人気の屋根材「コロニアル」を徹底解剖!特徴・種類とメンテナンス

コロニアル

訪問業者に「お宅の屋根は“コロニアル”だから塗装しないと雨漏りしますよ」と言われたけど…

「うちは本当にコロニアル?」

「いい屋根だと言われてこれにしたのに、本当に雨漏りしちゃうの?」

と気になって検索されているのではないでしょうか。

 

いきなりご自宅の屋根を悪く言われたら誰だって心配になりますよね。

まずお伝えしたいのは、“コロニアル”という屋根は軽くて丈夫でとても良い屋根材ということです。

他の屋根材よりも劣っているということはありませんのでご安心ください。

 

ただ具体的にどんな屋根なのか知っている方も少ないかと思います。

そこで本記事では“コロニアル”とはどんな屋根なのか、メリットやデメリットを他の屋根材と比較してご紹介します。

また、これからもコロニアル屋根の家で安心して過ごしていくためにはメンテナンスの知識を蓄えておくことが大切です。

そこで、コロニアルの主な劣化症状と、メンテナンス方法も解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください。

 

この記事を読めば、ご自宅のコロニアル屋根がどれだけ良いものなのかが分かり、適切なメンテナンスで長持ちさせる事が出来ます。

これからも大切なおうちで安心して過ごしていくためにも、“コロニアル”の基礎知識を知っていきましょう!

 


1章 コロニアルとは|他の屋根材と徹底比較!

スレート屋根

コロニアルとは「スレート(化粧スレート)」の一種で、ケイミュー(旧:クボタ株式会社)の商品名です。

耐用年数は約20~30年前後で、主成分はセメントで出来ています。

以前は石綿(アスベスト)も混ぜられていましたが、アスベストは健康上問題があると指摘され、平成16(2004)に使用が禁止されてからは石綿は含まれない(ノンアスベスト)屋根材になっています。

現在は新築で建てられる一戸建ての約7割で採用されており、「工期の短さ/施工の簡単さ」も普及した理由の一つです。

 

★「スレート」「カラーベスト」との違い

スレート 分類

“コロニアル”「スレート」「カラーベスト」と呼ばれることもありますが、

「スレート」とは屋根材の名称で、「コロニアル」「カラーベスト」はその中の商品名です。

また、「カラーベスト」とはノンアスベストのスレート屋根材のことを言います。

つまり、名称は違っても3つは同じものと言えます。

 

1-1 メリット

コロニアル屋根(スレート)には機能性・美観・価格のどの面でもメリットがあります。

詳しく見ていきましょう。

屋根の種類

コロニアル

ガルバリウム鋼板

耐震性の高さ

価格の安さ

カラーの豊富さ

施工業者の多さ

 

耐震性が高い

コロニアルは瓦の約2分の1程度の軽さなので、地震の影響を受けにくく耐震性が高いです。

実際に1995年に起きた阪神淡路大震災では、このコロニアル屋根の家は一件も倒壊しなかったことから普及が広まりました。

 

価格が安い

価格が安いこともメリットの一つです。

屋根材

コロニアル

和瓦

ガルバリウム鋼板

単価費用

4,000円/㎡~

8,000円/㎡~

6,000円/㎡~

コロニアルは他の屋根材よりも普及している人気の屋根材のため、施工単価をおさえることが出来ます。

 

カラーバリエーションが豊富

コロニアルはカラーバリエーションが豊富で、希望の雰囲気に合わせて選ぶことが出来ます。

カラーバリエーション

出典:ケイミュー 商品カタログより

また、コロニアル自体のデザインがとてもシンプルなのでどんなデザインの家にも合わせることができるのも選ばれるポイントになっています。

 

施工業者が多い

コロニアルは、他の屋根材よりも普及率も高いので、扱ったことがある業者が多く、どの現場でも一定の品質で工事してもらうことが出来ます。

また、瓦や金属屋根と違って特殊な技術も必要ないので、職人の施工費用もおさえることができ、工事費用も安くなります。

 

1-2 デメリット

コロニアル屋根はとても良い屋根材ですが、注意するべきポイントもあります。

おうちを長持ちさせていくために、デメリットについてもおさえていきましょう。

屋根の種類

コロニアル

ガルバリウム鋼板

割れやすさ

◎割れやすい

×

×

コケ・藻の繁殖

〇繁殖しやすい

メンテナンス頻度

◎多い

 

割れやすい

コロニアルは薄い屋根材なので、劣化して防水性が低下すると共に割れやすくなります。

割れてしまってもすぐに雨漏りすることはありませんが、ひび割れが悪化すると広範囲でひび割れたり、欠けてしまったりする場合もあるので、定期的に補修や塗装を行う必要があります。

 

コケ・藻が発生する

コロニアルは防水性が低下すると、雨水を吸いこみ、コケ・藻が繁殖しやすくなります。

コケ・藻が繁殖すると、常に湿気を帯びている状態になりコロニアル自体の耐久性を低下させてしまいます。

また、美観も悪くなってしまうので、コケ・藻の繁殖が進む前にメンテナンスが必要になります。

 

定期的なメンテナンスが必要

コロニアルはひび割れ、コケ・藻の繁殖などの劣化症状が築57年ほどで出てくるため、定期的なメンテナンスが必要になります。

他の屋根材よりもメンテナンスの機会が頻繁なので、その分コストもかかってしまいます。

メンテナンス回数をおさえるためには、良い塗料で塗装したり、別の屋根にリフォームするな度の工夫が必要です。

 


2章 代表的な4つの種類

コロニアルの代表的な4つの種類をご紹介します。

既に製造中止になっているものもあれば、現在製造されているものもあります。

どういった違いがあるのか比較しながら見ていきましょう。

 

2-1 ニューコロニアル

昭和54年~平成13年まで製造。現在は製造されていません。

アスベスト入りのコロニアル屋根材のため、耐久性が高いです。

しかし葺き替え工事を行う際は、アスベストの飛散の恐れがあるため、撤去費や処分費が高額になります。

 

2-2 コロニアルNEO

コロニアルNEO

平成13年~製造。現在は製造停止。

アスベストの健康被害が問題になったため、アスベストを含まないノンアスベストのコロニアルとして販売されました。

しかし、通常よりも割れやすいという問題が報告されたため、現在は製造されていません。

塗装をしてもすぐに割れてしまうほどの耐久性なので、メンテナンスは塗装ではなくカバーや葺き替えがおすすめです。

 

◆ご自宅がコロニアルNEOの可能性がある方はこちらの記事をご覧ください。

 

2-3 コロニアルクァッド

コロニアルクァッド

出典:ケイミュー 商品カタログより

現在も製造されている、最も多く使用されているコロニアルです。

アスベストを含まないノンアスベストの屋根ですが、コロニアルNEOよりも耐久性が高いです。

 

2-4 コロニアルグラッサ

コロニアルグラッサ

出典:ケイミュー 商品カタログより

現在も製造されているコロニアルで、コロニアルクァッドよりもグレードの高い屋根材です。

グラッサコートというケイミュー独自の色褪せしにくい技術を用いたコロニアルになっています。

 


3章 コロニアルの劣化症状

コロニアルの主な劣化症状をご紹介します。

この先、屋根の点検をしてもらう機会もあるかと思います。

どういった劣化症状があるとメンテナンスが必要になのか事前に把握しておきましょう。

 

3-1 色褪せ・吸水

吸水

コロニアルが色褪せをして、水を吸い込む状態になっていたら劣化が進んでいます。

コロニアルは製造されるとき、表面に塗装がされていますが、何年も紫外線に当たることで塗料が摩耗してしまいます。

塗料が摩耗して無くなってしまうと、色褪せを起こし、雨が降った時に吸水してコロニアル自体の劣化を促進してしまいます。

 

3-2 ひび割れ・欠け

クラック

ひび割れ欠けがあったら劣化が進んでいる証拠です。

防水性が低下したコロニアルは、雨水を吸水して膨張し、乾いて収縮を繰り返します。

それにより動きが出てひびが入っていきます。

そのひび割れを放っておくと欠けてしまうこともあるので、早めの補修やメンテナンスが必要になります。

 

3-3 コケ・藻の繁殖

コケの繁殖

コロニアルの防水性が無くなると、水を含んだコロニアルにコケ・藻の胞子が付着して繁殖します。

コケ・藻が繁殖すると、晴れた日にはコケが枯れて黄色や茶色に見え、雨の日にはコケが再生して緑に見えます。

すぐに雨漏りすることはありませんが、コケ・藻が繁殖し続けると、コロニアル自体も水を含み続けてボロボロになってしまいます。

 

3-4 反り・浮き

スレート 反り

コロニアルが反って浮いているように見える状態は、かなり劣化が進んでいます。

なぜ反ってしまうかというと、防水性が無くなって吸水した後、乾くときは太陽が当たる表面から乾くためです。

表面から乾くとスルメのように反ってしまいます。

もともと硬くて丈夫なコロニアルであっても何年も何年も膨張・収縮を繰り返すことで浮いたように反ってしまうのです。

このまま放っておくとバリンと大きく割れてしまうので、早期にメンテナンスを行ないましょう。

 


4章 主なメンテナンスは“塗装”

コロニアルの主なメンテナンスは“塗装”です。

コロニアルの耐用年数は約2030年ほどですが、定期的に塗装を行わないと築20年も経たずに雨漏りしてしまうこともあります。

長持ちさせるためにも早めのメンテナンスが必要です。

 

4-1 築57年を過ぎたら塗装メンテナンス

屋根塗装

築5~7年で屋根点検をし、吸水、ひび割れなどの劣化症状が出ていたら塗装メンテナンスを行ないましょう。

少し早いのでは?と思われる方も多いですが、劣化症状が出るスピードは立地や環境によっても異なるため、早めに点検して状態を確認することが重要になります。

また、屋根は家の中で一番紫外線に当たる場所であり、なおかつご自身で状態が確認できない場所なので特に気にかけてあげることが大切です。

塗装工事の費用は80㎡の屋根の場合、40~80万円程度です。

 

◆コロニアル(スレート)の塗装の注意点を知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

 

4-2 劣化が進んでしまったら“カバー”又は“葺き替え”

コロニアル屋根の劣化が進み、塗装ではどうしようもなくなってしまったら、カバ―工事又は葺き替え工事が必要になります。

どういった症状の時に、どちらの工事が必要になるかご説明します。

 

屋根材全体の劣化=カバー工事

屋根を点検した際に、広範囲にわたってひび割れ・欠けが出ていたり、屋根材自体が劣化してしまっていたら、新しい屋根を被せるカバー工事を行ないましょう。

カバーは一般的なコロニアルであれば築1520年以降で行うことが多いですが、コロニアルNEOなどの劣化が早い屋根の場合は築10年でも必要になる場合があります。

カバー工事が必要になるかどうかは点検をしてみないと分からないので、塗装工事や屋根工事専門業者に点検を依頼した上でカバーがいるか確認してもらいましょう。

カバー工事の費用は80㎡の屋根の場合、100~150万円程度です。

 

◆カバー工事の屋根材ごとの費用や注意点についてはこちらの記事をご覧ください。

 

雨漏りが発生している=葺き替え

葺き替え

雨漏りが発生してしまった、コロニアル自体が水を吸ってボロボロになってしまったなどの場合は、新しい屋根に交換する葺き替え工事が必要になります。

 

▼ボロボロになってしまったコロニアル屋根

屋根 劣化

屋根材が水を含んで耐久性が落ちてしまっています。

 

葺き替え工事の費用は80㎡の屋根の場合、150~200万円程度です。

工事費用が高いので、少しでもお得に工事したいのであれば、「定期的な塗装メンテナンス」又は「雨漏りする前のカバー工事」をおすすめします。

 

◆コロニアル(スレート)の葺き替え工事について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

 


5章 5年に一度の点検で長持ちさせよう!

屋根 点検

コロニアルは軽くて丈夫な人気の屋根材ですが、紫外線によって塗料が劣化し吸水するようになるとだんだんと劣化してしまいます。

そのため、5年に一度の定期的な点検で状態を確認することが大切です。

特に屋根はご自身で確認できない場所ですから、塗装やカバーをした後でも、継続的に点検を行ないましょう。

 

また、台風や強風の後も、近隣から物が飛んできて屋根に当たってへこんでいたり、反対にご自身の屋根の一部が飛んでしまうこともあるので、点検してもらうと安心です。

コロニアル屋根は、「棟板金」という屋根のてっぺんに設置されている板金が、台風で飛んでしまうことがよく起こります。

これを防ぐために、棟板金から釘が出ていたら、打ち込んでコーキングで留めることをおすすめします。

 

▼台風で飛んでしまった棟板金

台風被害

2m近くの金属の塊が飛んでしまったらとても危険です。

 

▼屋根工事の際には棟板金釘打ちコーキングもしてもらいましょう。

棟板金釘打ちコーキング

台風で棟板金が飛ばないように、釘を打ち込んでコーキングで固定します。

 

屋根は家を雨・風・雪などから守っているとても大切な部分なので、気にかけてお手入れしてあげましょう。

 


まとめ

いかがでしたか。

コロニアルとは、ケイミューが製造しているスレート屋根の商品名のことで、薄くて軽い丈夫な優秀な屋根材です。

ただし、紫外線により塗装が劣化してしまうと、雨水を吸い込んでひび割れや欠け、コケの繁殖、反りなどの劣化症状が発生します。

 

そのため、定期的な塗装メンテナンスを行なうことが大切です。

また、屋根材全体が劣化してしまうと、塗装ではなくカバー工事や葺き替え工事が必要になります。

屋根は登って見ないと、状態が確認できない場所なので5年に一度の定期的な点検で長持ちさせていきましょう。

 

最後までご覧くださり、ありがとうございました。

 

◆高所・3階建てのお家の方にはドローンでの点検がおすすめです。
⇒プロも太鼓判!ドローンで屋根を点検する4つのメリットと費用相場

◆コロニアルの塗装をどこに頼めばいいのか迷っている方はこちらの記事をご覧ください。
⇒これで安心!最高の塗装職人を見極める7項目と失敗しない業者選び

 

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