外壁塗装を検討中のあなた。
「“透明”の外壁塗装ってどうなの?」
「耐久性には問題ない?」
「メリット・デメリットが知りたい」
と調べているのではないしょうか。
外壁塗装と言えば、”色を塗り替えてイメージを一新!”という印象があるかと思います。
しかし実は透明な塗料での塗装(=クリヤー塗装)も人気があるメジャーな塗装方法です。
クリヤー塗装をすることで、今の外壁の柄を生かしてメンテナンスをする事ができます。
そんなクリヤー塗装ですが、中にはおすすめできないケースもあります。
知らずに塗装するとかえって仕上がりが悪くなってしまいます。
そこで、この記事では、透明な外壁塗装のメリット・デメリットと、おすすめできない外壁について詳しく解説していきます。
透明な外壁塗装をするか迷っている方は、良い面も悪い面も知った上で、ご自宅に合ったものを選んでいきましょう!
目次
1章 おすすめ!透明の外壁塗装とは
透明な外壁塗装は、特にサイディング外壁の方におすすめしたい塗装方法です。
この章では透明な塗装がどんなものなのか詳しく解説していきます。
1-1 透明な外壁塗装=クリヤー塗装
透明な外壁塗装とは、「クリヤー塗装」のことを言います。
無色透明の塗料で塗装する事で、外壁の柄をつぶすことなくコーティングすることが出来ます。
使用できる外壁はサイディング・モルタル・ALC・タイルなど多岐にわたります。
特にサイディング外壁は様々な柄の外壁が製造されているので、クリヤー塗装を選ぶ方も多いです。
▼実際の事例
柄は変わらず、艶が出て新築のような輝きに。
1-2 耐久性と費用
クリヤー塗装の耐久性と費用相場は以下の通りです。
どちらも一般的な色付け塗料とほとんど変わりません。
▼耐久性と費用の表
耐久性・費用は一般的な塗料と同じで、塗料に入っている樹脂成分によって変動します。
一番人気があるのは、耐久性と費用のバランスが良いシリコン・フッ素グレードの塗料です。
2章 クリヤー塗装3つのメリット
クリヤー塗装をするメリットは主に3つあります。
見た目や耐久性、工期に関わることなのでそれぞれ詳しく解説します。
2-1 外壁の柄を生かせる
クリヤー塗装の一番のメリットは、今の外壁の柄を塗りつぶさず生かすことができるという点です。
新築時、気に入って選んだ外壁を長く楽しむことが出来ます。
また少し色あせてきた外壁に塗装することで、塗装する前よりも色が濃くなります。
新築時のような仕上がりになることが最大の魅力です。
2-2 チョーキングが起きにくい
クリヤー塗装はチョーキングという劣化症状が起きにくいです。
なぜなら、色を付ける顔料が含まれないからです。
通常塗料は「水を弾く油(樹脂)」と「色を付ける粉(顔料)」を練り合わせて作られます。
そのため、紫外線によって油(樹脂)が劣化すると、外壁には粉だけが残り、チョーキングという現象が起きてしまいます。▼
しかしクリヤー塗料には、顔料が含まれないため、チョーキングも起こりません。
色あせしにくいという点がメリットです。
2-3 塗り回数が少ないので工期が短い
クリヤー塗装は一般的な色付け塗料よりも工期を短く塗装することが出来ます。
なぜなら、色付けの塗装だと3回塗りの仕様が一般的ですが、クリヤー塗装は2回塗り仕上げのものが多いからです。
1工程ごとに半日~1日を要するので、クリヤー塗装の方が工期を短く塗装することが出来ます。
工事中は足場が家周りを覆って煩わしく感じる方も多いので、工期が短いのは大きなメリットとなります。
3章 クリヤー塗装2つのデメリット
プロもおすすめするクリヤー塗装ですが、メリットがある一方でデメリットもあります。
どちらも把握した上で最適な塗料選びを行なっていきましょう。
3-1 外壁のひび割れや補修跡を隠せない
クリヤー塗装は透明な塗料なので、ひび割れや補修跡を隠すことが出来ません。
それを知らずに塗装すると「塗装したのに、ひび割れが気になる」と後悔が残ることも。
すでに外壁にひび割れや補修跡などがある方は、その点も考慮して選ぶことが大切です。
目立たせたくないのであれば、クリヤー塗装ではなく、色付け塗装を選ぶことをおすすめします。
3-2 塗装できる外壁が限られている
クリヤー塗装は、全ての外壁に塗装できるわけではありません。
外壁の種類や状態によってはおすすめ出来ないケースもあります。
そのため、クリヤー塗装を希望される方は知識のある業者による点検が必須になります。
次章でクリヤー塗装がおすすめ出来ない外壁について詳しく解説していきますので、ご自宅が当てはまっていないかチェックしていきましょう。
4章 クリヤー塗装がおすすめ出来ない外壁
外壁の柄を生かせる人気のクリヤー塗装ですが、中にはおすすめ出来ないケースもあります。
それは以下の3つの外壁です。
・色あせ(チョーキング)がある
・ひび割れ・剥がれがある
・過去にクリヤー塗装をした外壁
なぜおすすめできないのか、それぞれ詳しく解説していきます。
4-1 色あせ(チョーキング)が激しい
色あせ(チョーキング)が重度の外壁にはクリヤー塗装は、おすすめできません。
なぜなら、塗装しても白濁してしまう可能性があるからです。
クリヤー塗装は透明の塗料なので、重度のチョーキング現象があると濁ってしまいます。
そのため、事前の点検でクリヤーができる状態かチェックしてもらうことが大切です。
▼セロハンテープを外壁に貼り、どのくらい粉が付くか調べます。
塗装後の白濁を防ぐためにも状態に合った塗装を行ないましょう。
4-2 ひび割れ・剥がれがある
ひび割れ・剥がれが目立つ場合もクリヤー塗装はおすすめ出来ません。
透明な塗料で塗装しても、傷んでいる見た目はそのままになってしまうからです。
3-1でもご説明したように、クリヤー塗装は劣化症状を隠せません。
すでに目立つ劣化がある場合は、透明の塗装ではなく色付け塗装を行いましょう。
4-3 過去にクリヤー塗装した
過去に一度クリヤー塗装をしている外壁には、クリヤー塗装はおすすめ出来ません。
なぜなら、前回塗装した塗料の劣化によって、仕上がりにムラが出来たり、白濁してしまう恐れがあるからです。
せっかく見た目にこだわってクリヤー塗装したのに、濁ってしまったらもったいないですよね。
すでにクリヤー塗装をしたことがある場合は、色付けの塗料で塗装しましょう。
~柄を出したい!そんな方へおすすめの塗装~ クリヤー塗装が出来ない外壁に当てはまってしまったけど、どうしても柄を出したいという方には「多彩模様塗料」での塗装をおすすめします。 多彩模様塗料とは、塗り重ねや吹付によって柄を出す塗装方法です。 基本色を塗装した後に凸部に別の色を重ねたり、吹付をして模様を出すことができます。
▼RSインプルーヴシリーズの「マーブルトーン」 凹凸部分で色を変えることで新築時のような仕上がりに。 >多彩模様塗料について詳しくはこちら |
【番外編:特殊コーティングの外壁でも使えるクリヤー塗料】
クリヤー塗料は、特殊コーティングがされた外壁には塗装出来ないと言われることがあります。
ただし、菊水化学工業の「ロイヤルセラクリヤー」というクリヤー塗料であれば塗装することが可能です。
また、一般的なクリヤー塗料と相性が悪い金属外壁には、インターナショナルペイントの「IP水性金属用クリヤーSI」という塗料がおすすめです。
素材によって専用のクリヤー塗装がありますので、ご自宅の外壁に合った塗料を選定してもらいましょう!
>プロが勧めるクリヤー塗料についてはこちら
5章 透明な塗料で塗りたいなら築10年目までに点検!
クリヤー塗装をしたい方は、築10年目までに点検をしましょう。
早めに点検・塗装をしないと、劣化症状が出てきてクリヤー塗装が出来なくなってしまいます。
実際に大手塗料メーカーが製造する「UVプロテクトクリヤー」という塗料のカタログにも以下の文章が注意書きされています。
「クリヤー仕上げは下地の状態をそのまま表出してしまうため、下地の劣化が著しい場合はおすすめできません。ヘアークラックなどの発生がなく、かつ築後10年以内であることを一応の目安にしてください」
また、劣化は紫外線がより強くあたる2階周りに発生することが多いです。
「まだひび割れもないし大丈夫」と思っていても、実は見えない場所でひび割れていることも。
クリヤー塗装できれいな見た目を長持ちさせたいのであれば、少しはやめに点検してメンテナンスプランを立てていきましょう。
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まとめ
いかがでしたか。
透明な外壁塗装とはクリヤー塗装のことを言います。
無色透明なので、今の外壁の柄を残して塗装したい方におすすめの塗装です。
メリット・デメリットは以下の通りです。
●メリット
・外壁の柄を生かせる
・チョーキングが起きにくい
・塗り回数が少ないので工期が短い
- ●デメリット
・外壁の劣化症状を隠せない
・塗装できる外壁が限られている
クリヤー塗装は以下の状況ではおすすめできません。
・色あせ(チョーキング)がある
・ひび割れがある
・過去にクリヤー塗装した
無理に塗装してしまうとかえって見た目を損ねてしまうので注意しましょう。
また、クリヤー塗装は、年数が経つと塗装するのが難しくなります。
築10年目までに点検して、早めのメンテナンスを行なってくださいね。
最後までご覧くださり、ありがとうございました。
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