外壁塗装を検討するなかで、色々な会社が「うちは保証付きです!」って言っているけど、
保証って具体的にどんなものなの?
とにかく保証年数が長い会社を選べばいいの?と、
素朴な疑問をお持ちになった方も多いのではないでしょうか。
実は、外壁塗装における保証とは大変重要です。
なぜなら、保証内容が工事品質、会社の信頼性に直結してくるからです。
保証をよくわからないまま会社選びをしたために、工事後にトラブルを抱えて後悔する方も多くいらっしゃいます。
せっかく大きな費用をかけて塗装をするのですから、安心できる良い工事にするために、保証について知っておきましょう。
この記事では、保証の種類と保証書の見方、適正な保証年数の相場などを詳しくご紹介します。
最後までお読みいただければ、外壁塗装の保証の重要性がわかり、信頼のおける会社選びができるようになります。
高品質で長期にわたって安心の業者選びのために、ぜひじっくりお読みください。
目次
1章 外壁塗装における保証の種類5パターン
実は、一口に保証と言っても、塗装工事における保証は様々な種類があります。
種類による内容の違いを知っておきましょう。
そうすることで、「保証付きって言ったけどこれは対応してくれないの?」等、認識違いによるトラブルを防ぐことができます。
さらに、その内容によっては会社の信頼性を見極めることもできます。
全部で5つありますので、一つずつ見ていきましょう。
1-1 施工不備を補修してくれる【工事保証(剥離保証)】
【工事保証】(剥離保証)は、工事中の不備により塗装が剥がれてしまったときに、施工業者が補修をしてくれる保証です。
皆様がイメージする“保証”のイメージに一番近いものではないでしょうか。
これから塗装業者を選ぶ方は、この工事保証を付けてくれる会社を選びましょう。
なぜなら、施工不備が無いように品質管理などを注力していないと出せないものだからです。
もし不備がたくさん出るような工事をしているのに保証を出すと、やり直しを何度もしなければならないため、会社にとっては大きな不利益になってしまいます。
出典:公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター「住宅相談統計年報2013」
実際、リフォーム後の不具合等の問い合わせ1位と2位は、屋根と外壁の剥がれ等で50%にも上ります。
万が一の施工不備をきちんと直してもらえるよう、工事保証(剥離保証)が出るところだと安心です。
この工事保証がもらえるときは、
- ・保証の範囲(場所)
- ・上限金額があるか
- ・保証年数
をチェックしておきましょう。
これに当てはまらないときは、補修費用は自己負担になります。
保証内容の詳しい見方は、2章ご覧ください。
注意! 工事保証は「施工内容(業者の仕事)に不備があった場合」の保証です。
等の場合は保証対象外ですのでご注意ください。 |
以下に、実際にあった施工不備の事例を3件あげますので、具体的にどのような症状が保証対象なのか見てみましょう。
■屋根塗装の剥がれ①
原因:下地調整の不足
塗装前の下地調整で行う高圧洗浄とケレン(汚れや脆弱な表層塗膜を手作業で落とす作業)が不十分だった場合、このような剥がれが起こります。
■屋根塗装の剥がれ②
原因:下塗りの塗布量不足
普通の量で下塗りをしたところ、建材が塗料(液体)を吸い込みすぎて膜として形成しなかったため、下塗りの機能を果たさず上塗りの塗料が剥がれています。
通常より塗料(液体)をよく吸い込み、多めに塗布量が必要な建材だったのを気付かずに塗装をしてしまったのが原因です。
■屋根塗装の剥がれ③
原因:足場のジャッキベース(四角い土台)下の下塗り未施工
塗装工事においては必ず仮設足場が必要になります。
下屋根(1階と2階の間の屋根)にそのままパイプを建てると過重が集中するため、屋根材が割れてしまいます。そこでジャッキベースという平らな下敷きを引きます。
毎回ジャッキベースを浮かせてきちんと塗らなければならないところを行わず、足場解体後に上塗り塗料のみで仕上げたため、数年後に剥離と変退色してきたものです。
1-2 工事後も点検してくれる【アフターメンテナンス保証】
【アフターメンテナンス保証】は工事が終わったあとも無料で点検を実施してくれる、という保証です。
会社により、年数や回数が決まっているところもあれば、無制限の場合もあります。
単なる点検だけ?と思うかもしれませんが、実はとても重要な保証です。
ぜひ、アフターメンテナンス保証が付いている会社を選んでください。
なぜなら、この保証がなければ、工事後の点検はなかなか来てくれない可能性が高いからです。
例えばその塗装会社さんが、お客様のお家から車で1時間半の場所にあるとします。
会社からお家まで1時間半、お家の点検相談で1時間、帰社するのに1時間半…
アフター点検だけで半日が潰れます。
売上にはならないので、基本的には業者はアフター点検にはいきたくないのです。
しかし皆様にとっては、大事なお家の健康診断です。
この点検をしっかり実施してくれる、しかも無料でやってもらえる保証は、とても安心できるものなのです。
実際、大手リフォーム会社やハウスメーカーでは、点検費用で1~3万円以上請求する会社もあります。
(社員の人件費、交通費やガソリン代、車のリース料、事務方分の人件費等。)
長く大事に住むための塗装工事ですから、アフターメンテナンスも保証に入っているか業者に聞いてみましょう。
1-3 保険金を使って補修してくれる【瑕疵保険保証】
【瑕疵保険保証】は、施工業者が「瑕疵保険」に加入しており、瑕疵(かし…施工不備による傷やほころび)があった際には、その保険金を使って補修してくれるという保証です。
また、万が一塗装業者が倒産していた時は、お客様が直接保険金を受け取ることもできます。
出典:JIOリフォームかし保険パンフレット
この保証がある業者は、品質が高く、信用力もあると考えてよいでしょう。
なぜなら、あまりに不備が多い、信用のない業者はそもそも保険に加入できないからです。
日本住宅保証検査機構が運用する「JIOリフォーム瑕疵保険」は、きちんと登録された事業者しか使えません。
登録事業者は下記のページから検索できるようになっています。
この保証を利用したい方は、ページ内の「JIOリフォーム瑕疵保険」にチェックを入れ、都道府県を選択して、お近くの登録業者を検索してみてください。
あるいは、すでにお見積りを取っている人は「瑕疵保険に入っていますか?」と直接業者に聞くか、ホームページやパンフレットなどに記載がないか見てみましょう。
■ユーコーコミュニティーパンフレットより抜粋
尚、この保険を利用するには3万~5万前後の保険料が必要になりますのでご注意ください。
保険は使わないけども、登録事業者=信頼できる、という目安の一つとして押さえておくだけでも、業者選びに役立ちますよ。
1-4 工事が完了することを約束する【工事完工保証】
【工事完工保証】は、万が一その会社に問題が起こり途中で工事が出来なくなっても、組合や団体、仲間の業者が引き継いで最後まで工事しますよ、という保証です。
地元の親方さんなど、小さな会社に依頼をするときは、この保証があるところだと安心です。
なぜなら、この会社は健全経営できている・信用できる会社ですよ、ということを第三者が証明しているものだからです。
こんな保証本当に必要なの?と思うかもしれません。
しかし塗装の業界は一人親方・少人数経営でやっているところもまだまだ多くあります。
「頭金を支払ったのに工事に入ってくれなかった」
「施工業者さんが工事中に潰れてしまった」
「職人が急に辞めて工事ができなくなった」
「一人二人の会社で事務所がなくなっていた」
「夜逃げしてしまった」といったトラブルが昔から起きており、今現在も100%ないと言い切れないのが現状です。
その会社さんが健全経営できているのか、工事を完工させる能力があるのか見極めるため、小規模企業に依頼する方は完工保証を貰えるところを選びましょう。
1-5 書面に残っていない【口頭保証】
【口頭保証】とは、施工会社や担当さんとの口頭での保証です。
昔はこの口頭での口約束をする職人さんがほとんどでしたが、まず保証としての役割を果たしません。
近年はきちんと書面で出す会社も多くなりましたから、保証は必ず書面でもらってください。
最低でも契約書に保証内容を記載してもらいましょう。
言った、言わないのトラブルが後を絶たないからです。
書面で保証書をもらっていない方は、泣き寝入りするしかありませんでした。
確実に工事後の保証を受けるためには、必ず保証書という形で提出してもらい、良い工事と今後の安心を手にいれましょう。
ここまでで、保証の種類5パターンを述べてきましたが、
次に保証書の雛形を使いながら、実際の保証書を見るべきポイントを述べさせていただきます。
2章 雛形で確認する保証書の4つのポイント
保証の種類が分かったら、詳細を確認しなければならないポイントが4つあります。
①保証箇所、②保証範囲(状態や金額)、③保証期間、④保証会社です。
これらを知ることで、我が家はどんなときにどんな保証が受けられるのか、正確にわかります。
また、保証や会社自体の信頼度を見極めることもできます。
ひとつずつ見ていきましょう。
今回は、もっとも一般的な1-1【工事保証(剥離保証】を使って説明します。
■保証書の雛型(見本)
2-1 チェックポイント①保証箇所
お家のどこを保証してくれるのか?
保証してくれる箇所が明記されているか確認しましょう。
ここが書いていないと、結局「そこは範囲じゃないです」と言い逃れができてしまい、保証が受けられない可能性もあるからです。
一般的な塗装工事であれば、外壁と屋根が保証範囲です。
きちんとここが明記されているか確認しましょう。
※それ以外の『雨樋・破風板・軒・目地』等は、屋根壁と違って素材自体が劣化・変形しやすく塗装で保護しきれないことがあるため、保証対象外だったり、保証年数が違うのが一般的です。 |
2-2 チェックポイント②保証範囲
どういう状態なら保証をしてくれるのかが保証範囲です。ここも明記してあるか確認しましょう。
これによって、「この場合は保証でやってもらえる」「この状態は適用外だ」ということが分かります。
例:(適用)雨が乾く前に塗ってしまったのが原因で、塗膜が剥がれた (適用外)台風で鉢植えが飛んでぶつかり、塗膜が剥がれた |
また、その状態ならすべて無償なのか、それとも金額の上限が決まっているのかも記載があると安心です。
大掛かりな補修になってしまった際に、ご自身が負担する費用の目安が分かります。
2-3 チェックポイント③保証期間
保証が受けられる期間が明記されているか確認しましょう。
一般的には、「工事完了後から〇年間」と表現されます。
ここで注意すべきは、長ければ良いというものではない、ということです。
なぜなら、使用した塗料の耐用年数に比べあまりにも長い期間の保証は、業者のオーバートークである可能性が高いからです。
各塗料の適正な保証年数の相場は3-1をご参照ください。
2-4 チェックポイント④保証会社
塗装工事には、【施工会社】【塗料販売店】【塗料メーカー】の3社が関わります。
保証書に押してあるのはどの会社の押印なのか?何社押印してくれるのか?をチェックしましょう。
なぜなら 通常は【施工会社】だけの保証が多いのですが、更に塗料販売店、塗料メーカーなどの連名の押印があればあるほど信頼の高い工事になるからです。
複数社の連名保証の場合、施工の際にはどの塗料をどれだけ使用し、いつ施工したかを記録したシートや書類を使って、膜厚がしっかり守られているかということを『見える化』し各会社が把握する必要があります。
それだけの手間をかけて、「塗装を薄めて塗ってしまう」という低品質工事がないことが明確な信頼性が高い会社であれば、【塗料販売店】、【塗料メーカー】からも連名の押印をもらえます。
どこの会社が保証を出すのかをよく確認しましょう。
会社による保証の違いについては、4章でも詳しくお伝えします。
3章 どんなところを、何年くらい?具体的な保証年数の相場
3-1 外壁、屋根塗装の保証年数
国家試験の塗装技能試験学科に定番として出る問題があります。
「次のうち、耐候性(変形、変色、劣化等の変質の起こしにくさ)が最もよい塗料はどれか?」です。
つまり、塗料の種類(樹脂の種類)によって耐用年数がある程度決まっているので、保証年数もそれで相場が定まっているのです。
色々な塗料がありますが、目安として最低これだけ覚えておけば間違いありません。
下記が保証年数の相場になっております。あまりにもかけ離れる場合は疑いを持った方がよいでしょう。
<外壁>
樹脂 | 耐用年数 | 保証期間 |
アクリル | 3~年 | 1~3年 |
ウレタン | 8~10年 | 5~6年 |
シリコン | 10~15年 | 6~8年 |
フッ素 | 15~20年 | 8~10年 |
<屋根>
樹脂 | 耐用年数 | 保証期間 |
ポリウレタン | 6~8年 | 1~3年 |
シリコン | 8~10年 | 3~7年 |
フッ素 | 10~15年 | 7~10年 |
“保証年数は、耐用年数の半分程度が目安です。”
短すぎない?と思うかもしれませんが、これが適正な保証年数です。
なぜなら、保証とは基本的に「不具合が出ないはず」の年数だからです。
テレビを買って保証が3年だったとしても、実際は10年以上使えることがほとんどだったりしますよね。
塗装における保証の考えも、それと同じです。
逆に、経年劣化で不具合が出てしまうような長い年数の保証をしていては、業者は対応に追われて赤字になってしまいます。
「10年持つ塗料なので10年保証します!」という会社はオーバートークの可能性がありますので、注意しましょう。
【塗料選びのコツ】 塗装をするうえで考えなくてはいけないのは、次の外壁塗装の時期をいつにするかということです。 外壁塗装は住宅を購入したら定期的にメンテナンスとして必要不可欠なものです。 (塗装時期についてはこちらもご参照ください↓ ) 多大な出費になるわけですから、次の外壁塗装の時期も家族のライフステージ(進学、学費、車、成人式、冠婚葬祭、介護、貯金額、賞与、イベント)を考え、適切な時期に計画しなければ住宅が傷んでしまいます。 次の塗り替え時期を考えて、耐用年数を見て塗料を選択することで、生涯で一番高い買い物である、大切なお家を賢く守ることができます。 |
3-2 それ以外の部材の保証年数
<金属部位>
雨戸・戸袋・シャッターBOX、出窓の天板、土台水切りなど金属部位は、1年~3年が保証相場です。
錆びやすい素材なのと、日光や気温で熱膨張するなど、塗装で防げない変化を起こす可能性が高いためです。
下塗りを塗るのか、エポキシ樹脂材など耐久性の高いものを使うのか、仕上げはウレタン、シリコン、フッ素どれなのか等、塗料の仕様で多少年数が変わります。
<木部>
一般戸建て住宅の破風板、庇、霧除、雨戸、戸袋、一筋、などの木部も、1年~3年の保証が相場になっております。
木材は呼吸しており何回も塗り替えが必要になるものだからです。
木部専用塗料メーカーでも塗装工事の耐用年数は5~7年と言われております。
ログハウスや下見板など木材のお家は温かみのある風合いで最近流行りではありますが、
実際、外壁塗装のサイクルが短いため、メンテナンスコストが高いのがデメリットと言われています。
4章 塗装に関わる3つの会社、それぞれの保証内容とメリット
外壁塗装に携わるのは塗料製造メーカー、塗料販売店、塗装施工店の3つの会社です。この階層によって保証の内容も変わります。
ここでは、この3社の保証の特徴、チェックポイントをお伝えします。
これを知ることで、その保証がどれだけ信頼度の高いものなのかわかるようになります。
4-1 塗装施工店の保証
施工店の保証は、近年では出してくれる会社が多いです。
しかし、塗装施工店一社だけの保証は、無いに等しいと見られてしまいます。
なぜなら、10年保証を出してもらったところで10年後にその会社が無くなっている場合が多いからです。
塗装業は雨や雪、天候により左右される仕事のため、職人の雇用を維持することが大変で、一人親方を集めてやっているということが多いのです。
国の建設業の社会保険問題でも取り上げられるように、会社を維持することが難しい業界なのです。
施工店の保証を貰うに越したことはないですが、その保証自体が無効になってしまう場合があります。
☆チェックポイント
施工店の保証は、具体的な内容として何をしてくれるのかが非常に重要です。
- ・アフターメンテンスに本当に来てくれるのか?
- ・施工不備の剥がれは無料で直してくれるのか?
- ・どこまでの費用をかけてくれるのか?
- ・それだけの人員はいるのか?
- ・塗料の耐用年数に対して適切な保証年数か?
- ・どのように工事品質を管理しているのか?
- ・その施工店が何かあった時対応してくれる第三者はだれなのか?
上記の7点を業者に質問し、明確に答えてくれるところを選びましょう。
4-2 塗料販売店の保証
この塗料販売店の保証は、お客様のお家に安心を提供できるという最上級の保証です。
なぜなら、本来、塗料販売店は塗料を販売しているだけなので保証をするメリットはなくリスクしかないからです。またそのような義務もないのです。
販売店が保証を出すということは、施工店の信頼性の証明といっても過言ではありません。
というのも、塗料販売店は施工店に商品を売ったがお金をもらえなくなったことがたくさんあり、その塗装施工会社に信頼性・信用があるか、誠実か誠実じゃないか、潰れるか潰れないかも慎重に判断しているからです。
塗料販売店のお墨付きは、安心で最上級の保証なのです。
☆チェックポイント
塗料販売店がお客様のお家に規定量を使ったかを管理している「管理・記録シート」などの書類があるかチェックしてください。
なぜなら塗料を規定量きちんと使っているかの証明になるからです。
販売店はこれによって、塗装施工店の技術力、信用力、誠実さなどを把握します。
日々の業務で、施工店から相談を受けるのは塗料販売店です。
その中で施工店の職人さんの対応や会社の姿勢、その材質にどの塗料が最適か・塗料の必要缶数・計算などを塗料販売店も把握します。
つまり、こうした管理シートがある上での塗料販売店の保証は、塗料を規定量きちんと塗っているという、手抜きがないという信頼のおける保証になります。
4-3 塗料製造メーカーの保証
メーカー保証は、塗膜に不具合があった時に、お客様と塗装施工店、塗料販売店で解決できないものを原因分析し、依頼すれば見解も提出してくれます。
メーカー保証の1番のメリットは、工事後のトラブルの原因が塗料にあった場合、塗料製造メーカーが材料を無料支給してくれる点です。
塗料製造会社がお客様に保証を出す場合は、
●自社の塗料の販売促進のため加盟店を集め、その加盟店に保証を出す ●塗料販売店との連携も考え、信頼関係がある会社に保証書を出す |
この2つのパターンがあります。
特に後者の場合は、メーカーが信頼を置いた技量、実績のあるところにしか出せない保証です。
☆チェックポイント
塗料メーカーから保証が出る場合、
「メーカーはどうやって私のお家を把握するの?」と確認してみてください。
なぜなら塗料メーカーは塗料販売店を通して塗料を施工店に売り、施工店がお客様のお家を塗装工事するわけですから、いつ、どこで、何の塗料を、何の建材に、誰が、何缶、指定工法で、どの期間塗装したか、普通は分からないからです。
そこで、どのようにメーカーがお客様のお家を把握しているのか具体的に確認することにより、ただ単の名目上の保証なのか、本当にいざというとき対応してくれる品質が高いものなのかわかります。
例えば、「塗料の管理・記録書類を提出している」「工事中毎日の作業報告を提出している」など明確な取り組みがあれば、メーカーにもお客様のお家の状況が共有されているといえます。上記をしっかり確認しましょう。
5章 最も信頼できるのは3社保証!発行までの流れ
塗装工事において最も信頼できる保証は、3社全てからの保証です。(3社保証、3社連名保証)
なぜなら今までで述べたように全てに対応できる保証だからです。
まずはこの3社保証の発行までの流れの例をご紹介します。
<3社保証書 発行までの流れ 例> ①契約前:お客様のお家の事前診断書をメーカーへ提出(保証が出せる建材であることを確認) ②施工店:工事完了後、複写式の塗装管理シートに実際の施工日や使用塗料量を記入、お客様から確認のサイン ③塗料販売店:管理シートを見て、実際にそのお家に発送した塗料量が合っているか等チェック ④製造メーカー:管理シートを見て、面積に対して塗布量がきちんと守られているか等、最終確認 ⑤保証書発行! |
3社間の信頼と、「管理シート」などを通してお客様のお家を把握するシステムがあるところでなければ発行できません。
郵送や押印、3社違う場所で保証書を出すので非常に手間暇時間がかかるのです。
しかし、そこまで時間とお金をかけお客様に保証を出すわけですから、最も信頼のおける保証になるのです。
業者選びの中で、こうしたシステムの3社保証を出してくれる会社をぜひ選んでください。
失敗しない、安心できる塗装工事が実現できます。
まとめ
いかがでしたか?
保証書の意味を詳しく理解することで会社の信頼性、技術、品質がわかります。
今後は3社保証が当たり前の時代になってくるでしょう。
このように保証内容を知ることで、安心して任せられる会社を見つけ、大切なお家(人生・財産)を守り、
家族がいつまでも笑顔でいられる外壁塗装工事にしていきましょう。
◆信頼できる業者の選び方は、こちらのページもぜひお読みください
→外壁塗装は業者選びが肝心!優良業者を見極める20のチェックポイント