最近、よく塗装の営業マンが来る…
「サイディング外壁は塗装が要らないんじゃないの?」
「本当は塗装した方がいいの?」
と不安になり調べているのではないでしょうか?
ハウスメーカーや工務店の中には「サイディング外壁は塗装要らないですよ!」というところもあるので、
長い間、自宅のサイディングは塗装しなくていいんだ!と思い込んでしまっている方も多くいらっしゃいます。
しかし、実はサイディング外壁は塗装によるメンテナンスが必要です。
本記事では、サイディング外壁に塗装が必要な理由と、塗装の時期となる5つのサインについてご紹介します。
サインを見逃すと劣化が進んでしまうので、ご自身で確認できるところだけでもチェックしてみてください。
また、サイディング外壁の塗装費にかかる実際の費用相場も解説。
費用負担を減らすコツもご紹介しますので、ぜひご覧ください。
サイディング外壁の正しいメンテナンスを知って、大切なお家を長持ちさせていきましょう!
この記事ではサイディング外壁の中でもシェア7割の窯業系サイディングについて解説していきます。 |
目次
1章 サイディング外壁の塗装「不要」は間違い!
サイディング外壁は基本的に塗装が必要です。
なぜなら塗装をしないと、サイディングが水を吸いボロボロになってしまうからです。
サイディングは製造されたときに上から塗装して色付けされています。
塗装したばかりのサイディングは水を弾くようになっています。
しかし年数が経つと、塗装されている塗料の油分が紫外線によって劣化してしまい、水を吸うようになってしまうのです。
▼築15年塗装しなかったサイディング
築10年を過ぎても塗装しなかったサイディングは、水を吸い込むようになり、各所でひび割れが発生します。
さらに放っておくと、サイディングの隙間から雨が入り込み雨漏りしてしまう恐れもあります。
▼築20年塗装しなかったサイディング
サイディングが常に水を含み表面が剥がれてしまっています。
放っておくほど、水がお家に入り込んでしまう状態です。
雨漏りをすると塗装ではなく、大規模な大工工事が必要となり工事費用も2~3倍になります。
大切なお家を雨・風・紫外線から守るためにも、無駄なお金をかけないためにも、塗装は必須です。
~塗装が不要なサイディング=「樹脂サイディング」~ 塗装が不要なサイディングは、樹脂で作られた「樹脂サイディング」です。 海外では使われることが多いですが日本ではほとんど使用されていません。 樹脂サイディングの寿命は約40年で、劣化したら塗装ではなく張り替えが必要になります。
また、塗装時に注意が必要なのが「難付着サイディング」です。 難付着サイディングとは、外壁の表面に「光触媒」「親水性」「無機」「フッ素」など特殊なコーティングがされているサイディングのことです。 汚れが付きにくいというメリットがありますが、再塗装の際は塗料が密着しにくいため塗料選びや施工に注意が必要になります。 >詳しくはこちらの記事をご覧ください。 |
2章 塗装が必要な5つのサイン
サイディングの塗装が必要なサインを解説していきます。
簡単にご自身でも確認できるので、チェックしてみましょう。
2-1 築7~8年過ぎている
築7~8年を過ぎている場合は塗装の時期が来ています。
少し早く感じる方もいるかもしれませんが、築7年ほどでサイディングの防水性は無くなってしまいます。
「まだ10年も経ってないし…」と思わず、築7~8年を過ぎたら塗装を検討し始めましょう。
2-2 触ると手に粉が付く
サイディングに触った時に手に粉が付く(チョーキング現象)場合は、塗装の時期が来ています。
製造されたときに塗装された塗料が劣化している証拠です。
塗料には「色付けの粉」と「樹脂(油分)」が含まれています。
この「樹脂(油分)」が水を弾く役割があるので、新築時は水を弾く状態です。
しかし年数が経って紫外線によって油分が飛んでしまうと外壁には色付けの粉しか残らず手に粉が付く状態になってしまうのです。
この状態になっていたら、サイディングが防水性を失っていますので再塗装が必要になります。
2-3 ひび割れがある
外壁に小さくひび割れがある場合も塗装の時期が来ているサインです。
水を吸うようになったサイディングは、雨の日に水を含んで膨張し、晴れの日に乾いて収縮します。
その動きを繰り返すことでサイディングに力が加わり、ヒビが入ってしまうのです。
特にサイディングを固定している釘回りや、窓サッシ回りはひび割れが入りやすくなります。
また、サイディング外壁の場合は外壁の間にある目地(コーキング)のひび割れも注意が必要です。
コーキングはゴムのような柔らかい弾力のあるもので、サイディング同士のつなぎ目を埋めるだけでなく地震の揺れを吸収する緩衝材としての役割も果たしています。
ただし、紫外線に当たることで固くなってひび割れてしまいます。
(輪ゴムを外に置いておくとボロボロになってしまうのと同じ原理です。)
サイディングもコーキングもひび割れが起きると見た目が悪くなるだけでなく、隙間から水を入れてしまいます。
雨漏りしてしまう前に塗装する必要があります。
2-4 カビ・コケが生えている
サイディングにカビやコケが生えていたら塗装の時期です。
カビやコケは、水を吸うようになった外壁に繁殖しやすいです。
サイディングが水を含むようになるとコケの胞子が付いてしまいます。
初期であれば水洗いで落とすことが出来ますが、末期になるとサイディングに根が這って水洗いでは落とすことが出来ません。
末期になるとサイディング自体交換が必要になり、費用も掛かってしまいます。
カビ・コケが生えてきたら、早めに塗装をしましょう。
2-5 浮いている(反り)
サイディングが浮いているように見える現象は、サイディングの反りです。
多くの水を吸うようになってしまったサイディングは、晴れた日に表面から乾くのでスルメを焼いたときのように反ってしまいます。
一度反ったサイディングは決して元に戻ることはありません。
本当は反りが起きる前に塗装を行うことが大切です。
3章 塗装の費用相場とお得にする3つのコツ
サイディング塗装の費用について解説していきます。
さらに費用相場だけでなく、お得にするコツもご紹介しますのでぜひ参考にしてみて下さい。
3-1 サイディング塗装の費用相場
サイディング塗装の費用相場は70~160万円です。(2階建て30坪の場合)
塗装費用は選ぶ塗料のグレードによって変動します。
▼塗料別費用相場
ウレタン塗料は最も価格が安いですが、その分、耐用年数は短いです。
無機塗料は最も耐用年数が長いですが、その分、費用が高くなります。
予算や何年ほど持たせたいかを考えて塗料プランを選ぶことをおすすめします。
>より詳しく費用の内訳や単価相場が知りたい方はこちら
3-2 お得にする3つのコツ
サイディングの塗装をお得にするコツを3つご紹介します。
誰にでも試すことが出来る方法なので、ぜひ実践してみて下さいね。
①キャンペーンを利用する
塗装をする際は、塗装業者が行なっているキャンペーンを利用しましょう。
「新春キャンペーン」「秋のリフォームキャンペーン」など、季節ごとにキャンペーンを行う業者もあります。
そういったキャンペーンを利用すると、通常の塗装工事よりも5~20%ほどお得になるケースもあります。
ただし、キャンペーンのタイミングは業者によって様々なので、安くなるのを待ちすぎて塗装のタイミングを逃さないようにすることが大切です。
また、「モニターキャンペーンで半額値引きします」などの50万円以上の値引きは品質に害が及ぶ恐れがあります。
高額値引きには引っかからないようにしましょう。
②閑散期に塗装する
塗装工事は年中できる工事ですが、天候や気温が心配される梅雨、夏、冬などは工事の依頼が減ってしまいます。
そこで、業者との間で値引き交渉をしたいのであれば「時期はお任せするのでもう少し安くなりませんか?」と聞いてみましょう。
閑散期に工事をすることで値引きしてもらえるかもしれません。
ただし、無理な値引き交渉は必要な工程を削られてしまう原因となるのでNGです。
③足場が必要な工事を一緒にやる
サイディング外壁を塗装する際は、足場が必要な工事も一緒に行なってしまうことをおすすめします。
例えば屋根塗装や屋上防水、雨どい交換など、別で行うと再度足場費用がかかってしまいます。
足場費用は塗装工事費用の15~20%ほどを占める大きなものですから、一緒のタイミングで行なって費用削減していきましょう。
>外壁塗装を安く抑える方法についてもっと知りたい方はこちら
4章 安心して任せられる優良業者の特徴
サイディング塗装の品質は依頼する業者によって左右します。
この章では安心して工事を任せられる業者の特徴をご紹介します。
4-1 地元での実績がある
地元での施工実績がある業者に依頼しましょう。
塗装業者だからと言って、全ての業者に技術や経験があるわけではありません。
そもそも実績がない業者は、技術や経験がなく品質も心配です。
反対に、塗装の実績数が多い業者は、その分サイディング外壁の実績が多いということになります。
塗装の実績数は契約前にホームページなどで確認しておきましょう。
また、どんなに良い業者で合っても、近くにない場合はおすすめできません。
遠くにある業者の場合は、来てもらうだけでも出張費がかかるケースもありますし、工事後に何か気になることがあってもすぐに来てもらうことが出来ません。
近くにあって、地元での実績が多い業者に依頼することをおすすめします。
4-2 点検に60分以上かけてくれる
点検に60分以上かけてくれる業者を選びましょう。
業者の中には、外壁の点検をせずにお家の大きさだけ測って見積もりを出す業者もあります。
しかし点検をせずに塗装工事をしてしまうと、補修が必要なところが分からず、工事後に不具合が起きてしまう可能性もあります。
特にサイディング外壁の場合は、外壁だけでなくコーキングの状態もチェックが必要です。
またサイディング外壁も、面によって劣化状況が変わるのでお家をぐるっと回って点検してくれる業者を選びましょう。
4-3 丁寧な見積もり提案をしてくれる
詳細な見積もり書面で、分かりやすく説明してくれる業者を選びましょう。
業者の中には見積もり書に「○○工事一式=●●円」と記載するところもあります。
単価や数量が分からない曖昧な見積もりだと、金額をごまかされてしまうことも…。
単価や数量、工事内容が細かく記載された見積もりを出してくれる業者を選びましょう。
また、初めて塗装工事を行う人からすると、塗装の一般常識は分からないことがほとんどです。
塗装工事は決して安い工事ではありませんから、工事後に後悔がないように納得のいった上で契約する事が大切です。
サイディング外壁の特徴やコーキングの役割・工事の内容・塗料の説明などを、丁寧にしてくれる業者を選びましょう。
>外壁塗装の業者選びについてより詳しく知りたい方はこちら
まとめ
いかがでしたか。
サイディング外壁は塗装不要と思われている方もいるかと思いますが、その考えは危険です。
なぜなら、年数が経つと防水性がなくなり劣化してしまうからです。
最悪の場合、サイディングだけでなくお家全体が雨漏りしてしまう場合もあります。
下記のような5つの症状があれば塗装を行ないましょう。
・築7~10年過ぎている
・触ると手に粉が付く
・ひび割れがある
・カビ・コケが生えている
・壁が浮いている(反り)
サイディングの塗装の費用相場は70~160万円です。(2階建て30坪の場合)
選ぶ塗料のグレードによって費用は変動します。
何年もたせたいかも考えた上で、プランを選んでいきましょう。
また、安心の工事にするためには業者選びも重要です。
下記の3点が当てはまる業者に依頼しましょう。
①地元での実績がある
②点検に60分以上かけてくれる
③丁寧な見積もり提案をしてくれる
サイディング外壁を正しくメンテナンスして、大切なお家を長持ちさせてくださいね。
最後までご覧くださり、ありがとうございました。
◆サイディング外壁の塗装の必要性がより知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
放っておくとボロボロに…!サイディング塗装の必要性を徹底解説!
◆サイディングの中でも「直貼り工法」の場合は注意が必要です。こちらの記事をご覧ください。
サイディングの直貼り工法とは:塗装時2つの注意点と症状を徹底解説!