屋根の防水工事は4種類!工事の種類と特徴 費用相場まで徹底ガイド

屋上・屋根防水

屋根の防水工事をしなければいけない時期に差し掛かっているが、「防水工事」とはどういう工事なのだろうか?と気になっているのではないでしょうか。

 

屋根の防水工事とは、住宅の屋根や屋上の部分に防水層を作り、建物を水から守る工事です。

防水層は紫外線によって年数の経過とともに劣化します。

定期的にメンテナンスをする事で水の建物内への浸入を防ぐことが出来ます。

しかし、防水は専門的な内容のため、自分で調べても分かりづらい部分も多いです。

 

そんな皆様へ、屋根の防水工事の種類や費用、建物に適した工事方法、業者の選び方をご紹介します。

防水工事の内容を把握する事で良い業者さんを選んで納得のいく工事が出来る様になります。

それでは実際に見ていきましょう!

 

屋根の防水工事には大きく分けると4種類工事方法があります。

工法によって耐用年数、単価、工期、施工に適した箇所などが変わってきます。

まずは防水工事を検討中の物件には、どの方法が適しているのか確認を行いましょう。

屋根の防水工事

※タイル・室外機の脱着がある場合や、施工箇所の形状・劣化状況により、価格は変動します。
※上記は施工費のみの単価です。工事の際は洗浄費や管理費、廃材処分費、その他諸経費、足場代などがかかります。

 

この章ではそれぞれの工法の特徴を詳しく紹介していきます。

 

1-1 ウレタン防水

ウレタン防水工事

ウレタン防水

ウレタン防水工事とは、液状の防水材を何度か重ねて塗装し、塗膜で防水効果を発揮させる工法です。

固まるとゴム状の伸縮性のある防水層になり、継ぎ目のない施工ができるため、高い防水効果を発揮します。

耐用年数は8年~12年程度です。

 

メリット

デメリット

・複雑な形状の屋根・屋上でも施工可能

・施工中の雨に弱い

・下地を撤去せず重ね塗りが可能

56年に1回程度トップコートの塗り直しが必要

・軽量

・職人の腕によって差が出やすい

・工期が短い

 

・安価

 

 

メリット

安価で工期も短く塗膜防水工事では一般的に需要が高い工法です。

既存の防水層を撤去することなく重ね塗りが可能なため廃材も出ず、工期の短縮・費用を削減できます。

また継ぎ目のない防水層を作る事が出来るため見た目も綺麗な仕上がりです。

 

デメリット

手作業で行うため職人の腕によって塗りむらが出る可能性があります。

定期的なメンテナンスが必要になります。

 

こんな人におすすめ!

・2~3階建ての小規模な建物

・3~5階建ての中規模の建物

・四角形や長方形など単純な形の屋上

・トップライトや受水槽がある様な工事に手間がかかる屋上

 

1-2 FRP防水

FRP防水

FRP防水とは、強度が高く耐久性に優れたFRP(Fiber Reinforced Plastics ガラス繊維強化プラスチックの略)のシートと塗装を使用して塗膜を作り、防水効果を発揮する工法です。

軽量かつ強靭で、耐水・耐食・耐候性に優れていることが特長です。

耐用年数は10年~12年程度です。

 

メリット

デメリット

・軽量、高強度

・紫外線に弱い

・人や物の重量に耐えられる

5年に1回程度トップコートの塗り直しが必要

・硬化が早く工期が短い

・伸縮性が無い為ひびが入りやすい

・美観に優れる

・費用が高価

 

メリット

シート防水と塗膜防水を合わせた様な工法で、それぞれの良いところを併せ持っています。塗膜防水と同じ様に継ぎ目無く施工が可能でどんな形状のベランダにでも対応可能です。

 

デメリット

紫外線に弱く、伸縮性に乏しいため、ヒビが入りやすく定期的なメンテナンスが必要です。

 

こんな人におすすめ!

・2~3階建ての小規模な建物

・面積が狭い箇所の工事を検討中の方

 

1-3 シート防水 

シート防水とは、工場で生産された防水シートを切って貼っていく防水工法です。

①合成ゴム系シート ②塩化ビニル系シート2種類に分類されます。

近年は塩化ビニル系シートの需要が増えています。

耐用年数は10年~15年程度です。

 

合成ゴム系シート

メリット

デメリット

・安価

・複雑な形状に不向き

・工期が短い

・施工者によって差が出る

・軽度のヒビ割れにも対応可能

・防水層が薄いため表面に損傷を受けやすい

・耐候性・伸縮性に優れる

・塩化ビニル系シートより耐候性が劣る

 

塩化ビニル系シート

メリット

デメリット

・合成ゴムより耐久性に優れる

・複雑な形状に不向き

・雨天時も施工可 工期短縮できる

・施工時に騒音・振動が出る

・下地の状態に左右されず施工可能

 

・軽量、施工性が良い

 

・燃えにくい

 

 

メリット

紫外線に強く、厳しい環境下での耐候性があります。下地の亀裂にも強く強度があります。

工期が短く済むため経済的です。

 

デメリット

シートを床の形に合わせてカットしていくため継ぎ目の部分が雨漏りしやすいです。

また、複雑な形状の屋根・屋上の場合は継ぎ目が多くなり、施工性が悪くなるため不向きです。

 

こんな人におすすめ!

・3~5階建ての中規模な建物

・5階建て以上の大規模な建物

・面積が広く四角形や長方形など形が整っている屋上

 

1-4 アスファルト防水

アスファルト防水

出典: 田島ルーフィング株式会社

アスファルト防水とは、液状のアスファルトとシート状のアスファルトを重ねて厚い防水層を作っていく防水工法です。

何層にも重ねて防水層を作るため防水性能が高く、耐用年数も長い防水工法です。

耐用年数は15年~25年程度です。

 

メリット

デメリット

・防水層が厚い為防水性が高い

・施工費が高い

・耐用年数が長い

・同時工程がある為2人以上人員が必要

・施工後すぐ防水性を発揮する

・臭気が強い

 

・施工時の温度が高い為やけどや火災の危険性がある

 

・低温時にもろく、動きがある下地には不向き

 

・工期が長い

 

メリット

防水層を何層も重ねるため上に押さえコンクリート(施工後に車も出入りできるような表面の仕上げ)の施工も可能です。

耐用年数は他の防水工事と比較しても一番長いです。

 

デメリット

施工費が高く、工期が長いです。

 

こんな人におすすめ!

5階建て以上の大規模な建物

・メンテナンスを短期間で何度も行う事が難しい建物

 



  • 2章 防水工事 種類別の費用相場

防水工事のおおよその費用相場を紹介します。

ベランダなどの小さい面積(10㎡)と、小~中規模の屋上(80㎡)の場合の概算を一覧にしました。

 

 

ウレタン防水

FRP防水

シート防水

アスファルト防水

10㎡

8~12万円

10~15万円

11~15万円

10~17万円

80㎡

40~60万円

50~70万円

35~70万円

50~75万円

  • ※上記は洗浄費や管理費、その他諸経費を含めた概算です。
  • ※足場代は含みません。
  • ※タイル・室外機の脱着がある場合や、施工箇所の形状・劣化状況により、価格は変動します。

 

規模としては木造2階建て、30坪程度の一般的なお家のベランダの広さが10㎡~15㎡前後です。

※ベランダ規模イメージ

ベランダの規模の例

 

軽量鉄骨造2階建て、30坪程度のお家の屋上・陸屋根の面積は80㎡~100㎡前後です。

※陸屋根規模イメージ

陸屋根の規模の例

 

あくまでも建物の規模によって違いますが、屋上や陸屋根は足場工事が別途必要になることもあります。

その場合は最低100万円~費用がかかる事を一つの目安としておきましょう。

 

また、屋根部分に移動しなければいけないもの(温水タンク等)太陽光パネルが設置されている住宅は、その脱着にも費用がかかります。

詳細金額を把握したい場合、工事業者に依頼して一度細かい部分まで見てもらいましょう。

 



  • 3章 オーナー様向け:工事費の経費計上方法

経費の計上

マンションやビルをお持ちのオーナー様の場合、屋根の防水工事費用は大きく修繕費資本的支出2つに分類する事が出来ます。

 

修繕費とは

建物等の固定資産を修理、メンテナンスする為の費用のこと。経費として計上できる費用。

「機能を元に戻す」工事の費用。

具体的には、以下の様な工事が対象となる。

  • ・費用が20万円未満で、工事を行うサイクルが短くても3年に1回程度。
  • ・(明らかに資本的支出でない場合)、60万円未満の工事である、または工事費用がその資産の全期末の取得価格の10%以下である。
  • ・あくまでも建物の原状回復に関する工事費用。

 

資本的支出とは

修繕を行った際に「修繕費」として認められなかった費用のこと。

「機能が当初より向上する」工事が対象となる。

 

屋根の防水工事にかかる費用を「修繕費」として計上できると、

経費として早く計上できる

納税額を減らすことが出来る

というメリットがあります。

 

実は、税理士さんに「資本的支出です」と言われた防水工事でも、過去に事例があれば、修繕費に計上できる可能性もあります

一部の例を紹介しますので、気になる方は照らし合せてみてください。

ご自身の物件と似た状況であれば、修繕費に計上してもらうよう税理士さんにかけあってみましょう。

また、税理士さんを通さない場合は、国税局のタックスアンサーや、最寄りの税務署に電話をかけてみて、質問してみましょう。

 

3-1 修繕費として計上出来るケース

修繕費として計上できるケースをご紹介します。

 

Case1

築20年 防水歴無し 屋上部分に漏水が発生したため、屋上全体に防水工事を施工

・一部からの水漏れでしたが、水漏れ箇所が把握出来ず全体を直す必要があったため、原状回復の工事と判断されて修繕費になりました。

このように、あくまで原状回復に必要なものであれば、工事規模や方法を問わず修繕費になる可能性があります。

 

Case

築12年 防水歴無し 屋上の防水工事、補修工事共に床面をはがさず、そのままウレタン塗装を施工

・壁に亀裂や剥離が生じており、通常の塗装材では劣化を止められなかったため通常よりも上質な防水性の高い材料を使用

維持管理のための措置として適切だと認められたため、高価な材料でも修繕費になりました。

 

上記の様な事情が無く、大規模な補修工事をした場合や、上質な材料を用いた場合は「資本的支出」となります。

防水工事は金額が大きな工事ですので、少しでも納税額を減らせるように工事内容の確認、把握を行いましょう。

 

3-2 資本的支出となるケース

資本的支出となるケースとしては

特別に上質な防水美装工事を行った場合

建物の耐用年数が伸びる様な工事を行った場合

が該当します。

 

この場合は資産計上が必要になるため、数年から数十年に渡って減価償却を行う必要があります。

 

★減価償却とは

減価償却費は、実際に支出する費用ではありませんが、経費として計上することができる費用の事を指します。

不動産の減価償却とは、購入した不動産が将来にわたって、時とともに朽ちていく分だけ毎年「減価償却費」として計上することができます。

減価償却ができるのは、劣化が生じるものだけです。その為対象は建物だけであって、劣化しない”土地”は減価償却ができません。

 

修繕費として認められず資本的支出となる場合であっても、減価償却手続きを行う事で節税対策は出来ますので、こちらも忘れず行うようにしましょう!

 

また減価償却を行う為には建物の耐用年数とは別に、税法上定められた法定耐用年数を使用します。

 

★法定耐用年数とは

国税庁では法定耐用年数を、木造の住宅なら22年、鉄筋コンクリート等の住宅なら47年と定めています。(出典:東京都主税局HP

これはあくまで税法上の経済的な建物評価を行う為の「減価償却資産の耐用年数」であり、実際の「使用に耐えうる期間(建物の寿命)」ではありません

 



  • 4章 防水工事を頼む際の業者の選び方

職人

この章では、防水工事を依頼する際にどういう業者を選べば納得のいく工事が出来るか、選ぶ為に見るポイントをご紹介します。

いざ防水工事を依頼しよう!と思っても、お知り合いの方や工事に詳しい方が身近にいない場合、どんな業者に絞って依頼すれば良いか悩むところだと思います。

相見積もりする際は以下のご紹介するポイントを確認し、工事業者を選ぶようにしましょう!

 

4-1 近隣への配慮をしてくれる業者を選ぶ

工事を行う際に近隣の住宅への配慮をきちんと行ってくれる工事会社を選びましょう。

 

防水工事は足場仮設時の騒音、洗浄時の騒音や水しぶき、汚れの飛散が発生します。

選ぶ工事方法によっては防水施工中の騒音や臭気、近隣からのクレームになりかねない工程が含まれています。

また、管理物件の場合お住まいの方への配慮も必要になります。

 

工事会社と契約を行う前に、近隣の方への配慮として

  • 工事挨拶
  • 工事開始時期、工事内容、工程の説明
  • 緊急時の工事担当者の連絡先

を伝えてくれる会社か確認してから、依頼をするようにしましょう。

 

■近隣挨拶の粗品やお手紙の例

工事前の挨拶

実際に工事の都度きちんと挨拶を行っている会社は使用しているテンプレート資料がありますので、「どういった物をお渡ししていますか?」と聞いてみるのも良いでしょう。

 

4-2 工事工程を報告してくれる業者を選ぶ

工事中に、工程を逐一報告してくれる業者を選びましょう。

皆様は、いざ工事が始まっても毎日見逃さずに工程を見守る事は難しいと思います。

契約前にどの様な工程で工事を行う、という説明がない会社はそもそも論外ですが、

工事開始後も、工程や内容の報告を書類や写真などを使って随時行ってくれる会社であれば、誤魔化される心配もなく安心です。

 

■事前の説明や打合せ

専門家の説明

どんな工程で工事が進むのか、工事中に注意すべきことなどは事前にきちんと説明してもらいましょう。


4-3 専門知識・技術のある職人がいる業者を選ぶ

屋根の防水工事を依頼する場合、防水工事に関する専門知識を持った職人がいる会社に工事を依頼しましょう。

防水工事は、大工工事や塗装工事とは全く別の技術が必要な工事です。

その為専門の知識がある職人でないと工事の品質を保証する事が出来ません。

 

工事会社を選ぶ際に、専門知識や、工事経験のある職人さんがいるかどうかや工事実績を、会社のHPなどで事前に確認して、依頼するようにしましょう。

 


まとめ

屋根の防水工事は大きく分けて4種類あります。

屋根の防水工事

2~3階建て程度の戸建て住宅、小規模な建物であればウレタン防水かFRP防水、

3~5階建て程度の中規模な建物であればシート防水かアスファルト防水、

5階建て以上の大規模な建物であればアスファルト防水がおすすめです。

あとは何年くらい防水効果をもたせたいのか(費用対効果)の部分も選ぶ基準です。

 

そして実際に依頼する工事業者は厳しい目で選んでいただき、納得できる工事を行って下さいね!

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

◆屋上の防水について検討中の方は、こちらの記事も参考にしてみてください。

フローチャートで最適な種類がわかる!屋上防水工事3つの種類と特徴

 

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