屋根塗料と一口に言っても、様々な種類があります。
決めるのもなかなか大変ですよね。
そんな方にぜひおすすめしたいのが、「フッ素塗料」です。
フッ素は外壁・屋根に使われる塗料のなかでも耐久性が高く、近年とても人気が高まっています。
一番スタンダードなのがシリコンだとすれば、フッ素はそのワンランク上、といったところです。
■塗料の種類
屋根にも外壁にも全体に使えるフッ素ですが、実は特に「屋根」にぴったりの塗料だということは、あまりご存じない方も多いのではないでしょうか。
本記事では、そんなフッ素塗料の特徴と屋根におすすめの理由を踏まえて、塗装のプロが厳選した屋根用フッ素塗料をご紹介します。
信頼できる国内メーカーの塗料から選びましたので、塗料選びでお困りの際はぜひ参考にしてみてください。
屋根はお家を雨風から守る大事な部分です。
最適な塗料を選ぶために、最後までしっかりお読みくださいね。
目次
1章 フッ素塗料とは?メリット・デメリット
そもそもフッ素塗料とは、原料にフッ素樹脂を使った塗料のことです。
ウレタン樹脂やシリコン樹脂よりも紫外線に強く、耐久性が高いのが特徴です。
そのため、簡単に塗り替えられない公共施設や大型物件では以前からよく使われていました。
金額が高いのが難点だったのですが、近年は技術開発が進んでフッ素樹脂の金額も下がったので、今では戸建向けフッ素塗料もどんどん販売され、実際にお家に使う方も増えています。
汚れがつきにくく光沢もしっかり出るので、塗った後の仕上がりの美しさも大きなメリットの一つです。
2章 屋根にフッ素がおすすめな2つの理由
実は特に「屋根」に適しているのが、このフッ素塗料です。
そこには大きな理由が2点あります。
屋根塗料をどうするかお悩みの方は、ここを確認してから、ぜひフッ素塗料を検討してみてください。
2-1 紫外線で傷みやすい場所だから
屋根は外壁と違い、日差しを遮るものが周りにほとんどありません。
日中ずっと紫外線を浴びている分、外壁よりも劣化しやすいです。
そのため、耐候性が高く紫外線に強いフッ素塗料はまさにうってつけです。
また屋根は普段なかなか見ることがないので、ちょっとした劣化に気付きにくい場所でもあります。
屋根はできるだけ長く持つ塗料にしておいて安心したい、という考え方もあります。
最近では、外壁シリコン+屋根フッ素、という組み合わせも人気です。
気になる方はぜひ一度業者に希望を伝えて、提案を作ってもらいましょう。
2-2 塗装面積が少なくてコスパが良いから
もう一つ屋根にフッ素をおすすめする理由は、費用面です。
フッ素は金額が高いのがデメリットですが、屋根は外壁と比べて面積が少ないため、そこまで金額が跳ね上がることはありません。
このデメリット自体があまり気にならないということです。
【例】2階建て30坪、外壁150㎡、屋根60㎡のお家の場合 外壁(150㎡) シリコン:単価3,000円×150㎡=450,000円 フッ素:単価4,500円×150㎡=675,000円 →差額 225,000円
屋根(60㎡) シリコン:単価3,000円×60㎡=180,000円 フッ素:単価4,500円×60㎡=270,000円 →差額 90,000円 |
外壁は面積も大きいので、シリコンからフッ素に変えると20万円近く金額が変わってしまいますが、
屋根は外壁の半分程度の面積のことが多いので、フッ素に変えても差額は数万円です。
耐久性はシリコン10~15年、フッ素15~20年ですから、数万円で5年以上長持ちさせられる、となると、非常にコストパフォーマンスが良くなります。
長期的に見てお得にできる、という点でも、屋根にフッ素を使うのは非常におすすめです。
3章 厳選!信頼できる屋根用フッ素塗料3選
最後に、プロがおすすめする屋根用のフッ素塗料をご紹介します。
どれも信頼できる国内メーカーのもので、特に性能も優れているものを選びました。
うちの屋根はフッ素塗料にしよう、とお考えの方は、ぜひこちらを参考にしてみてください。
3-1 RSルーフ2液F(関西ペイント)
出典:関西ペイント
種類 | 弱溶剤2液型(油性) |
特徴 | 遮熱効果が高く、室内温度を下げて快適に過ごすことが出来る。 |
適応下地 | スレート、金属等 |
「RSルーフF」は、大手メーカー関西ペイントの遮熱塗料です。
赤外線を効率よく反射する特殊な顔料が入っているため、屋根の温度上昇を抑えて、室内の暑さを和らげてくれます。
お部屋が涼しくなってエアコンも効きやすくなることから、節電やエコにつながります。
夏場の二階が暑くて困っている、日当りが良いお家の方には非常におすすめです。
またこの塗料は、関西ペイントの認定を受けた信頼できる施工店しか扱えません。
この塗料を扱っている=高い技術・品質・サービスの会社、という目安のひとつとして、業者見極めの参考にもなります。
3-2 快適サーモWF(水谷ペイント)
出典:水谷ペイント
種類 | 水性1液型 |
特徴 | 遮熱効果が高い、水性なので臭いが少なく環境にも優しい |
適応下地 | スレート、金属等 |
「快適サーモWF」は、屋根用塗料で特に定評のあるメーカー・水谷ペイントの屋根用塗料です。
下塗り材にも遮熱効果が含まれており、W遮熱効果で高い性能を発揮します。
また水性塗料なので、油性と違って現場でシンナーを混ぜることがありません。
工事中のシンナー臭が苦手な方や、環境に優しい塗料をお求めの方におすすめです。
3-3 ハイルーフマイルドフッソ(大同塗料)
出典:大同塗料
種類 | 弱溶剤2液型(油性) |
特徴 | 密着性が非常に高く、2回塗りで仕上がる |
適応下地 | スレート、金属、セメント瓦、モニエル瓦、陶器瓦等 |
『ハイルーフマイルドフッソ』は、通常の塗装が3回塗りであるのに対し、2回塗りでしっかり仕上がる、という画期的な塗料です。
しかも、スレート屋根だけでなく、金属屋根やモニエル瓦、さらにこれまで塗装は不向きとされていた陶器瓦にも使えるという、優れた密着性が特徴です。
施主様にとっては、2回塗りなので工期も短くなり、使う塗料の量自体も減るので、人件費・塗料代のコストカットになります。
業者にとっても、あらゆる屋根材に使えるため在庫を抱えるリスクがなくなり、廃棄も減って環境に良い塗料です。
お得に工事をしたいという方は、こちらの塗料がおすすめです。
※同シリーズ内に「遮熱型」もあります。遮熱効果もほしい方はこちらをお選びください。
まとめ
フッ素塗料とは、シリコンよりワンランク上の高耐久塗料です。
紫外線に強く15~20年ほど持ちますが、費用はやや高くなります。
ただ、屋根は「紫外線で傷みやすい」「面積が少ないので費用差があまりなくコスパが良い」という理由から、フッ素塗料がとても適しています。
どんな塗料にしようか迷っている方は、ぜひフッ素をご検討ください。
具体的におすすめの塗料は、
- ・RSルーフ2液F(関西ペイント)
- ・快適サーモWF(水谷ペイント)
- ・ハイルーフマイルドフッソ(大同塗料)
です。塗料選びの際には参考にしてみてくださいね。
屋根はお家を守る“かなめ”です。
しっかり保護できるように、最適な塗料選びをしましょう。
最後までお読みくださりありがとうございました。
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