屋根の葺き替え工事の見積もりにある“軒先水切り板金”の文字。
「軒先(のきさき)水切り板金って何?」
「本当に必要な作業なの?」
と気になって調べているのではないでしょうか。
軒先水切り板金なんて、普段使うことはありませんから、あまり聞き馴染みがないですよね。
ただ実は、お家を水や風から守るために、とても重要な屋根の部品なんです。
この記事では、そんな軒先水切り板金がどこにあるか、重要な役割について解説していきます。
また、屋根の工事を予定している方に向けて正しい単価相場もご紹介しますので、見積もりをお持ちの方は比較してチェックしてみて下さいね。
記事の後半ではメンテナンスの注意点も解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
軒先水切り板金の正しい知識を得て屋根全体を長持ちさせていきましょう!
目次
1章 屋根に必須!“軒先水切り板金”とは
軒先水切り板金とは、屋根の軒先部分についている板金のことです。
▼屋根の軒先
軒がある部分の先。屋根に降り注いだ雨水が落ちてくるところ。
新築時から付いている板金なので、屋根の葺き替え工事や屋根の重ね葺き(カバー)工事でも取り付け必須です。
また、屋根には、軒先水切り板金だけでなく以下の板金が付いています。
・棟板金(屋根の頂点にある板金)
・谷板金(谷になっている部分にある板金)
・ケラバ板金(屋根の妻側にある板金)
・壁際板金(壁と屋根の間の板金)
どの板金も屋根の内部に水が入らないようにするために重要な部材です。
見積もり書に記載があるか、確認しておきましょう。
※「軒先水切り唐草」と記載されるケースもあります。
※見積もりでは、板金類をまとめて「役物設置」として記載されている場合もあります。心配な方は軒先水切りも含まれているか質問してみましょう。
2章 軒先水切り板金の2つの役割
軒先水切り板金には重要な2つの役割があります。
あまり目立たない場所にある板金がなぜ屋根に必要なのか、把握しておきましょう。
2-1 屋根の浸水を防ぐ
軒先水切り板金の一つ目の役割は、屋根の浸水を防ぐことです。
軒先は水が流れつく場所なので、板金がないと屋根の内部に水が入ってしまいます。
水が入ると雨漏りや屋根材・軒の腐食に繋がる危険性も。
軒先水切り板金があることで、屋根の内部に水が入るのを防いでお家が傷まないように守っています。
2-2 風による煽りを抑える
もう一つの役割は、風による屋根の煽りを抑えることです。
軒先は特に、強風による影響を受けやすいです。
そのため、板金がないと屋根が飛ばされてしまう危険性があります。
軒先を固定して、飛ばされないようにする重要な役割も持っています。
3章 軒先水切り板金設置の単価相場
軒先水切り板金の設置費用は1,600~2,600円/mです。
ただし見積もり書では、軒先水切り板金とその他板金が一式で記載されるケースもあります。
その場合は、合算されて表記金額が高くなるケースもあるので覚えておきましょう。
▼その他板金の単価相場
・棟板金=2,500~3,500円/m
・谷板金=2,500~3,500円/m
・ケラバ板金=1,500~2,500円/m
・壁際板金=2,500~3,500円/m
4章 長持ちさせるための2つの注意点
屋根を長持ちさせるために、軒先水切り板金の注意点をご紹介します。
細かい部分ですが、知っておくことで屋根全体を長持ちさせる事ができます。
また、知識があると悪徳業者による手抜き工事の予防にもなりますので把握しておきましょう!
4-1 屋根修理で必ず設置してもらう
屋根のカバーや葺き替え工事などの修理工事では、新しい板金の設置が必須です。
軒先水切り板金は特に目立たない部分ですが、必ず設置してもらいましょう。
知識のない業者や、手抜き工事をする悪徳業者だと軒先水切り板金を設置しないまま工事を終えてしまう可能性もあります。
心配な方は、見積もり書や契約書に「軒先水切り板金」が入っているか確認しましょう。
さらに工事中の設置写真を撮ってくれるところだと安心です。
4-2 DIYでメンテナンスしない
屋根の工事を自分でやろうと思われる方も実は多いです。
しかしDIYによるメンテナンス・修理作業はおすすめしません。
屋根は高所なので危険ですし、知識や技術の無い方が行うとかえって雨漏りの原因になる場合があります。
手間や時間をかけて修理したのに結局雨漏りしてしまったら、損しかないですよね。
屋根はお家全体を雨・風から守る重要な部分なので、屋根工事は専門業者に依頼しましょう。
まとめ
いかがでしたか。
軒先水切り板金とは、屋根の軒先部分についている板金のことです。
屋根の浸水を防いだり、風による煽りを抑える役割を持っています。
単価相場は1,600~2,600円/mです。
軒先水切り板金は、屋根を長持ちさせるために重要な部品なので、下記2点は注意しておきましょう。
・屋根修理で必ず設置してもらう
・DIYでメンテナンスしない
最後までご覧いただきありがとうございました。
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