そろそろわが家もシロアリ駆除を…とお考え中のあなた。
「使用する薬剤の成分って安全なの?」「子どもやペットに影響はある?」など、疑問や不安を抱えていらっしゃるのではないでしょうか。
現在シロアリ駆除で使われている薬剤は、どうか安心してお使いください。
社団法人しろあり対策協会が安全性・効果を認めたものが登録・販売されているためです。
昔とくらべ健康被害がでないよう改良も重ねられており、正しい量と方法で使用すれば、安全にお使いいただけるものばかりです。
ただ、やはり虫を殺す薬品ですから、用法を誤れば人や動物にも悪影響がでてしまいます。
小さなお子さんやペットがいるご家庭なら、万が一のことに備えて出来る限りの対策はしておきたいですよね。
そこでこの記事では、まず実際のシロアリ駆除で使われている薬剤の成分と安全性をご紹介します。
後半では、それでも心配な方のために、シロアリ駆除をより安全なものにするポイントも解説します!
安心して駆除を受けられるようにするために、ぜひ最後までお読みくださいね。
目次
1章 シロアリ駆除に使われる5種類の薬剤と成分
シロアリ駆除剤で使われる成分は、主に5種類あります。
どれも用法・用量を守れば安心して使用できる成分ですが、一部には注意が必要なものもあります。
より人体への安全度が高いものから順に、特徴を解説します。
1-1 【安全度:☆☆☆☆】ネオニコチノイド系薬剤
現在最もメジャーな薬剤で、少ない量で効き目があるのが特徴です。
その安全性の高さから、ガーデニング用や農業用の殺虫剤にも同じ成分が使われています。
タバコに含まれるニコチンの殺虫成分を元に合成された薬剤で、昆虫にたいしての殺虫効果があります。
臭いもほぼなく、人体への安全性も高いです。
また、1匹のシロアリを経由し、たくさんのシロアリを駆除できる「ドミノ効果」を持つ薬剤の一つです。
1-2 【安全度:☆☆☆】合成ピレスロイド系薬剤
蚊取り線香や家庭用の殺虫剤にも使用されている成分です。
即効性がありますが、一定の量をしっかり散布する必要があり、部分的に薄くムラになってしまうと効果が弱まってしまいます。
魚類に対して有害なため、魚を飼っているお家で使用する場合は、念のため水槽にカバーをして飛散対策をしておくと安心です。
1-3 【安全度:☆】カーバーメート系薬剤
シロアリの神経系に作用する、強い殺虫力が特徴です。除草剤の成分にも使われます。
熱や光に強い安定した成分ですが、揮発するとシックハウス症候群の原因となる恐れがあります。
そのため、シロアリ駆除ではカプセルに入れるタイプでの使用がされています。
1-4 【安全度:☆】フェニルピラゾール系薬剤
少量で高い殺虫効果があるのが特徴です。
人や動物に高い毒性をもっているため、使う人の技術が必要ですが、きちんと対策をすれば安全に使えます。
安全性の高いカプセル状にしたものを使用する場合もあります。
1-5 【安全度:☆】フェニルピロール系薬剤
シロアリに呼吸障害を起こし、駆除する薬剤です。
高い殺虫力を持ちますが、人や魚類に対する毒性が強いです。
安全度別に紹介しましたが、現在シロアリ駆除に使われている薬剤は、人体への安全に配慮したものばかりです。
上記のどれでも、正しく使用すれば健康被害などの症状は出ませんのでご安心ください。
2章 シロアリ駆除をより安全なものにする3つのポイント
使用する薬剤自体は、正しく使えば健康被害がでる心配はありません。
しかし、万が一にも使い方を誤り、大量に吸い込んだりしてしまうと、喘息など健康へのリスクがあります。
ここでは、薬剤自体は安全と分かっていても念のため何か対策をしておきたい、という方のために、3つポイントをご紹介します。
ご家族やペットなど心配がある方は、以下の点を配慮してあげましょう。
2-1 よく換気をする
シロアリ駆除工事後にしっかり換気を行いましょう。
万一にも室内の空気中に薬剤が飛んできてしまった場合に外に逃がせるからです。
ただ、基本的にシロアリ駆除は床下などの生活空間外なので、薬剤が飛散する心配はありません。
臭いもほとんどなく、1度ちゃんと換気すれば大丈夫ですのでご安心ください。
2-2 施工場所に近づかない
駆除施工中は施工場所(床下点検口など)に近づかないようにしましょう。
室内にまで薬剤が飛散することはまずないですが、施工場所に近づけば、それだけ薬剤を吸ってしまう恐れがあるためです。
業者が床下に入っていった点検口のあるキッチンや洗面所、和室などから離れたお部屋に移動したり、2階に上がっておく、その時間は外出しておく、などして薬剤から離れましょう。
2-3 ベイト工法orノンケミカル防蟻工事を行う
薬剤の散布自体が不安…という方は、ベイト工法orノンケミカル防蟻工事を行いましょう。
ベイト工法は薬剤を地中などに埋め込むやり方なので、空気中に飛んでしまう心配がありません。
ノンケミカル工法は天然成分を使った体に優しい薬剤で駆除するので、より安心な方法です。
ベイト工法
ベイト工法とは、屋外の地中にシロアリ用の毒餌を埋め込みシロアリをおびき寄せて駆除する方法です。
薬剤を散布する方法と違い、薬剤を吸い込んでしまうリスクを無くせます。
また、使用する毒餌も専用のカプセルに入れられているので、お子さんやペットが誤って口に入れてしまう心配がありません。
ただ、即効性はあまりなく、定期的に毒餌を補充することで効果を発揮します。
ノンケミカル防蟻工事
ノンケミカル防蟻工事とは、シロアリ駆除に効果のある天然成分で作られた薬剤を散布する工事のことです。
メジャーなものだと、ヒバの樹に含まれる「ヒノキチオール」という成分を使ったものになります。
非常に強力な抗菌作用を持っていて消臭剤等にも使われる成分ですが、シロアリにとっては毒物となります。
ただし、1トンの材料から取れるのはわずか100~200gと少ない成分のため、非常に高価になってしまうのがデメリットです。
3章 もしも駆除後に気分が悪くなったら、医師・相談窓口に相談!
万が一シロアリ駆除後に気分が悪くなったら、かかりつけの医師と薬剤のメーカーの相談窓口に相談しましょう。
薬剤に敏感な方などによっては、施工後に気分が悪くなった…という方も実際にいらっしゃいます。
そういった方の為に、薬剤のメーカーも相談窓口をもうけています。
薬剤が原因かも?と思ったら、まずは医師と相談窓口へ相談してみましょう。
まとめ
シロアリ駆除に使われる5種類の薬剤と成分は以下の通りです。
- 【安全度:☆☆☆☆】ネオニコチノイド系薬剤
- 【安全度:☆☆☆】合成ピレスロイド系薬剤
- 【安全度:☆☆】カーバーメート系薬剤
- 【安全度:☆】フェニルピラゾール系薬剤
- 【安全度:☆】フェニルピロール系薬剤
シロアリ駆除をより安全なものにするポイントは3つです。
- ・ よく換気をする
- ・施工場所に近づかない
- ・ ベイト工法orノンケミカル防蟻工事を行う
それでも、駆除後に気分が悪くなってしまった…という方は医師や薬剤のメーカーの相談窓口に相談しましょう。
シロアリ駆除で使用する薬剤は、健康被害がでないよう改良を重ねられています。
できる対策を最大限に行い、安心してシロアリ駆除を行いましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました。
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