屋根や外壁の塗装を控えているあなた。
「下塗り・中塗り・上塗りの役割の違いは?」
「上塗りの役割は?」
と塗装前に基本的な事を知っておこうと調べているのでないでしょうか。
塗装工事は基本的に3回塗り(下塗り・中塗り・上塗り)で行います。
中でも上塗りは、塗装の仕上げとなる重要な工程です。
この記事では、基本的な上塗りの役割を下塗りと中塗りと比較してご説明していきます。
ただ、塗装業者の中には、知識のない業者や手抜きを行なう悪徳業者も存在しますので、
上塗りの注意点や丁寧な塗装をしてくれる業者の選び方についてもご紹介します!
10年に一度の外壁塗装工事を高品質なものにするためにもぜひ最後までご覧ください。
目次
1章 上塗りとは|美観と耐久性を左右する重要な工程
1回目:下塗り | 下地(外壁・屋根)の補修、中塗り・上塗りの塗料の密着性を高める。上塗り材に合った下塗り材を使用する。 |
2回目:中塗り | 膜厚を確保する。上塗りの1回目とも言われる。上塗り材と同じ塗料を使用する。 |
3回目:上塗り | 仕上げ。膜厚を確保し、耐久性を上げる。仕上がりを左右する重要な工程。 |
※下塗り・上塗りの2回塗りの塗料もあります。
上塗りとは、下塗り・中塗りの後に行う、3工程のうちの仕上げの工程です。
上塗りを丁寧に行うことで綺麗な見た目(美観)に仕上がります。
万が一、上塗りをせずに中塗りだけで終わらせてしまうと、ムラになってしまいます。
また雨などが乾ききっていないときに上塗りを行なうと、ツヤが引いてしまって曇った仕上がりになる場合もあります。
▼ツヤが引いてしまった上塗り後の屋根
ムラになっているような仕上がりで、この状態は塗り直しが必要になります。
仕上がりを美しくするためにも丁寧な作業が必須になります。
また、耐久性を維持するためにも重要です。
上塗りしないと十分な膜厚が確保されず、既定の耐用年数よりも短い年数で寿命が来てしまいます。
最大限、耐久性を維持するためにも上塗りは丁寧に行うことが重要です。
2章 上塗り塗装の3つの注意点
上塗り塗装の注意点をご紹介します。
注意点を知っておくことで、業者に依頼する際にも高品質な工事にする事ができますので、あらかじめ知識を付けておきましょう。
2-1 必ず上塗りの前に下塗りをする
上塗りの前には、必ず下塗りを行ないましょう。
塗装では、上塗り・中塗りは同じ塗料を使用し、下塗りは別の塗料を使用する場合がほとんどです。
下塗りには、下地を調整する役割や上塗りを密着しやすくする役割があります。
したがって上塗りを塗装する前には必ず下塗りを塗装する必要があります。
下塗りを省略してしまうと、すぐに剥がれてしまう原因にもなりますので必ず下塗りは省かないようにしましょう。
◆塗装の下塗りの重要性や役割についてはこちらの記事をご覧ください。
2-2 乾燥時間を守って塗装する
上塗りは、中塗りをしてから十分に乾燥した後に塗装しましょう。
業者によっては工期を短縮するために、中塗りをした後にすぐに上塗りを塗装する場合があります。
しかしそれはNGです。
塗料には乾燥時間が定められており、その乾燥時間を守らなければ不具合に繋がってしまいます。
乾燥時間を守って施工しているか、必ずチェックしましょう。
★乾燥時間はカタログでチェック! 水谷ペイント/ナノコンポジットW カタログより 上記の画像であれば下塗り後、2時間以上乾燥が必要、中塗り(上塗り1回目)後、2時間以上乾燥が必要という仕様になっています。 |
2-3 規定の回数以上は塗らない
塗装は基本的に、下塗り・中塗り・上塗りの3工程ですが「上塗りを2回にしたらもっと耐久性が延びるんじゃないの?」と工程を増やしたいという声をいただくこともあります。
ただし、規定の回数以上の塗装はかえって剥がれやすくなってしまうので、塗りすぎはNGです。
規定回数や、塗るべき塗料の量も塗料ごとに定められていますので、塗りすぎないように注意しましょう。
★規定回数はカタログでチェック! 水谷ペイント/ナノコンポジットW カタログより 下塗り1回、上塗り2回と記載されています。上塗り2回というのが(中塗り・上塗り)という意味です。 |
3章 仕様通りの丁寧な塗装をしてくれる業者の特徴
上塗りや塗装の工程の大切は分かっても、実際に塗装してもらうときに業者がきちんとやってくれるかは心配なところです。
せっかく塗装の重要性が分かっても雑な業者を選んでしまっては意味がありませんから、丁寧な作業をしてくれる業者の特徴をご紹介します。
3-1 見積もりに工程と塗料名が記載されている
見積り書に、工程と塗料名が記載されている業者を選びましょう。
一番悪いのは「塗装工事一式=○○円」とだけ記載されている見積もりです。
これでは、きちんと下塗り・中塗り・上塗りの3工程で塗装してくれるか分かりません。
また、「ウレタン系塗料」などと、塗料名が記載されていないのもNGです。
使用する塗料が分からないと、実際のグレードや正しい仕様が分からず手を抜かれても気付くことが出来ません。
見積り書には、工程・塗料名がきちんと記載されているかチェックし、記載がない場合は業者に質問して明確な答えをもらいましょう。
★良い見積もりの例
|
3-2 各工程の写真をくれる
工事中の各工程の写真を撮ってくれる業者を選びましょう。
なぜなら、塗装は上塗りまで終わってしまうと、下塗りや中塗りがきちんとされていたか分からないからです。
また、工事中は足場にシートがかけられているので、ご自身で確認するのも難しいです。
そのため、工事中に各工程の写真を撮って工事後にくれる業者か確認しましょう。
3-3 メーカーの保証が出る
メーカーからの保証が出るか確認しましょう。
先ほどご説明したように、塗装業界は適当な業者も多いため、塗料メーカーが保証を出すことはほとんどありません。
どんなに良い塗料を使用していても、塗る職人が乾燥時間や回数を守っていなかったら塗料の耐久性は維持できないからです。
ただし、決められた乾燥時間や回数・希釈率・使用量等をきちんと守って管理されている業者には、メーカーも信頼して保証を出してくれます。
メーカー保証が出るということは、品質管理が徹底されている証拠にもなるので業者選びの判断基準にすると良いでしょう。
★ユーコーでは7社からメーカー保証が出ます! 弊社ユーコーコミュニティーでは7社のメーカーから保証をいただいています。 |
3-4 アフターフォローがある
アフターフォローがある業者を選びましょう。
適当な作業を行う業者は、工事が終わったら一切音沙汰無しです。
アフターフォローがないということは、自分たちの工事に責任を持っていない証拠にもなりますので、アフターフォローの有無や内容を確認しておきましょう。
外壁塗装のアフターフォローについて知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
まとめ
いかがでしたか。
塗装の上塗りは、仕上げの大事な工程です。
上塗りで美観や耐久性は左右されます。
上塗りの際は以下の3つに注意しましょう。
・必ず上塗りの前に下塗りをする
・乾燥時間を守って塗装する
・既定の回数以上は塗らない
また業者に塗装を依頼する予定の方は以下の4点を確認しましょう。
①見積もりに工程と塗料名が記載されているか
②工事後に各工程の写真をくれるか
③メーカーの保証が出るか
④アフターフォローがあるか
塗装工事前にご自身でも知識を付けておくことで、高品質な工事にする事が出来ます!
注意点や業者を選ぶポイントを守って後悔のない工事にしましょう。
最後までご覧くださり、ありがとうございました。
◆おすすめの塗料が知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
⇒[2020年最新版]塗装のプロが選ぶのはこれ!外壁塗料おすすめ9選
◆外壁の塗料の知識や選び方を知りたい方はこちらをご覧ください。
⇒外壁塗装の塗料知識が全てわかる!種類・特徴と塗料選び3ステップ