近年、各地で増えてきている台風被害。
ご自宅が被害に遭われないように対策したいとお調べになっているのではないでしょうか。
台風は毎年各地で猛威を振るい、今まで台風が多かった沖縄県だけでなく九州や関西・関東にも大きな被害が出てきています。
これまで台風被害に遭ったことのない方にとっても、台風による被害は他人事ではありません。
そこでこの記事では普段から行なっておくべき対策と、台風が近づいてきてから行なうべき対策をご紹介していきます。
さらに、万が一ご自宅が被害に遭ってしまった際の保険対応についても丁寧に解説しますので、ぜひ目を通しておいてください。
何も対策をしないままでいると、大切なお家やご家族が台風被害に遭ってしまう恐れもあります。
出来る対策すべて行なって、台風被害を避けていきましょう!
目次
1章 台風で被害に遭いやすい家の箇所
まず対策方法の前に、台風被害に遭いやすい家の箇所を確認していきましょう。
被害に遭いやすい箇所を把握することで、適切な対策をする事が出来ます。
■台風被害に遭いやすい家の箇所
屋根や、破風板・軒天は、お家の上部にあるので風のあおりを受けやすく、飛ばされてしまうケースがあります。
また、庭木や塀もお家の外回りにあるので風で倒されてしまうことが多いです。
最後に窓やカーポートなどは、固定されているので飛ばされることは少ないですが、飛来物があった時にぶつかって破損してしまいます。
破損すると、破片が周囲に飛んで行ってしまう危険性もあるので注意が必要な部分です。
また、窓の場合は、割れてしまうと、部屋の中に風が入り込んで屋根を室内から吹き上げてしまいます。
屋根自体が飛んでしまうとお家全体が雨風にさらされ被害規模が大きくなってしまうので、特に注意が必要になります。
2章 普段からやっておくべき3つの対策
台風が来る前の、普段から行なっておくべき対策をご紹介します。
台風対策は近づいてきてからだけでなく、日ごろからの対策も大切です。
それでは見ていきましょう。
2-1 破損箇所の修繕
お家の外回りで破損している部分があれば修繕しておきましょう。
例えば、
・瓦が一枚ズレてしまっている、割れている
・雨どいが歪んでいる、割れている
・波板が割れている
などです。
屋根瓦が一部ズレていたり、割れてしまっていると、その部分に風が入り込み台風被害に遭いやすくなってしまいます。
また、少しの風でも飛ばされてしまうほどの破損であれば、万が一近隣に被害があった場合に賠償責任を問われる場合があります。(民法第717条)
(土地の工作物等の占有者及び所有者の責任) 土地の工作物の設置又は保存に瑕疵があることによって他人に損害を生じたときは、その工作物の占有者は、被害者に対してその損害を賠償する責任を負う。ただし、占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは、所有者がその損害を賠償しなければならない。 民法第七百十七条 |
自分の家だけでなく、近隣の方のためにも破損している箇所は放置せずに修繕工事を行なっておきましょう。
★屋根の板金も固定しておきましょう!! 屋根の台風被害の多くが「棟板金」の飛散です。 棟板金を固定している釘は、築5年も経てばどうしても抜けてきてしまいます。 棟板金が飛ばないように事前に固定作業をすることが大切です。
◆詳しくはこちらの記事をご覧ください。 |
2-2 防災グッズの用意
台風が来る前に、防災グッズを揃えておきましょう。
防災グッズがあると、万が一避難が必要になった時や、停電や断水になってしまった時に安心です。
実際に台風が来てから揃えようと思うとお店も閉まって買えない場合もあります。
慌てて準備するのではなく事前に揃えておくと安心です。
▼主な防災グッズ一覧 ・水 ・乾パンなどの食料 ・衛生用品(マスク・歯ブラシ・ウェットティッシュなど) ・懐中電灯や携帯ラジオ ・レジャーシート ・毛布やカイロ ・救急セット(消毒液・絆創膏など) など。
※より具体的に知りたい方はこちらをご覧ください。 |
2-3 避難場所・避難経路の確認
台風が来る前に、避難場所や避難経路をご家族で確認しておきましょう。
避難場所を知らないでいると、いざという時に慌ててしまいますし、避難が遅れてしまう恐れもあります。
あらかじめ確認しておいて、避難が必要になったときに冷静に動けるようにしておくことが大切です。
また、市区町村が出している「ハザードマップ」も見て、どこが危険な場所なのかもチェックしておくとより安心です。
★お住まいの地域のハザードマップをチェック!
☞ハザードマップ ポータルサイト
3章 台風が近づいてきたらやるべき5つの対策
台風が近づいてきたときにやるべき5つの対策をご紹介します。
お家やご家族を台風被害から守っていきましょう!
3-1 排水溝・側溝の掃除
台風がお住まいの地域に近づいてきたら、上陸する前にお家の周りの排水溝や側溝を掃除をしましょう。
排水溝・側溝に汚れが溜まっていると、水ハケが悪くなり台風の時に水が溢れてしまう恐れがあります。
また、雨樋やベランダ内の排水溝▼も同じです。
落葉や土などが溜まってしまうと水が正常に掃けなくなってしまい、雨漏りの原因にもなります。
台風に伴う水害に合わないように水ハケは良くしておきましょう。
3-2 庭木や塀は補強する
庭木や塀などの家の中に入れられないものは、支柱を立てたり、丈夫な部分にロープで括り付けるなどの補強をして、倒されないようにしておきましょう。
さらに庭木の場合は、大きいほど台風に煽られやすいので、木の上部を切って軽くしておくことも重要です。
家庭菜園をされている方も同様に枝が折れてしまわないように補強することをおすすめします。
また、収穫できるものは台風前に収穫しておくことも大切です。
グリーンカーテンを行なっている方は外して室内に避難させてください。
お家の家に入れられないものは、台風被害を完全に防ぐことが出来ないので、被害を最低限にする対策を行なっていきましょう!
3-3 外にあるものは家の中にしまう
お家の外にある、鉢植えや水やりのためのホース・じょうろ・物干し竿・自転車など飛ばされそうなものは玄関の中や物置の中に入れておきましょう。
鉢植えが飛ばされて外壁などにぶつかると、鉢植えだけでなく外壁にも傷がついてしまいます。
台風被害は飛来物によるものも多いので、出来るだけ飛ばされるものを減らすことが大切です。
◆カーポート屋根や波板なども取り外しておくとさらに安心です。
3-4 雨戸やシャッターを閉める
台風がきたら窓だけでなく雨戸やシャッターも閉めましょう。
雨戸やシャッターは外部から窓に物が飛んできたときに窓を守ってくれます。
窓が割れてしまうと、室内に強風が入り込んでしまうので、雨戸やシャッターを閉めてロックがあればかけておきましょう。
3-5 窓に段ボールを貼る
窓に内側から段ボールを貼りましょう。
万が一、窓が割れてしまった場合の飛散防止になります。
特に雨戸もシャッターも付いていない窓は必ず行なっておきましょう。
▼段ボールがなければ養生テープだけでも貼るようにしてください。
▼カーテン・ブラインドも閉めておくとさらに飛散防止になります。
4章 台風被害に遭ったら保険会社に即連絡!
もし台風でお家の一部が破損してしまった場合は、ご加入の保険会社に連絡しましょう。
火災保険が適用できれば、修繕費用が下りてお得に修理をすることが出来ます。
■主な適用条件
①台風による破損か
②加入している保険に風災補償が含まれているか
③3年以内の被害か
④修理に20万円以上かかるか
※加入されている保険会社によって適用条件は変わる場合もありますので、まずは保険会社に確認してみましょう!
■申請に必要な書類
▪自分で用意するもの | |
①申請書類 | 保険会社に被害の連絡して送付してもらう書類です。必用部分を記入して提出します。 |
②罹災(りさい)証明書 | 台風被害にあったこと、被害の程度を証明する書類です。地域の消防署(または消防出張所)で交付してもらえます。 ※必要ない場合もあるため、保険会社に必ず確認しましょう。 |
▪修理業者に用意してもらうもの | |
③被害写真 | ⇒修理業者に点検をしてもらい、風災被害にあった場所・状況が詳細に分かるように撮影してもらいましょう。 できるだけ細かく、枚数も多い方が申請もスムーズです。 |
④見積もり書
| 被害箇所の修理費用が分かる見積もりをもらいましょう。 風災被害と関係のない工事は見積もりに入れないようにお願いしましょう! |
■申請の流れ
①保険会社に連絡し、被害状況を伝え申請書類を送ってもらいます。
↓
②修理業者に点検・見積を依頼します。
↓
③申請書類(申請書・見積・点検写真など)を揃えます。
↓
④申請書類を記入し、保険会社へ郵送します。
↓
⑤保険会社から鑑定人が派遣され、現地で調査が行われます。(省略される場合もある)
↓
⑥審査が下りて保険金が入金されます。
入金後、修理業者に連絡し、工事を行なってもらいましょう。
◆詳しくはこちらの記事をご覧ください。
まとめ
台風はいつあなたの地域に来るか分かりません。
こういった自然災害からご自宅やご家族を守るためには、台風が来る前から以下の対策をしておくことが大切です。
・破損箇所の修繕
・防災グッズを用意しておく
・避難場所・避難経路の確認
また、台風が近づいてきたら、上陸する前に以下の5つの対策を行ないましょう。
①排水溝・側溝の掃除
②庭木や塀は補強する
③外にあるものは家の中にしまう
④雨戸やシャッターを閉める
⑤窓に段ボールを貼る
台風の被害に遭ってしまったら、保険会社や修理業者に連絡して早めに対処していきましょう!
最後までご覧くださり、ありがとうございました。
◆台風に強い屋根材について知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
⇒台風に強い屋根材3選&対策法を紹介!次の台風を安心して過ごそう