外壁のひび割れは早期発見が肝!写真で分かる緊急度と対処方法・費用

サッシの下

外壁にひび割れを見つけたけれど、どうすればいいのか分からない。と不安な気持ちをお持ちではないでしょうか。

実はひび割れは大小関係なく、全て対処が必要です。

なぜならひび割れを放っておくと、いずれ雨漏れの原因になり修繕に莫大な費用がかかることもあるからです。

外壁のひび割れを見つけた時にどのように対処するかは、ひび割れの進行状況によって変わります。

ここでは外壁のひび割れを見つけた時の正しい対処方法、緊急度、原因、放っておくとどうなるかを、写真や建材メーカーのカタログを使いながら、お伝えしていきます。

この記事を読み終えていたただければ、ひび割れに正しく対応できるようになり、今後も長く安心して暮らせるようになります。

 


1章 外壁のひび割れの緊急度順5つの種類と原因

外壁のひび割れの種類は、幅と深さと外壁の素材によって、5つに分けられます。

この章では、種類と原因、今すぐに対処が必要なひび割れなのかの緊急度レベルを写真付きで解説していきます。

ひび割れ種類

 

外壁のひび割れの幅はご自身で確認が出来ます。

ホームセンターやインターネットで500円前後で購入ができる「クラックスケール」という道具で測定するのがいいでしょう。

 

■クラックスケールの使い方

①測定するひび割れ(隙間)に、クラックスケールをあてる。

クラックスケール

②ひび割れの幅に該当するクラックスケール上の線の太さを読み取り、ひび割れの幅とする。

 

緊急度():すぐに対処が必要! 開口クラック

サッシの下

【特徴】

窓枠や扉等の開口部に発生するひび割れのこと。

【原因】

①サッシや扉の重さによる負荷。

②開け閉めによる振動。

  • ③新築時の塗装の塗膜切れ。

【緊急度():すぐに対処が必要!】

このひび割れを見つけた際は、ひび割れの大きさに関わらず、すぐに専門業者に見てもらいましょう。

なぜならここは雨水の通り道であり、水が集まる箇所だからです。

他の場所よりも水の流れ込む量が多い為、一刻も早く直さなければいけません。

その為、このひび割れを見つけたら、すぐに専門業者に見てもらい、補修を依頼してください。

 

緊急度():すぐに専門業者の点検を呼ぼう! 構造クラック

構造クラック

【特徴】

0.3mm以上、深さ5mm以上のひび割れのこと。

【原因】

①新築時の塗装の塗膜切れ。

  • ②地震等による振動。

【緊急度():すぐに専門業者の点検を呼ぼう!】

幅が0.3mm以上の場合は、すぐに応急処置をする、もしくは専門業者に見てもらいましょう。

なぜならこのひび割れは発生してから時間が経っているので、水の流れ込む量が多く、他の箇所にもひび割れがある可能性が高いからです。

その為、応急処置をするか、専門業者にお家を点検してもらいましょう。

 

ご自身で簡単にできる応急処置の方法もあります。

しかし私の経験から幅が0.3mm以上のクラックがある場合、専門業者に一度お家全体を見てもらうのをおすすめします。

なぜなら、このひび割れは新築時の塗装の塗膜切れが原因で発生した可能性が高く、応急処置をしたとしても一時的な対処にしかならないからです。

 

応急処置をしても他の箇所にも発生する、もしくは既に見えにくい2階部分に同じようなひび割れが発生していることもあります。

そのため、専門業者にしっかりとお家を見てもらい、ベストな対処をしていきましょう。

 

緊急度():すぐに専門業者の点検を呼ぼう! 縁切れクラック

縁切れクラック

【特徴】

モルタル壁やコンクリート壁のお家に発生するひび割れのこと。

【原因】

新築時の塗装の際、部分的に塗り直しを行ったことにより発生。

【緊急度():すぐに専門業者の点検を呼ぼう!】

すぐに応急処置をする、もしくは専門業者に見てもらいましょう。

なぜならこのひび割れは発生してから時間が経っているので、水の流れ込む量が多く、他の箇所にもひび割れがある可能性が高いからです。

その為、応急処置をするか、専門業者にお家を点検してもらいましょう。

応急処置の方法は2章で詳しく解説しておりますので参考にしてください。

 

緊急度():ひとまず経過観察でもOK ヘアークラック(髪の毛程度のひび割れ)

ヘアークラック

【特徴】

0.3mm以下、深さ4mm以下のひび割れのこと。

【原因】

①新築時の塗装の塗膜切れ。

②地震等による振動。

  • ③物がぶつかった等の衝撃。

【緊急度():ひとまず経過観察でもOK

幅が0.3mm未満の場合は、ひとまず経過観察でも問題ありません。

なぜなら、すぐにひび割れが進行して、外壁を傷める可能性がないからです。

 

しかし一度ひびが入ってしまった外壁がもとに戻ることはありません。

時間とともに、大きなひび割れに進行してしまいます。

また他の場所にも発生している可能性もあります。

 

その為、定期的に進行状態を確認する、もしくは専門業者に他の箇所にもひび割れが発生していないか、お家を点検してもらうのをおすすめします。

 

緊急度(なし):対処の必要なし! 乾燥クラック

乾燥クラック

【特徴】

おもにモルタル壁の表面に塗られている塗料に発生しているひび割れのこと。

【原因】

外壁材とその上の塗装の乾燥の速さの違いにより、発生。

【緊急度(なし):対処の必要なし!】

このひび割れは、対処の必要はありません。

なぜなら、塗料の表面に発生しているひび割れの為、放っておいてもこれ以上進行することはなく、構造に影響を与えることがないからです。

その為補修等の必要はありません。

ご自身でどう対処するべきか判別がつかない時は、専門業者に点検をしてもらいましょう。

 


2章 外壁のひび割れの対処方法と費用

この章では、外壁のひび割れの対処方法と費用について解説していきます。

2-1 スプレーセメント

スプレーセメントを使ったDIY補修は、一番手軽な応急処置の方法です。

DIY初心者の方におすすめします。

【こんなひび割れの時に】

縁切れクラック、ヘアークラック(モルタルやコンクリート壁)

DIY費用】1,500円前後。

【用意するもの】

・スプレータイプのセメント

・霧吹き

・水

トーヨー インスタントスプレーセメント 200ml グレー

 

【やり方】

  1. ブラシ等を使って、補修する面の清掃をする
  2. ひび割れに対して霧吹きなどを使って、水をかける
  3. ひび割れにスプレーをするときは、ストローの先を面から3050センチ程離し、輪を描くように素早く軽く吹き付ける
  4. 厚塗りをせず、2~3回に分けてスプレーする
  5. スプレーが終わったら、霧吹きなどで軽く表面を濡らす

※施工が終わったらスプレーを逆さにして空吹きをしてください。

この作業を行わないとスプレーが詰まって使えなくなってしまいます。

 

2-2 コーキング(充填材)

コーキング材を使ったDIY補修は、少し手間がかかるので、DIYが好きな方向けの応急処置の方法です。

【こんなひび割れの時に】

開口クラック、構造クラック、縁切れクラック、ヘアークラック

DIY費用・用意するもの】2,500円前後。

・コーキング材600円前後。

・コーキングガン500円~1200円前後。

・マスキングテープ100円前後。

・プライマー500円前後。

・刷毛200円前後。

・ヘラ200円前後。

【やり方】

  1. ひび割れの内部や周囲を洗浄する(水洗い後は、完全に乾燥させる)
  2. 補修箇所のまわりにマスキングテープを貼る
  3. ハケでひび割れ部分に下塗り材を塗る
  4. コーキングガンを使って、ひび割れの部分にコーキング剤を充填する

クラック補修 (1)

5.ヘラでコーキング剤を平らにする

クラック補修

6.マスキングテープをはがして乾燥させる(固まるまで触らない)

※業者に頼む場合は、1か所あたり10,00050,000円ほどです。

 

2-3 外壁塗装工事

外壁塗装は、ひび割れを根本的に解決する方法です。

ひび割れの主な原因は、塗膜切れで防水効果がなくなるからです。

再塗装で防水効果が戻るので、ひび割れが起こらなくなります。

 

外壁塗装はDIYではなく、専門家に依頼しましょう。

DIY塗装は、ものすごく手間と時間がかかり、それにも関わらず品質が劣る可能性があり、危険も高くなるからです。

その為ご自身でせず、塗装屋などの専門家にしてもらいましょう。

【こんなひび割れの時に】

開口クラック、構造クラック、縁切れクラック、ヘアークラック

【費用】

60~150(業者や塗料のグレードによって異なります)

【やり方】

外壁塗装工事は、壁全体を洗浄後、ひび割れの箇所を確認し、塗装を行います。

ひび割れの幅や深さによっては、塗料を塗るだけでは埋まらないこともあります。

その場合はコーキング材で補修をしてから、上から塗装を行います。

補修

 


  • 3章 外壁のひび割れを早期発見・早期対応すべき5つの理由

ここまで外壁のひび割れの種類や原因についてお伝えしましたが、結論を言うと、全てのひび割れは早期発見・早期対応が重要です。

その理由が5つあります。

タイミングを逃すと大変な後悔をすることになりますので、最後まで読んでください。

 

3-1 美観が損なわれる

ひび割れた家

ひび割れは放っておくと幅が大きくなり、様々な場所に発生するため、美観が損なわれます。

またひび割れが進行し過ぎると、塗装工事の際に補修をしてから塗装をします。

その際に補修跡が目立ってしまい、塗装工事をしても見た目が悪くなる可能性があります。

美観を損なわないためにもひび割れの幅が小さいうちに対応しましょう。

 

3-2 見えないところにひび割れが発生している可能性がある

2階のひび割れ

ひび割れの原因が、新築時の塗装の塗膜切れの場合、1階よりも2階。

2階よりも屋根。といった具合に、紫外線がよく当たる場所にひび割れが発生しやすくなります。

発見が遅れて、ひび割れの進行が進んでしまった。

ということがないように、専門業者にお家全体を点検してもらいましょう。

 

3-3 躯体の腐敗につながる

内部腐朽

ひび割れを放置すると見た目が悪くなるだけではありません。

放っておいたひび割れから雨水が侵入し、お家の躯体(木造住宅の場合は木。鉄筋コンクリートの住宅の場合は鉄筋)にまで雨水があたり、木を腐らせる、または鉄筋を錆びさせ、お家の強度を弱めてしまいます。

お家の強度が弱くなると倒壊の恐れもありますので、お家全体を点検、メンテナンス(塗装)を検討しましょう。

 

3-4 シロアリ被害にあう

シロアリ被害

日本の住宅の約7割が木造住宅です。

躯体に雨水があたり続けることで、シロアリが飛んできて、湿った木を食べてしまいます。

日本の自然災害で一番多い建て替え理由は、シロアリ被害です。

シロアリ被害にあうと、地震によってお家が倒れやすくなります。

 

■阪神淡路大震災の際の倒壊とシロアリ被害の関係性

倒壊調査

(引用:日本住環境株式会社)

このグラフは阪神淡路大震災の時のデータです。

シロアリ被害のないお家は、全壊は2割未満。

一方シロアリ被害にあっていたお家は9割が全壊してしまいました。

 

何年放置することでこのような被害になる。という一般的なデータは無いので、ひび割れを見つけたときには、お家全体の点検をする。

さらに、ひび割れを繰り返さないためにもメンテナンス(塗装)を検討しましょう。

 

3-5 修繕に莫大な費用がかかる

補修費用

たった1ヶ所のひび割れを放っておく。

発見のタイミングが遅れる。

対処を先延ばしにしてしまう。

そうすると、修繕に莫大な費用がかかります。

それだけでなく、最悪大事なお家に住めなくなってしまうこともありますので、見つけた際は、すぐに正しい対処をしましょう。

 

クラック

こちらのお客様は、築10年で点検をして、窓の下にひび割れ(開口クラック)を発見。

2階などの見えにくい箇所にもひび割れを確認したので、外壁塗装を提案しました。

 

しかし家庭の事情により、その時に塗装ができず、翌年に延ばしてしました。

1年後に再点検をした時には、以下の写真のように壁の一部が剝がれていました。

爆発写真

メンテナンスで外壁材を交換したので、修繕費用に30万程かかってしまいました。

たった1年でこうなってしまう可能性もあるので、ヘアークラックの場合でもご自身で大丈夫と判断せず、専門業者に点検を依頼する、もしくは定期的な観察を忘れないようにしてください。

 


4章 外壁のひび割れを見つけたら、専門業者に見てもらおう

ここまで外壁のひび割れの種類や原因をお伝えしました。

これからも安心して長く住む為には、ひび割れを見つけた時点で専門業者に一度お家を点検してもらいましょう。

なぜなら、ひび割れが一ヶ所発生していると、見えない箇所にも発生している可能が高く、再塗装のタイミングの可能性が高いからです。

 

外壁材は水に弱く、塗装によって水からお家を守っています。

新築時はどのお家も塗料が塗られています。

塗料は水をはじく油と色をつける顔料()でできており、この油が水をはじく役割を担っています。

水をはじくとはどのような状態かと言いますと、車にワックスをかけたように、水があたると水玉ができます。

防水

しかし、年数が経つと油分が紫外線により無くなってしまい、水をはじく効果を失います。

水をはじかなくなった外壁材は、雨が降る度に水を吸うようになります。

吸水

水を吸うと外壁材は膨張し、乾くと縮みます。

その繰り返しにより、ひび割れが発生します。

ひび割れ

つまり、ひび割れが発生=外壁材が水を吸う状態=お家の防水効果(塗装)切れ=再塗装が必要。

外壁のひび割れは、「お家が水をはじく力を失っていますよ、再塗装の時期ですよ」というサインです。

その為、外壁のひび割れを見つけたら、専門業者に見てもらい、再塗装を検討しましょう。

 

ちなみに大手建材メーカーのニチハのカタログでも、築57年程度で点検し、早めのメンテナンスやリフォームをおすすめしています。

■NICHIHA 外装リフォーム総合カタログ 2021

ニチハ

「一般的に約5~7年程度で外壁・屋根の表面劣化が始まります!」

「劣化した状態を放置し続ければいずれは躯体の劣化につながり、リフォームが高額になることも!早めのメンテナンスやリフォームをおすすめします。」

(引用:ニチハ株式会社 | NICHIHA 外装リフォーム総合カタログ 2021)

ひび割れの早期発見はこれからも安心して長く住む為には重要ですので、これを機にお家を見てもらいましょう。

 


まとめ

本稿で解説した内容は以下の通りです。

 

1.外壁のひび割れの緊急度レベル順5つの種類と原因

外壁のひび割れには5つの種類があり、ひび割れの幅や深さ・外壁の素材によって対処の方法が変わります。

写真やご自身でひび割れの幅を測れるクラックスケールを使って、どの種類のひび割れか確認してください。

 

2.外壁のひび割れの対処方法と費用

外壁のひび割れの応急処置の方法として、ホームセンターやインターネットで購入ができる道具とDIYでできる方法を紹介しました。

応急処置をすることで今お持ちの不安な気持ちはだいぶ軽減されるでしょう。

しかし応急処置はあくまでも一時的な補修でしかないので、専門業者に見てもらい、再塗装を検討しましょう。

 

3.外壁のひび割れを早期発見・早期対処すべき5つの理由

どんな小さなひび割れでも、一度発生してしまうともとに戻ることはないので、早急に正しい対処をすることが肝心です。

発見が遅れてしまう、もしくは対処のタイミングを延ばしてしまうことで、大きな工事に発展。

修繕費も高額になります。後々後悔しない為にも、早期発見・早期対処をしましょう。

 

4 .外壁のひび割れを見つけたら、専門業者に見てもらおう

安易に自己判断せずに、まずは専門業者に見てもらうことで正しい対処ができます。

 

是非この記事の内容を実践して、お家の寿命を伸ばし、孫の代まで安心して住めるお家にしてくださいね。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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