雨樋の耐用年数は15年|修繕費・資本的支出の違いと減価償却の方法

お持ちの物件の雨樋リフォームを終えたあなた。

次にお悩みなのは、かかったリフォーム費用の減価償却についてなのではないでしょうか。

減価償却とは、購入したものの耐用年数・費用に応じて毎年費用として計上していくことです。

実は、この減価償却をきちんとしていくことで節税にもつながります。

なぜなら、減価償却した分毎年の利益が減額となるためです。

ただし、リフォーム費用の中には減価償却が必要なく、「修繕費(経費)」として計上されるものもあります。

 

そこでこの記事では、雨樋リフォームの減価償却で使用する、雨樋の法定耐用年数、修繕費(経費)との違い、減価償却時の計算方法を紹介していきます。

きちんとしていくことで、節税につながります。

ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

 

■主に出てくる用語一覧

減価償却

購入したものの耐用年数に応じて、毎年費用として計上すること。

法定耐用年数

財務省が定めた、資産ごとの耐用年数のこと。

修繕費(経費)

固定資産(建物、機械、車両等)を原状回復するための費用。

資本的支出

固定資産(建物、機械、車両等)の機能を高めるための費用。

 

減価償却の際は、様々な用語が出てきます。

よく出てくるものをまとめましたので、おさえておきましょう。

 


1章 雨樋の法定耐用年数は15

雨樋の法定耐用年数は15年です。

建物やそれに付属する設備は、それぞれ法定耐用年数が決められています。

雨樋は付属設備のなかでも、耐用年数が15年の給排水設備に分類されます。

 

■建物付属設備の耐用年数一覧

耐用年数表

出典:国税庁

もしも、ご検討中のリフォームが資本的支出となる場合は、この耐用年数に基づき、減価償却費として計上していきましょう。

但し、雨樋の修理・交換は経費となる場合があります。

そのため、次の章でその違いや判別方法を解説します。

 


2章 資本的支出ではないかチェック!

リフォーム費用は修繕費と資本的支出の2種類に分かれます。

修繕費とは、メンテナンスや原状回復に使ったお金のことです。

資本的支出は、現状維持でなくグレードアップさせるために使ったお金のことです。

行ったリフォームが、資本的支出になる場合は減価償却が必要です。

ここでは、それぞれどういったものが当てはまるのか解説していきます。

ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

2-1 性能アップの工事なら資本的支出

雨樋

資本的支出とは、資産の価値を上げるためにかかった費用のことです。

リフォーム内容でいうと、現状よりもグレードの高い材料を使用したり、高機能な雨樋に交換する、等が挙げられます。

ご検討中のリフォームが、こちらに当てはまる場合は資本的支出となるため、減価償却を行いましょう。

 

2-2 原状復帰の工事なら修繕費

雨樋 補修

修繕費とは、建物やその付属設備を元の状態に戻すのにかかった費用のことです。

具体例を挙げると、

・破損してしまった雨樋の補修、交換(元の雨樋と同じグレードのものを使用)

・10年前後での定期的な塗り替え

・費用が20万円未満の工事 などになります。

リフォームの中で、特に今よりグレードの高い材料を使ったり高機能な物を使用する予定がなければ修繕費となります。

修繕費の場合は、経費として計上が可能です。

 

★災害で破損した雨樋を修繕する費用は原則「修繕費」扱い

自然災害が原因の雨樋の破損は、修繕費として扱われます。

この場合、同じグレードの雨樋で修理できなかった場合も修繕費扱いとなります。

 

>火災保険で雨樋を補修する方はこちらの記事をご覧ください。

 


3章 実際の計上の例

実際に雨樋リフォームを減価償却する際の計算例を紹介します。

雨樋は建物の付属設備扱いになります。そのため「定額法」という計算方法で減価償却費を計算します。

定額法の場合、毎年同じ金額で減価償却をしていきます。

 

(例)40万円の雨樋交換工事を15年間で減価償却した場合

400,000×0.067(償却率)26,800 1年の減価償却費は26,800円となります。

 

■減価償却の償却率

償却率

出典:国税庁

償却率は耐用年数ごとに決められています。

 


4章 確定申告前に税理士にも相談しよう

相談

確定申告前に、1度税理士に相談してみましょう。

専門家に相談することで、節税に際して適切なアドバイスをもらえることもあるからです。

また、自己判断で間違った判断をしてしまうと、余計な手間がかかったり、節税が出来なくなってしまう恐れも。

少額でも「このくらいの工事なら大丈夫」と自己判断せず、一度は税理士に相談するようにしましょう。

 


まとめ

雨樋の法定耐用年数は15年です。

減価償却が必要なのか、修繕費(経費)として計上できるのかは、工事の内容で変わってきます。

原状復帰なら修繕費(経費)、そうでないなら資本的支出となるため、減価償却が必要です。

 

ただ、リフォームの内容によっては減価償却が必要かも、と思った内容でも経費として計上できる場合もあります。

確定申告をする前に、必ず税理士に相談するようにしましょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

◆雨樋の実際の耐用年数についてはこちらの記事をご覧ください。
雨樋の耐用年数は20年!症状別メンテナンス方法や費用を徹底解説

◆マンションや大型物件を所有されている方はこちらの記事もご覧ください。
費用から工事の流れまで、マンションの外壁塗装まるわかりガイダンス

 

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