屋根や外壁塗装を検討中、見積もりを依頼した業者に “遮熱塗料”塗料を勧められたあなた。
「遮熱塗料って実際にどんな効果があるの?」
「本当に効果は実感できるの?」
と遮熱塗料を選ぶことにまだ疑問が残っているのではないでしょうか。
遮熱塗料は主に屋根や日当たりの良い外壁の塗装で勧められることが多い遮熱性の高い塗料です。
ただ一般的な遮熱効果のない塗料と比べると単価が高いですから、実際の効果が分からないと決めきれないですよね。
そんな方のために、この記事では遮熱塗料の実際の効果を3つ詳しく解説していきます。
また、少しでも遮熱効果を高めるための秘訣や、効果が出やすい環境と効果が出にくい環境もご紹介しますので、ご自宅に合った塗料が選べるようにしていきましょう。
遮熱塗料を選びたいと思った方のために記事の最後にはおすすめの遮熱塗料もご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
遮熱塗料の効果を理解し、納得のいく塗料選びをしていきましょう!
目次
1章 遮熱塗料の実際の効果を徹底解説
遮熱効果があるとされている「遮熱塗料」の実際の効果をご紹介します。
本当に効果やメリットがあるのか疑問を持っている方は実際のデータを参考にしてみてください。
1-1 室内温度が下がる
遮熱塗料の1つ目の効果が「室内温度が下がる」ということです。
遮熱塗料は太陽の光を反射させるため、建材の表面温度が下がり室内温度も下げてくれます。
開催ペイントの遮熱塗料「RSルーフ2液」を屋根塗装で使用したとき、屋根温度は約20℃削減し、室内温度は約3℃削減しました。
▼検証結果のグラフ
出典:RSルーフ2液シリーズ/関西ペイントのカタログより抜粋
夏場、室内温度を少しでも下げて快適に過ごしたい方には嬉しい効果です。
1-2 省エネになる
遮熱塗料の2つ目の効果が「省エネになる」ということです。
遮熱効果によって室内温度が下がると、冷房の設定温度が上がり、使用頻度を減らすことが出来ます。
夏場の電気代の大半を占める冷房の設定温度を1℃上げることで電気代が約13%削減することが出来るので、本来1万円の電気料金がかかるはずだった場合は8,700円程度に削減する事が出来ます。
電気代を少しでも下げたい方に嬉しい効果です。
1-3 建材の劣化が防げる
遮熱塗料の3つ目の効果が「建材の劣化が防げる」ということです。
建材は日射熱でも劣化します。遮熱塗料は太陽の光を反射して表面温度が下がるため、一般の塗料よりも建材自体の劣化速度を遅らせることが出来ます。
傷みが出やすい日当たりの良い南面の外壁や屋根を長持ちさせることができるので、家のメンテナンス費用をおさえたい方に嬉しい効果です。
~注意~ 遮熱塗料には断熱効果はないので、冬場暖房で暖かくなった空気を室内に閉じ込める効果は期待できません。 また、遮熱塗料には種類が様々あるので、必ず期待以上の効果があるとは限りません。過度に期待して冷房を付けずに過ごすと体調不良に繋がってしまう場合もありますのでご注意ください。 断熱効果がある塗料を選びたい方は断熱塗料を選びましょう。 ◆遮熱塗料と断熱塗料の違いが知りたい方はこちら |
2章 遮熱効果を高める3つの秘訣
この章ではより遮熱効果を高める3つの秘訣をご紹介します。
遮熱塗料は選ぶ色や塗料によって遮熱効果をより高めることが出来ます。
秘訣を知っておけば最大限の効果が期待できますので、事前に把握しておきましょう!
2-1 反射率の高い色で塗装する
反射率の高い色で塗装しましょう。
反射率の詳細は各塗料ごとに違いますが、基本的には色が明るい(白に近い)色ほど反射率が高いです。
反射率を重視で選ぶのであれば白色が最も遮熱効果が期待できます。
▼反射率は塗料カタログでチェック! 出典:RSルーフ2液シリーズ/関西ペイントのカタログより 反射率が高いほど遮熱効果が期待できます。 |
2-2 グレードの高い塗料を選ぶ
グレードの高い塗料を選びましょう。
遮熱塗料の耐久性には「ウレタン」「シリコン」「フッ素」「無機」など様々なグレードのものがありますが、耐久性の高い塗料をほど塗膜が強く劣化が遅いので、長期間遮熱効果が発揮できます。
15年~20年遮熱効果を持続させたい方は「フッ素」や「無機」を選ぶのがおすすめです。
2-3 親水性が高い塗料を選ぶ
汚れを落としやすい親水性の高い塗料を選びましょう。
親水性の塗料は雨が降った時に雨水が塗料に混じって広がって流れていくため、汚れを一緒に流してくれます。
▼撥水性塗料と親水性塗料
※撥水性が高い塗料を選ぶと雨水が水玉状の水滴になって流れていくので表面の汚れを落としづらくなります。
遮熱塗料は表面が汚れているとあまり効果を発揮できないので、雨で汚れが落ちやすいような塗料を選ぶことが重要です。
塗料を選ぶ際は親水性が高い塗料なのかカタログなどで確認してから選びましょう。
3章 効果が出やすい・出にくい環境
遮熱効果が出やすい環境と出にくい環境についてご紹介します。
効果がある環境には遮熱塗料はお勧めしますが、効果があまりない環境にはお勧めできます。
遮熱塗料が自宅にとってメリットがあるものなのか把握した上で決めていきましょう。
3-1 出やすいのは3階建て・吹き抜け・金属屋根の家
効果が出やすいのは、3階建ての家や吹き抜けの家、金属屋根の家などです。
3階建ての家や吹き抜けになっている家は、太陽の熱で室内温度が高くなりやすいため、屋根も外壁も遮熱効果が発揮されやすいです。
また、金属の屋根も他のセメントの屋根材よりも表面温度が高くなりやすいため、より効果が期待できます。
こういった環境にお住まいの方には遮熱塗料をおすすめします。
3-2 出にくいのは寒冷地域・日当たりが悪い家
効果があまり実感できないのが、寒冷地域や日当たりが悪い家です。
こういった環境の場合は、太陽の光で室内が暑くなること自体がないので効果があまり実感できません。
また寒さにお悩みであれば、遮熱塗料ではなく室内の暖かさを外に逃がさない「断熱塗料」をおすすめします。
4章 おすすめの遮熱塗料4選
おすすめの遮熱塗料をご紹介します。
遮熱塗料を選びたい!という方はおすすめの塗料をぜひ参考にしてみてください。
▪RSルーフ2液F(屋根用)
まず最初におすすめなのが、関西ペイントの「RSルーフ2液F」です。
フッ素系の遮熱塗料で耐久性・耐候性が高い塗料です。
また遮熱効果も抜群で、表面温度が最大20℃低減するなどの効果が期待できます。
コスパ重視の方におすすめの塗料です。
▪ナノルーフシリーズ(屋根用塗料)
2つ目におすすめなのが、水谷ペイントの「ナノルーフシリーズ」です。
高耐久を追求した水性屋根塗料で、シリーズ内に遮熱効果つきのものがあります。
水性かつ優れたコストパフォーマンスを求める方におすすめです。
また、屋根塗料では珍しく、艶あり艶なしを選ぶことができ、塗り替え後シックな風合いにしたい方にも人気です。
▪サーモアイシリーズ(屋根・外壁用)
(左:屋根用 右:外壁用)
3つ目におすすめなのが日本ペイントの「サーモアイシリーズ」です。
上塗り材だけでなく、下塗り材にも高い反射性能をプラスされています。
「サーモアイシリーズ(屋根用)」の塗料は屋根だけでなく玄関先や屋上のコンクリートにも塗装が可能なため、裸足で遊びがちな小さいお子様がいるご家庭にもおすすめです。
「サーモアイウォールシリーズ(外壁用)」の塗料は低汚染性の塗料なので外壁の汚れが気になる方におすすめです。
▪クールテクトシリーズ(外壁用塗料)
4つ目にご紹介するのがエスケー化研の「クールテクトシリーズ」です。
優れた耐候性で長持ちするので、長期間の遮熱効果が期待できます。
また遮熱効果だけでなく、防カビ・防藻機能や低汚染性も高いので外壁の汚れが気になる方やメンテナンスサイクルを延ばしたい方におすすめです。
まとめ
いかがでしたか。
最後にこの記事をまとめます。
▪1章 まとめ
遮熱塗料の主な効果は以下の3つ
・室内温度が下がる
・省エネになる
・屋根の劣化が防げる
▪2章 まとめ
遮熱効果を高める秘訣は以下の3つ
・反射率の高い色で塗装する
・耐久性の高い塗料を選ぶ
・親水性が高い塗料を選ぶ
▪3章 まとめ
効果が出やすい環境は3階建て・吹き抜け・金属屋根の家
効果が出にくい環境は寒冷地域・日当たりが悪い家
▪4章 まとめ
おすすめの遮熱塗料は以下の4つ
①関西ペイント「RSルーフ2液F」
②水谷ペイント「ナノルーフシリーズ」
③日本ペイント「サーモアイシリーズ」
④エスケー化研「クールテクトシリーズ」
屋根は遮熱塗料で塗装して、耐久性を高めるだけでなく塗装後の生活を快適にしていきましょう!
最後までご覧くださり、ありがとうございました。
◆室内温度を下げたい方は壁にツタを這わせるのも効果的です。
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