
外壁塗装の工事中、気になることや不満が出てきた、でも…
「これってクレームとして言っていいこと?それとも仕方ないこと?」
「クレームを言ったら業者との関係や対応が悪くなるのでは?」
と心配されているのではないでしょうか。
確かに工事中に何か不満や心配ごとがあっても、これはクレームとして言っていいことなのか分からないと指摘しづらいですよね。
また業者との関係も気まずくなってしまったり、逆恨みされても怖いので我慢してしまう方もいらっしゃるかと思います。
しかし、何か気になることがあれば、たとえ工事中でも早めに業者に伝えましょう。
なぜなら後になってしまうと改善できない場合があるからです。
また早めに伝えることでその後安心して工事を終えることが出来ます。
とはいっても自分が不満に思っていることが一般的なことなのかも心配ですよね。
そこで今回は、塗装工事でよくあるクレーム事例と期待できる業者の対応をご紹介します。
同じ悩みがあればぜひ参考にしてみてください。
また、業者との関係が不安な方のためにクレームを効果的に伝えるコツもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
疑問点や心配ごとをため込まずに、最高の工事にしていきましょう。
目次
1章 気になることは早いうちに相談!
工事中、何か気になることがあれば早いうちに相談しましょう。
なぜなら後になってから業者に伝えても、改善してもらえない場合があるからです。
例えば職人の態度が悪かったことを工事後に担当に伝えても、工事が終わってしまった後では謝罪があるだけで、伝えた側が得することはないからです。
工事中に伝えていれば、対応の改善や職人変更などが期待できます。
また、早いうちに相談して解決することによって気持ちの面でも快適に過ごすことが出来ます。
何か気になることが見つかったら早いうちに業者に相談しましょう。
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2章 塗装工事でよくあるクレーム事例6選と対処方法
塗装工事でよくあるクレーム事例6つをまとめました。
クレームの内容によって対応が変わってきますので、同じような悩みを抱えている方はぜひ参考にしてみてください。
■塗装後の色が想像と違う ■仕様通りの施工がされていない ■職人・担当の対応、態度が悪い ■追加料金がかかるなんて聞いていない ■工期が予定よりも延びた ■塗装後すぐに剥がれた |
2-1 塗装後の色が想像と違う!
外壁塗装工事で多いのが色のトラブルです。
特に面積の大きい外壁の色選びは慣れていないと想像しにくく難しいので、失敗されたくない方は事前に色の選び方をおさえておきましょう。
〈失敗しない色選びの具体的なコツを知りたい方はこちら〉
原因
・業者が注文した色と別の色を塗っていた
・カタログなどの小さな色見本だけで決めてしまった
クレームとして正当に処理されるケース
・業者の色間違い
→業者の発注・搬入ミスなどで色を間違えている場合は、無償で塗り直しをしてもらいましょう。
クレームとして処理が難しいケース
・注文した色で塗られたが、想像していた仕上がりではなかった
→選んだ色が想像と違ったなどの理由の場合は、塗り直しはできますが有料になります。
正当に処理される場合の対処方法
・施工業者に無償での塗り直しを要求する
・色番号を記載した書類や実際に塗られた塗料の缶の写真など証拠を取っておく
2-2 仕様通りの施工がされていない!
天気が悪いのに作業をしている、3回塗りのはずが2回塗りしかされていないなど、仕様に関するトラブルもあります。
気付いたことがあれば写真を撮って相談をしましょう。
原因
・雨の中作業している
・工期を短くしようとして乾燥時間を守っていない
・下請けの職人を使っているため契約内容が職人に伝わっていない
クレームとして正当に処理されるケース
・品質や耐久性に関わる施工不良
・契約と反した作業内容
→塗装の耐久性にかかわる施工不良に関しては、無償で塗り直しをしてもらいましょう。
クレームとして処理が難しいケース
・契約書や見積もりなどの書類に記載がない
→書類に記載がない場合、クレームとして対応してもらえない場合があります。口約束での依頼はやめましょう。
正当に処理される場合の対処方法
・仕様通りの施工がされていない場合は業者に連絡して無償でやり直してもらう
・雨の中での塗装など確認された場合はその様子を写真に撮っておく
2-3 職人・担当の対応が悪い!
担当から連絡がない、職人の態度が悪いなど、対応で不快な思いをされた場合はすぐに業者に相談しましょう。
相談することで対応や態度の改善が期待できます。
原因
・教育が悪い
・指導がされていない
・下請けの職人を雇っている
クレームとして正当に処理されるケース
・職人がたばこを吸っている
・担当から必要な連絡が来ない
→職人や担当者の対応・態度が悪かった場合はすぐに会社側へ相談しましょう。
クレームとして処理が難しいケース
・顔が気に食わない
→個人的な好みで担当を変えてほしいなどの要求には応えられない場合もあります。
正当に処理される場合の対処方法
・対応や態度の不備は業者に相談する
・本人ではなく上司や責任者、お客様相談窓口などがあればそちらで対応してもらう
・相談後、改善が見られないのであれば、担当の変更を要求する
2-4 追加料金がかかるなんて聞いていない!
工事中に追加工事が発生し、料金がかかってしまう場合もよくあります。
追加工事の場合は契約書を確認することが大切です。
業者に相談する前に契約書も準備しておきましょう。
原因
・契約書に具体的な作業の記述がない
・点検に時間をかけていなかった
クレームとして正当に処理されるケース
・契約書に記載がある作業の追加料金を請求された場合
→契約書や見積書などに反している場合は、すぐ業者に指摘しましょう。
クレームとして処理が難しいケース
・契約書に記載がない工事が追加で必要になった場合
・口約束で追加工事を頼んだら、工事終了後に想像以上に高い金額を請求された
→契約書に反していないものであれば追加工事が無償になることはありません。
追加の支払いを避けるためには、ざっくりとした見積もりを提示してくる業者には注意しましょう。
また、見積もりを貰う前にしっかりとした点検を行ってもらうことも大切です。
見積を貰わずに工事を依頼するのもやめましょう。
正当に処理される場合の対処方法
・追加料金の内容を確認して、不当なものであれば契約書などの書類を提示する
・対応がない場合は、第三者機関に相談する
2-5 工期が予定よりも延びた!
工期に関するトラブルもよくあります。
対応してもらえるかは、工期が延びる原因次第です。
まずは工期が延びた原因を確認しましょう。
原因
・雨や雪で作業ができない日が続いた
・工事中に色の変更があった
・追加の工事が発生した
・業者の都合で放置された
クレームとして正当に処理されるケース
・業者の都合で足場を立ててから1か月ほど放置された
→業者の発注ミスや工程組みのミスで工期が伸びた場合、工事費用を安くしてもらうことは難しいですが、工期延長によって発生した駐車料金などは負担してもらうよう相談してみましょう。
クレームとして処理が難しいケース
・悪天候による遅れ
・追加工事による遅れ
・色変更による遅れ
→天気や、工事が始まってから出た変更への対応で工期延長になった場合は、言っても仕方がありません。
工期を延ばしたくないのであれば、梅雨時期の工事を避ける/色を慎重に選ぶ/追加工事を避けるなどの注意が必要です。
正当に処理される場合の対処方法
・工期がなぜ延びたのかを確認する
・業者の都合(ミス)によるものであれば、今後の対応と予定を確認して明確な工事日程を教えてもらう
2-6 塗装後すぐに剥がれた!
塗装工事完了後、1か月や半年で塗料が剥がれたしまったなどの塗装の不具合が発生した場合は、すぐに業者に現地で点検してもらいましょう。
原因次第では、無償で塗り直しをしてもらうこともできます。
原因
・施工当時に手を抜かれていた
・塗料の製品不良
・建物の劣化による不具合
・自然災害による不具合
クレームとして正当に処理されるケース
・施工当時に手を抜かれていた
・塗料の製品不良
→雨の中で塗装していた、乾燥時間を守っていなかったなどの施工不良があった場合は無償で塗り直してもらいましょう。
製品不良の場合も同様です。
クレームとして処理が難しいケース
・建物の劣化による不具合
・自然災害による不具合
・保証が出ていない・対象範囲外
→剥がれや不具合の原因が塗装工事によるものでなかった場合は、無償での対応が難しいです。
まずは点検で原因を特定してもらいましょう。
正当に処理される場合の対処方法
・施工業者にまず見に来てもらい、原因を特定する
・施工不良・製品不良などの場合は保証が出ていれば無償で塗り直してもらう
3章 クレームを効果的に伝える3つのコツ
クレームを効果的に伝えるコツをご紹介します。
効果的に伝えることで、より早い問題解決をしていきましょう。
3-1 感情的にならず、軽はずみな言動は避ける
感情に任せて相手を傷つけたり煽るような発言をしないよう気を付けましょう。
こちらが一方的に怒ってしまうと、相手側の返答や説明も冷静に聞くことが出来ずに、解決しないまま関係が悪くなってしまいます。
クレームを言う目的は、怒りをぶつけることではなく、問題を解決してもらうことです。
まずは感情的にならず冷静に状況を説明しましょう。
3-2 相手の不備を指摘する際は根拠となる証拠を出す
相手側の不備を指摘する場合は証拠を提示しましょう。
なぜなら業者側も悪質クレーマー対策として証拠がないものは対応しないようにしているからです。
証拠となるものとしては、契約書などの書類や写真があります。
例えば、契約書に記載されているのに実際に施工されていないなど相手側の不備を訴える場合は、契約書と、実際の状態が分かる写真などがあれば十分です。
3-3 怒りでなく悲しさとして伝える
クレームを伝えるときは怒りでなく悲しさとして伝えましょう。
相手側も人間なので、怒っている相手よりも悲しんでいる相手に対しての方が「何とかしてあげたい」「期待を裏切ってしまって申し訳ない」と思うものです。
また、理解のある言い方で伝えることで、その後も業者と良い関係を続けることができて相談しやすくなります。
特に業者との関係を気にされる方は、クレームではなく相談するくらいの言い方がおすすめです。
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4章 改善されない場合は第三者機関に相談
クレームを伝えた後も対応してもらえない、改善されないなどの場合は、業者に遠慮して我慢する必要はありません。
第三者機関に相談して問題を解決しましょう。
第三者機関には
- ・住宅リフォーム・紛争処理支援センター
- ・独立行政法人 国民生活センター
- ・弁護士会(各県にあり)
などがあります。
第三者機関を利用することは以下のような利点があります。
★中立的な立場で点検をしてもらえて原因が究明できた
★悪徳業者との不当な契約が解除できた
★第三者機関を通して対応を改善してもらえた
業者に相談しても問題が解決しなかった場合は、第三者機関を利用しましょう。
まとめ
いかがでしたか。
最後にこの記事をおさらいします。
■何か気になることがあれば早いうちに相談する
■クレームは業者に明確な非があれば対応してもらえるが、内容によっては難しいものもある
- ■クレームを効果的に伝えるには以下の3つに気を付ける
- ①感情的にならず、軽はずみな言動は避ける
- ②相手の不備を指摘する際は根拠となる証拠を出す
- ③怒りでなく、悲しさとして伝える
■改善されない場合は第三者機関に相談する
早急な問題解決で満足のいく工事にしていきましょう。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
【参考】
トラブルを避けて良い工事にするために、各工程でチェックすべきポイントはこちら
→【全工程写真付!】外壁塗装の工程と高品質工事にする3つの確認方法
色選びでの失敗を避ける方法はこちら
→これさえ読めば安心!4つの失敗事例から学ぶ外壁色選び5つのポイント