(30坪でこれって、本当に妥当な金額?)
そろそろ塗装をしようと思って見積もりを取ってみたけど、これが適正価格なのか分からない…
とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
実際のところ、外壁塗装の価格は業者によって様々ですから、見積もりを見ても妥当かどうかすぐ判断できませんよね。
そこで今回は、18,000件以上の実績をもつ塗装専門店のデータをもとに、
【30坪のお家】の外壁塗装の費用相場を解説します!
さらに後半は、金額の違いが出てしまうお家のパターンや、適正見積もりを貰うためのポイントもお伝えします。
「あなたのお家に合っている」「高品質の工事ができる」見積もりがもらえるようになります。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
目次
1章 外壁塗装30坪の費用相場
30坪のお家の外壁塗装の相場は、80~140万円です。
これから塗装をお考えの方は、まずはこのくらいを目安にお考えください。
屋根も一緒に塗装する場合は、100~170万円ほどになります。
>屋根+外壁の塗装費用について詳しくはこちらの記事もお読みください。
費用に幅が出るのは、使う塗料の種類や、お家の細かい仕様の違いです。
まずは最も大きな差が出る「塗料と金額」について解説していきます。
1-1 塗料別の相場
※一般的な30坪2階建ての概算。
塗料にはいくつか種類があり、長持ちする塗料ほど金額も高くなります。
金額とあわせて、「何年くらい持たせたいか」を考えて塗料を選びましょう。
金額+耐用年数も考えてプランを選ぼう!
塗料の種類は、ご家族の将来の予定を考えて選ぶと安心です。
なぜなら、塗料の耐用年数を過ぎたらまた次の塗装の時期だからです。
ご自身に合ったメンテナンススケジュールを立てて、費用計画などを考えてみましょう。
例:
・下の子の受験が終わるまで持たせたいから、フッ素にしよう。
・10年後には息子夫婦と同居してこの家は売るから、ウレタンにしよう。
◆塗料の耐用年数についてより詳しくはこちら
1-2 項目別の単価相場
塗装工事はたくさんの細かな作業によって成り立っています。
この作業の量(例えば足場の㎡数、コーキングの量、雨戸の数など)はお家ごとに異なるため、それによっても金額が変わってきます。
それぞれの内訳を見ていきましょう。
■塗料の単価相場
※下塗り・中塗り・上塗りの3回塗りの合算
■その他の工程の単価相場
※お家によって必要な作業項目、量は異なります。
▼塗装が必要な附帯物の場所
屋根・外壁塗装の際に一緒に塗装することが多い附帯物は、主に「破風板」「軒天」「雨樋」「戸袋・雨戸」、「霧除け・出窓天板」「シャッターボックス」「水切り」で、場所は上図の通りです。
2章 30坪の塗装見積もり事例
それでは実際の見積りは大体どんなふうになるのか、実際の30坪前後のお家の見積もり事例をご紹介します。
- 【30坪:サイディングボード、シリコン塗装】
サイディングボードのお家なので、目地コーキング(壁材のつなぎ目にあるゴム状の防水材)の打ち替え・増し打ちが必要です。
モルタル壁の場合はこの項目は無くなります。
- 【30坪:サイディングボード+スレート屋根、シリコン塗装】
スレート屋根の塗装には、雨漏り防止の「タスペーサー挿入」または「縁切り」という作業が必要になります。
また、屋根の板金を固定する釘が浮いてしまうので、その処理も見積もりに入れてもらいましょう。
実際には、塗装の見積りは完全オーダーメイドが基本です。
必ずあなたのお家のための見積りを作ってもらいましょう。
次の章では、さらに具体的に、金額の違いが出る部分を解説していきます。
3章 相場より高くなる5つのパターン
ここまで相場のお話をしてきましたが、これらはあくまで目安と考えましょう。
なぜなら、お家は一軒一軒で形状や材質、劣化の状況なども違い、それによって金額も差が出てしまうからです。
ここでは30坪のお家の、相場よりも高くなりやすいパターンをご紹介します。
当てはまる方は、見積もり内容の違いが分かって安心できます。
逆に、当てはまっているのに特に説明などがなかった場合は、後になってから追加費用を請求されたり、トラブルの原因になったりする可能性があります。 「うちはこうですけど、追加費用が出たりしませんか?」と確認しましょう。 我が家に合った見積もりかどうかが分かりますので、一緒に見ていきましょう。 |
3-1 3階建てのお家で足場代が増える
一般的なお家は2階建てですが、30坪だと3階建ての方もいると思います。
その場合は、足場代が通常よりも高くなることがあります。
なぜなら、そもそもの塗装面積が多くなる場合が多いのと、安全な足場にするためには、2階建てと同じまま上に伸ばすというだけではできないからです。
3階建ては高さがある分、それだけの資材や手間がかかります。
単価だと300~500円/㎡くらいアップすると考えておきましょう。
3-2 足場に「道路使用許可」「道路占用許可」が必要になる
30坪前後のお家の方に注意していただきたいのが足場です。
道路と足場の関係によって、追加で費用がかかる場合が2つあります。
これらの申請は警察署に何度か行く必要があるのですが、大抵の場合は業者がやってくれます。手続きのやり方などは特に覚える必要はないでしょう。 |
■道路使用許可
通常、足場の組み立て・解体時に使うトラックは、施主様の敷地やお家の前に路上駐車して作業します。
しかしそれがどうしても駐車禁止の場所や交通量の多い大通りだった場合は、「道路使用許可」が必要になります。
道路使用許可の費用
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上記の実費に加えて、申請を行う業者の人件費・手数料などが1万円~かかることが多いです。
大通りに面したお家などは、追加費用の可能性を知っておきましょう。
■道路占用許可
足場は基本的には敷地内に収まるように建てますが、どうしても足場が道路にはみ出てしまう場合は、「道路占用許可」が必要になります。
道路占用許可の費用
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これも上記の実費に加えて、申請を行う業者の人件費・手数料などが1万円~かかることが多いです。
こちらは誘導員などを付ける必要はないですが、安全のための看板やカラーコーンなどを設置します。
また、はみ出る道路が私道の場合は対象になりませんのでご安心ください。
30坪前後のお家だと、敷地を目一杯使って建てられている場合も多いです。
そうしたお家の方は、こうした費用が追加で発生する可能性がありますので知っておきましょう。
3-3 家の形が複雑、デザインに凝っている
家の形が複雑だと、シンプルなお家に比べて「面積」と「手間」が増えるため、金額が相場より高くなることがあります。
・面積
外壁塗装の料金は、正しくは「坪」では出せません。
なぜなら、「坪」は床部分の面積でしかなく、塗るのは壁=「塗装面積」だからです。
実は同じ30坪のお家でも、形がシンプルで正方形に近いほど面積が小さくなり、
長方形、角が多い、凸凹がある…など、凝ったデザインであればあるほど外壁の面積は増えていきます。
・手間
デザイン性の高いお家では、幕板・帯板、その他飾り部材があればそこも別途塗装が必要です。
塗り分けるための手間がかかりますし、別の色の塗料も必要になります。
おしゃれなお家にお住まいの分、普通のお家より多少費用がかかるかもしれませんが、新築時のデザインを活かすために必要なところですので、ぜひ知っておいてください。
3-4 劣化が進んでおり補修が必要
大きなひび割れや欠けなど、劣化があった場合は塗装の前に補修をするためその費用がかかる可能性があります。
なぜなら、外壁塗装は単なる色付けではなく、お家を守るための工事だからです。
塗りつぶしただけではいずれ同じところから劣化が起きてしまいます。
例えば、ひび割れがある場合はコーキングやパテで補修したり、ひびの数が多い場合はサイディングボードの交換・モルタルの作り直しなどが必要になることもあります。
塗装とは別に費用が掛かりますので理解しておきましょう。
劣化が進む前に早めに塗装しておくのが、お家にもお財布にも優しいですよ。
3-5 中間マージン(仲介料)が発生する
ハウスメーカーや工務店、大手リフォーム会社に塗装を頼むと、ほとんどの場合下請けの塗装業者が施工をします。
利益を出すためには必ず「中間マージン(仲介料)」が取られるので、費用は高くなります。
工事をするのは結局塗装専門の会社になるので、仲介させるよりも直接依頼した方がお得です。
また、どんな人が来るのか、どんな品質の工事をしているのかをご自身で見たり調べたりできるので、安心できておすすめですよ。
4章 正しい見積もりをもらうための5つのポイント
ここではご自身のお家に合った適正な見積もりを貰うための方法をご紹介します。
なぜなら、見積もり金額はお家一軒ずつの造り、状態の違いが影響してくるからです。
必要なものが足りなかったり、逆に余計なものが入っていたりしては適正価格の見積りにはなりません。
以下の5つのポイントで、「正確な見積もりがほしいので、こうしてください」と伝えましょう。
4-1 必ず『㎡数』で算出する
見積書は「坪数」ではなく塗装する「㎡数」で出してもらいましょう。
チラシなどで良く見る「坪パック(一坪あたり~万円!など)」には注意が必要です。
なぜなら、実際の金額は塗装する面積で決まるからです。
坪はあくまで床の面積で、正確な塗装面積に換算することはできません。
例えばこの二つのお家で同じパック料金で塗装しようとすると、外壁面積が大きいB邸では2つのことが起こりえます。 ①塗料が足りないので追加代金を請求される ②塗料が足りないので間に合わせるために薄めて塗る |
工事が始まってから追加の出費も困りますし、
ましてや薄めて塗られては、塗料の耐久性も弱まってしまいます。
塗料は絵具と違い、薄めても色の違いが出ませんので、見た目で判断することは非常に難しいです。
追加費用を出さず、品質の保たれた工事をするためにも、見積りは必ず「㎡数」で出してもらいましょう。
4-2 現地に点検に来てもらう
図面さえ送れば正確な見積もりができるんでしょ? いいえ。残念ながら図面だけでは正しい見積もりを作ることはできません なぜなら、外壁塗装は単に「色を塗る工事」ではなく「メンテナンス工事」だからです。 現在のお家の状況によって見積もり内容は変わるので、点検は必須です。 |
傷んでいるところがあれば、きちんと手当をしてから塗装します。
また、建材の種類と劣化状況によっては最適な下塗り材を選ぶ必要もあります。
正しい工事には、現地での点検が欠かせません。
今現在のお家の状況というのは図面では分かりません。
外壁についている細かい部材などについても、図面では省かれるものもありますので
見積りの際には、必ず現地に来て点検してくれる業者を選びましょう。
4-3 点検は60~90分以上かける
見積もりを作る際の点検は、60~90分程度はかけて丁寧にやってもらいましょう。
なぜなら、お家は一軒一軒、造りも環境・立地条件も違います。気づきにくい小さな劣化症状などを見過ごしてしまうと、本当はお家の為にやっておくべき工事、補修ができないからです。
20分や30分の点検は、大体の大きさを測っているだけで、本当に質の良い工事のための見積もりは作れませんのでご注意ください。
人の健康診断と同じで、簡単な問診だけで済まさずにきちんと正確な点検診断をして、本当に必要な部分の見積もりをもらいましょう。
4-4 詳細な写真付きの報告をしてもらう
しっかり点検してもらったら、その報告も丁寧にしてもらいましょう。
点検写真は数が多いほど安心です。50~100枚以上になることもありますが、きちんと全てもらいましょう。
よく目立つ劣化部分の写真数枚だけで報告書をつくる業者もありますが、それでは不十分です。なぜなら、自分たちでは見えない・気づかないところで手抜きができるからです。
本当はメンテナンスが必要だった部分を見逃してそのまま工事を進めてしまったら結局お家が傷んでしまいます。
写真があれば、ここは補修が必要なのか?どんな施工をするのか?という綿密な見積もりができます。
工事品質をより良くするために、点検の報告は詳細にしてもらいましょう。
4-5 下請けを使わない塗装専門店に依頼する
お得に外壁塗装をしたい方は、塗装専門店(職人が在籍している会社)に工事してもらうのがおすすめです。
なぜなら、ハウスメーカーや工務店、大手リフォーム業者などは各地の下請け塗装店を使うため中間マージンが発生してしまうからです。
同じ内容の工事であっても、中間マージンによって費用が1.2~1.5倍、多いときは2倍になることも。
そのため、適正価格で工事をするには、下請けに出さずに工事できる塗装専門店を選びましょう。
ホームページなどをチェックして、職人社員の紹介がきちんと載っていると安心です。
神奈川・東京で外壁塗装をお考えなら、国際規格ISO9001・14001ダブル認証取得のユーコーコミュニティーにお任せください!
写真付き点検報告書&見積もり作成は全て無料!
豊富な施工実績と、教育に力を入れた職人たちによる、適正価格・高品質な塗装工事をご提供します。
また、塗料メーカー連携の塗膜保証が最長10年付く安心体制。
相見積もりも歓迎です。ぜひお気軽にお問い合わせください。
まとめ
30坪のお家の外壁塗装の相場は80~140万円です。
ただ、実際にはお家一軒ごとに見積もり内容が変わってきます。
世界にたったひとつだけの、あなたのお家です。
ポイントを押さえて、必ずあなたのお家にあった見積もりをもらいましょう。
適正価格で高品質の工事をして、これからも長く大事にお住まいになってくださいね。
お読みいただきありがとうございました。
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