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急に業者が来て「屋根を修理しないとまずいですよ!」と言ってきたけど…
「これって信用していいの?」
「もしかして詐欺/点検商法なんじゃない?」
「でも本当に屋根に何かあったらどうしよう…」
と心配になって調べているのではないでしょうか。
急に知らない人に自宅の屋根の劣化をされたら誰だって怖いですよね。
ただし、急に訪問して証拠もなく屋根の劣化を指摘してくる業者は詐欺の可能性が高いです!
実際に、屋根の点検商法に関する相談件数は2018年からの5年で3倍に増えています。国民生活センターからも注意喚起がされています。
出典:国民生活センター「屋根工事の点検商法のトラブルが増えています」
本記事では、屋根の修理に関する詐欺やトラブル被害を防ぐために、代表的な手口やセールストークをご紹介します。
また、怪しい業者への対策・撃退方法も分かりやすく説明します。
万が一にも被害に遭わないよう、ぜひ最後まで読んで実践してくださいね。
目次
1章 屋根修理の詐欺・トラブルにご注意ください
冒頭でもお伝えした通り、屋根修理に関連する詐欺やトラブルは年々増えています。
当サイトにも、季節や地域を問わず、多くのご相談が寄せられています。
実際にあった事例をひとつご紹介します。
「近くで電気工事をしているという人が、『屋根の頂上が剝がれていて危ないですよ』と来訪。
ちょうど高所作業車で来ているから無料でブルーシートをかけくれるというので、親切な人だと思ってお願いしました。
しかし翌日、その業者が再度やってきて、『屋根も割れていたから見積書を持ってきました』と。
金額はおおよそ300万円!さすがにおかしいと思ったので見てほしいです。」
このお問い合わせを受け、弊社で屋根点検をしたところ、屋根の頂上にある棟板金をペンチのようなもので無理やり曲げた跡を発見。
さらに、道路から見えない面の屋根が多数割れており、割れた小口は全て最近割れたばかりの状態でした。
経年劣化や台風被害では、屋根がそのようになることはまずありません。その業者が割っていったのだと思われます。
業者から渡された見積書をよく見てみると、「火災保険は適用できません」の一文が。
それも不審だと思い業者の住所や電話番号を調査しました。
すると、実はその業者「A建工」は、元々「B建設」という名前で詐欺業者として知られており、名称を変えて活動していたことが分かったのです。
保険会社からも危険とみなされた業者の工事には、当然保険が降りません。わざわざ見積書にこのような一文を記載していたのは、そのためでしょう。
今回は大きな契約をする前に詐欺業者と気づけましたが、屋根は壊されてしまいました。
まずは、いきなり来た人を屋根に上らせないことが重要です。
2章 屋根修理の詐欺でよく使われる手口・セールストーク
屋根修理にまつわる詐欺で被害を防ぐためには、業者が使う手口を知っておくことが大切です。
もしかしたら危ないかも?と気づけるよう、代表的な手口・セールストークをご紹介します。
2-1 「近くを通ったら見えたので」見えないはずの劣化を指摘
リフォーム詐欺で多いのが、
「屋根がズレてますよ!」
「板金が飛んでしまってますよ!」
と善意のフリをして屋根点検や修理を提案するトークです。
しかし実際、地上から屋根の様子はほとんど見えません。
特に、業者がよく話に出す「板金」や「釘」は屋根の頂上にあって滅多に見えないはずなので、それが見えたという業者はまず一度疑いましょう。
悪徳業者は、「もし本当だったら心配だ…」という皆さんの心理につけ込むために屋根の話をします。
普段見えないところだからこそ、落ち着いて「じゃあ今度知り合いに見てもらいます」等と答えて断りましょう。
2-2 「定期点検に来ました」メーカーや自治体を装う
お家を建てたハウスメーカーや、近所の工事、ガス会社など、信頼できそうな会社を装って訪問するケースが多くあります。
「定期点検に来たメーカーの人に屋根の劣化を指摘され、その後契約書をもって来たので契約しようとしたら実はメーカーではない(提携しているようにみせかけている)業者だった」ということがないように、急な定期点検や無料点検には注意しましょう。
覚えのない点検が来た際は、まず社員証や名刺を確認してから依頼するようにしましょう。
※2024年6月追記
弊社の施工現場にて、弊社スタッフのフリをして近隣を訪問したり、工事中の足場に登ろうとしたりする不審人物が報告されました。
インターホンで見覚えのない顔だったことをお客様が不自然に思い、会社名を確認しようとしたところ、何も言わず立ち去ったとのことです。
工事が始まってからも、家に出入りしようとする怪しい人物にはご注意ください。
2-3 「屋根割れてましたよ!」点検のフリで屋根を壊す
上述のような様々なトークで点検や修理を了承すると、業者は屋根に上ります。
このとき屋根をわざと破壊し、修理箇所を作り上げる業者が多数報告されています。
・屋根瓦を踏み割る
・棟板金を引っ張って剥がす
・カッター、ペンチなど小さい道具を用いて破壊する
など。
屋根の上は、向きによってはほとんど見えないこともあります。
何をされているのか分からないことも多いのです。
本当なら修理は必要なかったはずなのに、わざと屋根を壊されるのは、絶対に避けたい事態です。
とにかく知らない業者を屋根に上らせないことを徹底しましょう。
2-4 「火災保険を使えばタダで直せますよ!」お金がかからないと強調
「修理は200万円かかりますが、あとで保険を申請すればタダですから!」
と言って安心させ、工事費を支払わせようとするパターンがあります。
火災保険は、台風や強風などの天災で被害に遭った部分の修理工事代金を保険会社に負担してもらえる保険です。
ただ、申請できるのは風災補償が付いている場合のみで、審査基準や金額も保証会社によって変わるなど、必ず工事費用が全額負担されるわけではありません。
また、保険適用を受けるには、工事前に保険会社に連絡・申請をするなどの手続きが必要なことも多いです。
工事が終わってから保険がおりないと言われたら、大変な痛手になってしまいます。
「火災保険で無料で出来る」はまず信用せず、ご自身が加入されている保険の内容や実際の審査結果を考慮した上で契約の判断をしましょう。
2-5 「今日ならお値引きできますよ!」即日契約を迫る
詐欺業者はとにかく早い契約を迫ってきます。
なぜなら、時間があると誰かに相談したり怪しまれたりする可能性が高まるからです。
すぐにお金を受け取り、さっさと行方をくらますのが常套手段です。
「すぐ直さないと大変なことになりますよ!」
「今日ちょうどはしご持ってきてるので、すぐ直せますよ」
「モニターキャンペーン価格が今日までなんです」
など様々な理由をつけて契約を迫ってくることがありますので、決して慌てず、数日おいてその間に家族・知人などに相談する時間を作りましょう。
2-6 「直したんだから払ってもらわなくちゃ」契約前に修理して請求
契約する前に勝手に修理工事をして、代金支払いを要求してくる業者がいます。
点検は無料だからと依頼したら、屋根から降りてきた業者に「今直してきました、○万円いただきます」と言われた…、というような事例です。
対価を支払わないこちらが悪いかのような言い方をされると、怖くなってお金を払ってしまうこともあるかもしれません。
これも、まず屋根に登らせないことが肝心です。
2-7 「全額前金です」工事前に請求し持ち逃げ
工事前に全額の代金支払いを要求してくる業者にも注意してください。
もし全額支払ってしまうと、持ち逃げされてしまう可能性があるからです。
「工事日が決まったら連絡する」と言われてから一切連絡がなく、こちらから電話したら何回かけてもつながらない…、ということが起こりかねません。
詐欺に遭うと、警察に届けてもお金が返ってくる保証はありません。
工事代金の支払いタイミングについては契約前に確認しておくことをおすすめします。
2-8 「これは別料金ですよ」多額の追加請求
安いと思って契約したら、工事が始まってから
「これは見積もりに入ってないので別途料金がかかります」
「工事を始めてみたら軽補修じゃダメそうで、大掛かりな修理が必要です」
などと言って、あとから追加で高額請求をしてくる業者もいます。
これは、一度契約して工事が始まってしまうと断りにくいからです。
最初に小さい工事で安心させてから、断れない要求をしてくるというパターンです。
小さな工事でも、安いと思って軽い気持ちで契約せず、業者のことを調べたり、契約内容に問題は無いか検討したり、しっかり時間を取るようにしましょう。
2-9 「一緒に見に来てください」外に連れ出している間に空き巣
1人が訪問して「屋根が壊れているのがこっち側から見えるので、一緒に見てほしいのですが」と連れ出している隙に、隠れていた仲間が空き巣に入る、という事件も発生しています。
自分も一緒に見るなら間違いないだろう、という心理を利用した犯罪です。
屋根修理を口実に、詐欺だけでなくこのような事件も実際に起こっていますので、注意してください。
特に家に一人でいるときは、知らない人相手に玄関に出ないことや、短時間でも外出する際は施錠するなどを普段から徹底しておくことが大切です。
3章 詐欺に遭わないための5つの防衛策
詐欺に遭わないための対策を5つご紹介していきます。
特に高齢者の方や女性だけで暮らしている方は詐欺業者に狙われやすいので、騙されないように備えていきましょう。
3-1 名刺をもらい会社所在地を調べる
まずは、訪問業者の会社名や所在地を確認しましょう。
実際に当サイトに相談が寄せられた事例でも
「屋根が壊れていたのが見えました、と訪問が来た。名刺くださいと言ったら『善意で伝えただけなので…』とはぐらかして帰っていった。」
「近所でお世話になってます、と二人組でまわっていた人たちに会社どこ?と聞いたら口頭で答えてくれたが、あとで調べたらその場所にそんな会社はなかった。」
など、会社名や場所をハッキリ伝えない、または偽っているという内容が非常に多いです。
まずはその会社が存在するのかどうか、名刺やパンフレットをもらって確認しましょう。
3-2 屋根には上らせない
知らない業者は絶対に、いきなり屋根に上らせないようにしましょう。
2章でもお伝えしたように、屋根を壊したり勝手に修理したり、何をされるか分からないからです。
でも本当に屋根が傷んでいたらどうしよう…と不安になった場合は、信頼できる業者に連絡して屋根点検をしてもらってください。
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3-3 その日に決めない
どんなに業者に急かされても、即日で点検や契約を決めないようにしましょう。
それは詐欺業者にとっては思うつぼだからです。
冷静に考えたり周囲に相談したりする時間を作らせないために、即日の契約を迫ってきます。
「大切な家のことなので、今日は決められません。」ときっぱりと断り、落ち着いて考える時間を確保しましょう。
3-4 ひとりで決めない
業者に急なことを言われても、一人で決断しないようにしましょう。
一旦業者に帰ってもらって、家族に相談する、信頼できる友人に相談するなど、他人の意見を聞いた上で決めるようにしてください。
「家族に相談する」といった時に、嫌がる業者やしつこい業者は、詐欺がバレてしまうのを恐れているという証拠なので注意が必要です。
3-5 契約は詳細に書面で残す
契約した工事の内容は書面で残すようにしましょう。
契約書を取り交わさずに口約束で契約しようとする業者は絶対NGです。
口約束で契約した工事は、きちんと丁寧に工事してもらえる保証はなく手を抜かれても業者に「そんな契約はしていない、その工程は契約に入っていない」と言われてしまったら終わりです。
契約書を作成してくれない業者だったら、その場でお断りしましょう。
4章 詐欺被害に遭ってしまったときの対処法
万が一詐欺被害に遭ってしまった時の対処方法をご紹介します。
詐欺被害に遭った時に、少しでも冷静に対処できるようにしておくことが大切です。
4-1 クーリングオフをする
契約後に詐欺に気付いた方は、クーリングオフをしましょう。
クーリングオフは、契約から8日以内に業者へ書類・メール・FAXを送る必要があります。
また8日過ぎてしまっていても、契約時にクーリングオフの話をされていない・契約書にクーリングオフの記載がない場合は、クーリングオフが適用できます。
ただし、業者の事務所に行って契約した場合はクーリングオフが出来ないので注意しましょう。
◆クーリングオフの詳しいやり方はこちら
4-2 消費者センターに相談する
直接自分で業者とやり取りをしたくない、対処するのが怖いという方は、消費者センターに相談することもおすすめします。
消費者センターに相談すると、消費者センターから業者へ連絡をしてくれます。
詐欺業者は、契約後に急に態度が悪くなるケースもあり、女性や一人暮らしの方は特に対応が怖いと感じることも多いと思いますので、積極的に第3者機関を利用しましょう。
⇒消費者センター(国民生活センター)はこちら
4-3 住まいるダイヤルに相談する
住まいのお困りごとに対する専門の相談窓口「住まいるダイヤル」を利用するのもひとつの手です。
国土交通大臣指定の相談窓口で、専用の電話で相談や、契約前の見積書をチェックしてくれるサービスもあります。
Webサイトでは実際の相談事例も公開されていますので、似たような事例を探せるのも安心です。
⇒住まいるダイヤルはこちら
4-4 警察や弁護士に相談する
実際に多額の工事費用を取られてしまったなどの損害があった場合は、警察や弁護士に相談することをおすすめします。
詐欺被害に遭ってしまった方は、騙された自分を恥ずかしく思って人に相談できなかったり、責めてしまうことも少なくありません。
ただ、詐欺は騙す方が100%悪いですし、騙された方に非はありません。
詐欺被害に遭ってしまったら、すぐに警察や弁護士に相談し、同じような手口での被害を減らしていきましょう。
5章 安心して任せられる業者の見極め方
屋根の修理は安心して任せられると感じた業者に依頼しましょう。
そもそもの業者の信頼度を見極めるチェックポイントと、屋根リフォームの費用相場をご紹介します。
5-1 業者選び7つのチェックポイント
業者の対応や、点検時の姿勢、契約内容など、ご自身で確認できることは多々あります。
具体的に何が優良業者なのか分からない方は、下記の7つのポイントを確認しましょう!
①地元での実績がある ②所在地がはっきりしている ③点検時の写真を提出してくれる ④見積もりは詳細に記載されている ⑤説明は丁寧で分りやすい ⑥リフォーム瑕疵(かし)保険に加入している ⑦工事中に職人以外がチェックに来る ◆詳しくはこちら |
優良業者に依頼して、この先も安心して暮らせる住まいにしてきましょう。
5-2 屋根修理の費用相場
屋根修理の大体の相場も知っておくと、いざ金額を知ったときに慌てずに済みます。
ただ、実際の工事費はお家の状況によって異なります。
見積書をもらったときは、業者に見積内容の説明も丁寧にしてもらいましょう。
きちんとした業者であれば、「どうしてこういう工事が必要で、この金額になるのか」をしっかり伝えてくれるはずです。
- ※2階建て30坪、屋根80~100㎡の概算
- ※足場代別途
まとめ
リフォームの詐欺被害は年々増えてきています。
騙されないように手口をあらかじめ把握しておくことが大切です。
屋根修理の詐欺でよく使われる手口・セールストークは以下の通りです。
- ・「近くを通ったら見えたので」見えないはずの劣化を指摘
- ・「定期点検に来ました」メーカーや自治体を装う
- ・「屋根割れてましたよ!」点検のフリで屋根を壊す
- ・「火災保険を使えばタダで直せますよ!」お金がかからないと強調
- ・「今日ならお値引きできますよ!」即日契約を迫る
- ・「直したんだから払ってもらわなくちゃ」契約前に修理して請求
- ・「全額前金です」契約前に請求し持ち逃げ
- ・「これは別料金ですよ」多額の追加請求
- ・「一緒に見に来てください」外に連れ出している間に空き巣
詐欺に遭わないための5つの防衛策はこちらです。
- ・名刺をもらい会社所在地を調べる
- ・屋根には上らせない
- ・その日に決めない
- ・ひとりで決めない
- ・契約は詳細に書面で残す
万が一詐欺被害に遭ってしまったら、泣き寝入りせずに第3者機関に相談しましょう。
後悔なく屋根の修理を行うためには、優良業者に依頼することが大切です。
最後までご覧くださりありがとうございました。
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