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外壁の柄を残すために、クリヤー塗料で塗装したいとお考えのあなた。
実際にどの塗料が良いのか気になって調べているのではないでしょうか。
多くのメーカーがクリヤー塗料を製造しているので、どの塗料を選べばいいのか悩みますよね。
そこでこの記事では、プロがおすすめするクリヤー塗料を5つご紹介します。
耐久性(グレード)や素材別にご紹介しますので、ご自宅に合ったものをチェックしてみてください。
また記事の後半では、クリヤー塗装前に知っておきたい注意点も解説。
満足のいく工事にするためにも、ぜひ最後までご覧ください。
目次
1章 クリヤー塗料の基礎知識
クリヤー塗料とは、顔料を含まない無色透明な塗料です。
コーティング(保護)としての機能に特化しているため、外壁の素材の色や木目を生かしながら、塗装できるのが特徴です。
下地がそのまま透けて見えるため新築から間もない築5年~10年までの住宅の外壁や、比較的劣化が少ない外壁に適しています。
また、耐久性に関しては一般的な色付き塗料と一緒で樹脂(シリコン・フッ素など)によって変動します。
▲アクリル・ウレタン・シリコン・フッ素・無機の順で耐久性・費用ともに高くなります。
他の特徴としては、一般的な色付け塗料は3回塗りが基本なのに対して、クリヤー塗料は2回塗りと工程数が少ないことがあります。
2章 プロが選んだおすすめ塗料5選
この章では外壁塗装のプロが勧めるクリヤー塗料5つをご紹介します。
グレードや素材別で様々な塗料をご紹介しますので、ご自宅に合った塗料を見つけてください!
2-1 コスパの高さが魅力!ロイヤルセラクリヤー
水性/油性 | 油性 |
材工価格 | 2,300円/㎡~ |
耐用年数 | 10~13年 |
まずご紹介するのが菊水化学工業の「ロイヤルセラクリヤー」です。
耐久性と価格のバランスの取れており、コストパフォーマンスの良い塗料です。
また、一般的なクリヤー塗料よりも密着性が高いので、塗料が付着しにくい難付着サイディングにも塗ることが出来ます。
お手頃な価格で、長期間にわたって外壁の美観を保つことができるのでおすすめです。
>難付着サイディングとは
2-2 高耐久のクリヤー塗料!クリヤースターウォール
水性/油性 | 水性 |
材工価格 | 4,300円/㎡~ |
耐用年数 | 15~20年 |
次にご紹介するのはジャパンカーボラインの「クリヤースターウォール」です。
この製品は無機塗料でフッ素よりも耐久性の高い塗料となっています。
無機塗料は、東京国際フォーラムなどの大きな建物に使用されることが多いですが、最近では戸建て住宅にも用いられます。
費用も他の塗料と比較して高いですが、塗装を長持ちさせたい方にはおすすめです。
2-3 タイル外壁を守る!SKKタイルフレッシュ
水性/油性 | 油性 |
材工価格 | 2,200円/㎡~ |
耐用年数 | 12~15年 |
続いてご紹介するのがエスケー化研の「SKKタイルフレッシュ」です。
この塗料はタイル外壁専用のクリヤー塗料です。
塗装することで、外壁に付着した汚れを雨で洗い落としやすくして、いつまでも美しさを維持することができます。
耐アルカリ性に優れているため、タイルの弱点である目地部分の中性化防止、塩害防止、酸性雨による劣化を防止します。
タイル外壁の美観を長持ちさせたい方におすすめの塗料です。
2-4 サビの発生を防ぐ!IP水性金属用クリヤーSI
水性/油性 | 水性 |
材工価格 | 1,500円/㎡~ |
耐用年数 | 7~12年 |
次にご紹介するのが、インターナショナルペイントの「IP水性金属用クリヤーSI」です。
金属用の水性クリヤー塗料になります。
通常、金属には下塗りとして錆止めを塗る必要があるので、どうしても着色塗装になるのが一般的でした。
しかしこのクリヤー塗料自体に錆止め効果が含まれ、下塗りなしでも塗れる密着性も持っているため、金属にもクリヤー塗装が実現できました。
2-5 木材の質感を維持!キシラデコール
水性/油性 | 油性(水性の製品もある) |
材工価格 | 1,900円/㎡~ |
耐用年数 | 2~5年 |
最後にご紹介するのは大阪ガスケミカルの「キシラデコール」です。
こちらは木材専用の代表的塗料で、DIYで使用される方も多いです。
完全なクリヤーではなく半透明の塗料で、自然な木材の茶色系で多数のカラーバリエーションがあります。
塗装後も木目が残って、温かみのある質感を保つことができます。
木材に浸透して表面に塗膜を作らないため、木材の呼吸を妨げず通気性を保ってくれ、防腐・防カビ効果もついています。
木質外壁だけでなく、ウッドデッキやラティスなどの塗装にもおすすめです。
>ウッドデッキの塗装についてはこちら
3章 クリヤー塗装の注意点
クリヤー塗料で塗装する前に知っておいて欲しい注意点が4点あります。
塗装後に後悔が残らないよう、あらかじめチェックしていきましょう!
3-1 クリヤー塗装がおすすめできない外壁材もある
外壁材によっては、クリヤー塗料が合わず、かえって美観を損ねてしまう場合があります。
注意すべき外壁は2種類です。
①レンガを使用した外壁
出典:山陽ホーム
レンガの外壁のお家はクリヤー塗装に向いていません。
無機質のレンガ材は、表面を塗装する必要性がない外壁材のため、塗装をしてもクリヤー塗料が先に劣化してしまい、塗装本来の効果を得ることができません。
②アルミやステンレスなどの金属外壁
出典:YKK AP
金属素材の外壁の中でもアルミやステンレスなど素材の場合、クリヤー塗料は適していません。
そういった素材は表面が塗料を弾くので、クリヤーに限らず塗装をしても高確率で剥離してしまします。
現在では専用の下地材も開発されており、塗装をすることは出来ますが通常の耐用年数を発揮することができないのでおすすめはしていません。
POINT! 年々、技術の進歩は進んでいるので新しい塗料は次々開発されています。 以前は難付着サイディングの外壁の上にはクリヤー塗装は出来ませんでしたが現在は専用塗料も開発・発売されています。 どんなに熟練の職人さんがいる会社でも新しい情報を知らないと「出来ません」と言われてしまいます。 事前に知識を持つことで工事会社に質問することも出来ますのでご自宅の外壁にクリヤー塗料が使用出来るのか、出来ないのか直接確認してみましょう! |
3-2 ひび割れ等は隠すことができない
クリヤー塗装では、現状のひび割れなどの傷んだ部分を隠すことはできません。
建ててから10~20年以上経ち、クラック以外にも洗浄しても落ちない汚れ、凹みや欠け、部分的な色落ちなど、既に劣化してしまった状態に塗装した場合、仕上がりの見栄えが悪くなります。
補修をしても補修跡が残ってしまうので、クリヤー塗装をしたい方はひび割れなどの劣化が出る前に塗装をすることが大切です。
POINT! どうしてもクリヤー塗料を使用したい場合は工事業者に相談してみましょう。 外壁の目立つ個所に大きなひび割れがなく、ヘアークラックのみの場合は遠目では目立たない可能性もありますので補修跡がそのまま出ても気にならない場合は施工が可能です。 |
3-3 コーキングの色選びは慎重に
クリヤー塗装ではコーキングの色選びを慎重に行う必要があります。
なぜなら、一般的な色付け塗料とは違って目地の色も丸々出てしまうからです。
コーキングの色を選ぶ際は、色見本を外壁に当てて見ながら慎重に決めていきましょう。
3-4 理想に合わせてツヤも選んでおく
工事に入る前に、理想の仕上がりに合わせてツヤ有やツヤ無か選んでおきましょう。
基本的には、塗料は艶ありで塗装されることが多いので、「塗った感が出るのが嫌だ」「艶は抑え気味にしたい」という方は事前に業者に伝えましょう。
種類によって「艶あり、艶消し」の2種類から艶を選べるもの、「艶あり、3分艶、艶消し」の3種類から選べる塗料などあります。
▼クリヤー塗装 3分艶仕上げ
塗料によっては、艶無しが選べない塗料もあります。
少し艶を抑えた仕上がりをご希望される方は、事前に工事業者に相談しお好みの艶を選べる塗料を提案してもらいましょう。
まとめ
クリヤー塗料は顔料の入っていない透明な塗料で、比較的劣化が少ない外壁に適しています。
塗料はお家の状況や素材によってもおすすめがありますのでご自宅に合ったものを選んでいきましょう。
また、クリヤー塗装前に知っておいてほしい注意点は以下の4点です。
・クリヤー塗装がおすすめできない外壁材もある
・ひび割れ等は隠すことができない
・コーキングの色選びは慎重に
・理想に合わせてツヤも選んでおく
注意点も考慮して、適切な塗装を行なっていきましょう!
ご自宅に最適なクリヤー塗料で素敵な外壁のお家に仕上げて下さいね。
最後まで読んで頂きありがとうございました!
◆クリヤー塗装をされたい方はこちらの記事もご覧ください。
◆サイディング塗装全般の注意点や費用相場については、こちらをご覧ください。