[徹底ガイド]初心者でもできる!外壁塗装の面積計算のやり方

塗装面積の計算方法

外壁塗装の見積もりを取った時、誰しもが思うのは、

「この面積、果たして正しいのだろうか…?」

「うちってこんなに面積あったの?」

という事ではないでしょうか。

塗装工事は決して安い工事ではありませんから、面積や金額が思っていた物と異なるほどに、それが適正な物なのか疑ってしまう事でしょう。

そんな“これが正しい物なのか知りたい”と言う方の中でも、今回は「塗装の面積」が正しい物なのかを判断する方法を御紹介します。

この記事を読んで頂く事で、見積書の中でも、ご自身のお家の塗装面積が正しく表記・計算されているかが分かるようになりますので、是非最後まで読んでみてくださいね。

また計算した面積と業者の出している面積が異なっていた時にどうするべきかも、併せて御紹介します。

 

[はじめに]

この記事では、2通りの計算方法を御紹介します。1つ目は「プロがやっている、図面を使った計算方法」2つ目は「誰でもできる、簡単な概算面積の出し方」です。

より正確に知りたい方は1つ目の方法で、そうでない方は2つ目の方法でもおおよそ分かりますので、是非参考にして挑戦してみて下さいね。

 

1章 [解説]1番正確な面積の算出方法

塗装面積の算出の仕方は、業者によって異なりますが、今回は専門的に“図面から算出して出す方法”をお伝えします。

この方法は少し難しいかもしれませんが、その分正確な面積が出せますので、まずは家の図面を手元にして順に計算していきましょう。

 

  • 【用意する物】
  • ・立面図
  • ・平面図
  • ・三角スケール
  • ・電卓
  • 4点です。

■平面図

立面図

■立面図

平面図

 

(図面:あっとはんど

■三角スケール

三角スケール

■電卓

電卓

 

①平面図から外周の長さを出す

平面図から外周の長さを、階ごとに出します。

面積は外周×高さで出るので、まずは外周から確認しましょう。

また階ごとに外周は変わる事が多いので、3階建なら1階・2階・3階とそれぞれの外周を確認します。

今回は例としてこの様な2階建ての家を見本に計算します。

Elevation

 

【平面図】

家の外周は赤太線が引いてある部分なので、そこの寸法を合計します。(東西南北4面)

 

■1階外周

平面図

 

■2階外周

2階平面図

図面の周りに、それぞれ寸法の表記がある場合は、それを合計すればOKです。

 

もし寸法の表記が見当たらない場合は、三角スケールを使って測ります。

■縮尺の表記

縮尺

■三角スケールの対応面

三角スケール


今回は1/100S(スケール)という事なので、同じく1/100mとなっている面で測ります。

三角スケールは、図面の縮尺に合った所を使って測ります。

これは1/100mですので、図面で測る1㎝=実際は1mという事です。

  • 注意:
  • ここではバルコニーは塗装面積に含んで考えません。壁の高さなどが違うので、後で別に計算します。
  • 今回の例でいくと、

    1階の外周=352階の外周=37

    というのが分かりました。

     

    ②立面図から高さを出す

    次に、立面図を見てそれぞれの階の高さを出します。

  • ■立面図

立面図

  •  

    図面を見て、“○階軒高”という表記があれば、それが高さの数値です。

    例だと、1階=3.022階=2.7 となっていますので、これで高さが分かりました。

    ※数値が載っていない場合は、三角スケールで測って確認しましょう。

     

     

    ③それぞれの階数の面積を出す

    1階や2階ごとの面積を出します。その合計が全体の大まかな塗装面積になります。

    外周×高さで面積が出ますので、m単位の数字で計算しましょう。

     

    例)

    1階外周(35m)×1階高さ(3.02m)=105.7

    2階外周(37m)×2階高さ(2.7m)=99.9

    105.7㎡+99.9㎡=205.6

     

    ④塗装しない部分の面積を出す

    ここまでだと窓やドアなど、塗装をしない部分の面積も含まれてしまっているため、その不要な面積を算出してマイナスします。

     

    ・立面図から窓を数えます

  • 立面図の窓面積
  •  

    図で色の付いている場所がです。

  • 同じ色の所はサイズが一緒です。窓はおおよそ規格が決まっており、同じサイズが多々存在します。

    その他小さい飾り窓も含め、1番正確なのは、三角スケールで全ての窓のサイズを測り、計算する方法です。

    窓ガラスのサイズではなくサッシを含めたサイズですので、窓の外枠で測りましょう。

 

・今回計算した所

窓の数…19ヶ所

掃き出し窓

4ヶ所

(W1.8m×H2.1m)×43.78

腰高窓

6ヶ所

(W1.8m×H1.0m)×610.8

飾り窓

4ヶ所

(W0.7m×H1.0m)×44.2

その他の窓

5ヶ所

(それぞれの寸法で計算)1.08

の面積合計=19.86

 

 

・立面図からドアを数えます。

立面図のドア面積

玄関ドアが一番大きなドアです。その他は勝手口などがあります。

 

また片開き扉が主流ですが、引違戸の場合はその分ドア面積が大きくなります。

 

・今回計算した所

ドアの数…3ヶ所

玄関ドア

1ヶ所

(W1.0m×H2.3m)×12.3

勝手口

2ヶ所

(W0.8m×H2.0m)×23.2

アの面積合計=5.5

 

・窓の面積+ドアの面積=塗らない面積

なので、今回の例で言うと

窓の面積計19.86㎡+ドアの面積計5.5㎡=25.36

塗らない面積です。

 

⑤全体の面積から、塗装しない面積を引く

③で出た全体の面積から、塗装しなくて良い④の面積を引きます。

例)205.6㎡‐25.36㎡=180.24

面積が出るまであと1歩です。

 

⑥ベランダ・バルコニー面の塗装面積を出す

最後にベランダ・バルコニー面を出します。

バルコニーの外壁

最初では面積に含みませんでしたが、最後にバルコニー外壁の表面・裏面を計算してプラスします。

 

・平面図から長さを確認する

塗装する面の話なので、外周の時に計算に含まなかった部分の長さを見ます。(図の赤線部分)

バルコニーの平面図

 

・立面図から高さを出す

バルコニーの高さは、三角スケールで測るのが一番正確ですが、一般的には高さは1.2mと言われています。

バルコニーの立面図

 

今回は(外周7m×高さ1.2メートル)×2(表面・裏面)=16.8

がバルコニー面の塗装面積です。

この面積を最後に足してあげる事で、より正確な数値が出ます。

 

⑦全体面積にバルコニー部分をプラスして、完了

最後に⑤で出した全体の面積と、⑥で出したバルコニーの塗装面積を合計します。

 

今回だと、

180.24㎡+16.8㎡=197.04㎡

が図面から導き出した塗装面積です。

 

図面の読み方と、三角スケールがあればどんな家でも計算出来ますので、正しい面を出してくれる業者を見極める材料とする場合も、是非活用下さい。

 

2章 [概算]簡単な面積の出し方

図面が手元にない場合は、実際に測れるところはスケールで測ってから面積を出すと、比較的正確な面積が分かります。

 

■スケール

スケール

 

2-1 外周・高さの数字から塗装面積を計算する方法

家の外周や高さのメートル数が分っている、若しくは測る事が可能であれば、こちらの方法でやってみましょう。

 

外周・高さの数字から面積を計算する方法

  • ①外周(m)×②高さ(m)×③0.85=外壁の塗装面積(㎡)

面積の出し方

 

①外周…家の外壁周りの長さです。上のA邸で言うと、10m×4辺=40mが外周です。

②高さ…家の屋根までの高さです。一般的な2階建てだと、6.25mくらいと言われています。

③0.85家全体の開口部の面積の割合を指します。窓やドアなど、塗装が不要な部分の面積を合わせると、一般的には外壁面積の約15%と言われている為、その分の数値をマイナスするために、全体の85%の数値にと見なして計算します。

 

ですので、A邸で当てはめると、30坪の家ですが

40m×6.25m×0.85212.5

となり、212.5㎡分の塗料が必要になるのです。

 

もしA邸が見積を取った業者が、塗装面積を少なく“180㎡”と表記していたとすると、実際に施工する時には塗料が足りなくなる訳ですから、

契約した後で追加料金が発生してしまうだとか、

最悪黙って希釈して、薄塗りされるなど、

塗料の効果が発揮される規定を守らない工事になってしまうという事になりかねません。

概算の面積と余りに違う場合は、なぜこの面積なのかを提示業者に確認し、説明を求めましょう。

 

※ここで紹介する方法は、誰でも計算が出来る方法ですが、あくまで概算の物です。目安として参考にしてください。

建坪からの計算はあまりアテになりません!

  • 建坪数からの計算方法もありますが、こちらは余り精度が高くありません。

    坪数を㎡に換算し直して、階数と係数をかけるのですが、窓などの開口部面積を差し引かない、そもそも坪数では塗装面積は算出できないという点から、この計算方法はあまり正確とは言えないでしょう。

 

2-2 計算が難しいという方へ:坪数~塗装面積早見表

どちらも計算が難しいという方は、下記の一覧でおおよその目安はつきますので、参考にしてください。

■坪数で見る塗装面積の目安

坪数(延べ床面積)

塗装面積(外壁)/

20坪(132.4㎡)

145.6㎡

25坪(165.5㎡)

182㎡

30坪(198.6㎡)

218.4㎡

35坪(231.7㎡)

254.8㎡

40坪(264.8㎡)

291.2㎡

45坪(297.9㎡)

327.6㎡

50坪(331㎡)

364.1㎡

※ただし全て2階建ての場合に限る

 

3章 見積と面積が違った時にやるべき3項目

ここまででもし、業者から取った見積の塗装面積とご自身が計算した塗装面積が大幅に違ってしまった場合は、なぜ差が出たのか理由を明確にしましょう。

次に紹介するケースにご自身の家が該当するかどうかチェックをし、見積もりを見比べて正しい塗装面積の判断をしましょう。

 

3-1 家の特徴によって面積の増減が出る!

次に紹介するケースにご自身のお家が当てはまる場合は、計算した面積と実際の面積が異なる場合があります。

それは家の形状は11つ異なっているので、例えば30坪の家がどれも同じ塗装面積という事はあり得ないからです。

計算した物と面積が異なるケースをいくつか紹介しますので、以下がご自身の家に当てはまるかチェックをしてみてください。

 

■家の形が複雑(シンプルではない)

…外周が長くなればなるほど、塗装面積は増えていきます。

複雑な形である場合は、外周も長くなりやすいので、㎡数も増える可能性があります。

3階建てなど階数が増えても同様に塗装面積は大きくなります。

面積と外周

 

■ベランダが広い

2部屋にまたがるワイドバルコニーなどがある場合は、ベランダの外側・内側の外壁の塗装が必要なため、ベランダ面の塗装面積が2倍になります。

広いバルコニーの外側・内側両方の壁を塗る必要があります。

広いベランダのお家

 

■窓が大きい、又は窓の数が多い

窓などの開口部が多い、又は数が多い場合は、塗装しない面積が全体面積の15%を超える事がありますので、その分塗装面積が少なくなります。その為数字が少なくなる可能性があります。

全部屋2面以上の採光があるですとか、又は出入できる大きな引違窓が5ヶ所以上ある場合は面積に差が出てくると思って下さい。

 

■外壁にタイル張りのデザインがある

タイル部分は通常塗装をしません。その為、塗装面積には含まれません。

その為、塗装面積が概算より少なくなる可能性があります。ご自身の家の素材も確認しましょう。

 

タイルのあるお家

▲家の下側にあるタイルには、塗装をしません。

 

2階の形が1階よりも小さい

2階の大きさが1階よりも小さい場合は、2階部分自体の外周などの数字が変わってきますので、概算計算よりも塗装面積が少なくなります。お家の形状の特徴もとらえて数字を見ましょう。

 

家の形の違い

1階の外周よりも2階の外周が小さいと、概算での数字とは合わなくなってきます。

※図面から階ごとに計算を出した場合はこのケースに当てはまりません。

 

3-2 3社から相見積もりを取ろう!

見積は、併せて3社からの見積もりを取って見比べましょう。

なぜなら、業者によって塗装面積は多少なりとも異なる事が殆どですが、見比べる対象が3つある事で、何に差が出ているかというのが比べ易くなります。

他と比べて50㎡単位で極端に大きい、又は小さい数字を出している業者がいたら、料金を高くしようとしていたり、塗料が足りなくなってしまった時に追加料金を請求したり、又は塗料が足りないのを施工で誤魔化そうとしたりする可能性が出てきますので、依頼先の候補としては外しましょう。

 

3-3 業者に「どうしてこの面積なんですか?」と聞く!

「どうしてこの塗装面積なのか?」と質問して、説明出来ない業者は論外です。

なぜその面積が出たのか、どの数字から算出したか説明してくれるか確認をしましょ

理由を説明出来ない業者は論外です。

また「大体こういう物です」と定説に偏って、あなたのお家の話として説明してくれない場合も応用力がないと見なして避けましょう。

分かりやすく理由を明確に説明してくれる業者程、親切で工事でも親身になってくれる可能性が高いので、そういう話を面倒がらずしてくれる業者であれば信頼できます。

点検結果の説明

 

4章 見積もり書のチェックポイント3項目

実際に見積もりを取って比較をする際には、塗装面積が正しいかだけでなく、どの様に表記されているかもチェックしましょう。

いくら塗装面積が正しくても、その他の数字や表記が適当では意味がありませんから、塗装面積と関連したチェックすべき項目を抑えて、より正確な見積を出してくれる業者を選べるようにしましょう。

 

4-1 数量の表記が“一式”なのはNG

見積書例

数量が一式と表記している業者は優良業者とは言えません。

なぜかと言うと、通常は単価があって、㎡(数量)があっての塗装料金になるはずが“一式”という言葉でまとめられてしまっているという事は、その一式に何が含まれているのかも明確になっていないからです。

別紙で内訳が記載ある場合はそれを参照すれば良いですが、“一式”という言葉のみでまとめてしまっている業者は何か誤魔化す可能性もあるので、やめましょう。

 

4-2 塗料名の記載がないのはNG

見積書例

塗料名が明記されていないと、いくら塗装面積が正しくても単価が正しいのか判別がつきませんので、何の塗料を使用するのかを確認しましょう。

見積を見た時に「何の塗料を使用する」ので「単価がこの金額」だから「この㎡数に対していくら」という所まで分かるのが理想です

 

4-3 外壁塗装面積以外の数字も具体的ならOK

塗装面積以外でも、どの部分をどんな量で、単価いくらでというのが明確になっている見積は良い見積と言えるでしょう。

 

例)

見積書例

 

この例で言えば、どの工事が、何㎡(m)で、単価がいくらなので、この金額、

という所まで分かりますね。

見積を見る際には、全体的に数字がしっかりと出ているかを見て、より良い見積書が判断できるようにしましょう。

 

↓見積り書の見方について詳しく知りたい方はこちらもご覧ください

 

まとめ

いかがでしたか?

まずはご自身のお家で実際に塗装面積の計算をしてみましょう。

そこから塗装面積を知る事で、見積もりをどのように見たら良いのか、より詳細な情報を得る事ができます。

お家は同じものが無いくらい11つの条件が異なる物なので、しっかりと自分の家の特徴を掴みながら、正しい数字・見積もりを出してくれる業者を選んで、満足のいく業者選びに繋げて下さいね。

 

ここまでお読みいただきありがとうございました。

 

面積が分かったら、あとは単価の費用相場が分かればおよその金額も出てきます。

↓塗装工事の費用相場についてはこちらの記事をぜひお読みください。