築年数も経ってきたけれど、我が家の雨樋はまだ大丈夫?と疑問に思っている方も多いかと思います。
実際、どのくらの耐用年数なのか気になりますよね。
雨樋はほとんどが塩化ビニールという素材でできており、耐用年数も大体の目安があります。
ただ、あくまで年数は目安でしかありません。
自然災害の影響や、お家の立地・環境によって劣化時期が変わることも多いからです。
そこで、この記事では、雨樋の一般的な耐用年数と、メンテナンスが必要な劣化症状を写真付きで解説します。
費用相場も一緒にご紹介するので、修理の際には参考にしてみてくださいね。
記事の最後では、雨樋を長持ちさせる方法も紹介します。
ぜひ最後まで読んでみて下さいね。
目次
1章 雨樋の耐用年数は約20年
雨樋の耐用年数は、約20年です。
一般的に雨樋は塩化ビニールという素材でできています。
紫外線で少しずつ傷んで割れやすくなり、なにもしないと20年ほどで寿命を迎えます。
ただ、交換やメンテンナンスのタイミングは、立地による紫外線の強さ、台風や大雪などの自然災害の有無、が関わるため、お家によって実際の時期は変わってきます。
次の章では、メンテナンスが必要な症状を具体的に紹介していきます。
お家の雨樋をチェックしてみましょう。
2章 メンテナンスが必要な症状6つ
雨樋にメンテナンスが必要な劣化症状を、実際の写真を使いながらご紹介します。
それぞれの適切なお手入れ方法もお伝えしますので、ご自宅の状態に合わせたメンテナンスを行いましょう。
①色あせている
特に割れや歪みがなく、色あせだけであれば、再塗装を業者に依頼しましょう。
色あせは紫外線による劣化が進んでいる状態なので、放置すると将来的には割れてしまいます。
まだ割れていない、劣化が軽いうちに塗装をすることで、劣化を遅らせられます。
②継ぎ目が取れているorずれている
継ぎ目が取れているorずれている場合は、雨樋用の接着剤で補修します。
※損傷が激しい場合は、部分交換が必要な場合があります。
取れたままにしていると、雨樋からうまく水が流れずあふれてしまう恐れがあります。
早めに補修を業者に依頼しましょう。
③取付部分の部品が傷んでいる
雨樋を支える部品が外れたり、壊れている場合は部品交換を行います。
交換せずそのままにしていると、雨樋を支えきれなくなり、雨樋の歪み・破損の原因にもなります。
破損すると交換費用が掛かってしまいますので、部品でも不具合がある場合は必ず交換を行いましょう。
④大きく歪んでいるor傾斜が適切でない
雨樋の傾斜が適切でなかったり大きく歪んでいて、おかしな方向に水が流れている場合は、傾斜を調整し、雨水が適切な方向に流れるようにします。
小さな歪みの場合は金具の調整を、大きな歪みの場合は歪んだ雨樋を交換します。
⑤ごみが詰まっている
ごみや落ち葉が詰まっている場合は、掃除が必要です。
そのままにしていると、雨樋が詰まることで雨水が溢れてしまい、壁や周りが水浸しになることでお家が傷んでしまうからです。
下から見ると気づきにくい箇所なので、定期的に業者に点検してもらうようにしましょう。
⑥割れているor欠落している
雨樋が割れていたり、欠落箇所がある場合は交換が必要です。
一部だけなら割れた場所のみ交換、全体的に割れている場合はすべて交換します。
放置すると、雨水が適切な場所に流れず、雨漏りやお家が傷む原因となります。
雨漏りしてしまうと、余計な修繕費用が掛かってしまいます。
それを防ぐためにも、割れに気づいたら必ず交換しましょう。
3章 雨樋のメンテナンス費用相場
雨樋のメンテナンスにかかる費用相場を紹介します。
軽い補修なのか、全部交換するのかで値段が大きく変わりますので、工事を依頼する際に、費用感の参考にしてください。
3-1 雨樋補修
雨樋の金具交換・傾斜の調整等、簡単な補修のみの場合の費用相場です。
補修内容 | 費用相場 |
金具・傾斜の調整 | 1~3万円 |
雨樋塗装 | 1,000~1,800円/m |
ゴミ除去 | 5,000円~2万円/箇所 |
※足場が必要な場合は、別途費用が掛かります。(一般的な2F建ての住宅で16~20万円)
※補修する範囲、劣化状況、使用する製品によって価格は変動します。
補修に必要な部品・材料費もありますが、大半は業者の人件費です。
業者によって人件費は変わりますので、ここでご紹介した相場より高いor安すぎるなと感じたらほかの業者にも見積を依頼してみましょう。
3-2 雨樋交換(一部交換・全交換)
雨樋の交換は、破損した箇所だけ変える一部交換とすべて新しいものに取り換える全交換の2パターンがあります。
また、丸樋と角樋の2種類があり、どれを使うのかによっても
材料費が変わります。ここでは雨樋の形状と交換の規模別で紹介していきます。
■丸樋
出典:タキロンシーアイ
雨水が流れる場所が半円形になっています。
比較的安価に施工できるので、昔はこちらが主流でした。
■角樋
出典:タキロンシーアイ
雨水が流れる場所が四角形になっています。
丸樋より材料費は高くなりますが、丸樋よりも多くの雨水を受け止められるので、現在の建物はこちらの形状が主流です。
■一部交換した場合の費用相場
雨樋の種類 | 費用相場 |
丸樋 | 1~2万円/箇所 |
角樋 | 2~3万円/箇所 |
■全交換した場合の費用相場
雨樋の種類 | 費用相場 |
丸樋 | 20~40万円 |
角樋 | 40~50万円 |
★台風・大雪等が原因の破損なら火災保険が使える可能性あり!
台風や大雪が原因で雨樋が破損してしまった場合は、ぜひ火災保険の申請を行いましょう。
加入している火災保険に、「風災補償(特約)」が含まれていれば、台風や積雪被害でも保険金受取が可能です。
>火災保険の詳しい申請方法等は、こちらの記事をご覧ください。
※保険でメンテナンス費用の全額がまかなえるとは限りません。一部しか保証が下りないケースもあります。
どのくらい保険金が出るのかは、保険会社に確認しましょう。
4章 雨樋を長持ちさせる方法
雨樋は定期的なメンテナンスをすることで、より長持ちさせられます。
まだ大丈夫そうという方も、交換や補修を終えた方も、今後はこちらを実践していきましょう。
4-1 定期的に塗装を業者に依頼する
最低でも10年に1回は雨樋の塗装を業者に依頼しましょう。
定期的に塗装することで、紫外線から雨樋を保護し、割れにくくすることができるからです。
外壁や屋根と一緒のタイミングで塗装すると、足場を一緒に使える分、お得に塗装できます。
定期的に塗装し、長持ちさせていきましょう。
4-2 5年に1度は掃除を行う
5年に1回は、雨樋に積もった異物を取り除きましょう。
日々の砂ぼこりや台風での飛来物や落ち葉等が少しずつ溜まって雨樋に詰まることも多いからです。
雨樋は外側からの確認が難しい場所だからこそ、定期的な掃除が大切です。
ゴミが詰まってしまうと、雨水が溢れてしまう原因にもなります。
なるべくゴミがない状態にし、雨樋の詰まりを防ぎましょう。
まとめ
雨樋の耐用年数は約20年です。
ただし、なにもメンテナンスをしないとこれよりも短い年数で交換が必要になってしまうケースもあります。
塗装や補修で済むなら、なるべく早めに適切なメンテナンスを、
交換が必要なら雨樋の交換を業者に依頼しましょう。
メンテナンスにかかる費用は、交換の規模等によって変動します。
メンテナンスが終わった後は、定期的な塗装と、掃除を行うことで長持ちさせていきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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