屋根塗装には水性塗料、油性塗料、どっちがいいの?
と気になっている方も多いのではないでしょうか。
屋根は外壁よりも日光の紫外線の影響が大きいですから、使う塗料は心配になりますよね。
実際のところ、屋根塗装は一般的には油性の方がおすすめです。やはり紫外線に強いからです。
しかし「屋根=絶対に油性!」というわけではありません。
最近は水性の屋根塗料もレベルが上がっているため、耐久性以外の特徴も比較して、水性の方がおすすめできるお家も多数あります。
重要なのは、水性と油性それぞれの特徴を知って、“あなたにとって”の最善を選ぶことです。
そこで本記事では、屋根塗装の水性・油性の選び方とおすすめ塗料を、塗装の専門家の視点から分かりやすく解説します。
ご自宅に最適な塗料を選んで塗装工事を満足できるものにするために、どうぞ最後までお読みくださいね。
目次
1章 屋根塗装は基本的に水性より「油性」!
一般的には、屋根塗装は水性塗料よりも油性塗料の方がおすすめです。
油性の方が塗膜が強く、紫外線を強く受ける屋根もしっかり保護してくれるからです。
■水性塗料と油性塗料の違い
油性塗料は扱いや保管に手間がかかりますが、その分耐久性の高い塗膜を作ることができます。
日光を遮るものがない屋根や、塩害を受ける海沿い地域の建物などには油性塗料をおすすめすることが多いです。
ただ、油性のデメリットは「シンナー(有機溶剤)」を使うことです。
塗っている最中は多少シンナー臭がしてしまいます。
また有機溶剤は大気汚染の原因の一つなので、使いすぎは環境に悪影響を与えます。
臭いや環境影響が気になる場合、次にお伝えする水性塗料の方がおすすめです。
2章 臭いやアレルギーが心配なら「水性」を選ぼう
水性塗料はシンナーではなく水道水(清水)で薄めて使います。
そのため、臭いに敏感な方や、シンナーの化学物質にアレルギーがある方などは、水性塗料がおすすめです。
耐久性は大丈夫なの?という点が気になるかと思いますが、ご安心ください。
近年は水性塗料の性能が上がり、屋根塗装にも十分な耐久性のものが多数開発されているからです。
油性塗料に使うシンナー(有機溶剤)は、大気汚染の原因のひとつです。
環境保護のために水性塗料を推進する動きが世界的に起こっており、各塗料メーカーも水性塗料の技術開発を進めました。
その結果、水性でも油性に劣らない耐久性の塗料が増えてきて、屋根塗装にも水性をおすすめできるようになったのです。
シンナー臭やアレルギー、環境影響などを気にする方はぜひ、耐久性の高い水性塗料をお選びください。
3章 プロ推薦!おすすめ屋根用塗料
水性か油性かまでは絞れても、そこから一つの塗料を選ぶのは大変ですよね。
そこでこの章では、水性・油性それぞれのおすすめ塗料を、プロの目線でピックアップしました。
信頼できる大手メーカーのものから厳選しましたので、選びきれない、具体例が知りたい、という方はぜひ参考にしてくださいね。
3-1 【油性】RSルーフ2液F
出典:関西ペイント
種類 | 油性・フッ素塗料 |
耐用年数 | 15~20年 |
単価相場(㎡) | 3,500~4,800円 |
特徴 | 遮熱効果があり、夏場過ごしやすくできる。 |
こんな人におすすめ | ・室内温度を少しでも下げたい方 ・コスパ重視の塗装がしたい方 |
油性塗料でおすすめなのが、老舗メーカー・関西ペイントの『RSルーフ2液F』です。
赤外線を効率よく反射する特殊な顔料が入っている遮熱塗料のため、屋根の温度上昇を抑えて、室内の暑さを和らげてくれます。
お部屋が涼しくなってエアコンも効きやすくなることから、節電やエコにつながります。
夏場の二階が暑くて困っている、日当りが良いお家の方には非常におすすめです。
またこの塗料は、関西ペイントの認定を受けた信頼できる施工店しか扱えません。
この塗料を扱っている=高い技術・品質・サービスの会社、という目安のひとつとして、業者見極めの参考にもなります。
3-2 【油性】セラスタールーフ
出典:ジャパンカーボライン
種類 | 油性・無機塗料 |
耐用年数 | 20~25年 |
単価相場(㎡) | 4,300~5,500円 |
特徴 | フッ素を上回る耐久性。紫外線に強く燃えにくい。 防カビ防藻効果がある。 |
こんな人におすすめ | ・とにかく長持ちさせたい方 ・日当たりのいい立地にお住まいの方 ・コスパ重視の塗装がしたい方 |
もう一つ油性でおすすめするのが、ジャパンカーボライン社の無機塗料『セラスタールーフ』です。
カーボライン社は国際的な重防食塗料※の大手メーカーで、パリのエッフェル等や自由の女神像、日本でも東京国際フォーラムや中部国際空港などに実績があるため、信頼性がとても高いです。
※重防食塗料…簡単に塗り替えできない大型物件、橋、道路など向けの塗料。
ただ、その分単価は少し高めです。価格よりも耐久性や長期的コストパフォーマンス重視の方におすすめです。
3-3 【水性】ルーフピアニ
出典:水谷ペイント
種類 | 水性・シリコン系塗料 |
耐用年数 | 10~15年 |
単価相場(㎡) | 2,300~3,500円 |
特徴 | ナノテクノロジーとの融合で超耐久性を実現。 低汚染性(汚れに強い)。 |
こんな人におすすめ | ・施工中、塗料の臭いをおさえたい方 ・屋根の汚れが気になる方 ・環境に気を遣った塗装をしたい方 |
『ルーフピアニ』は、屋根用塗料の性能の高さに定評があるメーカー・水谷ペイントの製品です。
水性塗料ですが、同社独自のナノテクノロジーにより油性に劣らない強靭な塗膜をもっており、耐候性・耐汚染性に優れているため、安心してお使いいただけます。
できるだけシンナーは避けたい方や、汚れの付きにくい塗料にしたい方におすすめです。
まとめ
屋根塗装は基本的に、耐久性の高い「油性」の方がおすすめです。
ただし、臭いやアレルギーが心配なら「水性」を選びましょう。
近年は水性塗料の性能も高まっており、屋根でも十分使える塗料が多数販売されています。
プロ推奨のおすすめ屋根用塗料
- ・【油性】RSルーフ2液F
- ・【油性】セラスタールーフ
- ・【水性】ルーフピアニ
屋根塗装の水性・油性は、どちらかが絶対に良い!と言い切れるものではありません。
それぞれの特徴を知ったうえで、ご自宅に合うものを選ぶことが重要です。
大切なお家の塗装工事に、少しでもお役に立てれば幸いです。
最後までお読み下さりありがとうございました。
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