
「そろそろ外壁塗装をしたいけど、塗装工事ってどんな流れで進むの?」
「工事中、気を付けないといけないことってあるのかな?」
そんな風に思っていませんか?
外壁塗装は一生に何度も経験するものではないので、不安になるのも当然です。
ですが、全体の流れと一つひとつの工程の意味を知っていれば心配はいりません。
ここでは、外壁塗装の流れを「工事前・工事中・工事後」に分けてわかりやすく紹介します。
さらに、事前に知っていると安心な工事中の注意点も解説します。
読み終えていただければ、実際の工事の様子がしっかりイメージでき、安心して外壁塗装に臨めるようになるはずですよ。
0章 外壁塗装全体の流れを簡単にチェック!
外壁塗装は点検、足場設置、下地処理、塗装、確認作業など、いくつもの工程を経て完成します。
まずは外壁塗装全体の流れをざっくり知っておきましょう。
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1章 工事前
外壁塗装は、契約していきなりスタートできるものではありません。
安心して工事を任せるためには、事前の準備や打ち合わせがとても大切です。
ここでは、実際に塗装工事が始まるまでの流れをステップごとにご紹介します。
スムーズで気持ちの良い工事を進めるための大事な準備の流れを、順に見ていきましょう。
ステップ①点検
まず初めに外壁全体の点検をします。
「今のお家にはどんな症状が出ていて、どんな補修作業が必要なのか」をプロの目で見極めてもらう必要があるからです。
点検に立ち会うと、気になるところをその場で教えてもらえるのでおすすめです。
ステップ②見積書の受け取り
点検が終わって早ければ数日、遅くても1週間程度で見積書が出来上がります。
点検結果の報告とあわせて、見積書の内容を説明してもらうことをおすすめします。
わからない言葉が出てきたら、担当者にしっかり確認しましょう。
◆良い見積書の例についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
ステップ③契約
契約書には以下の項目が記載されているので、よく確認してから契約に進みましょう。
- ・塗料や建材の名前
- ・必要な補修作業
- ・工事期間
- ・保証の有無
- ・支払い方法
ステップ④色決め
「塗料の種類」は契約時に決めますが、「色」は契約後に決めます。
外壁以外(屋根や雨樋など)も塗装する場合は、この段階ですべての色を決めることになります。
色決めの大まかな流れは以下の通りです。
- 業者から塗料のカタログや色見本を借りて候補を絞る
- A4サイズの色見本を借りて見比べる
- 業者と打ち合わせして色を確定させる
A4サイズの色見本を使うと、屋外に持ち出して時間帯による見え方の違いを確認することができます。
また、業者によってはカラーシミュレーションをできるところがあります。
こうした一手間を加えることで、納得できる色選びになります。
◆色決めのコツはこちらの記事で詳しく解説しています。
ステップ⑤ご近所への挨拶
着工日(工事が始まる日)が近づいてきたら、ご近所へ挨拶をします。
なぜなら、騒音や塗料の飛散、工事車両の駐車などで迷惑をかける可能性が高いからです。
何も知らせないまま工事が始まるとトラブルの元になりますので、工事日程のご連絡は必ずしておきましょう。
着工1週間前くらいから、両隣とお向かい・裏の3軒ずつ挨拶しておくと安心です。
ただし、業者の中には施主の代わりに挨拶に行き、工程について詳しく説明してくれるところもあります。
お仕事などでお忙しい方や自分で説明に行くのが不安な方は、こうした対応もやってくれる業者を選んでおきましょう。
◆挨拶回りの手順についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
2章 工事中
工事が始まると、足場の設置から洗浄、下塗り・中塗り・上塗りなど、さまざまな工程が進んでいきます。
普段はなかなか見る機会のない作業が多いですが、工程の意味を知っておくと、仕上がりへの安心感も大きくなります。
ここでは、工事中の主な流れと、それぞれの工程で行われる作業内容をわかりやすく説明します。
※記載する期間は30坪住宅の目安です。
ステップ①足場着工
まずはトラックで資材を運び、足場を組み立てていきます。
組み終わった後はメッシュシートで全体を覆い、塗料の飛散や職人の落下を防ぎます。
期間:6~8時間
ステップ②高圧洗浄
塗料の接着を良くするために、表面の苔やカビ、ほこりなどの汚れを高圧の水流で洗い流します。
期間:5~8時間
ステップ③下地処理
ヒビ割れや錆び、洗浄で落ちない頑固な汚れなどは手作業で一つずつ綺麗にしていきます。
ヒビを埋めたり、ヤスリで削ったりと症状に合わせた処理をします。
サイディングボードを使っているお家の場合、継ぎ目の補修(コーキング打ち換え・増し打ち)もこの段階で済ませることが多いです。
期間:2~8時間
ステップ④養生
塗装しない部分が塗料で汚れないように、ビニールやテープで覆う作業を養生と言います。
窓ガラスや玄関周り、植物など、塗料が飛び散りそうな箇所すべてが覆われることになります。
養生の方法は箇所によって異なります。
期間:1日~1日半
ステップ⑤下塗り
塗料の定着を良くするために下塗りをしていきます。
下塗りで使う塗料は白が多いですが、仕上がりの色味には影響しないのでご安心ください。
期間:1日
ステップ⑥中塗り
下塗りの塗料が乾いたら中塗りを進めていきます。
いよいよ自分で選んだ色が塗られていくため、外観の変化を楽しめる工程でもあります。
期間:1日
ステップ⑦上塗り
中塗りの塗料が乾いたら上塗りを進めていきます。
中塗りと同じ塗料で重ね塗りをします。
※上塗りが不要な塗料もあります。
期間:1日
ステップ⑧附帯塗装
附帯物とは、雨樋や雨戸、軒天などのお家についている外壁以外の部分です。
これらも築年数に伴い劣化するので、外壁と同じタイミングで塗り直すことが多いです。
※附帯塗装は他の工程と並行して進められる場合もあります。
期間:1日~2日
ステップ⑨養生剥がし・手直し
すべての塗装が完了したら、養生を剥がして仕上がりを確認します。
養生をしていても、塗料が飛び散ったりはみ出したりしている部分はあるものです。
そのような部分はシンナーで拭き取ったり、修正塗りをしたりします。
期間:5~8時間
ステップ⑩足場解体・清掃
仕上がりに問題がないことが確認できたら、足場を解体します。
解体は組み立てよりも早く終わる場合が多いです。
業者側で工事のために動かしたものがあれば元に戻し、お庭や周囲の清掃をして完了となります。
期間:3~5時間
3章 工事後
塗装が終わって足場が外れても、外壁塗装の流れはまだ少し続きます。
最後までしっかりチェックしておくことで、工事後の安心につながります。
この章では、工事完了から引き渡しまでに行う大切なポイントを見ていきましょう。
ステップ①完工確認
足場がなくなりお家の全貌が見えるようになったら、施主立ち合いのもと最終確認をします。
塗料の飛散や塗り残しはないか、見覚えのない傷ができていないかしっかりチェックしましょう。
気になる箇所があれば、このタイミングで遠慮なく伝えるのが大切です。
問題がなければ完工書にサインをして、正式に工事完了となります。
ステップ②入金
完工確認が終わったら工事代金を支払います。
所定の口座に一括で振り込むのが一般的ですが、以下のような支払い方法もあります。
- ・工事前後の2回払い
- ・ローンやクレジットでの分割払い
いずれにせよ高額な支払いになりますので、受領確認までできると安心です。
ステップ③保証書などの受け取り
入金の確認が完了すると、保証書や完工書類が届きます。
保証期間や対応範囲を確認し、ファイルなどにまとめて保管しておきましょう。
また、業者によっては工事中の写真をまとめた「施工アルバム」をプレゼントしてくれるところもあります。
普段見ることのできない高所部分の仕上がりを確認できるだけでなく、リフォームの記録として残せる嬉しいサービスです。
工事後も長く安心して過ごすためには、数年ごとに定期点検を受けるのがおすすめです。
塗装の状態を早めに確認できれば、次のメンテナンス時期も正しく判断できます。
4章 知っておくべき工事中の注意点4つ
外壁塗装の流れがわかっても、生活にどんな影響が出るのかまではピンと来ませんよね。
ここでは、知っておくと安心な工事中の注意点を4つ解説します。
どうしても避けられない不便さはありますが、心構えがあれば工事が始まってから慌てずに済みます。
ぜひ最後までお読みください。
4-1 洗濯物は外に干せない
足場が立った後は洗濯物を外に干すことができなくなります。
なぜなら、洗濯物に汚れや塗料が付く恐れがあるからです。
部屋干しをするのかコインランドリーを使うのか、事前に考えておきましょう。
また、布団やカーペットなど外で干したいものがある場合は、工事が始まる前に済ませておくのがおすすめです。
◆工事中の洗濯事情について詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
4-2 窓を開けられない期間が長い
工事が始まったら窓は開けられないと思っておいた方が無難です。
具体的には以下の工程で窓が開けられなくなります。
高圧洗浄
水が入らないよう窓を閉めることはもちろん、水圧で窓が開かないよう施錠まで必要です。
養生をしている間
ビニールで窓を丸ごと覆うので開けられなくなります。
どうしても開けたい窓がある場合は、担当者や職人に相談すると養生の仕方を工夫してくれることがあります。
ただし、塗料を使っているときに換気をすると室内にニオイが入ってくるので、あまりおすすめできません。
ニオイが気になる場合は換気ではなく、マスクや外出で対策する方法があります。
◆ニオイに関する不安を解消したい方はこちらの記事もご覧ください。
4-3 天候によって工事が延びることがある
工事期間の目安は約2週間ですが、天候次第で工事が延びる場合があります。
まず、雨が降っている日は塗装の作業はできません。
なぜなら塗料に雨が混ざると品質に悪影響が出るからです。
また、寒すぎる日も作業ができない場合があります。
塗料は気温5℃以下では乾燥・硬化しにくく、施工不良の原因になるからです。
延期になったからと言って追加料金が発生することはありませんが、「どうしてもこの日までに終わらせたい」という希望がある方は、余裕をもって契約することが大切です。
「とにかくスケジュール通りに進めてほしい」という方は、比較的天候が安定している春や秋に工事を依頼するのがおすすめです。
◆季節ごとの外壁塗装の特徴について知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
4-4 一部のエアコンが使えない時期がある
外壁塗装と一緒にベランダ防水を行う場合、ベランダに置いてある室外機とつながったエアコンは一時的に使えなくなることがあります。
これは、エアコンを稼働させると室外機から排水が出て、防水材や塗料に混ざって品質を損ねたり、水の跡が残ったりする恐れがあるためです。
通常は、乾燥を含めて1~2日ほど使用を控える必要があります。
そのため、防水工事の日程がわかった段階で、過ごし方を事前に考えておくと安心です。
なお、ベランダ以外に設置されている室外機とつながっているエアコンは問題なく使えます。
また、ベランダ防水以外の作業日であれば、すべてのエアコンを通常通り使用できます。
工事中、職人へのお茶出しや差し入れはなくても大丈夫です。
最近は、職人が自分で休憩時間を取り、飲み物も各自で用意しているケースがほとんどだからです。
むしろ、お客様に気を遣わせないようにと遠慮する職人も少なくありません。
とはいえ、せっかくだから何か出したいというときには、ペットボトルの飲み物や個包装のお菓子など、職人の自由なタイミングで口にできるものがおすすめです。
以下の記事でも詳しく解説していますので、気になる方はぜひご覧ください。
まとめ
いかがでしたか。
外壁塗装は、点検・契約から塗装、完工確認まで、複数のステップを経て行われます。
契約前に業者の信頼性を見極め、必要な工事が見積もりに含まれているか確認することが、後悔のない工事につながります。
工事中は工程を理解しておくことで、スムーズに対応でき、仕上がりにも納得できます。
まずは無料点検などで現状を把握し、安心して計画を進めることをおすすめします。
当サイトを運営しているコノイロでは、無料点検を受けられた方全員に写真付きの報告書をお渡ししています。
東京・神奈川エリアで塗装をお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
◆信頼できる業者の見極め方については、こちらの記事で詳しく解説しています。