費用
ガルバリウム鋼板の外壁リフォームには「カバー工法」と「張り替え」があります。
外壁や家の劣化状態によって施工方法が変わってきます。
それぞれの特徴や費用相場をご紹介します。
3-1 カバー工法は3,500~6,000円/㎡
カバー工法の費用相場は種類にもよりますが約3,500~6,000円/㎡です。
カバー工法とは既にある外壁の上から、新しい外壁をかぶせる工法です。
既存の外壁を取り外さないので、撤去費や処分費がかかりません。
ただ内部に水が回っている(雨漏りしている)場合や外壁自体がもろくなっている場合は、内部の柱や板が傷んでいる恐れがあるのでカバー工法ではなく外壁の張り替えを行ないましょう。
【見積もり例】2階建て30坪 外壁カバー工事
3-2 張り替えは4,500~7,000円/㎡
張り替えの費用相場は種類にもよりますが、約4,500~7,000円/㎡です。
張り替えの場合は既存の外壁を撤去してから新しい外壁を取り付けるので撤去費や処分費がかかります。
ただ、外壁を取り換える際に内部も確認できるので、外壁が雨漏りしている場合は張替をおすすめします。
【見積もり例】2階建て30坪 外壁張替え工事
4章 工事の際に確認すべきポイント
続いて施工の際に確認すべきポイントをご紹介します。
ガルバリウム鋼板は施工に注意が必要です。なぜなら、ガルバリウム鋼板を外壁に施工しても、細かいところで手を抜かれてしまうと耐久年数ほど長持ちしないからです。
手抜き工事をされないためにもご自身で施工中に確認するチェックポイントをおさえておきましょう。
4-1【見積りで確認】断熱材が入っているか
ガルバリウム鋼板を施工する際は、断熱材とセットで施工されるのか確認しましょう。
ガルバリウム鋼板は金属なので、断熱材がないと部屋の中が暑くなってしまいます。
断熱材と一体になっている外壁なのか、もしくは断熱材が施工内容に含まれているか、見積もりをもらった際に確認しましょう。
もし入っていなかった場合は必ず業者に確認しましょう。追加料金が発生してしまう場合があります。
4-2【工事中に確認】“雨仕舞”が出来ているか
ガルバリウム鋼板を施工する際は「雨仕舞(あまじまい)」が重要です。
「雨仕舞」とは水はけを良くする・水が入らないようにする作業です。
「雨仕舞」がきちんとされていないと、雨漏れなどが発生します。
特にサッシ周りは水が浸入しやすい場所なので施工時にサッシ周りに隙間がないか確認してみましょう。
NG例:隙間があり木部に水が浸透する
5章 半年に一度の水洗いできれいが長持ち
ガルバリウム鋼板のメンテナンスは水洗いだけで問題ありません。
半年に1度、汚れを洗い流しましょう。
なぜなら、汚れを放置していると、「白サビ」が発生するからです。
特に水が当たりにくい軒下や日が当たりにくい北面は汚れが溜まりやすいので、よく確認してみてください。
※潮風が吹く沿岸の地域や酸性雨が降る地域は3か月に1回の水洗いをしましょう。
水洗いの際に気を付けるのは、「高圧洗浄機を使わない」ことです。
高圧洗浄機で洗うと、傷がついてそこからサビが発生する可能性があるからです。
ホースで水をかけるか、濡れた雑巾でふき取るなど、外壁を傷つけないように意識して行いましょう。
出典:ニチハ株式会社
まとめ
いかがでしたか。
ガルバリウム鋼板はサイディングよりも耐久性が高く人気の建材です。
また軽いので外壁のリフォームにはおすすめの外壁材と言えます。
錆びやへこみで本来の耐久年数を縮めないように注意を払って工事を行っていきましょう。
最後までご覧くださり、ありがとうございました。
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