我が家は“モニエル瓦”だから塗装した方が良いと言われたけど…
「本当に塗装が必要なの?」
「モニエル瓦の塗装っていくらかかるの?」
「モニエル瓦の塗装で注意すべきことはあるの?」
と気になって調べているのではないでしょうか。
洋風でおしゃれな見た目が特徴のモニエル瓦。
「瓦だから塗装はいらないのでは?」と思われる方も多いですが、実は塗装が必要です。
なぜなら、モニエル瓦の主成分はセメントでできており、水に弱いからです。
紫外線で瓦の表面に塗られていた塗膜が劣化すると、防水性がなくなり瓦が水を吸うようになります。
水を吸うと膨張・収縮を繰り返し、ひび割れやコケの繁殖などの劣化症状が発生していきます。
▼コケが繁殖してしまったモニエル瓦
瓦を長持ちさせるためにも防水性をよみがえらせる“塗装”が必要になります。
築10~15年がおおよその塗装時期目安ですが、実際には劣化症状で判断します。
そこでこの記事では、モニエル瓦の塗装が必要な時期サインとなる劣化症状を解説していきます。
一つでも当てはまるものがあれば、すでに塗装時期が来ていますので、早めに塗装を行ないましょう。
また、気になる塗装費用や、知っておくべき注意点もわかりやすく解説。
業者にすべてお任せ!ではなく、ご自身でも知識をつけて納得のできる良い工事にしていきましょう!
記事の後半では、安心して任せられる優良業者の見極め方もご紹介します。
どこに頼めばいいのか分からない方は業者を選ぶ際にチェックするポイントを確認しておくと安心です。
ご自宅を長持ちさせるメンテナンスをするために、ぜひ最後までご覧ください。
>モニエル瓦自体の特徴についてはこちらの記事をご覧ください。
目次
1章 塗装のサイン!モニエル瓦の劣化症状
モニエル瓦の塗装目安時期は築10~15年です。
そのくらいの年数になると、塗装サインとなる劣化症状が発生してきます。
ご自身でも劣化している状態はどんな症状なのか把握していきましょう。
1-1 色あせ
モニエル瓦が色褪せしてきた場合は、塗装の時期が来ています。
新築時、モニエル瓦は工場で塗装されています。
その塗膜が雨をはじいてくれる役割を持っているのです。
しかし、その塗膜も紫外線に当たることで劣化し、水を吸い込むようになってしまいます。▼
モニエル瓦の主成分はセメントなので、水を吸い込み続けると瓦自体の強度が低下しボロボロになってしまいます。
そのため、色褪せが出てきたら塗装が必要なサインです。
瓦の耐久性が低下する前に塗装してメンテナンスしましょう。
1-2 カビ・コケ
モニエル瓦にカビやコケが繁殖している場合も塗装が必要です。
なぜなら、空気中に漂うカビやコケの胞子は、水分を含む物体に付着して繁殖するからです。
つまり、カビ・コケが繁殖しているということは瓦が防水性を失っている証拠です。
放っておくと、さらに根を張って瓦が常に水を含んだ状態になります。
そうすると瓦の裏にある防水シートや野地板にまで水が回って腐食してしまう恐れがあるので注意が必要です。
高圧洗浄で落とせるうちに塗装工事を行いましょう。
1-3 ひび割れ
モニエル瓦にひび割れがあった場合も塗装の時期が来ています。
本来、固くて丈夫な瓦が、ひび割れているということは、瓦が水を吸って膨張・収縮を繰り返した結果の劣化症状だからです。
そのまま放っておくとさらにひびが深くなって欠けてしまう恐れも。
ひび割れや欠けがこれ以上増えないようにするためにも、小さなひび割れを見つけたら塗装を行いましょう。
★実はモニエル瓦は製造中止されている屋根! モニエル瓦は2010年に製造中止となっている屋根材です。 そのため一枚でも割れてしまうと同じものを入手することが困難です。 (※手に入ったとしても葺き替えで不要になった中古品になります。) 今の屋根を長持ちさせるためには、劣化が進む前に塗装メンテナンスを行うことが大切です。 もし、築20~30年経って劣化が進んでしまっていたら、塗装ではなく葺き替え工事を行いましょう。 >モニエル瓦の葺き替えについてはこちら |
2章 モニエル瓦の塗装費用は40~70万円
モニエル瓦の塗装費用は40~70万円です。(屋根面積80㎡の場合)
費用は使用する塗料によって変動します。
10年以上長持ちさせたいという方は、フッ素塗料や遮熱性が高い遮熱塗料を選ぶことをおすすめします。
また、以下の場合は相場よりも高くなるケースがあります。
・数枚瓦にひび割れがあり補修が必要
・3階建てで足場面積が多い
・急傾斜の屋根で屋根足場が必要になる
ご自宅の塗装で費用がいくらになるのかは、実際にお家の状況や屋根の劣化状態を見ないと分かりません。
概算見積もりではなく、点検してもらった上で金額を出してもらうようにしましょう。
3章 知っておくべき!塗装時の注意点3つ
モニエル瓦を塗装する際にはいくつか注意すべきポイントがあります。
注意点をおさえて塗装しないと、数年で剥がれてしまうことも。
適切な工事をしてくれる業者を見極めるためにも、ご自身でも注意点を把握しておきましょう!
~モニエル瓦の塗装|キホンの流れ~
!マークがついている工程で注意してほしいポイントがあります。
一つずつ解説していきます。
3-1 高圧洗浄で「スラリー層」を除去する
高圧洗浄の際に「スラリー層」を除去してもらいましょう。
「スラリー層」とはモニエル瓦基材の上から施されている着色剤のことです。
このスラリー層を除去せずに塗装をすると、劣化したスラリー層と一緒に塗膜が剥がれてしまう恐れがあります。
塗装を長持ちさせるためにも、塗装前にスラリー層を除去する作業をしてもらいましょう。
※高圧洗浄で除去しきれなかったスラリー層はケレン作業で除去を行います。
この作業は見積り内では「スラリー層除去」や「下地処理・下地調整」と記載されることが多いです。
見積もりをもらった際に、この作業が入っているか必ず確認しましょう。
3-2 モニエル瓦に適した専用の塗料を選ぶ
モニエル瓦の塗装する際は、モニエル瓦に合った塗料を選びましょう。
塗料には、それぞれ標準塗装仕様というものがあります。その中に、モニエル瓦または乾式コンクリート瓦と記載されている塗料を選びましょう。
▼モニエル瓦に適した塗料のカタログ
“乾式コンクリート瓦(モニエル瓦)”と明記されています。
▼モニエルに使えない塗料の例
“洋風コンクリート瓦(モニエル瓦)には塗装できません”と注意書きがされています。
屋根用の塗料であっても、モニエル瓦に合っていない種類もあります。
モニエル瓦に合っていない塗料を選んでしまうと、密着が悪くなり、剥がれの原因になることも。
適応下地については塗料のカタログやインターネットページなどに記載されているので、ご自身でも確認した上で塗料を選ぶようにしましょう。
3-3 棟の釘を打ち込んでもらう
モニエル瓦の塗装工事の際は、一緒に棟瓦(または棟板金)の釘を打ち込んでもらうようにしましょう。
棟瓦(または棟板金)とは、屋根の頂上にある瓦(または板金)のことです。
年数が経つと熱膨張や地震などの細かい揺れによって棟を固定している釘が浮いてきてしまいます。(↓棟瓦の釘)
(↓棟板金の釘)
釘が抜けたまま放っておくと、釘を伝って棟の内部に雨水が入り込みます。
棟の内部には木材が入っているので、木材が水によって腐食し、棟がズレてしまう、飛んでいってしまう原因に。
実際に台風で棟が飛んでしまった事例▼
棟が飛んで、近隣の住宅や人にぶつかってしまったら大変ですよね。
また飛ばされた部分は雨にさらされ雨漏りが発生する原因にもなります。
塗装工事のような足場を立てる機会に棟も点検して釘が抜けていたら打ち込んであげるようにしましょう。
棟板金の場合は、熱膨張で釘が抜けやすいです。
そのため、釘を打ち込んだら再度抜けてこないようにコーキングで釘頭を留めてもらいましょう。▼
>屋根の釘についてはこちらの記事もご覧ください。
4章 良い工事をしてくれる業者の見極め方
モニエル瓦の塗装では、塗料選びはもちろん丁寧な作業が必要だとお分かりいただけたかと思います。
そのため「どこの業者に依頼するか」はとても重要です。
知識のない業者や手抜きをする業者を選んでしまわないように、業者の見極め方をチェックしておきましょう。
4-1 モニエル瓦の塗装実績がある
モニエル瓦の塗装実績がある業者に依頼しましょう。
なぜなら、実績数が多いほど塗装経験も豊富で適切な作業をしてくれる可能性が高いからです。
できれば1.2件ではなく、20件、30件…と実績数が多いほど良いです。
実績が少ない業者はモニエル瓦についての知識や経験が乏しいので、最適な工事をしてもらえないこともあります。
業者を選ぶ際は「モニエル瓦の施工実績はありますか?」と確認するようにしてください。
実際の施工写真を見せて実績を教えてくれる業者だとより安心です。
4-2 詳細な見積もりをくれる
詳細な見積もりをくれる業者かチェックしましょう。
悪質な業者の被害を防ぐためには、契約前に良し悪しを判断することが大切です。
契約をする前には必ず見積もりをもらって細かく記載されているかチェックしましょう。
「一式」表記が多かったり、どの塗料を使うのか記載がない見積もりはNGです。
▼NG見積もり
この見積もりで契約してしまうと、スラリー層を除去しないで塗装をされてしまっても契約違反になりません。また、安い塗料を使われてしまう危険もあります。
良い工事にするためには、
・スラリー層の除去など工程の記載があるか
・塗料名が記載されているか
・数量も記載されているか
など細かい記載があるかチェックしましょう。
▼OK見積もり
見積もりだけをみても実際どんな作業なのか分からないこともあるかと思います。
そのため、見積もり提示の際に工程や塗料の説明を丁寧にしてくれる業者を選びましょう。
4-3 工事中の写真をくれる
工事中の写真をくれる業者を選びましょう。
契約前の点検や見積もりが丁寧であっても、肝心の工事の報告がなかったら残念ですよね。
特に屋根はご自身で確認できない場所なので、工事中も細かく写真を撮って見せてくれる業者だと安心です。
▼スラリー層がきちんと除去されたか
▼下塗りもきちんと塗装されているか
契約した工事が、きちんと施工されているかチェックするためにも工事中の写真をくれる業者に依頼しましょう。
こちらは契約前に確認することが大切です。
「工事中の写真はもらえますか?」と必ず質問しましょう。
「うちは工事中の写真は撮りません」「工事終了後に完成写真のみお渡しします」という業者はあまりおすすめできません。
5章 モニエル瓦の塗装はユーコーコミュニティー
モニエル瓦の塗装をお考えの方は、神奈川・東京の塗装専門店「ユーコーコミュニティー」にご依頼ください。
実際に屋根の状態を確認させていただき、
・屋根全体で劣化が進んでいないか
・細かいひび割れがないか
・釘が浮いていないか
など細かくチェックし、写真を撮ってお渡しいたします。
また、豊富な施工実績をもとに、状態にあったメンテナンスのご提案をさせていただきます。
点検からお見積り提示まですべて無料で行っておりますので、ぜひお気軽に点検をお申し込みください!
~ユーコーが選ばれる理由~
■詳細な見積もりと分かりやすいご説明
塗装工事については専門知識になるので、初めての塗装の方でもご安心いただけるよう分かりやすく説明いたします。
■工事中もダブルチェックで安心
塗装工事が始まったら、職人だけでなく管理担当・監督も現場のチェックを行います。随時作業の様子を写真に収めますので、契約書通りの施工がきちんとされているのかご自身の目で確認いただくことが可能です。
■工事後のアフターフォローも充実
塗装工事後は、3年.5年.7年10年のペースで定期点検のご案内をさせていただきます。
また、上記の年数でなくてもご連絡をいただければすぐに点検に駆け付けさせていただきます。
「強い台風のあとで屋根が心配」「急に来た営業マンに屋根が危ないと言われて怪しいけど不安」という場合もお気軽にご相談ください。
まとめ
いかがでしたか。
モニエル瓦は塗装が必要です。
なぜなら年数が経つと防水性がなくなってしまい、劣化症状が出てくるからです。
色あせ・カビ、コケ・ひび割れなどが発生したら塗装の時期が来ています。
塗装業者に点検してもらった上で塗装を行いましょう。
また、モニエル瓦の塗装費用は40~70万円です。
塗料によっても費用は変わってきます。
モニエル瓦の塗装を行う際は以下の3つの点を注意しましょう。
・高圧洗浄で「スラリー層」を除去する
・モニエル瓦に適した専用の塗料を選ぶ
・棟の釘を打ち込んでもらう
業者によっては上記のような注意点を守らず施工されてしまうこともあります。
良い工事をしたい方は、安心して任せられる業者を見極めて選んでいってくださいね。
最後までご覧くださり、ありがとうございました。
>屋根と一緒に外壁も塗装した場合の費用相場についてはこちら
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