地震の後に外壁を見てみたら…
「外壁にひび割れが入っている!」
「このひび割れどうしたらいいの?」
「直すにはいくらかかる?」
と心配で調べているのではないでしょうか。
大切なお家の外壁がひび割れてしまったら誰だって不安ですよね。
なんとかしたくても、どうしたら良いのか分からない方や修繕費用がいくらかかるのか不安な方も多いかと思います。
ただ実は、地震が原因の外壁のひび割れや破損は、地震保険の対象となります。
そのため、保険に加入されている方であれば保険対応で修繕できる可能性があります。
この記事では、地震保険の申請条件と申請の流れを丁寧に解説していきます。
費用負担を減らして、修繕工事を行なっていきましょう。
また、外壁のひび割れを修繕する場合のレベル別対処方法と費用相場も解説。
どのくらいのひび割れなら、いくらかかるのか大体の相場を掴んでみてください。
この記事を読めば、地震で外壁がひび割れてしまった時の適切な対処方法が分かります。
ぜひ最後までご覧くださいね。
目次
1章 地震後の外壁ひび割れは保険で直せる可能性有り!
地震が原因の外壁ひび割れは保険で修繕できる可能性があります。
なぜなら地震による外壁の破損も対象だからです。
ただし、細かい申請条件もあります。
地震保険に加入されている方は、申請条件と申請の流れをチェックしていきましょう!
1-1 申請できる条件
外壁のひび割れを地震保険で申請できる条件は以下の通りです。
・地震保険に入っている
・被害に遭った場所が外壁部分
・地震が発生してから10日以内の損害
・一部損以上の被害(下記表参照)
▼被害の程度表
※注意!こんな場合は対象外 ・被害規模が小さい(一部損に満たない) ・門塀・ブロック塀等、付属物のみの被害 ・地震発生から時間が経過している ・地震以外が原因 |
※詳細な申請条件は保険会社によって多少異なります。ご加入の保険会社の申請条件をチェックしましょう。
1-2 申請の流れ
申請の流れをご紹介します。
地震発生後は保険会社も混み合います。
流れを事前に把握しておいて、早めの申請を行ないましょう。
※保険会社によって申請の流れも変わる場合があります。ご加入の保険をご確認ください。
①加入している保険会社に損害を報告連絡
→外壁修繕をしてくれるリフォーム業者にも点検を依頼
↓
②損害保険の鑑定人が現地調査
↓
③保険の可否連絡
↓
④保険金入金
→修繕工事契約
大きな地震や大きな台風などの自然災害が起きたあとは、「保険で無料で修理できますよ」と営業に来る訪問業者が急増します。
しかし、保険金で修繕できるかは実際に鑑定人に調査してもらわなければ判断できません。
「無料でできるなら…」と先に工事を契約してしまうと、いざ保険が下りなかったときに自己負担になります。
また、もっと悪質な業者は、保険会社からの現地調査前に勝手に修繕工事をして工事費用を請求してきます。
調査前に修繕されてしまうと、保険が下りるはずだった損害も下りなくなってしまいます。
修繕工事を契約するのは必ず保険会社からの調査を終えてから行いましょう。
そして、こういった被害が起きないように、無料で直せることを強引におしてくる業者には注意しましょう。
2章 小さいひび割れでも放置はNG
地震後の外壁のひび割れは、保険対象にならない小さいものであっても放置してはいけません。
なぜなら、大きな揺れによって外壁以外にも被害が及んでいる可能性があるからです。
ご自身では判断できないので、外壁や耐震リフォームの業者に点検してもらいましょう。
また、外壁にひび割れが起きる原因は地震だけではありません。
紫外線などによる経年劣化で外壁の防水性が無くなると、外壁が水を吸って動き、ひび割れが出来てしまうのです。
築10年を過ぎて一度も外壁塗装をされていない場合は、経年劣化によるひび割れが起きやすいです。
ひび割れの原因が地震でも劣化でも、外壁にひびが入っている事実は同じです。
そのまま放っておくと、雨が降った時にひびに水が染み込んで雨漏りに繋がることもあります。
▼ひび割れが悪化して剥がれてしまった外壁
ひびから入った水が冬場に凍り、外壁の内部から壁を押し出してしまった状態です。
このままだと、さらに水が入り込み、外壁がボロボロになってしまいます。
▼外壁の裏側
ひび割れを何年も放っておくことで、雨が外壁の内部に浸透し柱を腐らせてしまいます。
そして、腐った木にはシロアリが寄って来ます。
シロアリ被害に遭うと、大きな地震の際に倒壊してしまう恐れもあるので注意が必要です。
実際に1995年に起きた阪神淡路大震災で倒壊したのは、シロアリ被害に遭ったお家ばかりでした( ▼朝日新聞 夕刊より)
今回の地震で出来たひび割れを放っておくと、次はお家全体が被害に遭ってしまうかもしれません。
小さなひび割れであったとしても、適切な補修をしていきましょう。
3章 【レベル別】ひび割れの対処方法と費用相場
ひび割れの危険度レベル別に、対処方法と費用相場について解説します。
補修方法は、ひび割れのレベルによっても変わります。
ご自宅に合った修繕をするためにも、どんな補修が必要なのかチェックしていきましょう。
レベル1 0.5㎜以下のひび割れ
0.5㎜以下のひび割れは「ヘアークラック」といいます。
小さいひび割れなので、コーキングなどの補修材でひび割れを埋めていきます。
(外壁塗装をされる予定の方は塗装でもひびが埋まります。)
補修費用は数か所で1~5万円程度です。(ただし高所の場合は足場架設費用が別途かかる場合があります。)
コーキングを打って、ヘラでひびに埋めていきます。
レベル2 0.5㎜以上のひび割れ
0.5㎜以上のクラックを「構造クラック」といいます。
構造クラックは建物の工事に大きく関わる可能性があるひび割れです。
特に斜めに入るひび割れやクロスしているひび割れは、大きな負担がかかったときに発生するひび割れなので、補修だけでなく耐震補強も必要になる場合があります。
補修方法は、コーキングなどの補修材又は、モルタル左官で行ないます。
コーキング補修 | 1~5万円/数か所 |
左官補修(モルタル外壁の場合) | 3~7万円/㎡ |
サイディング交換 | 1~5万円/枚 |
(※高所の場合は足場架設費用が別途かかる場合があります。)
▼モルタル左官補修
大きくひび割れているところは取り剥がし、新しくモルタルを左官します。
レベル3 無数のひび割れ
外壁に無数のひび割れが発生している場合は、外壁一面~全体の改修が必要になります。
外壁改修工事には、モルタル左官、外壁カバー、外壁張り替えの3種類があります。
工事名 | 費用相場 (2階建て30坪外壁全面の場合) |
モルタル左官 | 180万円~ |
外壁カバー(重ね張り)
| 150万円~ |
外壁張り替え(交換) | 180万円~ |
どの工事が必要になるかは、現在の外壁材の種類や劣化状況によって変わってきます。
詳細は業者と相談して決めていきましょう。
>外壁の修繕方法・費用についてはこちらの記事もご覧ください。
4章 幅0.5㎜以下のひび割れならDIY補修も可
幅が0.5㎜以下の「ヘアークラック」であれば、ご自身でも補修が可能です。
「業者に依頼すると金額が高い」「自分でも出来るかも」と思われた方はぜひお試しください。
※ただしDIY補修で大丈夫な状態かどうかをご自身で判断するのは危険です。
必ず専門業者に「耐震的に問題がないこと」「自分でもできる範囲だということ」を判断してもらった上で行なってください。
- ●準備するものは2つだけ!
・パテ用ヘラ(100円ショップでも購入できます。)
・補修材
モノタロウ カベコークノンブリード
価格:489円(税別)
※ボンドコークまたは変成シリコンを選びましょう。
※ノンブリード(NB)タイプのものを選びましょう。
※外壁の色に合ったもの、又は透明なものがおすすめです。
- ●簡単!補修3ステップ
①外壁に付いたほこりなどを払う
ほこりを払うことで補修材が密着しやすくなります。
②ひび割れ部分に沿って補修材を充てんする
多く出しすぎないように注意しましょう。
③ヘラで補修材をひび割れの中に押し込む
表面が平らになるように行ないましょう。
▼綺麗に仕上げたい方はマスキングを使おう! 補修材がはみ出さないようにしたい方は、補修箇所の周りをマスキングテープで覆ってから行ないましょう! |
>DIY補修についてはこちらの記事もご覧ください。
5章 まずは外壁の専門家に点検を依頼!
地震後、外壁のひび割れを見つけたら、なるべく早く外壁メンテナンス・リフォームの専門業者に点検を依頼しましょう。
小さいひび割れであっても、放っておくと外壁の中に水が入りこんでしまいます。
他のところにもひび割れがあったり、構造にも影響が出ている可能性もあります。
そのため、一か所でもひび割れが見つかったら、業者にお家全体の点検をしてもらいましょう。
お家を支える基礎や揺れやすい屋根などもチェックしてもらえると安心です。
★どこに点検を依頼していいか分からない方はユーコーコミュニティーへ! 地震後にひび割れを見つけて「このままでいいの?」と不安に感じている方は、 当サイトを運営するユーコーコミュニティーにご連絡ください。(東京・神奈川エリア限定) 実際にお客様のお家へお伺いし、ひび割れの状態やお家全体の点検をいたします。 点検時には写真を撮ってお渡ししますので、普段見ることができない屋根や床下の様子も一緒にご確認いただけます。 また、ユーコーでは保険申請のサポートも! 書類や写真準備のお手伝いも行うので、安心してご相談ください。
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まとめ
いかがでしたか。
地震後にひび割れが入ってしまった場合は、放っておかず補修・修理することが大切です。
症状別の適切な対処方法は以下の通りです。
被害箇所が大きいほど、修繕には費用がかかってしまいます。
そのため、地震保険に加入している方は、保険を活用して修繕費用の負担を削減することをおすすめします。
小さいひび割れであれば、ご自身でDIY補修ができる場合もあります。
ご紹介した材料・方法でぜひお試しくださいね。
ただし、ひび割れの程度は専門業者に見てもらわなければ分かりません。
地震後に外壁のひび割れがあれば、まず業者に点検を依頼することが大切です。
地震後も安心して暮らしていけるように、適切な対応をしていきましょう!
最後までご覧くださり、ありがとうございました。
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