2024版|屋根塗装の費用相場&安く品質も保てる工事を専門家が紹介

屋根の塗装

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家を購入してから、10年近く。

そろそろ、屋根の塗装をそろそろやらなければ・・・。

 

しかし、いざ屋根の塗装を検討しても、費用がいくら程度かかるのか、全くわからない、

とお悩みの方も多いのではないでしょうか。

 

■屋根の劣化その①:色あせ

屋根の色褪せ

屋根全体が色あせて、防水効果がなくなっている。屋根材が水を吸収して、雨漏りする可能性がある。

■屋根の写真 その②:コケが発生

屋根のコケ

屋根のすき間にコケが詰まっている。水をはじかず、湿気が常態化して、屋根がもろくなる

また屋根材が水を吸収して、雨漏りする可能性がある。

実は、屋根の塗装は、費用を算出することは難しくありません。

さらに、ポイントをおさえればお安く工事することが可能です。

なぜなら、屋根塗装は工程が複雑ではなく、塗料選びやどこに依頼するかなど、重要なポイントが極めて限られているからです。

しかし、「安い工事」が本当にあなたの求めている答えでしょうか。

 

屋根は外壁よりも多く紫外線を浴び続けている箇所になります。

近年はその紫外線もますます強くなってきて、屋根の負担が増しています。

安くするだけで、工事が失敗しては意味がありません。

費用をかけなくてはいけないところもあります。

 

下記の資料からも、家の不具合は、外壁だけでなく屋根も多く起因しているのがわかります。

不具合部位

(※公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター「住宅相談統計年報2022」)

このページでは、屋根塗装の費用相場や、お得に工事するためのコツをご紹介しますが、

それだけでなく、「品質を保った良い工事」をするための情報もしっかりお伝えします。

読み終えていただくことで、あなたの家の屋根塗装工事がどのくらい費用がかかるのかがわかります。

また、お得な価格だけれど、安かろう悪かろうではないクオリティの高い工事をすることができます。

ぜひ、最後までじっくり読んでくださいね。

 


1章 よくある屋根塗装工事の費用相場 

まずは、屋根塗装をする上で、費用相場を知っておきましょう。

業者からもらった見積もりが高いのか安いのか判断できますし、またおおよその費用を把握しておくと予算を組み立てやすくなるからです。

この章では、よくある屋根塗装の中心となる価格帯や、よくある屋根塗装工事の事例を3つご紹介します。

あなたのお家の屋根塗装の概算の費用を把握できます。

 

1-1 一般的な屋根の塗装費用は、4060万円が平均

下記は、屋根塗装の費用の価格割合です。

結論から言うと、一般的な2階建ての住宅の場合(スレート屋根*)は、40~60万円が費用相場です。

 

※スレート屋根

屋根の種類の一つです。瓦屋根に比べて非常に軽く安価のため、現在、日本で最も普及している屋根材です。「カラーベスト」「コロニアル屋根」とも呼ばれます。

スレート屋根

 

■屋根塗装の費用の割合

屋根塗装費用グラフ

※10,000件の事例をもとに算出

 

上記は、あくまでも一般的な平均費用を算出しています。

当然、屋根の塗り面積や屋根の形、劣化状況、使用する塗料の種類によって、上記費用よりも高くなる場合もあれば、安くなる場合もあります。

費用相場として、屋根塗装は「4060万円」と把握しておきましょう。

 

1-2    よくある屋根塗装 費用事例4パターン

次は、具体的に屋根塗装に必要な項目を見ながら、坪(塗り㎡数)別屋根の種類別でよくある事例を4つ紹介いたします。

あなたのお家に近い事例の費用を確認してみてください。

 

■27坪(59㎡)・トタン屋根・シリコン塗料

見積例14

 

30坪(66㎡)・スレート屋根・シリコン塗料

見積例15

 

■27坪(61.5㎡)・スレート屋根・フッ素塗料

見積例 屋根1

 

■41坪(94.5㎡)・スレート屋根・シリコン塗料

見積例16

 

よくある事例を4つご紹介いたしました。

あなたのお家に似た事例はあったでしょうか。

概算の金額から詳細の費用も少しイメージできたかと思います。

 

もちろん、塗料の種類や屋根の形、勾配によって費用は大きく変わってきます。

ご自宅の具体的な金額は、必ず詳細な点検をしたうえで見積もりを作ってもらってくださいね。

 


2章 屋根塗装の費用を抑えて安くできる3つの方法

お家の塗装をする費用は、決して安いものではありません。

できれば出費を抑えたいのが当然です。

ここでは、その屋根塗装の費用を少しでもお安くできる方法を3つに絞ってお伝えします。

いずれも、数十万円もお得になる可能性があります。

 

では、一つ一つ詳しくご紹介しますので、丁寧に読んでいきましょう。

 

2-1 金額が高い塗料のほうが、長い目で見ると実はお得 

屋根の塗装は1回で終了ではなく、定期的に発生するものです。

ですから、どのくらいお家を長持ちさせたいのか、また予算にあった塗料を見ながら、慎重に選びましょう。

理由は、塗料は耐用年数と金額はほぼ比例し、その違いは約2倍以上の開きがあるからです。

数十万近くの金額差というのは非常に大きいです。

 

例えば、下記の比較をみていただけると、塗料それぞれの特徴も違います。

塗料の種類比較表

 

 

しかし、だからといって、必ずしも料金が安い塗料が良いとは限りません。

ある程度、金額は耐用年数に比例しますので、長い目でみると、むしろ耐久性が長い良い塗料を使用したほうが、結果的に安くなります

 

下記の図を見てみてください。

40年にかかる塗装費用

繰り返しになりますが、屋根は定期的なメンテナンスが必要なので、以下の3点を留意しながら使用する塗料を選びましょう。

<屋根の塗料を選ぶポイント>

  • ・今回の屋根の塗装にかける予算
  • ・お家をどのくらい長持ちさせたいのか
  • ・20~40年間のトータルメンテナンス費用

 

2-2 外壁と一緒に塗装すると安上がり

塗装は、外壁と屋根を一緒に工事するのがおすすめです。

理由は、屋根塗装のみでも、外壁塗装のみでも、「足場」をかけることがほとんどだからです。

つまり、外壁と屋根を分けて工事すると、足場代だけを考えても、2回分の費用がかかってしまいます。

 

屋根外壁塗装の費用比較

また、高圧洗浄や、養生、塗り工程(下塗り・中塗り・上塗り)に関しても、業者側からすると、2回に分けて外壁と屋根をおこなうよりも、まとめて行うほうが無駄がないため、割安になります。

 

実際、外壁と屋根をセットで工事する方は、74%にものぼります。

外壁と屋根をセットで塗装工事するのは、費用をおさえる方法の「定番」となっています。

屋根、壁塗装の割合

※16,000件の事例をもとに算出

以上のことから、塗装費用を安くするためには、外壁と屋根を同時に施工するようにしましょう。

 

2-3 塗装は専門の業者に依頼するのがもっともお得

塗装に関しては、塗装の専門業者に依頼するのがベストです。

理由は、ハウスメーカーでも工務店でも、結局は下請けの塗装専門の業者が施工するからです。

むしろ、ハウスメーカーや工務店を間にはさむ分、マージンがとられて費用は高くなります。

※中間マージン

ハウスメーカーや工務店が、塗装専門の会社からの見積もりに対して上乗せして、お客様へ金額を提示すること。

中間マージン

中間マージンの多くは、2030です。

40万円が塗装専門の会社が提示した金額の場合、ハウスメーカーや工務店を通すと、48万~52万円に見積もり金額が高くなる、という意味です。

 

工事するのは、同じ塗装専門の会社なので、施工品質は同じです。

そのため、塗装は専門の業者に依頼したほうが、かなりお得で良いでしょう。

 


3章 費用がどれだけ安くても、省いたら絶対NG2

屋根塗装では、費用がいくら安くても必ず入れなければ失敗する施工や、おさえるべき要点があります。

今からお伝えする2点は、必ず見積書の項目に入っているかチェックしましょう。

なぜなら、いくら安くてもこの2点が抑えられていないと、失敗する可能性が非常に高いからです。

むしろ工事費用が高くなる可能性があります。

 

例えば、

塗装工事したのに、雨漏りがひどくなったり、

追加費用が発生したり・・。

 

決して難しい内容ではないので、下記の2点だけ、まずはしっかり把握しておきましょう。

 

3-1 スレート屋根の塗装は「タスペーサー」または「縁切り」が必須

「タスペーサー」または「縁切り」が見積もり項目に入っているか必ず確認しましょう。

なぜなら、塗装後に雨漏れを起こさないために必須の作業だからです。

 

縁切りとは、スレート瓦の塗り替え時に、塗料で屋根材の重ね目が塗料で埋まってしまわないように、塗膜を切り離す作業のことを言います。

この作業をしないと、塗料で重ね部分の隙間を塞いでしまい、雨水は逃げ場を失って屋根材の下に溜まり、釘を伝わって屋内に入ってしまいます。

従来は、ヘラやカッターで縁切りしていましたが、それでスレートが傷つくこともあるので、現在はタスペーサーを使用して縁切り作業を行うことが一般的になっています。

 

【タスペーサー】

タスペーサー

(※タスペーサーの製造メーカー「セイム」パンフレットより抜粋)

 

タスペーサー施工写真 ▲写真の部材がタスペーサー。

 

タスペーサー施工後

▲挿入後の状態。ほとんど目立たず、はずれることもありません。屋根と屋根の隙間を確保してくれます。

【縁切り】塗膜カッター

塗膜カッターで、塗料でふさがった部分を切ってすき間をあけます。

タスペーサーが使えない形状の屋根などは縁切りを行います。

 

【水が抜けず染みになってしまった屋根】

屋根の雨染み

タスペーサーや縁切りをしていないため、水の逃げ道が無くなって雨染みができています。

放っておくと屋根裏に伝わって雨漏りしてしまいます。

 

スレート屋根の塗装の際にタスペーサーや縁切りを行わないと、雨漏りにつながります。

最悪の場合、高額な葺き替え工事に発展する可能性もあります。

この作業を省いて安くしようということは絶対にしないようにしましょう。

 

>タスペーサーについてより詳しくはこちら

 

3-2 「一式・坪」の見積もりはダメ。塗り面積で計算が必須

「一式」「坪」計算による見積もりは正確な数値が出せません。

必ず、塗り面積(㎡数)で費用をもらうようにしましょう。

 

理由は、塗装は全て「塗り面積」で計算されるからです。

必要な塗料も必要な人件費も、養生も足場も、です。

一式で詳細の費用が算出できることは、まずありません。

また、坪数と塗り面積は必ずしも一致しません。屋根は特に勾配や、大屋根・下屋根によって塗り面積が大きく変わります。

 

例えば、無理やり一式や坪数で計算すると、工事途中で塗料が足りなくなって、材料を発注するため、工事期間が伸びる可能性があります。

また、悪い業者になると、塗料を薄めてそのまま工事をすすめるかもしれません。

 

“見積もりは必ず塗り面積(㎡数)で貰いましょう”

  • 概算の屋根塗装の費用を計算するのに、坪数で考えるのはよいですが、実際の費用や見積書が一式や坪数だと、失敗する可能性が高まります。

    あなたの予算ピッタリ、もしくは安かったとしても、必ず塗り面積で金額を算出してもらうようにしてください。

 


まとめ

屋根塗装は、家の中でも一番紫外線を浴びて傷みやすい箇所です。

そして、定期的なメンテナンスが必要です。

屋根の塗装費用は、40~60万円が中心の価格帯ですが安くできるポイントもありますし、逆に、安くするために削ってはいけないポイントもあります。

 

このページを読んでいただいたことで、あなたは、全体の費用感を把握しながら、良い工事をするための要点をおさえた屋根塗装をすることができるでしょう。

 

 

◆塗料選びは耐用年数から考えるのがベストです。以下で詳しく解説していますので、ぜひお読み下さい。

屋根塗装の耐用年数一覧と我が家に合った塗料選び3つのポイント

 

◆外壁塗装と一緒にお考えの方は、外壁も含めた全体の費用感を掴んでおきましょう。

【外壁塗装30坪の費用相場】事例と適正見積りを貰う5つのポイント

 

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