最近、近所でドローンを飛ばして屋根を見ていたけど・・・
「そもそもドローンで屋根の点検ってきちんとできるの?」
「普通に屋根に登るのとどう違うの?」
と気になって調べているのではないでしょうか。
たしかに、ドローンで屋根を点検すると言われてもあまり馴染みがないと心配ですよね。
本当にきちんとした点検が出来るのか、そもそもメリットはあるのかなど不安な事もあるかと思います。
しかし実は、最近ではドローンで屋根を点検する業者は増えてきています。
今回はドローンで屋根点検をする4つのメリットと3つのデメリットについてご紹介します。
また記事の後半では点検を依頼した際の費用相場やドローン点検を依頼すべき業者選びのポイントもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください!
目次
1章 ドローンで屋根を点検する4つのメリット
ドローンでの屋根点検は、大きなメリットが4つあります。
実際にこのメリットがあるからこそ、最近ドローンを使う業者が増えてきています。
まだ馴染みが無くて不安な方は、メリットを理解した上で判断していきましょう。
1-1 安全に細かいところまで点検できる
ドローン点検の一番のメリットは、安全に屋根点検が出来ることです。
屋根の上は、勾配(傾斜)があるので、滑りやすく危険です。
屋根の上での作業に慣れている職人であっても、落下する危険性は十分にあります。
実際に、建設業における死亡事故のうち、約4割が屋根や屋上からの落下事故です。
ドローンを使用すれば、屋根を登らずに点検が出来るので、事故のリスクを減らすことが出来ます。
また最近では、台風などの災害後もドローンによる点検が採用されています。
安全に配慮して点検を行なえることから、これからもさらにドローンによる点検は増えていくことが予想できます。
■実際にドローンで撮影した写真
・棟板金(むねばんきん)
屋根の頂点に設置された「棟板金」や、棟板金を留める「釘」の部分も抜けていないかはっきり確認できます。
棟の部分はどんな屋根を使用していても重要な部分なので、きちんと点検することが大切です。
◆参考ページ
・破風板(はふいた)
屋根に登ると写真が撮りにくい「破風板」も遠目から撮影できるので状態が確認しやすいです。
破風板が傷んでいた場合は塗装やカバー等が必要になります。
・下屋根
下屋根の劣化も見やすく、全体の状態が確認できます。
1-2 屋根材が割れる心配がない
劣化が進むと、屋根の上に乗ったときに屋根材がひび割れてしまうことがあります。
また、悪徳業者であればわざと瓦を割って劣化を訴え、強引に契約させるケースも発生しています。
しかしドローンを使用すれば屋根の上に登る必要がないので、屋根材が割れるリスクを減らすことが出来ます。
悪徳業者を警戒して屋根を登ってほしくない方もいらっしゃるかと思います。
ドローンであれば屋根に登らずに屋根の上を点検できるので安心です。
1-3 業者と一緒に状態を確認出来る
ドローンで点検をすると、手元のタブレットや端末を見ながら業者と一緒に屋根を見ることが出来ます。
実際に屋根の状態を見ながら説明を聞くことが出来るのはドローン点検ならではのメリットです。
また、屋根に登って点検するよりも高い位置から全体を確認できるので、屋根のどこの部分が劣化しているのか分りやすく知ることが出来ます。
1-4 急勾配や3階建て等の登れない屋根も点検できる
ドローンを使用すれば、傾斜がきつい急勾配の屋根や3階建てなど、はしごだと登れない屋根でも点検をする事が可能です。
また、雨が上がったばかりの濡れた屋根や、塗装をしたばかりの屋根はとても滑りやすく、業者も点検が出来ない場合でも、ドローンであれば点検することが可能です。
■実際にドローンで撮った屋根の全景
自宅の屋根の形や、傷んでいる場所が分かります。
2章 ドローンで屋根を点検する3つのデメリット
ドローンで点検は、実際に登って点検するときと違ったデメリットもあります。
点検を決断する前にデメリットも理解しておきましょう。
2-1 騒音がする
ドローンを飛ばすときは約80dB(デシベル)の騒音がします。(※機種によって差はあります。)
80dBは電車の中やテレビやラジオくらいの音で、室内にいればあまり気にはなりません。
ただ近隣との距離が近かったり、朝早くからの点検等の場合は、近隣への配慮が必要になります。
2-2 応急処置や補修作業はできない
ドローンでの屋根点検の際は、応急処置や補修作業は出来ません。
梯子で登れば、応急処置が必要な場合にすぐ対応できますが、ドローンには手が付いていないので、応急処置や補修が出来ません。
また、屋根材や板金等を剥がして内部を確認することも難しいです。
そのため、確実に応急処置が必要な場合の点検はドローンでなく、直接登って点検してもらう方法をおすすめします。
(急勾配の場合は足場が必要になるケースもあります)
2-3 飛行禁止区域の場合は点検できない
ドローンを飛ばす際は、航空法で決められた規則を守る必要があります。
空港が近い・人口密集地などはドローンを飛行することが出来ない区域もあるのでご注意ください。
事前に自宅のある場所が飛行禁止区域がどうかを調べておくことをおすすめします。
場所によっては、許可を取ることが必要な場合もあるので、業者に確認して許可を取ってもらいましょう。
3章 ドローンの屋根点検費用相場
ドローンを使用する屋根点検は、はしごで登る点検よりも費用がかかる場合があります。
業者に点検を依頼する前に、点検にかかる費用を確認しておきましょう。
★自分で点検するのはおすすめしない 自分でも点検することは可能ですが、屋根の上を鮮明に撮ることが出来るドローンは大型で費用も高いので、ご自身で準備するのはあまりおすすめしません。 また、住宅街などで飛ばす際は飛行許可を取らなければいけないので、手間もかかってしまいます。操作も練習が必要なので、点検に慣れている業者に依頼することをおすすめします。 |
3-1 30,000~50,000円が相場
ドローンを使った屋根点検は30,000~50,000円が費用相場です。
なぜなら、ドローンの導入にはお金がかかってしまうからです。
写真撮影可能なドローンの購入またはレンタル、操縦する社員の教育、飛行申請の手続き関係などを行うと、台数にもよりますが数十万円~百万円以上は費用が発生します。
また、ドローン点検後のサービス(報告書、説明など)によっても費用は変わる可能性もありますので、事前に写真や動画を貰えるのかなど、点検内容を確認しておきましょう。
3-2 無料でやってくれるところもある
ドローンの点検は無料で行なってくれる場合もあります。
地域に根付いた業者や、ドローンだけでなく実際に屋根を登って点検もしている業者は、初期費用があまりかからないので無料で点検してくれるところがあります。
4章 ドローン点検を依頼すべき業者選びのポイント
ドローンで点検をしている業者の中でも良し悪しがあります。
2つ重要なチェックポイントがありますので、ここを押さえて対応や点検内容も良い業者を選びましょう。
4-1 点検前に近隣に挨拶してくれる
点検前にきちんと周りに挨拶してくれる業者か確認しましょう。
ドローンは、使用する際に音が鳴ります。また、上空から撮影する際に近隣のお宅も写ってしまう可能性があります。
そのため、近隣への配慮が必要です。
一言「これから点検をしますね」と挨拶してくれるだけでも、トラブルなく点検を終えることが出来るので、近隣挨拶をしてくれる業者を選びましょう。
4-2 点検の際に撮った写真をくれる
点検の際に撮った写真を全てくれるのか確認しましょう。
その場で見せてもらうのも大切ですが、記録として残しておくことで、修繕したときにビフォーアフターとして確認することが出来ます。
自宅の屋根の状態を細かく撮って、写真で残してくれる業者を選びましょう。
まとめ
いかがでしたか。
ドローンによる点検のメリットデメリットをまとめます。
■メリット
- ・安全に細かいところまで点検できる
- ・屋根材が割れる心配がない
- ・業者と一緒に状態を確認出来る
- ・急勾配や3階建て等の登れない屋根も点検できる
■デメリット
- ・騒音がする
- ・応急処置や補修作業はできない
- ・飛行禁止区域の場合は点検できない
ドローンによる点検費用は、5,000~30,000円ほどですが、無料で行なっている業者もあります。
自宅が急勾配で屋根に登れない、屋根に登ってほしくないなどの方は、ぜひドローンを使用した屋根の点検を検討してみてください。
また、点検を依頼する際は
- ①近隣に挨拶してくれるか
- ②写真をくれるか
を必ず確認してください。
最先端の点検方法で、屋根の状態を確認しましょう!
最後までご覧くださりありがとうございました。
◆一般的な屋根点検の方法や、ご自身で屋根を見たいという方は、こちらもお読みください。
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