外壁塗装の色選び。
せっかく塗装をするなら、満足のいく色選びをしたい人は多いです。
ですが、その気持ちに反して
「何を基準に選んだらいいの?」
「色の組み合わせが変じゃないか不安…」
「自分の家に合う色なのか分からない…」
など、悩みは尽きません。
実際に工事に入る際も、色に悩みすぎて工期を延期する方もいるくらいです。
それくらい大事な色選びだからこそ、
「どう決めていいのか分からない!」という方から、
「イメージは決まっているけど、変じゃないかな…」と不安な方に向けて、
悩みが解決するように、正しい知識で素敵な色選びができるようにご案内します。
また、色の特性から失敗のない人気のカラーまでお伝えします。
最後まで読んでいただくことで、押さえておくべきポイントが分かり、後悔ない色選びができますよ!
しっかり準備をして、満足のいく色選びをしましょう。
1章 外壁塗装の色選びで押さえる9つの基礎知識
まずは、外壁塗装の色選びで押さえておきたい9つの基礎知識を知りましょう。
色選びでは、あなたが何を重視するかで、どんな色を選ぶかの基準が変わってきます。
色の特性をしっかりと理解して、色を決めるための事前知識を付けていきましょう。
1-1 時間や天候によって色の見え方は変わる
色は、時間帯や天候によって見え方が変わります。
屋外では、夕日を浴びて赤味が増して見えたり、雨天で普段より暗いトーンに見えたりと、条件によって見え方が変化するからです。
室内で色を見ている時は、部屋の明かりの色味によって見え方が異なるように、屋外では気象条件の影響を受けやすいです。
そのため、今目の前に見えている色が、必ずしも24時間完全再現されるわけではないと理解しましょう。
むしろ条件による色の変化も楽しめるような色選びができると良いですね。
1-2 ツヤによって印象は変わる
塗料には、ツヤのあるもの、ないものがあり、そのツヤの有無で印象が変わります。
ツヤの有無は見てハッキリと分かり、見た目にかなり差がでるからです。
ツヤは光を跳ね返しやすいので、ツヤがあると(艶あり)色が明るくピカピカとして見え、
反対にツヤがないと(艶消し)落ち着いた色味に見えます。
、同じ色でもツヤで印象が変わってくることを理解しておきましょう。
>艶ありと艶なしについてより詳しく知りたい方はこちら
1-3 色の面積効果に注意する
色には“面積効果”というものがあるので、この錯覚に注意をしましょう。
面積効果とは、同じ色でも小さな面積と大きな面積で見るのとでは、明るく見えたり、暗く見えたりと、別の色に感じることです。
そのため、塗料のカタログにある小さな見本色と、実際の家に塗った色では、同じ色でも大きさの違いで異なって感じることがあります。
面積が大きくなると、明るい色はより明るく、暗い色はより暗く見えるようになります。
▼大きさの違うグレーを並べると、大きい方が暗く見えてきます。
色選びの時は、実際の家の大きさになると見本から更に色味が変わって見えることを念頭に置いてイメージし、選びましょう。
1-4 見本やシミュレーションは実物と差異がある
色選びの中で、色板見本を見たり、カラーシミュレーションを実施したりすることがあると思いますが、これらもあくまでイメージとして考えましょう。
特にカラーシミュレーションはモニター画面や印刷で見るものなので、実際の色と差異が出やすいです。
色板見本は実際の塗料を使った見本なので、最も本物の色に近くなります。
しかしA4サイズ程の大きさなので、面積効果や光の加減で異なる印象になる可能性があります。
カラーシミュレーションはあくまで全体のバランスを見る参考程度に考えておき、色板見本は印象が異なってしまう注意点を抑えた上で見るようにしましょう。
>色見本の見方や注意点が知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
1-5 街並みとのバランスを見る
最後は、街並みとのバランスを見てみましょう。
ご自身が良いと思っている色が、近隣や街並みから浮いてしまっていないかを見るためです。
白いお家が並ぶ中で1軒だけビビットカラーのお家があると違和感が出るように、景観と調和しているか確認することは大切です。
今後ずっと住む街だからこそ、街並みに合った色を選んでいるか、バランスを確認してみましょう。
1-6 汚れが目立ちにくい色はグレー・グリーン・ベージュ
汚れが目立ちにくい色を知っておくと、数年後に汚れてしまった時の後悔がなく安心です。
汚れが目立ちにくい色は、グレー・淡いグリーン・ベージュ系です。
砂ぼこりや黒ずみ、コケや藻など、家が汚れる原因は多くありますが、せっかくならそうした汚れが目立ちにくい方が、お手入れも少なく見た目も悪くないので良いですよね。
グレー系 | サッシ下などに出る黒ずみや埃が目立ちにくいので、道路面など目立つ場所にもおすすめ。 |
淡いグリーン系 | コケや藻が目立ちにくく、ホワイト系よりも黒ずみ汚れが目立ちにくいです。陽が当たらない面などにもおすすめ。 |
ベージュ系 | 砂ぼこりなどが目立ちにくく、他の色との相性も良いので選びやすいです。田んぼや公園が近くにある環境なら特におすすめ。 |
このように、塗ったばかりの時だけでなく、時が経ってからの影響がどのように出るかという点も考慮して、汚れが目立ちにくい色を選ぶこともおすすめです。
>汚れが目立ちにくい外壁にしたい方はこちらの記事をご覧ください。
1-7 色あせしやすい色はレッド・イエロー・グリーン
色あせしやすい色を知っておくと、塗装して数年過ぎた時にガッカリ…ということもなくて安心です。
特にレッド・イエロー・濃いグリーン系は色あせしやすく、経年によって塗装した時の鮮やかさが失われやすいです。
「好きな色だから…」と安易な気持ちだけで色あせしやすい色を選んでしまうと、数年後に後悔することもあります。
塗装後も永く鮮やかな色を保ちたいという方は色あせしやすい色は避けた方が良いでしょう。
>色あせしにくい色も知りたい方はこちらをご覧ください。
1-8 外壁に選ぶ色は2色まで!
出典:楽天トラベルガイド
3色4色以上使ったカラフルな家は、まるでテーマパークの様な印象になり、一般の住宅には不向きです。
そのため、外壁に選ぶ色は2色までに抑えましょう。
使う色の数が多いと家全体の印象がまとまらず、散らかった雰囲気の家になってしまいます。
特に雨樋や帯板、サッシなど、家には外壁以外にも色が付いている個所があるので、全体の相性が良い色選びをしないと、失敗してしまいます。
ガチャガチャしてしまわないように、外壁は2色までに抑えておきましょう。
▼ホワイト×アプリコットオレンジカラーの組み合わせ
雨樋や手すりの色も合わせているので、華やかでおしゃれに見えます。
>おしゃれなツートン外壁事例を見たい方はこちらの記事をご覧ください。
1-9 塗装できない部位とのマッチングに注意
外壁の色を選ぶときは、塗装できないアルミ製の窓サッシや玄関ドアなどの色との組み合わせに注意をしましょう。
塗装できない所と外壁の色の相性が悪いと、全体的に色が散らかった印象になってしまうからです。
そのため、塗装できない=色が変えられない部位と外壁との相性をよく考える必要があります。
塗装できない場所の色に合わせて、外壁の色を同じ色系統にするのも良いでしょう。
ご自身の家で塗装できない場所はどこで、そこが何色なのか最初に把握した上で外壁の色選びをしましょう。
▼塗装出来ない窓サッシ(白)が外壁(水色)のアクセントになっている事例
▼玄関ドア・窓飾り(緑)が外壁(ピンク)とマッチした例
☆どんなに色選びが不安でも、試し塗りはおすすめしません! 様々な色選びの手段を試してみて、どうしても不安で決めかねるという場合でも、実際の外壁に試し塗りするのはおすすめしません。 施工会社によっては「実際に塗った色を見て決めましょう!」と提案する所もありますが、試し塗りをしてしまうと、塗った部分だけ塗膜が厚くなってしまい、塗装後の不具合に繋がる可能性が出てきます。 また実際の施工は下塗り・中塗りをした後に上塗りをするので、直接上塗りをした場合とは色の見え方に差が出てくる可能性もあります。 こうした理由から、試し塗りはおすすめしません。 |
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2章 色選びの基本4ステップ
ここまでの基礎知識を踏まえた上で、実際に色選びをする4ステップへ進んでみましょう。
4ステップは
①近所を歩いてみる
②事例を見て雰囲気をつかむ
③カラーシミュレーションでイメージを固める
④色見本を見て最終確認をする
です。
基礎知識があると、注意点が分かった上でどんな色が良いかが考えられるので、
きっと理想の色が決まってきますよ!
今までの知識を念頭に実際に色を選んでいきましょう。
ステップ1 近所を歩いてみる
まずは近所を歩いてみます。
全体的な街並みの雰囲気を掴め、自分好みの色合いなども見つけることができるためです。
周りを見てみることで、ある程度自分が選びたい色の系統が定まってくるので、
思い描いている色が良いものかどうかを判断するために、次のステップに進みましょう。
ステップ2 事例を見て雰囲気をつかむ
施工業者(または見積を取っている業者)に、実際の施工事例を見せてもらいましょう。
やみくもに事例を求めるよりも、近所の様子などを見た後に、
おおよそでも「〇〇色系がいいな」とイメージをして、その色の事例を依頼すると、
複数の事例の中から、より具体的な色味に絞ることができます。
ステップ3 カラーシミュレーションでイメージを固める
色が絞れたら、自分の家に当てはめるとどうなるか、カラーシミュレーションを作成してもらいましょう。
施工業者で作成してくれることが多いです。
色分けや全体のバランスなどを確認して、イメージを固めていきましょう。
ステップ4 色見本を見て最終確認をする
最後に、実際の塗料を塗ってあるA4サイズの色見本を見て最終確認しましょう。
イメージではなく、実際の塗料の発色を色見本で最終チェックした方が、より間違いがないからです。
色見本のチェックは、実際に外壁に並べてみて、少し離れたところから眺めてみたり、日陰・日向に置いてみたりして、色の見え方を最終確認します。
より理想に近づけるために、色見本は事前に希望の色のワントーンずつ明るい色・暗い色を用意してもらって比較チェックすると良いでしょう。
▼同じ色見本です。(左:屋内、右;屋外)
屋内で見た左の色と屋外で外壁に充てて見た右の色では、印象が全く違います。
実際の見え方の変化を確かめて決めましょう。
4章 【成功事例】塗装専門店が教える2021年人気カラーTOP3
2018~2020年の3年間で弊社施工実績(約4,500件)の中から、特に人気が高い色をお教えします!
多くの皆様から愛されるカラーは、オーソドックスでありながらも
永く愛せる色合いが多いので、ぜひ「10年先まで好きでいれる雰囲気かどうか」という目線で見てみてください。
4-1 単色編
単色で人気の色選びでは、選ばれる割合が上記グラフのようになっています。
1位…ベージュ/2位…ブラウン/3位…グレー
多くの方が選ぶ=失敗せず成功している色選びと言えますので、
弊社の事例を見ながら、あなたのお家の成功する色選びにお役立てください。
1位 ベージュ
街にも馴染みやすいベージュは、長期的に愛されている色です。
>ベージュの成功事例をもっと見たい方はこちらへ
2位 ブラウン
ブラウンは明るい色味だと柔らかい印象に、濃い色味だと重厚感ある印象になります。
>ブラウンの成功事例をもっと見たい方はこちら
3位 グレー
落着きあるグレーが家に高級感を持たせてくれます。
>グレーの成功事例をもっと見たい方はこちらへ
4-2 ツートンカラー編
ツートンカラーでは、選ばれる色の組み合わせの割合は上記グラフのようになっています。
1位…ベージュ×ブラウン/2位…グレー×グレー/3位…ベージュ×ベージュ
ツートンカラーは選ぶのにバランスが大切ですが、色の組み合わせが間違いなければ
全体的なバランスがとりやすいので、その分失敗も少ないです。
ご自身のお家で色分けなども考えながら事例を見てみてください。
1位 ベージュ×ブラウン
同系色なので違和感なく、且つオシャレな仕上がりになります。
>ベージュ×ブラウンの成功事例をもっと見たい方はこちらへ
2位 グレー×グレー
濃淡をつけたグレー同士の組み合わせは、スタイリッシュにも瀟洒な雰囲気にもなります。
>グレーなどの落ち着いたモダンテイストがお好みの方はこちらへ
3位 ベージュ×ベージュ
ベージュ同士の組み合わせは落ち着きもあり失敗も少ないです。
街になじみやすいカラーなので多くの方から愛されています。
>ナチュラルなベージュテイストが気になる方はこちら
人気色と事例写真を見ながら、ご自身の家の色選びにお役立てください。
まとめ
いかがでしたか?
色選びを失敗しないためにも、ご自身が重視したいことに合わせて後悔のない色選びをしてください。
まずは人気の色=失敗がない色を筆頭に、近隣や実際の施工事例を参考にしてください。
汚れが目立ちにくい事や、塗装が出来ない部分とのマッチングを考えると、長く楽しめる色が選べるはずですから、カラーシミュレーションを使いながら後悔のない色選びに役立てて下さいね。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
◆外壁の事例をたくさん見たい方はこちらの記事もご覧ください。
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