洗濯物を干そうとベランダに出たら、ひび割れがあるのに気がついたあなた。
「このひび割れはなんで起こったの?」
「放っておいても大丈夫なの?」
と心配で調べているのではないでしょうか。
人によっては放っておいてしまうベランダ床に発生するひび割れですが、実は放っておけないメンテナンスのサインです。
小さいひび割れだからとメンテナンスせずに放っておくと最悪雨漏りしてしまうケースも。
ただ、ひび割れからなぜ雨漏りに繋がるのか想像がつかない方も多いと思います。
そこでこの記事では、ひび割れが入る原因と放置すると起こるリスクをご紹介します。
また、ひび割れが入ってしまった時に行なうメンテナンス方法もご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
劣化のサインを見逃さず、適切なメンテナンスでベランダを長持ちさせていきましょう!
目次
1章 ベランダのひび割れ原因は“経年劣化”
ベランダの床にひび割れが発生してしまう主な原因は、長年紫外線や雨が当たったことによる「経年劣化」です。
したがってどのベランダでも年数が経つとひび割れが発生します。
一戸建てのベランダに施工されているFRP防水は防水が層のように重なって仕上がっています。
紫外線に最も当たるトップコートは一番初めに劣化する部分で、紫外線によって固くなって縮みひびが入ってしまいます。
これを放置すると、トップコートだけでなく内側の防水層も劣化して固くなり、ひびが入ってしまいます。
そのため、劣化が進む前に防水メンテナンスを行なうことが大切です。
また、ベランダの床がコンクリートのままのお宅もあるかと思いますが、その場合にひび割れが入ったらかなり危険な状態です。(下記写真参照)
コンクリートむき出しのベランダは、ひび割れが入っていてもいなくても雨をしみ込みやすくなっています。
元から防水が施されているベランダよりも雨漏りしやすいので早めの防水工事が必要になります。
2章 ひび割れが引き起こすリスク
ベランダにひび割れが起きると、雨が降るたびにひびの奥に水が入り込みます。
紫外線によってひび割れがさらに深くなることで、入り込んだ水がベランダの裏にまでしみ込み雨漏りしてしまいます。
外からベランダを見上げたときに、ベランダ床の裏面(軒部分)に染みが付いていたら雨漏りしていますので早急に防水工事を行ないましょう。
▼軒の雨染み
雨漏りがひどくなると、防水工事だけでなく、軒の張り替えや、木部の交換が必要になるケースもあります。
また、過去には2階のベランダから雨漏りして、1階の天井から水が垂れてきたというケースもありました。
こうなると一気にお家全体の寿命も縮めてしまい、さらに修繕に時間やお金がかかってしまうので、雨漏りする前にメンテナンスを行なうことが大切です。
3章 ひび割れを解消する2つのメンテナンス
ひび割れを解消するメンテナンスは防水工事です。
劣化症状によって必要なメンテナンスが変わってくるので、各方法をご紹介します。
※DIY補修はおすすめしない DIYでの部分的な補修は基本的にはお勧めしません。 ただし、どうしても自分で応急処置をしたいという場合は、ひび割れ部分を防水テープで覆うなどの補修を行ないましょう。 補修した後は1年以内に防水工事をしてもらいましょう。 |
3-1 トップコート塗装
築10年未満で表面のみのひび割れであれば、トップコート塗装だけでもOKです。
ただし、トップコートを塗装した後も紫外線によって劣化してしまうので5年毎に塗り替えが必要になります。
トップコートは防水の種類によって変わってくるので、プロに点検してもらった上でご自宅の防水に合ったトップコートを行ないましょう。
▼トップコート塗装の費用は以下の通りです。
FRP防水 トップコート | 1,700~2,200円/㎡ |
ウレタン防水 トップコート | 1,600~1,700円/㎡ |
シート防水 トップコート | 900~1,500円/㎡ |
防水工事を行うよりもトップコート塗装のみの方が費用はお得になるので、トップコートだけでも大丈夫な状態のうちにメンテナンスをしておきましょう。
3-2 防水工事
築10年を過ぎて、防水層も劣化してしまっていたら防水工事を行ないましょう。
防水工事も種類によって、費用が変わってきます。
プロに見てもらった上でご自宅に合った防水で工事を行ないましょう。
防水工事の種類別の費用相場は以下の通りです。
FRP防水 | 4,000~8,000円/㎡ |
ウレタン防水 | 3,000~7,500円/㎡ |
シート防水 | 3,500~7,500円/㎡ |
もし雨漏りしてしまっていて、木部の補修も必要になってしまうとプラスで修繕費用がかかってしまいます。
雨漏りが起きる前にメンテナンスを行ないましょう。
◆自宅に合った種類が知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
4章 ベランダのひび割れを見つけたらプロに点検を依頼しよう
ベランダのひび割れは見つけた時点でプロに点検を依頼しましょう。
ベランダは外から梯子をかけて工事を行なうことが出来る場合も多いので足場が立つタイミングでなくてもいつでも工事をすることが出来ます。
(3階建てや高所など立地によっては足場が必要になります。)
先延ばしにせずに、早めの点検・メンテナンスでお得に長持ちさせていきましょう。
まとめ
いかがでしたか。
ベランダのひび割れは、経年劣化によるものがほとんどです。
放置してしまうと、ベランダの床から雨漏りしてしまい、多額の修繕工事が必要になってしまいます。
築10年を過ぎると徐々にひびが現れてきますので、放っておかずにメンテナンスを行ないましょう。
また、DIYでの補修やメンテナンスは施工不良に繋がってしまうのでおすすめしません。
ひび割れを見つけたら、プロに点検を依頼し、適切なメンテナンスをしてもらいましょう。
最後までご覧くださりありがとうございました。
◆ベランダ防水のより詳しい費用相場が知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
⇒ベランダ防水の費用相場が分かる!余計な出費を抑える3つのポイント
◆ベランダの防水工事の適切な時期が知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
⇒防水工事に適した時期と季節をプロが解説!失敗を避ける3つの要点