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スレート屋根に適した塗料はどれ?
どうやったら最適な塗料を判断できる?
とお悩みになっている方も多いのではないでしょうか。
スレート屋根塗装の塗料は、国内メーカーだけでも非常にたくさんあり、選ぶのに迷ってしまいますよね。
しかし、ご安心ください。
塗料選びには失敗しないためのポイントがあり、それさえ押さえておけば、どなたでもご自宅に合わせた良い塗料を選ぶことができます。
本記事では屋根外壁塗装のプロが、スレート用の塗料選びのポイントと、厳選おすすめ塗料を解説。
初めての塗装の方でも分かりやすいように、丁寧にお伝えしていきます。
また、どんなに良い塗料を選んでも、業者の対応が良くなければ塗装はうまくいきません。
最後には、塗料の性能を最大に発揮させる良い工事のコツも紹介します。
屋根はお家の要(かなめ)です。
最適な塗料を選んで高品質の工事にするために、どうぞ最後までお読みくださいね。
目次
1章 スレート塗装の塗料選び3つのポイント
スレート屋根の塗料を選ぶとき、重要なのは『グレード』『水性・油性』『特殊機能』の3点です。
ここをしっかり考えて、ご自身の希望やお家の状況に合うものを選べば、まず大きな失敗をすることはありません。
ひとつひとつ、ご家族と相談したりご自身の気持ちと照らし合わせたりしながらご覧くださいね。
1-1 金額・耐用年数で『グレード』を選ぶ
スレート塗装に使われる塗料のグレードは主に、ウレタン・シリコン・フッ素・無機の4種類です。
※アクリルは耐久性が低いため、塗り替えではほとんど使われません。
長く持つ塗料ほど金額も高くなります。
希望の年数と予算とを照らし合わせて、この中から1つを選びましょう。
この時のポイントは、金額よりも将来のライフサイクルを考えることです。
なぜなら、塗料の耐用年数=次回の塗り替え時期、だからです。
次の塗装工事を何年後にしたいかを考えて、それに合う塗料を選びましょう。
■塗料選びの例 子どもがまだ5歳。本人が望むなら大学までは行かせてあげたい。 →お金がかかる進学時期と被らないように、15年くらい持つフッ素にしよう。
息子夫婦から、あと10年しないうちに一緒に暮らそうと言われている。そうなったらこの家は売りに出す予定だ。 →最低限で済むようにウレタンにしよう。 |
1-2 臭いの強さで『水性・油性』を選ぶ
塗料の中には「水性」と「油性」があります。
塗るときに水道水で薄めるのが水性塗料、シンナーで薄めるのが油性塗料です。
屋根は最も紫外線を受けるため、基本的には塗膜が強い油性塗料がおすすめです。
ただし油性塗料はシンナーを使うため、多少の臭いは発生します。
特に臭いに敏感だ、シンナー臭がどうしても心配だ、という方は水性塗料を選びましょう。
昔は「水性は耐久性が弱いから、劣化しやすい屋根は絶対に油性」と言われることが多く、販売されているスレート屋根用塗料も油性がほとんどでした。
しかし近年は、環境にやさしい水性塗料が世界的に推奨されるようになって、技術開発もすすみ、油性に劣らない性能の水性屋根塗料も増えました。
そのため、絶対に油性でないといけないわけではないので、ご家族で臭いを気にする方がいるかどうかでお選びくださいね。
屋根塗装は、窓より高いところで作業するので、外壁塗装よりも臭いが気になりにくいです。
そのため近年では、『外壁:水性、屋根:油性』の組み合わせが人気です。
ただ、ご家族の中に非常に臭いに敏感な方がいたり、シンナーの成分にアレルギーがある方などがいたりして心配な方は、屋根も外壁も水性を選ぶと良いでしょう。
1-3 お悩みに応じて『特殊機能』を選ぶ
スレート塗料の中には、付加価値として様々な特殊機能を持ったものがあります。
代表的なのは遮熱、断熱、低汚染、防カビ防藻などです。
お家に対するお悩み解決のために、こうした特殊機能が必要かどうかで塗料を選びましょう。
遮熱塗料 | 日光を効率よく反射して建物にたまる熱を低減させる塗料。室内の温度が2~3度下がり、切電やエコ効果を期待できる。 日当たりが良い、夏場は2階が暑い、エアコンの効きを良くしたい方などにおすすめ。 |
断熱塗料 | 室内の熱を外に逃がさない効果を持った塗料。遮熱効果もセットになっていることがおおい。冬場の暖房効率がよくなる、寒暖差による室内の結露を抑制する、などの効果が期待できる。 冬の寒さをなんとかしたい、寒冷地の方などにおすすめ。 |
低汚染塗料 | 汚れが付きにくく、またついても雨の時にセルフクリーニングしてくれる塗料。主に「親水性」や「光触媒」という性質によるもの。 排気ガス・土埃が多い立地、汚れが目立ちやすい白系の色にしたい方などにおすすめ。 |
防カビ・防藻塗料 | カビ、コケ、藻などが繁殖しにくい塗料。美観維持、シックハウス症候群の対策、建材の劣化を防ぐ効果が期待できる。 日当たりが悪い、湿気が多い立地の方などにおすすめ。 |
「冬場は平気だけど夏の暑さは改善したいから遮熱が良い」
「坂道の途中に建っていて屋根が良く見えるので、汚れにくい低汚染塗料が良い」
など、気になる点は皆様それぞれです。
塗装することで解決できるお悩みがあれば、ぜひ特殊機能付きの塗料を検討しましょう。
2章 プロ選りすぐり最新おすすめ塗料3選
選び方のポイントはあっても、やはり一から選ぶのは大変だという方もいらっしゃると思います。
そこで、塗装の専門家の目線で選んだスレート塗装におすすめの塗料を具体的に3種類ご紹介します。
信頼できる大手メーカーから、それぞれ特徴の違ったものをピックアップしました。
選びきれない、具体例が知りたい!という方はぜひ参考にしてみてくださいね。
2-1 汚れに強く環境にも優しい|ルーフピアニ
出典:水谷ペイント
種類 | 水性・シリコン系塗料 |
耐用年数 | 10~15年 |
単価相場(㎡) | 2,300~3,500円 |
特徴 |
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こんな人におすすめ |
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『ルーフピアニ』は、屋根用塗料の性能の高さに定評があるメーカー・水谷ペイントの製品です。
水性塗料ですが、同社独自のナノテクノロジーにより油性に劣らない強靭な塗膜をもち、耐候性・耐汚染性に優れています。
できるだけシンナーは避けたい方や、汚れの付きにくい塗料にしたい方におすすめです。
2-2 遮熱効果でお家が快適に|RSルーフ2液F
出典:関西ペイント
| 油性・フッ素塗料 |
耐用年数 | 15~20年 |
単価相場(㎡) | 3,500~4,800円 |
特徴 | 遮熱効果があり、夏場過ごしやすくできる。 |
こんな人におすすめ |
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続いておすすめするのが、老舗メーカー・関西ペイントの『RSルーフ2液F』です。
赤外線を効率よく反射する特殊な顔料が入っている遮熱塗料のため、屋根の温度上昇を抑えて、室内の暑さを和らげてくれます。
お部屋が涼しくなってエアコンも効きやすくなることから、節電やエコにつながります。
夏場の二階が暑くて困っている、日当りが良いお家の方には非常におすすめです。
またこの塗料は、関西ペイントの認定を受けた信頼できる施工店しか扱えません。
この塗料を扱っている=高い技術・品質・サービスの会社、という目安のひとつとして、業者見極めの参考にもなります。
2-3 圧倒的な耐久性|セラスタールーフ
出典:ジャパンカーボライン
種類 | 油性・無機塗料 |
耐用年数 | 20~25年 |
単価相場(㎡) | 4,300~5,500円 |
特徴 |
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こんな人におすすめ |
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最後におすすめするのが、ジャパンカーボライン社の無機塗料『セラスタールーフ』です。
カーボライン社は国際的な重防食塗料※の大手メーカーで、パリのエッフェル等や自由の女神像、日本でも東京国際フォーラムや中部国際空港などに実績があるため、信頼性がとても高いです。
※重防食塗料…簡単に塗り替えできない大型物件、橋、道路など向けの塗料。
ただ、その分単価は少し高めです。価格よりも耐久性や長期的コストパフォーマンス重視の方におすすめです。
3章 塗料の性能を最大限発揮させるコツ
塗料選びはもちろん重要ですが、それと同じくらい、業者による提案・施工の内容も大切です。
どんなに良い塗料でも、スレートの状態に合っていなかったり工事の質が悪かったりしたら、意味がないからです。
ここでは最後に、選んだ塗料がきちんと性能を発揮する、良い工事にするコツを3つご紹介します。
業者に見積もりを取るときには、こうした対応をしてもらえるか必ず確認し、より良いスレート塗装を実現してくださいね。
3-1 事前点検を丁寧にやってもらおう
見積もりを出してもらうときには、必ず屋根の写真を撮りながら、丁寧に点検してもらいましょう。
スレート屋根の状態は、遠くからパッと見ただけではわからないことがほとんどだからです。
例えば劣化状況によっては、塗装前に補修を入れたり、下塗り材を変更したりした方が良いこともあります。
こうした適切な判断のためにも、スレート屋根の点検は必須です。
■スレート点検の写真 遠目では特に問題なさそうに見えるスレートですが、近くで見ると小さなひび割れがありました。 |
点検は、はしごで直接屋根に上る他に、ドローンや高所カメラを使って撮影する方法もあります。
どの方法でも構いませんので、スレートの小さな症状まできちんと確認してもらうようにしましょう。
3-2 メーカー保証が出る塗装店に頼もう
工事は、塗料メーカーからの保証が出せる業者に依頼するのがおすすめです。
なぜなら、メーカー保証は『正しい仕様を守って工事している』というメーカーからのお墨付きだからです。
実は一般的には、施工店(工事した業者)の保証はあっても、塗料メーカーからの保証というものはありません。
メーカーは、各現場の職人がどのように塗料を使ったか、本当に手抜きをしていないのか、等を把握できないからです。
しかし一部の優良業者では、技術力を認められたうえで、適正量の塗料が使われているかなどを管理してメーカーに報告することで、メーカー保証を発行できるところがあります。
スレート屋根の塗装は特に作業の様子が見えないため、業者の信頼性が重要です。
塗料の性能を最大限発揮してもらうためには、使用量などを管理していてメーカー保証が出る業者を選びましょう。
3-3 工事中の写真を撮ってもらおう
工事が始まってからの、作業中の写真を撮ってもらいましょう。
スレート屋根塗装は足場を組んで行い、周りにメッシュシートも張ってあるため、作業の様子はなかなか見えないからです。
しかし写真があれば皆さまご自身も工事の様子を知ることができますし、業者側もきちんとした工事をしているという証明になります。
全ての業者が見えないところで手抜きをするわけではないですが、見えない作業も隠さず見せてくれる業者の方が安心できます。
工事を依頼する前に、工事中の写真も撮ってくれるのか確認しましょう。
まとめ
■スレート塗装の塗料選び3つのポイント
- ・金額・耐用年数で『グレード』を選ぶ
- ・臭いの強さで『水性・油性』を選ぶ
- ・お悩みに応じて『特殊機能』を選ぶ
■プロ選りすぐり最新おすすめ塗料3選
- ・汚れに強く環境にも優しい|ルーフピアニ
- ・遮熱効果でお家が快適に|RSルーフF
- ・圧倒的な耐久性|セラスタールーフ
■スレート塗装を成功させるコツ
- ・事前点検を丁寧にやってもらおう
- ・メーカー保証が出る塗装店に頼もう
- ・工事中の写真を撮ってもらおう
スレート塗装は、あなたにとって最適な塗料を選んで、正しい工事をしてもらうことが重要です。
ぜひ本記事の内容を実践して、塗装工事を成功させてくださいね!
最後までお読み下さりありがとうございました。
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