外壁塗装について少し関心があったところに、ちょうど訪問販売の営業マンが。
訪問販売で思っているイメージほど悪い印象ではなかったけど、実際のところ、訪問販売の外壁塗装ってどうなの?
トラブルとか、迷惑な営業の仕方してきそう…
訪問販売に対しては、なんとなく良くないイメージがあって、信用していいかどうか分からずお困りの方は多いです。
そして残念ながら、訪問販売に良くないイメージがある大きな理由は、訪問の悪徳業者がいることが原因です。
ですが、外壁塗装の訪問販売すべてが悪い業者ということはないので、ご安心ください。
今回は、そもそもどういう外壁塗装の訪問業者が信頼できるのか、また悪徳業者に引っ掛からないための見分け方を伝授します!
これを事前に知っておくことで、悪い訪問販売に引っ掛からないことはもちろん、良い信頼できる業者に出会って工事をすることも可能です!
ご自身で見極めるポイントを押さえて、訪問業者の中から最高の業者を選べるようになりましょう。
目次
1章 「訪問販売」=悪徳業者ではない
「訪問販売」というと、悪いイメージを持たれて「訪問は大体、悪徳業者なんでしょう?」と思っている方もいると思います。
ですが、中には良い業者もいます。
訪問販売=悪徳業者ではないのでご安心ください!
なぜ訪問販売に悪いイメージが付いているかと言うと、リフォーム業界で相談機関に寄せられるトラブルの件数が多いことにあります。
■訪問販売によるリフォーム工事|相談件数の推移
年度 | 2016 | 2017 | 2018 | 2019 |
相談件数 | 6,596 | 6,385 | 7,219 | 7,467 |
※増改築・内装工事などを含むリフォーム工事 国民生活センターより 年々相談件数は増えています。 |
恐らく、相談できずに泣き寝入りしてしまう人も多くいるでしょうから、実際はこの数字よりも多いかもしれません。
一般的にリフォーム業界の営業は歩合給が良いとされ、訪問販売で契約を取りたいという営業マンがたくさんいるのも事実です。
また訪問販売の営業マンはトークのプロです。
実際に対面して話すことで、契約をしてもらうための巧みな営業トークが、消費者の冷静な判断力を鈍らせてしまい、トラブルに繋がることもあります。
そのため、訪問悪徳リフォームが社会問題になった過去もありました。
ですが、全ての訪問販売業者が口だけの悪徳業者ということではありません。
中には優良な業者がいて、訪問する中で、本当に塗装工事が必要なタイミングをアドバイスしてくれたり、小さな不具合の相談に乗ってくれるような、親身な営業マンもいます。
目先の契約のことだけでなく、ご家族の将来設計(ライフプラン)を交えた提案ができたり、細かな気遣いでお家を永く大切にできる提案をしてくれたりする業者もいますので、訪問してくる全ての業者が信用できない訳ではありません。
訪問販売は、時代の移り変わりとともに効率の悪い方法とも言われてきています。
そんな中でも、本当にお家のことを思って話をしてくれる優良業者がいると知っておくと、「本当は良い業者だったのに、何の話も聞かずに後悔…」ということもなくなりますね。
訪問販売=悪徳というイメージに固執せず、中には優良業者がいて、あなたのための提案をしてくれると知っておきましょう。
2章 訪問販売で注意したいセールストーク5選
訪問販売で注意したい、セールストークがあります。
悪徳業者の常とう手段で、このような話で気を引いて契約にこぎつけるということが多いです。
訪問業者が次のようなトークをしてきたら、それはあなたの気を引くためのセールストークやウソかもしれません。
事前に知っておくことで、悪徳業者の危険を回避しましょう。
2-1 「たまたま通ったら、お宅の屋根が浮いてまして…」
「たまたま通ったら…」「近くを工事していたら見えてしまいまして…」という切り出しから、証拠もないのに屋根が浮いていると不具合を言う業者は注意です。
自分ではよく見えない屋根の不具合から、消費者の不安を突いて、点検や見積に繋げようとするトークです。
弊社でもご相談が1番多いのが、通りがかりの業者に屋根のことを言われて不安になって…というものです。
たまたま通りがかって屋根の細かいところまで見える人はほとんどいません。
実際に不具合が起きているなら、一緒に家の外から見て場所を教えてもらったり、近くで工事をしている時に見えたなら写真で確認ができるはずです。
突然訪問してきて、「たまたま見えたので」という理由だけで点検を促す業者は注意が必要です。
2-2 「見積りなら10分で作成できますよ!」
見積りを出してもらうほどじゃないと思っていると、「うちは10分で見積作成できるのでお時間いただきません!」と話してくる業者には注意です。
消費者に迷いなどが出る前に、話をどんどん進めたいと思っている業者は、見積りを作成するのに時間が掛からないことをトークに使ってくるためです。
ですが、実際には正しい見積を出すためには、家の寸法や状態を見た上で、必要な施工内容や数量を把握しないとできません。
そのため、突然来て10分で出来ると言う業者が作る見積は信ぴょう性がありません。
気を引くためのトークの1つと覚えておきましょう。
2-3 「すぐ工事しないと大変なことになりますよ!」
すぐに工事をしないと雨漏りしてしまう、壁が剥がれてしまうなど、今にも大きな被害が出るようなことを言ってくる業者のトークには注意です。
不安を煽って、迷う間もなくその会社で契約させようとするトークの手口だからです。
ですが、業者が点検を実施してなかったり、証拠となる写真の提示や説明がなかったりすればウソの可能性もあります。
不安を煽る言葉だけに踊らされて信じ切ってしまわないように注意しましょう。
2-4 「今なら大幅値引きできますよ!」
「モニター価格で」「地域限定で」などの理由で、大幅な値引きをうたってくる訪問業者には注意です。
そもそも大幅値引きした価格で工事ができるなら、最初から諸経費として上乗せしている可能性が高いためです。
50万以上の値引きを、様々な理由で、さもあなたが特別のように安くしようとしてくれる場合は、元が無駄に高いか、経費削減した手抜き工事をされる怖さもありますので、
このセールストークには十分注意しましょう。
2-5 「30年持ついい塗料を扱ってるのはうちだけですよ!」
30年もつ塗料を扱っているのはうちだけ!と、自分たちを特別な会社とアピールしてくる業者は注意です。
こうした会社は、うちだけのオリジナル塗料があると言いながら、別のメーカーが作った既存の塗料に、契約金を払ってオリジナルラベルをつけるだけで、当然のように「うちしか扱っていない塗料」と話している可能性があります。
また現状では、国内最大手の塗料メーカーである関西ペイントや日本ペイントでさえ、30年持つ塗料というのは販売されていませんので、一塗装会社が取り扱っているというのは契約したいがためのウソ・セールストーク確定です。
3章 悪質業者を見破る6つのNGポイント
セールストークだけではなく、悪徳業者の手口としてありがちなパターンが6つあります。
いくら口がうまくても、このようなNG行為をしてくる業者は悪徳訪問販売と言っても過言ではありません。
意図的に悪さをしようとしている業者か、未熟で知識や経験がない会社がやりがちな行動なので、事前に知識を持っておき、しっかり見破って自衛しましょう。
3-1 提案当日に契約を迫る業者
点検や見積りを提案してきた当日に、そのまま契約まで迫る業者はNGです。
塗装工事はとても大きな金額が関わってきますが、それを「今日決めないと!」と迫ってくるのは、どう考えても親切ではないからです。
こうした業者は「契約さえしてもらえばこっちのもの」という気持ちでトークをしていますので、あなたがその日に契約する気がなくても、しつこく迫ってきます。
こうした業者にはいろいろな理由を付けて断ろうとすると更にしつこくなるので、毅然と「今日は契約する気はありません」とハッキリ伝えましょう。
3-2 事務所や本社の所在地が不明瞭な業者
事務所や本社の所在地が不明瞭な業者はもってのほかです。危険ですのでNGにしましょう。
リフォーム業界での詐欺やトラブルが多いとされる特徴として、事務所を持たない詐欺会社があります。
よくあるのは、名刺に事務所の記載がないもの、固定電話の番号がないものです。
所在地や電話番号が不明瞭な時は、思い切ってこちらから「事務所はどこなの?」「○○の近くにある?」など突っ込んだ質問をしてみましょう。
地元の情報に詳しくない業者は、答えることができずにいるはずです。
こうした実態が見えない業者に関わるのは危険なのでやめておきましょう。
3-3 点検もせず見積を出す業者
点検をせず、見積書を持ってきて説明をする業者はNGです。
点検をしていないということは、実際のお家のことを把握していないままで見積を出しているからです。
この場合、業者は「まぁ、この規模なら○○万円くらい…」というおおよその目算で見積を出しています。
ですが、実際には「思ったより屋根が傷んでいる」や「下処理をしないときれいに仕上がらない」ような状態があり、最初の見積に後から金額が上乗せされる可能性が高いです。
現状をしっかりと点検しないで見積を出す業者は信用できないのでNGです。
3-4 見積の数量表記があいまいな業者
見積書を渡されたときに、数量表記があいまいな業者はNGです。
数量表記があいまいということは、ごまかしが発生しやすいということです。
実際はもっと少なくて済む材料を、「一式○○円」や「~㎡まで○円」などとあいまいな表記をして、余分にお金を取ろうとしているかもしれません。
逆に材料が足りなくなって平然と「追加の材料費を請求します」と言ってくる業者も0ではないので、無用なトラブルを避けるためにも、見積表記があいまいな業者はやめておきましょう。
>見積書の見方を更にしっかり知りたい方はこちら
3-5 長時間居座ろうとする業者
こちらの意に介せず、長時間居座ろうとあれこれ話を続けてくる業者はNGです。
消費者の都合を無視したこの行為をする業者は、長時間の説得で観念して契約してくれるのを待っている可能性が高いためです。
営業マンは口がうまいので、「でもね…」「実は…」と言った切り口で次から次へと話をしてくる人は多いです。
ですがあなたが「これ以上結構」と思ったなら、明確に「もうお帰りください」と意思表示をしましょう。
※3回以上意思表示をしても帰らない場合は「不退去罪」という罪になるので、警察に通報して解決します。
このような迷惑行為をする業者が良い工事をするわけがないので、関わるのはやめましょう。
3-6 口約束だけで話を進めようと業者
口約束だけで話を進めようとする業者は危険なのでNGです。
口約束はトラブルの素だからです。
言った、言わないのトラブルは非常に起きやすく、証拠がないため主張が通りにくいのが実のところです。
施工内容や保証書の有無まで、聞いていたのと話が違う、ということにならないためにも、書面を交わさず口約束だけで進めようとする業者はNGです。
3章 訪問でも優良な業者を見分ける4つのチェック
訪問販売でも、中には優良な業者はいます。
悪徳訪問業者のポイントを理解したら、今後は優良な業者が選べるように、4つのチェックポイントから見ていきましょう。
3-1 工事に関する資格を持っている
工事に関する資格を持っているかを確認しましょう。
塗装工事は、実は資格がなくても施工ができる工事です。
だからこそ素人のような職人に当たって失敗しないために、資格保有者がどれくらいいるかを事前に確認しましょう。
塗装工事で重要な資格は4つあります。
・塗装技能士(国家資格)
・建設業許可
・有機溶剤作業主任者
・足場の組立等作業従事者
資格は確かな腕があるかどうかの証拠になるので、訪問業者に直接、資格は何を持っているのかを聞いてみましょう。
>資格の大切さについて詳しく知りたい方はこちら
3-2 工事に対する保証が明確である
工事に対して保証が明確かどうかを確認しましょう。
保証は「どの部分が」「どうなった場合」「いつまで」「どのような保証をするか」が分かっていることで、万一の時でも補修サービスを受けることができるからです。
塗装業者が出している「自社保証書」が主ですが、メーカーが出してくれる「メーカー保証書」もあります。
但し口頭で「○年保証しますよ!」と言われるだけの保証に効力はありませんので、必ず書面で保証書としてもらえるかどうかを確認しましょう。
>保証についてもっと知りたい方はこちら
3-3 施工実績が見える
施工実績が見える会社は、信頼度が高まります。
その場しのぎの工事ばかりしている会社は、見せられる実績がないためです。
ホームページで実績数や事例を確認したり、実際に施工した現地を案内してもらったりすることで施工実績が見えてきますので、契約前には施工実績をチェックするようにしましょう。
3-4 国際規格を認証取得している
国際規格を認証取得している会社は信用できます。
国際規格は安全で信頼性が高く、質や生産性が高い製品やサービスの提供に役立つ国際的な基準なので、取得するには企業の努力が必要不可欠です。
そのため、常に顧客満足のための改善を繰り返している証明となり、高品質を目指す、信頼できる業者と言えます。
★当サイトを運営するユーコーコミュニティーでは、塗装業界では珍しく、国際規格の品質管理システム「ISO9001」・環境管理システム「ISO14001」の2つを取得してサービス品質の向上と環境負荷の低減に努めています。 定期的な外部の監査を受けることで、常に改善があるようにしています。 |
4章 万が一のトラブルの時にやるべきこと
気を付けていたとしても、残念ながら思いがけずトラブルに合ってしまうこともあります。
そんなときには慌てずに、適切な対応をして解決しましょう。
4-1 契約を取り消したいならクーリング・オフ
契約をしてしまったものの、やっぱり後悔している…という場合には、「クーリング・オフ」を使って契約を解除しましょう。
但し解除には条件があるので、ご自身が当てはまるか事前の確認が必要です。
☑訪問販売で契約した
☑契約から8日以内である
☑契約は業者の事務所以外で行った
☑事業者ではなく個人として契約している
また上記に当てはまらなくても、
☑契約時にクーリング・オフの説明を受けていない
なら、クーリング・オフが適用できます。
契約時にクーリング・オフの説明をするのは業者の義務なので、説明をせずに契約に持ち込む業者とはこれ以上関わらないように、契約解除をしてしまいましょう。
>具体的なクーリング・オフの手続きが知りたい方はこちら
4-2 工事が完全に終わるまで完了書にサインはしない
工事が完全に終わるまでは、完了書にサインはしないようにしましょう。
完了書は、工事が終わりましたと認める書面です。
工事が終わっていないのにサインしてしまうと、工事完了に同意したことになってしまいます。
工事の終盤に差し掛かった時に、「決算の都合で…」などの理由に同情してサインをしてしまうと、最悪残りの細かい工事や仕上がりの手直しなどを放棄される可能性もあります。
完了書へのサインは、本当に何もかも終わった状態で、ご自身の目で完了を確認してからにしましょう。
4-3 解決が難しそうなら相談窓口へ
訪問業者とのやりとりでトラブルが発生し、どうしても解決が難しいと思ったら、相談窓口へ連絡しましょう。
国民生活センター(消費者センター)や、住宅リフォーム・紛争処理支援センターなどの第三者機関に相談できれば、心強いですよね。
解決が難しいトラブルに出くわしたら、相談窓口へ連絡しましょう。
まとめ
いかがでしたか?
訪問販売=悪徳ではなく、訪問販売にも良い業者はいます。
相談機関への相談件数は増えていますが、だからと言ってすべての訪問業者が悪いことをしている訳ではありません。
訪問販売の業者に対しては、次の3つに注意を払いましょう。
①言葉巧みなセールストークに騙されない ②悪徳業者がよくやるNGポイントを理解しておく ③良い業者のポイントも理解してチェックする |
万が一トラブルに遭ってしまっても、対応策はあるので安心してください。
大切なのは、契約前に良い訪問業者かどうかを判断して、満足いく工事ができるように見極めることです。
良い業者に出会えるということは、良い工事・サービスに繋がります。
ぜひご自身で見極める力を持って、最高の工事にしましょう。
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