雨樋の詰まり対策に、雨樋用ネットをおすすめされたけれど、本当に効果はある?うちに必要なの?
と、取り付けようか迷っている方も多いかと思います。
このネットは「落ち葉除けネット」と呼ばれるもので、屋根を囲むように取り付けられた軒樋(雨樋の一部)に設置します。
■落ち葉除けネット 雨樋の一部の軒樋(屋根の周りにある雨樋)に丸めて設置し、落ち葉が入るのを防ぎます。 |
その名の通り、落ち葉などで雨樋が詰まるのを防ぐために設置されるものです。
近隣に木が多い、公園や神社があって落ち葉が溜まりやすいお家の方がよくご利用されます。
設置には足場が必要となるので、塗装工事などのついでに依頼をする方が多いです。
この記事ではネットを使おうかどうかお悩みの方のために、落ち葉除けネットの効果、DIY方法と注意点、費用相場を紹介します。
雨樋の詰まりを防ぐことで、お家の構造が傷んだり雨漏りしたりする危険を減らすことができます。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
目次
1章 雨樋ネットの4つの効果
雨樋にネットを設置することで得られる効果、メリットを具体的にご紹介します。
今お悩みの事や今後の不安を解消できそうだと思ったら、ぜひ設置を検討してみましょう。
1-1 雨樋が落ち葉やごみで詰まるのを防げる
まずはネットを取り付けることで、落ち葉やごみが雨樋に詰まるのを防げます。
雨樋の詰まるとそこから水があふれて、まわりが水浸しになったり、外壁が傷んでしまう原因になります。
また、通常なら雨どいを通って下まで排水されるものが、途中の高いところから一気に流れ落ちてくるため、バシャバシャと音が立つことがあります。
お住まいの方やご近隣で音がうるさくて夜眠れない…といったトラブルになった事例もあります。
現在詰まりでお困りの方は、問題解決のためにぜひネットの取り付けをおすすめしています。
■ネットを取り付けた雨樋(断面図)
ネットがあれば、落ち葉をネットの上でせき止め、雨水だけが雨どいに流れるようにできます。
1-2 雨漏りの予防ができる
雨樋の詰まりを防ぐことは、お家の雨漏り予防になります。
雨水がうまく雨樋から排水されないと、あふれた雨水が外壁に当たってしまうことが多いからです。
外壁にたくさん水が当たると、外壁のわずかな隙間から浸水したり染み込んだりして、雨漏りを起こすことがあります。
特に雨樋は屋根の近くにあるため、そこより下のあらゆるところに水がまわる可能性があり、とても危険です。
一度雨漏りを起こすと、お家の耐久性は非常に弱くなってしまいます。
お家を長く大事にするためにも、雨樋の詰まり解消は重要です。
1-3 鳥の巣ができにくくなる
雨樋ネットを設置することで、雨樋に鳥の巣ができにくくなります。
自然の豊かな地域では、「お家に鳥の巣ができた」ということはよく起こります。
ツバメの巣などは縁起が良いとされていますし、実際お庭の木や軒先なら気にしない方も多いと思います。
しかし雨樋に作られてしまうと、当然雨樋が詰まってしまいますので大変です。
また、鳥の糞が直接外壁に当たる可能性も高く、お家が汚れる原因となります。
実は、卵やひなのいる巣を許可なく除去することは「鳥獣保護管理法」で禁止されているため、一度巣ができてしまうと勝手に取り除くことができません。
※違反した場合、100万円以下の罰金or1年以下の懲役となります。
巣ができてからだとすぐ対応できないことがあるため、事前の予防が必要になります。
心配な方は、ネットを取り付けておくことで、鳥の巣ができにくい環境にしましょう。
1-4 雪害を軽減できる
雨樋にネットを設置することで、雪害(雪による雨樋の破損)を軽減できます。
雪をネットの上でせき止められるので、雪が積もった重みで雨樋が破損するリスクを減らせるからです。
万が一雨樋が破損すると、交換工事で数十万円もの出費になることがあり、とても勿体ないです。
最近は首都圏でも何年かに一度大雪が降っていますから、雪害の不安がある方にも雨樋ネットはおすすめです。
2章 【DIY】おすすめのネット&取り付け方法
DIYで設置してみようという方向けに、おすすめのネットと取り付け方法を紹介します。
雨どいネットは扱いやすいものもたくさん売っていますので、ぜひ実践してみてください。
2-1 おすすめは扱いやすい樹脂製
DIYで取り付けるなら、樹脂製のネットがおすすめです。
普通のハサミで簡単にカットでき、長さ調整が容易にできるからです。
■樹脂製のネット
- パナソニック落葉よけネット(モノタロウ)
- サイズ:幅85mm 長さ2700m、6,590円(税別)
樹脂製のネットを丸めて取り付けるだけなので、施工も簡単です。
ハサミでカットできるのでお家にあったサイズ・形状にできます。
頑丈な金属製のネットも販売されていますが、長さ調整が難しく、設置個所に合わせるのが難しいです。
樹脂製の方が誰でも扱いやすく、ご自宅の雨樋ぴったりの大きさに調整しやすいので、落ち葉が入る隙間ができにくくきれいに仕上がります。
DIYで設置するなら、樹脂製のネットを選びましょう。
★針葉樹の葉には、目の細かいシートを選ぼう
針葉樹(松・杉など)の葉などは細くて小さい為、ネットを通り抜けて雨樋に入ってしまうことがあります。
幅が広い広葉樹の葉が多ければネットも効果を発揮しやすいですが、細くて小さい針葉樹の葉が多いなら、さらに目の細かい「落ち葉除けシート」がおすすめです。
■落ち葉除けシート
出典:リフォーム産業新聞
小さな穴が開いていて、この穴から雨水が雨樋に落ちるようになっています。
機能はネットと同じですが、隙間がより小さくなっているため、針葉樹の落ち葉も通り抜けにくいです。
ネットを取り付けるまえに、どちらの落ち葉が多いかチェックしてみましょう。
2-2 取り付け方法
ネットの取り付け方法と必要なものを紹介します。
高所での作業は大変危険なため、行う場合は1F屋根かベランダから届く雨樋のみにしましょう。
また、脚立を立てるのは平らな場所でないと倒れてしまう恐れがあります。
少しでも難しいかな…と思ったら、業者に依頼しましょう。
用意するもの
・落ち葉除けネット
・針金or結束バンド
ネットの固定に使用します。
・脚立(180cm~2mのもの)×1台
- 梯子兼用脚立 JOB(モノタロウ)
- 10,900円(税別)
・はさみ×1本
・軍手×1組
・滑りにくい靴×1足
・トング×1本
樋の落ち葉やごみを払うのに使います。
・メジャー
取り付け手順
①設置したい雨樋の長さを測る
雨樋の真下の外壁の長さを測り、それよりすこし長めのネットを用意します。
②脚立を設置する
出典:神清
安全の為、平らな地面に設置しましょう。
③脚立に上り、雨樋を掃除する
落ち葉やごみがたまっていたら、先に落としておきましょう。トングで払うと掃除しやすいです。
④落ち葉除けネットをカットする
必要であれば、設置したい場所にあわせてハサミでカットします。
⑤両端を折り曲げる
端から落ち葉が入らないよう、ふさぎます。
⑤ネットを丸め、雨樋に差し込む
出典:神清
⑥完成
3章 取り付けを業者に依頼する場合の費用相場
雨樋に落ち葉除けネットはDIYでも取り付けできますが、場所によっては難しいこともあります。
そんなときは無理をせず、業者に依頼してやってもらいましょう。
設置工事の費用相場は以下の通りです。
内容 | 費用相場 |
落ち葉除けネット 取り付け費用 | 3,000~6,000円/m |
足場仮設・解体費用 | 800~1,000円/㎡ |
※別途で運搬費用や現場経費がかかる場合があります。
塗装工事をご検討中なら一緒のタイミングで依頼すると、同じ足場をそのまま使え、お得に工事できます!
4章 5年に一度は点検してあげよう!
落ち葉よけネットを設置したら、そのままずっと放置して良いわけではありません。
きちんと機能しているか、5年に1度程度は点検してあげましょう。
落ち葉やごみが絡みついていないかや、台風などのせいで破損していないか確認するためです。
屋根の点検もこのくらいの頻度でしてあげるのが良いので、そのときに一緒に見てもらうのが丁度良いです。
雨樋も屋根も、普段あまり見えないところだからこそ、お手入れした後の点検が大切です。
雨風からお家を守ってくれる重要な部分ですので、雨樋ネットは取り付け後も定期的に点検を行いましょう。
まとめ
いかがでしたか?
最後にこの記事をまとめます。
■1章まとめ
雨樋のネットの効果は以下の4つです。
- ①雨樋が落ち葉やごみで詰まるのを防げる
- ②雨漏りの予防ができる
- ③鳥の巣ができにくくなる
- ④雪害を軽減できる
■2章まとめ
設置におすすめなのは、樹脂製のネットです。扱いやすく、DIYにも適しています。
針葉樹が多い立地なら、ネットより目の細かい落ち葉除けシートがおすすめです。
■3章まとめ
取り付けにかかる費用相場は以下の通りです。
内容 | 費用相場 |
落ち葉除けネット 取り付け費用 | 3,000~6,000円/1m |
足場仮設・解体費用 | 800~1,000円/1㎡ |
※別途で運搬費用や現場経費がかかる場合があります。
塗装工事をご検討中なら、一緒に工事すると同じ足場が使え、お得に工事できます。
■4章まとめ
取り付けた後、5年に一度は点検を業者に依頼しましょう。
雨樋や雨樋ネットは普段あまり見えないので、気づかないうちに破損してしまっている場合もあります。
屋根などの点検と一緒に見てあげると良いでしょう。
雨樋ネットは、詰まりにお困りの方にはとても有効な対策リフォームです。
ぜひ実施してみてくださいね。
◆足場代がお得になるので塗装工事と一緒にする方が多いです。塗装の時期や費用相場はこちら
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