もうすぐ屋根塗装を控えているんだけど…
「来週ずっと雨予報だけど大丈夫?」
「塗装中に雨が降ってきたらどうするの?」
と心配で調べているのではないでしょうか。
雨天での塗装はあまり良くなさそう…と認識していても、なぜダメなのか具体的なことは分からない方も多いかと思います。
そこで、この記事では雨の中の塗装がなぜNGなのか、3つの理由を解説します。
さらに、雨以外で注意すべきポイントもご紹介。
適切な工事をしてもらうためには、ご自身も塗装の知識を得ることが大切です。
塗装中の注意点を事前に把握して、高品質な作業をしてもらいましょう。
記事の後半では、屋根塗装の雨に関するQ&Aもご紹介。
具体的な質問に答えて疑問を解消していきますので、ぜひチェックしてみてくださいね!
目次
1章 雨の中の屋根塗装は絶対NG!3つの理由
雨の中での屋根塗装は絶対にNGです。
小雨でも雨が降っていたら屋根塗装は中止となります。
この章では雨の中での屋根塗装がNGな理由を3つ解説していきます。
1-1 膜厚が薄くなり耐久性が落ちる
理由の一つ目が、「塗料の膜厚が薄くなって耐久性が落ちてしまうから」です。
雨の中、屋根塗装をすると、少なからず塗料が流れてしまいます。
塗料が流れると、十分な膜厚が確保されず、本来の耐久性が維持できません。
どんなに良い塗料を使っても、膜厚が不十分で耐久性が低かったら意味がありません。
塗料を出来るだけ長持ちさせるためにも、雨の中での塗装はNGです。
1-2 乾燥せず剥がれやすくなる
二つ目の理由が、「乾燥せずに剥がれやすくなるから」です。
雨が降ると、湿度が高くなり塗装した部分が十分に乾きません。
乾かない状態のまま、塗り重ねても剥がれやすくなってしまいます。
屋根を長持ちさせるために塗装したのに、数年で剥がれてしまったらもったいないですよね。
塗料を十分に密着させて長持ちさせるためにも、塗装は雨が降っていないときに行うことが大切です。
1-3 見た目が悪くなる
三つ目の理由が、「見た目が悪くなってしまうから」です。
耐久性も大切ですが、塗装は見た目(仕上がり)も重要です。
雨の中、塗装をすると、
・塗料が垂れてしまう
・乾く前に雨が当たってクレーターのような跡がつく
など、仕上がりが悪くなってしまいます。
美しい見た目にするためにも雨の中の塗装は避けましょう。
2章 雨以外にも注意すべきこと
高品質な工事にするためには、雨以外にも注意してほしいことがあります。
知識のない業者に適当な工事をされないために、把握しておきましょう。
2-1 気温が5℃以上か
屋根塗装・外壁塗装などの屋外の工事では、気温にも注意が必要です。
気温が5℃以下の場合は、塗装を控えましょう。
なぜなら、5℃以下になってしまうと塗料が十分に乾燥せず、剥がれの原因となってしまうからです。
特に寒冷地や冬場は、朝方に5℃以下になる場合があります。
その際は、塗装作業は控えてもらいましょう。
2-2 湿度が80%以下か
塗装工事中は、湿度も注意しましょう。
塗料にもよりますが、80~85%以上は塗装出来ません。
通常の晴れ日や曇りの日であれば、80%以上になることはほとんどありませんが、真夏や梅雨時期は高湿度になりやすいです。
湿度が高い時も塗料の乾燥が不十分となりやすく、剥がれなどの不具合が起きてしまう原因となります。
湿度の高い時期に塗装される方は特に注意して塗装してもらいましょう。
★NGの気温や湿度については塗料のカタログ「注意事項」の部分に記載されています。 出典:ナノコンポジットW カタログより ご自身でもインターネットから確認することができるので、チェックしておきましょう! |
>塗装工事中の湿度について詳しくはこちら
2-3 霜が付いていないか
屋根塗装で注意してほしいのが霜(しも)や夜露(よつゆ)です。
特に秋や冬場は、夜の気温が低く、朝方まで屋根に霜が付いていることも多いです。
霜が付いたまま塗装してしまうと、塗料と水分が混ざり耐久性が落ちてしまいます。
さらに乾燥が不十分となり艶引けを起こすことも。
▼艶引け
塗料のツヤが落ちムラのようになってしまいます。
耐久性や仕上がりを良くするためには、屋根が十分乾いた状態で塗装をする事が大切です。
雨が降っていなくても、水分には注意して塗装してもらいましょう。
3章 塗装中の雨に関する4つのQ&A
塗装工事中の雨に関するQ&Aをまとめました。
気になる項目があれば工事前に目を通してみて下さいね。
3-1 突然雨が降ってきたら?
A、作業を中断し、後日再度塗り直します。
そもそも通常は、雨が降りそうな天気のときは屋根塗装作業はしません。
ただ、天気予報にもなかった突然の雨が降ることもあります。
そういった雨が降ってきたらすぐに作業をストップします。
水性塗料で塗装した場合は、ストップした工程から再度塗り直しを行ないます。
(例:下塗り乾燥後→中塗りの途中で雨。後日中塗りからスタート。)
油性塗料で塗装した場合は、後日※密着テストをして、塗料が密着していればその工程から再度塗り直し、密着していなければ塗った塗料を高圧洗浄やケレンで剥がして再度下塗りから行います。
※密着テストとは…ガムテープなどの粘着テープを屋根に貼り、剥がしたときにテープに塗料が付かなければ密着している、付いていたら密着していないというテストです。
3-2 屋根塗装が終わった後に雨が降ってきたら?
A、乾燥時間を十分に取った後であれば問題ありません。乾燥時間内の雨であれば状況次第では塗り直しとなります。
塗料には、それぞれ「塗装仕様」があり、乾燥時間も定められています。
決められた乾燥時間が経った後の降雨であれば基本的には問題ありません。
また、乾燥時間内の降雨であっても表面が乾燥していれば、不具合にならないことが多いです。
▼乾燥時間は塗料カタログで確認できます
出典:セラMシリコン カタログより
ただし、塗装してすぐの降雨であれば、塗料が流れてしまっている恐れがあるので塗り直しが必要になる場合があります。
心配な方は、雨が止んだあとに密着テストや目視での点検をしてもらって適切な対処をしてもらいましょう。
3-3 雨で工期が延びたら追加料金がかかる?
A、かかりません。
契約時には「工事請負契約書」という契約を交わします。
この契約書は、工期に関わらず、契約した金額・内容で工事を完了させます、というものです。
そのため、悪天候が続いて工期が延びてしまっても、追加料金はかかりません。
3-4 雨なのに職人が作業を始めたらどうすればいい?
A、塗装作業の場合は、すぐに作業を止めてもらうように声をかけましょう。
雨の中での塗装作業は、のちの不具合に繋がります。
雨の降っていない日に塗装してもらいましょう。
言っても聞いてくれない場合は、会社の方へ連絡して職人を変えてもらうなどの対応をお願いしましょう。
ただし、足場架設や高圧洗浄などの作業は雨天時でも行なうことができます。
>詳しくはこちらの記事をご覧ください。
4章 雨が降っても安心の優良業者を選ぼう!
工事中は、仕事や用事で不在にすることもあるかと思います。
自分が知らない間に雨天中の塗装作業など、適当な作業をされたら困りますよね。
そのため、天候に合った適切な作業をしてくれる優良業者を選ぶことが大切です。
工事を契約する前に、
・雨の日の対応(作業は中止になるのか?中止の場合は連絡をもらえるのか?等)
・屋根塗装の作業の様子を写真で撮ってくれるか
・毎日の作業の説明をくれるか
・職人以外もチェックに来てくれるか
を確認しておきましょう。
すでに工事を契約している方も、上記を業者に確認しておくと安心です。
大切なお家の屋根塗装は、安心して任せられる業者に依頼しましょう。
>外壁塗装中に雨が降った時の適切な対応についてはこちらをご覧ください。
まとめ
いかがでしたか。
屋根塗装工事では少しの雨でも降っていたら塗装作業はできません。
なぜなら雨の中で塗装を行うと以下のようなことが発生するからです。
・膜厚が薄くなり耐久性が落ちる
・乾燥せず剥がれやすくなる
・見た目が悪くなる
また、塗装工事中は雨以外にも以下のようなことに注意が必要です。
・気温が5℃以下でないか
・湿度が80%以上でないか
・霜が付いていないか
どれも塗装工事を長持ちさせるために注意しておきたいことなので、ご自身でも把握しておくと安心です。
また、その他で屋根塗装工事中の雨についてQ&Aもチェックしてみてください!
ただ、一番安心なのは、工事中雨が降っても適切な対応をしてくれる業者に依頼することです。
出来れば契約前に、工事中の対応や、雨が降ったときの対処を聞いておきましょう。
徹底した施工・工事管理してくれる業者を選んでいきましょう!
最後までご覧くださり、ありがとうございました。
◆屋根塗装の費用や業者選びについてはこちらの記事もご覧ください。
【失敗しない屋根塗装の完全ガイド】費用・時期・塗料と3つの注意点
◆屋根塗装の正しい工程についてはこちらの記事をご覧ください。
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