ふとサイディングのひび割れに気付いたあなた。
自分で直そうと思ったものの
「何が必要なの?」「正しい補修方法は?」など
具体的な準備、手順がわからずお困りではないでしょうか。
サイディングの補修はホームセンターなどに売っているようなもので誰でも簡単に出来ます。
しかし材料の選び方など注意しなければいけないこともあります。
今回は初心者でも簡単にできる補修方法と材料選びのポイントをご紹介します。
手順をおさえて、正しい補修をしていきましょう。
ただし、DIYでの補修は応急処置にしかなりません。
確実な修繕をしたいならプロによる補修・修繕を依頼しましょう。
記事の後半で、プロに依頼した場合の費用相場もご紹介しますのでぜひ最後までご覧ください。
適切な補修で大切なお家を長持ちさせていきましょう!
目次
1章 【DIYで直せる?直せない?】補修前の症状診断
まずあなたが補修したい傷みがどんな症状なのか確認してみましょう。
サイディングの外壁でよく見られる症状を写真付きで分かりやすくご紹介します。
症状が進んでしまっている場合はDIYでの補修ではなく専門業者に点検してもらいましょう。
1-1 サイディングのひび割れ(0.5mm以下)
0.5mm以下のひび割れはDIYでの補修が可能です。
ひび割れの補修の材料や方法は2-1でご説明します。
しかしDIYでの補修はあくまで応急処置ですので、症状が出ているのであれば1年以内に専門業者に点検を依頼しましょう。
1-2 サイディングのひび割れ(0.5mm以上)
0.5mm以上のひび割れはサイディングの劣化が進んでいる証拠です。
ご自身で補修するのはやめましょう。
表面だけでなく中の木材にまで水が浸透している可能性があるので補修で表面だけを塞ぐのが良いとは限りません。
専門業者に点検を依頼し適切な補修方法を提案してもらうことをおすすめします。
このまま放っておくと隙間から少しずつ中に雨水が浸透し躯体の腐朽に直結します。
1-3 シーリングのひび割れ
シーリング(コーキング)の細かいひびはDIYでの補修が可能です。
ひび割れの補修の材料や方法は2-2でご説明します。
ただシーリングは一部だけ劣化することはないので、全体的にメンテナンスが必要になります。
補修もあくまで応急処置ですので、症状が出ているのであれば1年以内に専門業者に点検を依頼しましょう。
1-4 シーリングの切れ
シーリングが切れて、奥が見えるくらいまでになっています。
このレベルまでいくと目地の傷みが進行している証拠です。
ご自身での補修はやめましょう。
シーリングの劣化は紫外線によって劣化します。
1階周りに症状が出て入れば1階よりも日が当たる2階周りにも症状が現れている可能性が高いです。
放っておかず専門業者に点検を依頼してください。
隙間から雨水が入り、サイディングや躯体の腐朽につながります。
>コーキングについてはこちらもご覧ください。
1-5 サイディングの反り
サイディングの反りは、サイディングが水を吸って、表面から乾くことによっておこります。
DIYでの補修ができないのはもちろん、プロでも一度反ってしまうと元に戻すことはできません。
数ミリ軽度の反りであればビスで打ち込むこともありますが、割れる危険性もあります。
▼反りが進行したサイディング
このような状態までいくとサイディングの交換が必要になり、その分メンテナンス費用もあがります。
・近くで見たときにサイディングが浮き出ていた
・サイディングの継ぎ目に影が見える
などの症状が確認出来たらサイディングが反ってきていますので専門業者に点検依頼をしましょう。
>サイディングの反りについてはこちら
1-6 サイディングの欠け・剥がれ
欠けや剥がれもサイディングが水を吸って脆くなったことが原因でおこります。
DIYでの補修は避けましょう。
小さな欠け・剥がれであれば補修で済む場合もありますが、写真のように大きく損傷していれば交換しなければいけない場合があります。
手遅れになる前に専門業者に点検を依頼してください。
>サイディングの剥がれについてはこちら
1-7 手が届かない高所の劣化
はしごや脚立がないと作業できないような高いところは、DIYではなく専門業者に依頼しましょう。
足元が不安定なところでの作業はとても危険です。
しっかりとした足場を立てて安全に確実に補修をしてもらうのが一番です。
ただ、足場は立てるだけで別途費用が発生するので、補修のためだけに足場を立てる方はあまりいません。
メンテナンス時期が来ているのであれば、補修と一緒に塗装もした方がその分の足場代を節約できます。
あなたのお家のサイディングはどの症状でしたか。
次の章では補修を行うための準備と手順をご説明します。
2章 【症状別】簡単に出来る補修の手順と準備
この章では、初心者でも簡単にできる補修方法と必要な道具を【症状別】にご説明します。
材料を選ぶ際の注意点もまとめてありますのでぜひ参考にしてみて下さい。
2-1 ひび割れの補修
サイディングのヒビ割れの補修はシーリング材やボンドコークなどでヒビを埋めていきます。
シーリング材の色は使用されているサイディングの近似色を使用すると補修跡が目立たなくなります。
まずは準備からです。
用意するもの:3つ
▪軍手
▪シーリング(コーキング)材
モノタロウ ボンドコーク価格:970円(税別)
【シーリング(コーキング)材を選ぶポイント】
①ボンドコークまたは変成シリコンなどの上から塗装可能なものを選ぶ。(シリコンを選んでしまうと塗装後、塗膜が剥がれてしまうので注意!)
②ノンブリードタイプ(NB)を選ぶ=ブリード現象(変色や粘着)が起こらないもの
③既存色にあったものを選ぶ
▪ヘラ
シーリングを均(なら)すのに使います。
ヒビの補修のみであれば1本だけのものでも大丈夫ですが、柔らかい素材(ソフト・プラスチック)のものを選ぶと外壁を傷つけにくいです。
モノタロウ ソフトコーキングヘラセット価格:529円(税別)
物によって多少の金額差はありますが、すべて揃えても1000~2000円ほどで購入することができます。
準備が整ったら施工に入ります。
補修の流れ
①補修したい箇所を清掃する
ハケなどで軽く表面の汚れを払う程度で大丈夫です。
②シーリングを充てんする
ひび割れに沿って、補修材を充てんしていきます。
③ヘラでシーリングを均(なら)し平らにする。
ヒビの奥まで補修材が入り込むようにヘラで押し込みましょう。
以上で補修完了です。
コーキング補修を目立たせたくない方は、下の写真のように補修箇所の周りにマスキングテープを貼るとはみだしを防ぐことができます。
続いて目地の補修です。
2-2 目地の補修
目地の補修には「打ち替え」と「増し打ち」の2種類があります。
☆「打ち替え」…既存のシーリングを撤去して、新しいシーリングを打つこと ☆「増し打ち」…既存のシーリングの上から新しいシーリングを打つこと |
プロに依頼するのであれば「打ち替え」をおすすめしています。
ただし、DIYでの「打ち替え」は美観損失のリスクとやり直しになる可能性が高いため、今回は応急処置として「増し打ち」の補修方法をご紹介します。
用意するもの:6つ
▪軍手
▪マスキングテープ
外壁にしっかり付く粘着性がある建築用のものを使うようにしましょう。
100円ショップなどでも買うことが出来ます。
▪シーリング(コーキング)材
モノタロウ ボンド変成シリコンコーク ノンブリード価格:1680円(税別)
【シーリング(コーキング)材を選ぶポイント】
①変成シリコンなどの上から塗装可能なものを選ぶ。(シリコンを選んでしまうと塗装後、塗膜が剥がれてしまうので注意!)
②ノンブリードタイプ(NB)を選ぶ=ブリード現象(変色や粘着)が起こらないもの
③既存色にあったものを選ぶ
▪コーキングガン
モノタロウ コーキングガン価格:229円(税別)
▪シールプライマー&ハケ
楽天市場 ボンドシールプライマーN7#価格:504円(税込)
シーリング(コーキング)を密着させるために塗る、シーリング(コーキング)の下塗り材です。
プライマーの種類もたくさんありますので変性シリコン用のものを選びましょう。
また、ハケ付きのものを選ぶとわざわざハケを購入しないで済むのでおすすめです。
▪ヘラ
モノタロウ ソフトコーキングヘラセット価格:529円(税別)
打ったシーリング(コーキング)をならすのに使用します。
目地の幅や場所によって使いやすさが変わるのでセットで買うのがおすすめです。
物によって多少の金額差はありますが、すべて揃えても3000~5000円ほどで購入することができます。
準備ができたら施工に入ります。
補修の流れ
①傷みが出ている目地を清掃する
ハケなどで軽く表面の汚れを払う程度で大丈夫です。
②目地の両脇にマスキングテープをはる
サイディングは凹凸があるのでそれに沿って壁と密着するように貼りましょう。
またテープの端を折り込むと、最後にテープが剥がしやすくなります。
③プライマーを塗る
シーリング材が密着するようにしっかり塗っていきます。
プライマーを塗ったら30分ほど乾燥させましょう。
冬場は通常よりも乾きにくいので40分以上乾燥させると良いでしょう。
④シーリング(コーキング)材を打つ
シーリング材の先端をハサミやカッターなどで斜めに切断し、コーキングガンにセットします。
セット出来たら目地に沿って注入しましょう。
力を入れすぎるとたくさん出て、はみ出してしまうので気を付けてください。
⑤ヘラで均(なら)す
シーリング材を押し込むようにならすと隙間ができず奥まで充てん出来ます。
またシーリング材を打つときはお洋服に付かないようお気を付けください。
洗濯しても落ちないことがあります。
⑥マスキングテープをはがす
シーリング材を充てんしたら時間を置かずテープを剥がしましょう。
時間を置いてしまうとシーリングの表面が硬化してテープに付き、テープを剥がす際に仕上がりが悪くなってしまいます。
以上で目地の補修が完了です。
>打ち替えの方法が知りたい方はこちら
2-3 補修後は1年以内にプロに点検を依頼
ここまで、誰でもできる補修の手順を紹介していきましたが、やはりDIYでの補修は応急処置でしかありません。
補修をしたからといって安心せず、1年以内に専門業者に点検を依頼してください。
なぜなら傷みが出てきているということはサイディング全体が劣化している可能性が高いからです。
したがって傷みが確認出来たら、まず専門業者にしっかり点検してもらい適切なメンテナンスの提案をしてもらいましょう。
>具体的なメンテナンス時期が知りたい方はこちら
3章 業者に補修を依頼したときの費用相場
業者に補修を依頼した場合の費用相場は以下の通りです。
サイディング補修 | 10,000~50,000円 (数か所の場合。諸経費等込み) |
コーキング補修 | 打ち替え=800~1,200円/m (例)2階建て30坪、200m「打ち替え」の場合 |
サイディング交換 | 4,000~8,000円/㎡ |
足場仮設 | 700~900円/㎡ (例)2階建て30坪、200㎡の場合 |
DIYで補修するより値がはりますが、仕上がりのきれいさや耐久年数を考えるとプロに依頼したほうがメリットは多いです。
ひび割れなどが気になってきたら、プロに細かく見てもらって、適切な補修・メンテナンスをしてもらいましょう。
4章 ひび割れを見つけたらプロに点検を依頼!
ひび割れや欠け、剥がれを見つけたら、外壁塗装のプロにお家を点検してもらいましょう。
小さな劣化症状だったとしても放っておいてしまったり、自己判断で補修するのはお家にとって良くありません。
また、点検してもらったら、実はすぐに外壁全体のメンテナンスが必要な状態だった!という例もあります。
あまり目立たないからと放っておかず、プロの意見を聞いて、お家を長持ちさせるために適切な対処方法を選択していきましょう。
★サイディング壁の補修はユーコーへ! 当サイトを運営しているユーコーコミュニティーへご相談ください。 症状が出ているところだけでなく、お家全体を細かくチェックします。 そして現状だけでなく、ご予算やライフプランに合わせて、最適な補修提案をさせていただきます。 サイディング外壁に気になる症状があるけど、どうしたら良いのか分からないとお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。 |
まとめ
いかがでしたか?
ご自身で補修できるのは以下の劣化症状です。
・0.5㎜以下のひび割れ
・細かいコーキングのひび割れ
劣化症状が気になる方は、この記事でご紹介した補修方法をぜひお試しくださいね。
ただし、ひび割れや欠けなどはサイディングが劣化しているサインです。
補修しても1年以内にはプロに点検してもらって最適なメンテナンスをしていきましょう!
最後までご覧くださり、ありがとうございました。
◆メンテナンス塗装をお考えの方は、こちらで費用などもご覧くださいね。
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