外壁塗装で意外とよく聞く心配ごとは「車に関するトラブル」です。
実際に工事が始まってから、
「こんなことが起きるなんて…」
「トラブルに巻き込まれてしまって工事を後悔…」
という声も、残念ながらよく耳にします。
例えば、車をペンキや高圧洗浄の水で汚されたり、物をぶつけられてしまったり…
不安に思うかもしれませんが、実は外壁塗装の車トラブルは事前にポイントを押さえて注意しておくことで防げます。
もちろん人の手で行う工事なので、不慮の事故によるトラブルが100%起きない訳ではありませんが、ポイントを押さえて事故が起きる確率を0に近づけておけば安心ですよね!
今回は、
・自分の家の工事でトラブルが起きてしまった
・近隣の工事でトラブルに巻き込まれてしまった
・これからのトラブルに備えたい
という方に向けてすぐに使える情報をお届けします。
事前に抑えておくことで、外壁塗装の車トラブルの正しい対処が分かりますので、ぜひ最後までお読みください。
目次
1章 自宅の外壁塗装で車トラブルが起きた時の3ステップ
まずは、ご自身のお家の工事で何か車の被害が出てしまった場合の対応ステップです。
特にご近隣に対しては、普段どんなに良好な関係でも、大切な車に被害があったとなれば、怒りを露わに問い詰めてくることもあります。
緊張すると思いますが、トラブルが起きた時こそ感情的にならず、冷静に誠実に対応することが大切です。
次の3ステップを理解して、慌てず行動していきましょう。
☆自分の家の工事で、ご自身の車に被害が出てしまった状態でも、基本的にはこのステップを踏むことで解決できます。 どうぞ安心してお読みください。 |
1-1 まずは施工業者に連絡!
もしご近隣から「お宅の工事のせいでこんなことが起きた!」という苦情が入ったら、まずはその話を施工業者に伝えましょう。
工事に関して、ご近隣に何かしらの損失を出してしまった場合、基本的には施工業者が責任を負います。
そのため、何か損失を出してしまった様子なら、一人で抱え込まずに、その内容をしっかりと施工業者に伝えて、トラブルが発生していることを認識してもらいましょう。
「施工業者に任せっきり」の印象にならないようするとGOOD!
最初から“施工業者に全て言ってください”のような態度をしてしまうと、ご近隣の方が受ける印象も良くありません。
円満な解決のために、
・迷惑をかけてしまったようで申し訳なかった という施主としての謝罪
・施工業者に伝えて解決のために話し合いをします という今後の意向
を最初にしておくと、印象は良いでしょう。
1-2 3者で状況を整理・把握する
次に、施主・施工業者・ご近隣の方の3者で状況を整理・把握して起きたトラブルの事実確認をしていきます。
起きうるトラブルは「ご近隣の車にペンキが飛散している」や「足場や道具を車にぶつけられた」という内容なので、
・いつから
・どこに駐車していた車に
・どのように被害が出てしまっていたか
という認識が3者で合致するように整理しましょう。
認識が合致すれば、何が問題で、どこまで対応すればゴールなのかが明確になるため、トラブルが無駄に長続きすることも避けられます。
関係者の認識を一致させるためにも、3者で状況把握をしましょう。
※ご自身の車に被害が出た場合は、業者との2者で話し合いを進めます。
施主様のご予定が忙しく、予定が合わせにくいなど事情があれば、先に施工業者とご近隣で状況整理を進めてもらい、後ほど施工業者から共有をしてもらうようにしましょう。
状況整理は先延ばししても良いことはないため、まずは早めに対処しておくことが大切です。
1-3 ディーラーと施工業者の結果を待つ
車のボディーに付いてしまった塗料や傷は、自動車ディーラーさんに依頼して直してもらいますので、あとは施工業者とディーラーが出す見積り結果と、今後の対応の結果を待ちましょう。
施工業者は、ディーラーが出した修理見積りを元に、保険対応を進めることがほとんどです。
施工業者が保険の申請作業などを終えると、ご近隣の方へ具体的な修理の動きを案内できます。
対象の車を、見積を取ったディーラーさんに預けてもらい、数日内に修理した車が納車される流れとなります。
施主様は、施工業者の対応結果の報告を待ちましょう。
この段階まで話が進むと、やりとりは施主様(カーディーラー様)とご近隣者様で直接していただくようにしましょう。
施主様が間に入ると、いろいろとまた聞きの情報で混乱や誤解を招きかねないため、後のやりとりはお任せし、全て終了したときに結果報告をもらうようにしましょう。
2章 ご近隣の外壁塗装でトラブルが起きた時の3ステップ
次に、「近所でやっている工事で、あなたの車に何か被害が起きてしまったら」というケースの対応をお伝えします。
高いお金を出して買った大切な車に、なんてことを!とお怒りになる気持ちもあると思いますが、
ぐっとこらえて「しっかりと綺麗に直してもらう」ことを目的とした解決・話し合いをしていきましょう。
2-1 被害状況の写真を撮る
まずは、被害状況の写真を撮っておきましょう。
どこに、どのような被害が起きてしまったかの写真があれば、現場証拠、または状況説明の際に理解してもらいやすいためです。
車に被害が出た時は、念のため車以外の場所もチェックし、写真を撮っておくと良いでしょう。
例えば、家の植栽や外構、ポストなど、車の周りにある場所に、真新しい傷やペンキの飛散がないかを確認します。
状況把握に役立つので、写真はしっかりと撮影しておきましょう。
働いている方は暗くなってからご帰宅された際に、車に傷やペンキが付いている!?と気付かれることもあります。
しかし周囲が暗いと、見落としが起きやすく、写真も不鮮明になりがちなので、確認は翌朝など明るい時に行いましょう。
2-2 施工業者に連絡する
被害状況を確認し、写真も撮影したら、実際に施工をしている業者に連絡をしましょう。
直接施工業者に伝えると、施主様を挟んで伝えるより正確でスムーズに動いてくれます。
通常であれば施工業者は工事の挨拶などで名刺やチラシなどをご近隣にもお渡ししていることが多いので、担当者へ連絡して状況を伝えましょう。
連絡をした当日中に担当者と話し合う機会を持って、早めの対応をしてもらうようにしましょう。
施主様に直接被害状況を必要以上に訴えるのはやめましょう。
被害に遭ったあなたの立場からすると、「やっぱり一言文句は言ってやりたい!」というお気持ちがあると思いますが、その気持ちの正しい矛先は施工業者であって、施主様ではありません。
気持ちに任せて施主様に怒鳴るようなことは、今後の近所付き合いに影響しますので、控えましょう。
2-3 補償について施工業者とやりとりする
施工業者に被害状況を伝えたら、今後の補償について引き続きやり取りをします。
具体的な補償内容や、今後も手続き・手順などを確認して、車の修復をしていきましょう。
施主様を挟むと情報がまた聞きになって不正確になることがあるので、補償のやり取りは直接施工業者と話しを進め、最終的な結果は施主様にお伝えしておく程度に留めると、今後の近所づきあいも雰囲気が悪くならなくて済みます。
どうしても解決しない場合は、第三者機関への相談がおすすめです。
車を巡るトラブルは、お互いが主張を通そうとすると解決しにくいことがあります。
そんな時は第三者機関に入ってもらい、中立的な立場からの援助で解決を目指しましょう。
【相談先例】
・住宅リフォーム・紛争処理支援センター
・独立行政法人 国民生活センター
・弁護士会(各県にあり)
中には
「新車に塗料が付いてしまったのだから、新しい車に買いなおすべき」
「施主が損害賠償を払うべきだ」
「近隣でA社もB社も工事しているのに、一方的にA社がペンキを飛ばしたと決めつけられている」
など、話がこじれていくケースもあります。
こうした時に解決しなさそうと判断した場合は、第三者機関を利用しましょう。
3章 事前に知る3つの車知識でトラブルを回避!
塗装工事で車のトラブルに巻き込まれないためにも、工事前に業者に確認すべき3つのポイントがあります。
事前に確認しておくことで、問題が発生する可能性を下げることができますので、1つずつチェックしましょう。
3-1 車の移動が必要な日を確認する
工事の時には、車の移動が必要な日が出てくる可能性があります。
自分や近隣のためにも、車の移動が必要な日を事前に確認しましょう。
自分の車であれば、移動する日が分かっていれば事前の駐車場所の手配で困ることや、工事中に汚れ・傷が付く心配がなくなります。
またご近隣であれば、短時間でも工事車両が駐車をして通路を塞ぐ可能性もありますから、ご近隣とのトラブル回避のためにも確認しておくと良いです。
車を移動する必要があるかどうか、移動するならいつなのかという情報は、施工業者に確認をしましょう。
3-2 工事日程について近隣にお知らせをしてもらう
工事日程が決まったら、その期間を業者から近隣に案内してもらうようにしましょう。
情報の共有があることで、工事に対する対策もスムーズにいくためです。
工事の詳細については近隣の方は分からないですし、いつ・何が行われるか分からない状態で工事が始まるのは不安なものです。
不安が余計なトラブルを煽らないように、事前に近隣にお知らせしてもらいましょう。
3-3 近隣の車対応はどうするのか業者に確認する
ご近隣の車に対して、実際にどのような対応・配慮をするのかを、施工業者に確認しておきましょう。
施主様もご近隣の方から質問される可能性があるため、「業者に聞いて」と任せっきりにするよりも、ある程度把握していた方が施主様もご近隣も安心です。
具体的な対応方法は
・工事車両の都合で、車の出し入れに不便が出る日時を伝えている
・塗料を使う日に車があれば、カーシートを掛けさせてもらう
などです。
ここで回答がしっかりあれば、近隣への配慮も忘れていない業者と確認ができるので安心です。
業者に意識してもらうためにも、近隣の車の対応について確認をしましょう。
4章 車トラブルに遭わない業者選びが重要!
塗装工事で車のトラブルを起こさないためには、しっかりと対策や配慮をしてくれる業者を選ぶことが最も重要です。
トラブルを起こさない心得がある業者に依頼すれば、施主様もご近隣も安心して工事期間を過ごせますので、次の条件に当てはまる項目が多い業者を選びましょう。
4-1 丁寧な工事案内やカーシートを使用する業者を選ぶ
前章でお伝えしたような、工事の事前案内やカーシートを使用して問題が起きにくい状態にしてくれる業者を選びましょう。
これは、業者によっては「このくらい大丈夫だろう」と車の処置をおろそかにして塗料を飛ばしてしまうような事故も起こすためです。
迷惑が掛からないような配慮をしっかりしてくれる業者かは、見積を取っている段階で
「もしお宅に頼む場合、車はどうしたらいいの?」
「ご近隣の車にはどのような対応をしてくれるの?」
と具体的に質問してみて、判断しましょう。
4-2 損害保険に加入している業者を選ぶ
損害保険にちゃんと加入している業者を選びましょう。
塗装会社が入る損害保険は、工事で施主様やご近隣に被害を出してしまった時のための備えで、まともな会社であれば、万一を想定して加入しているものです。
損害保険に加入していない場合、トラブルが発生した時にも、業者は自分で保証したくないので、責任逃れをして更に大きなトラブルに発展する可能性があります。
そのため、業者には損害保険に加入しているかを質問してみましょう。
4-3 管理体制が整った業者を選ぶ
トラブルが起きないようにするには、管理体制が整った業者というのもポイントです。
トラブルが起きない体制が作れていれば、それだけリスクが下がります。
具体的には、一人親方で作業する人が常に1人のような業者よりは、施工に2人以上で入っていて、且つ現場をチェックしにくる監督や営業がいる、Wチェック体制などが良いでしょう。
職人以外の目線で、事故が起きないように工事しているかチェックしてくれるので、こうした管理体制が整った業者を選ぶことも大切です。
まとめ
いかがでしたか?
外壁塗装で起きる車に関する問題は、ご近隣に関わる話ですし、トラブルに発展すれば更にストレスとなるので、蔑ろにはできません。
・自分の外壁塗装で車トラブルが起きた時の3ステップ
・ご近隣の外壁塗装でトラブルが起きた時の3ステップ
を理解して、緊急の時には落ち着いて対応するようにしましょう。
またトラブルが起きないように、事前にご自分で確認しておくべき3項目は
・車の移動が必要な日を確認する
・工事日程について近隣にお知らせをしてもらう
・近隣の車対応はどうするのか業者に確認する
です。
工事を依頼するときは、車に対する配慮をしてくれる会社かどうかを確認し、トラブルが起きないような対策をしてくれることが重要です。
きちんと配慮してくれる会社に依頼して、ストレスのない塗装工事にしてくださいね。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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