
「外壁にチョーキング現象があるから、塗装した方がいい」と、業者から指摘されたあなた。
「チョーキング現象って何?」「発生していたら、どうすればいいの?」と疑問に思って検索されているのではないでしょうか。
簡単に言ってしまえば、チョーキングとはお家の塗装が劣化し始めているというSOSサインです。
すぐに何か大変なことが起こるという大げさなものではないですが、あらゆる劣化の前段階・初期症状なので、放っておいてさらに別の症状が出る前に対処しておくのがベストです。
そこでこの記事では、チョーキング現象がどのようなものなのかとその原因、適切なメンテナンス方法を紹介します!
まずはチョーキング現象がどのようなものなのか知り、お家にあったメンテンナンスで長持ちさせましょう。
目次
1章 チョーキング現象とは
チョーキング現象とは、外壁を触ったときに同じ色の粉が手につく現象のことです。
日本語だと「白亜化(はくあか)現象」とも呼ばれています。
まずは、この現象がどのようなものなのかや、なぜ起こるのかを詳しく見てみましょう。
1-1 チョーキング現象が起こるメカニズム
外壁に塗られている塗料は、水を弾く油と色を付ける粉とで作られています。
チョーキング現象は、塗料が劣化し粉だけが残ることで発生します。
■チョーキング現象が起こる前の外壁
油が表面に残っているので、触っても粉が付きません。
■チョーキング現象が発生した外壁
油が分解されて無くなってしまい、表面に粉だけが残ります。
油が分解されることで、外壁は水を弾かなくなります。
水を弾かなくなることで、常に水を吸収する状態となるため外壁が傷み、お家の耐久性を落としてしまいます。
1-2 発生する原因は2つ
発生する原因は2つあります。
お家にチョーキングがなぜ起こるのか、把握しておきましょう。
①紫外線による劣化
1つ目の原因は、紫外線による劣化です。また、一番多い原因でもあります。
塗料に含まれている油分は、何年も紫外線にさらされることで分解され、無くなってしまいます。
お家の立地条件によって前後しますが、新築から約5~10年程で発生します。
②施工不良
2つ目の原因は施工不良です。
外壁塗装をした際に、作業に必要な手順を省いたり塗料を正しい量で使用しなかった場合は、そこまで年数が経たないうちにチョーキング現象が起こってしまうことがあります。
2章 チョーキングは外壁からのSOS!
チョーキング現象は「もう塗装が必要ですよ!」という外壁からのSOSです。
チョーキング現象が起きるということは、外壁表面に油が無くなり、常に水を吸収してしまっている為です。
水を吸う状態のままにしておくと、苔・カビやひび割れなどの劣化症状が発生してしまいます。
■ひび割れが発生した外壁
水を吸った外壁は膨張し、乾くと収縮します。
それを何年も繰り返すことで割れてしまいます。
小さなひび割れでも、そこから雨水が侵入し、雨漏りの原因となります。
■苔・カビが発生した外壁
緑色になっている箇所が苔、黒くなっている箇所がカビです。
これらは外壁に根を張り、繁殖することで外壁自体の耐久性を落としてしまいます。
■水が染み込み続けてしまった家
水が染み込む状態をそのままにした結果、外壁からお家の中にまで水が染みこみ、中の木が腐ってしまっています。
こうなってしまうと、修繕に何十万と掛かってしまう恐れがあります。
3章 対処方法は外壁塗装
お家のチョーキング現象を止めるには、外壁全体の塗装が必要です。
すでに元の塗膜が劣化している状態なので、新たにまた塗装して、お家の油分・防水効果を復活させてあげましょう。
チョーキングは日当りの良い面が特に発生しやすいですが、そこだけを塗装しても、いずれ他の面も必ず劣化してきます。
部分的に塗装をしてもあまり意味はありませんので、やる場合は全体をまとめて行う方が、費用も手間も無駄がありません。
また、粉っぽい、見た目が悪いからといって水洗いをするのは逆効果です。
お家に水を吸いこませ劣化を進めるだけなので絶対に止めましょう。
4章 発生していたら業者に点検を依頼しよう
お家の外壁でチョーキングが発生していたら、まずは点検を塗装業者に依頼しましょう。
チョーキングが起きているということは、ひび割れなど、他の劣化症状もすでに発生している可能性があるからです。
点検をしてみて、チョーキングの症状だけであれば本当に初期症状なので、緊急で何かしなければいけないということはありません。
しかし、気づかなかっただけで他にも劣化が進んでいたなら、お家の緊急度は高くなっていきます。
対処方法も、塗装だけではなくてひび割れ・欠けの補修や部材交換などが別途必要になることもあります。
人の身体と同じで、軽い症状のうちに検査をして薬をもらっておけば簡単に直せたものが、重症化してから手術になると大変です。
お家は人と違って声を出してくれないので、お住まいの皆様が初期症状に気づいたときに点検(検査)してあげることが重要なのです。
お家を健康な状態で維持するためにも、放置はしないでまず専門家に点検してもらって、塗装メンテナンスを検討してあげましょう。
まとめ
チョーキング現象とは、外壁など塗装された面を触ったときに色のついた粉がつく現象のことです。
日本語では「白亜化現象」とも呼ばれています。
塗料の成分である油(水を弾く役割)と粉(色を付ける役割)のうち、油が分解されて粉だけが残ることで起こります。
主な原因は紫外線による劣化か施工不良です。
この現象は、外壁からのSOSです。
外壁に油分が無く、常に水を吸う状態となっている証拠だからです。
水を吸う状態のままにしていると、ひび割れや苔、カビが発生する原因となります。
これらの症状は、外壁だけでなくお家の耐久性を落としてしまいます。
チョーキング現象を止めるには、外壁塗装が必要です。
お家の外壁でチョーキング現象が発生していたらまずは業者に点検を依頼しましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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