これだけ読めば大丈夫!スレート屋根塗装をお安く良い工事をするコツ

スレートのコケ

「屋根も塗装が必要なの・・・?」

8年くらい経って、業者から「屋根が傷んでますよ!塗装したほうがいいですよ!」と

言われて、本当に必要なの?と不安になった方も多いのではないでしょうか。

 

実は、スレート屋根は「メンテナンス=塗装」が必要です。

塗装をしないとどんどん劣化していき、屋根が割れたり、雨漏りしたり、

数十万の塗装ではなく、100万円を大きく超える屋根のカバー工事や葺き替え工事が必要になってきます。

 

そこで、今回はスレート屋根の塗装について詳しくお伝えしていきます。

塗装の必要性から、費用の相場まで。

また、賢くお安くするコツから、単純に安ければ良い!ではなく、屋根の寿命を長持ちするための品質の高い工事のポイントも一緒にお伝えしていきます。

 

ぜひ、参考にしてあなたのお家の屋根のメンテナンスに役立ててください。

業者からの見積書を見て、お得な工事なのか、品質が良い工事なのか、判断することができるでしょう。

 

1章【基本解説】塗装の必要な時期と見極め方が簡単にわかる

スレート屋根は、定期的なメンテナンスが必要です。そして、そのメンテナンスは「塗装」がベストです。

屋根は外壁と違って、あまり見えない部分なので、美観さえ気にしなければ問題ないのでは?と思われがちです。

しかし、スレート屋根を塗装しないで放って置くと、建物に色々な被害が出てきます。

実際、家の不具合は、外壁だけではなく、屋根も多く起因しているのがわかります。

 

住宅の不具合の割合

住まいるダイヤル(公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター)

この章では、塗装の必要性やその見極め方などを詳しくお伝えしていきます。

 

※スレート屋根

スレート屋根とは、屋根種類の一つです。瓦屋根に比べて非常に軽く安価のため、現在、日本で最も普及している屋根材です。「カラーベスト」「コロニアル屋根」とも呼ばれます。

スレート屋根

 

スレート屋根の塗装に必要な時期や見極め方は、主に下記の5つです。

 築8年以上経っている

☑ 屋根にコケが生えている

☑ 色あせが起きている

☑ 屋根が割れている

☑ 棟板金の釘が抜けてきている

では、ひとつずつ見ていきましょう。

 

1-1 築8年以上経っている

築8年以上経っていると、一般的に屋根は劣化症状がではじめます。

なぜなら、スレート屋根は新築時に塗装されていますが、屋根は外壁以上に、太陽の紫外線や雨、風にさらされているため、年数が経つにつれて、表面の塗装が劣化してくるためです。

家の「傘」でもある屋根に劣化症状がでてくるということは、家の中に雨が入り始めることになります。

8年以上経っている場合は、傷んでいる可能性が高いので、専門業者に点検してもらいましょう。

<注意>

自分で屋根にのぼって症状を確認することは、なかなかできません。

また危ないので、必ず専門業者に依頼しましょう。

その点検後の写真で、もし、以下の症状が確認できた場合は、塗装の時期の合図です。

塗装を検討しましょう。

 

1-2 屋根にコケが生えている

屋根にもコケが生えることをご存知でしたか?

もし、この現象が確認でていたら、早めに塗装しましょう。

理由は、スレート屋根は、主成分がセメントのため、表面の塗装が劣化してくると、水を吸う状態になってしまうからです。放って置くと、どんどん屋根の傷みがひどくなります。

 

■屋根にコケの発生

スレートのコケ

屋根の表面全体ににコケが生えている。茶色はサビと間違えられやすいのですが、実は苔(コケ)です。枯れて茶色くなっていますが、水を吸い始めると緑になります。

 

■屋根と屋根の間に、コケが発生

屋根のコケ

屋根と屋根のすき前にコケが生えると、水が常に溜まっている状態になり雨漏りの原因になります。

「コケが生える」という状況は水はけが悪くなっている証拠であり、さらに「苔(コケ)」そのものは水分を吸収して蓄えるため、ますます屋根は水を吸う状態になり、状況が悪くなります。

屋根にコケを見つけたら、早めに塗装しましょう。

 

1-3 屋根が色あせている

スレート屋根の色があせてきたら、黄色信号です。早めに点検してもらいましょう。

なぜなら、「色あせ」の状況は、屋根の表面塗料(水をはじく防水効果)がなくなってきている証拠だからです。

 

■屋根の色あせ

色褪せたスレート

屋根の色が、色あせてきている

 

■新築時の屋根

新築時のスレート

艶があり、水をはじく効果がある

この状況を放置しておくと、屋根は水はけが悪い状態のため、コケが生えたり、屋根そのものがもろくなって割れてしまいます。

「屋根の色があせてきたのでは・・・?」と思ったら、専門業者に屋根を点検してもらいましょう。

 

1-4 屋根が割れている

 もし、あなたの家の屋根が割れているのであれば、早急に補修をすべきです。

スレート屋根は、和瓦に比べて非常に軽く、形や模様もバリエーションが豊かなため、屋根材でもっとも主流になっています。

しかし、その半面、薄い板のため、屋根がもろくなると割れやすくなります。

そのため、屋根が割れているという状況は、屋根の強度が弱くなりもろくなっている状態だからです。

 

■スレート屋根の割れ

スレートの割れ

屋根の表面にコケが生えている。水はじきが悪いため、屋根自身が水を吸ってもろくなり割れてしまった。

屋根が割れると、「傘」が破れているのと同じ状態なので、雨が降ると家の中に水が直接入ってしまいます。

もし、屋根が割れている場合は、早急に補修しましょう

 

1-5 棟板金の釘が抜けてきている

スレート屋根のてっぺんには、「棟板金」という板金があります。その棟板金を止めている釘が出てきたら、メンテナンスの合図です。

「棟板金の釘が抜けている」状態は、小さな症状ですが、放って置くと雨漏りや、さらには葺き替えなど100万円を超える工事になってしまいます。

その大切さを伝えるには、まず、スレート屋根の簡単な構造からお話しが必要なので、少しお時間をくださいね。

 

■スレート屋根の構造

 

屋根の構造

■棟板金を止めている釘

棟板金の釘

屋根の頂上の棟板金は、金属のため気温の変化によって、暑い季節は膨張、寒い日は収縮を繰り返します。その活動によって、長い年月をかけて、少しずつ釘を押し出してしまいます。

 

釘が浮いていると、その小さなすき間から雨が降るたびに水が浸透していき、塗装では補修できず、屋根のカバー工法や葺き替えなどの大きな改修工事に発展してしまいます。

このように、棟板金の釘が浮いている状態は、とても小さい症状ですが、放置しておくととても危険なのです。必ず専門業者に補修してもらいましょう。

 

2章 塗装しないとどうなる?屋根が劣化し費用は2倍以上に

「塗装しないとどうなるのですか?」「塗装しなくても大丈夫なのでは?」というご質問がよくあります。

結論からいうと、スレート屋根は「塗装は必須」です。

 

塗装して屋根が水をはじく状態にしないと、屋根はますます劣化し、家の中に水が浸透していきます。

放って置くと、カバー工法や葺き替え工事が必要となります。

費用は、塗装の23倍で150200万円近くにのぼることにもなります。

 

■屋根の劣化を放置した場合

貫板の腐食

棟板金を取ったら、中の板が腐っていたボロボロに。

 

■屋根の葺き替え工事

屋根の葺き替え工事

塗装でメンテナンスが不可能な状況(傷みが家の中まで進行している場合)は、

屋根を全てはがして、新しい屋根をのせる葺き替え工事になることも。

 

■カバー、葺き替え後の写真

葺き替え工事後

費用は塗装よりも23倍近くかかる

屋根が傷み、家全体がもろくなる前に、

またそのムダな改修費用をかけないためにも、

屋根の劣化症状が見られたら、早めに塗装工事をするのをおすすめします。

 

3章 スレート屋根の塗装の費用相場 塗料と耐用年数の早見一覧表

スレート屋根の塗装は1回きりではなく、定期的なメンテナンスが必要です

ですから、どのくらいお家を長持ちさせたいのか、また予算にあった塗料を見ながら、慎重に選びましょう。

 理由は、塗料は耐用年数と金額はほぼ比例し、その違いは約2倍以上の開きがあるからです。

数十万近くの金額差というのは非常に大きいです。

 

例えば、下記の比較をみていただけると、塗料の耐用年数や金額、それぞれの特徴も違います。

■金額と耐用年数の比較

塗料の金額と耐用年数

 

 

■各塗料の特徴

各塗料の特徴

 

価格だけではなく、耐用年数特徴をおさえて選びましょう。

 

4章 スレート屋根塗装を賢くお安くできる2つのポイント

スレート屋根の塗装をするときに、賢くお安くできるポイントがあります。

ポイントをおさえるだけで、10万円以上お安くなる可能性があります。

この章では2点に絞ってお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。

 

4-1 外壁と一緒に塗装しよう

塗装は、外壁と屋根を一緒に工事するのがおすすめです。

理由は、屋根塗装のみでも、外壁塗装のみでも、「足場」をかけることがほとんどだからです。

つまり、外壁と屋根を分けて工事すると、足場代だけを考えても、2回分の費用がかかってしまいます。

屋根外壁塗装の費用比較

 

また、高圧洗浄や、養生、塗り工程(下塗り・中塗り・上塗り)に関しても業者側からすると、2回に分けて外壁と屋根をおこなうよりも、まとめて行うほうが無駄がないため、割安になります

 

4-2 塗料は「フッ素」や「遮熱」がオススメ

屋根の塗料を選ぶ場合は、フッ素遮熱塗料がおすすめです。耐用年数が長い良い塗料を選ぶのがベストです。

なぜなら、屋根は家の中でもっとも傷みやすい場所だからです。外壁よりも、太陽の紫外線や雨、風の影響を受けます。

初期費用は、確かに他の塗料よりもかかりますが、長い目でみると、実はそのほうがお得です。

しかも、屋根も長持ちするので良いことづく目です。

長期的なメンテナンスコストの比較

屋根の塗料選びは、耐用年数が長い、フッ素や遮熱を選びましょう。

 

5章 安いだけではNG!良い工事するための4つの要点

塗装工事は決して安くない工事です。できれば、費用はかけたくありませんが、良い工事のポイントだけは、しっかり押さえておきましょう。

理由は、安かろう悪かろうの工事をすると、失敗する可能性が非常に高いからです。

むしろ工事費用が高くなる可能性があります。

では、良い工事をするための、4つ重要な点をお伝えしていきますね。

 

5-1 絶対必須!「縁切り」しないと雨漏りの原因に

タスペーサーをご存知ですか?

タスペーサーとは、屋根と屋根の間に差し込んで、隙間をつくって水の流れ道を確保する、スレート屋根の塗装工事では必須の部材です。

 

■屋根と屋根のすき間をつくる必要があります。

タスペーサーの説明

(※タスペーサーの製造メーカー「セイム」パンフレットより抜粋)

このタスペーサーが、必ず見積もり項目に入っているか確認しましょう

なぜなら、これを塗装する前に屋根と屋根の間に装着しないと、塗料でその隙間がふさがれてしまいます。

 

■タスペーサー挿入中

タスペーサー施工写真

写真の部材がタスペーサー。(※2009年 施工写真)

 

■タスペーサー挿入後

タスペーサー施工後

挿入後の状態。ほとんど目立たず、はずれることもありません。

屋根と屋根の隙間を確保してくれます。(※2010年 施工写真)

 

このタスペーサーを装着しないと、水の逃げ道がなくなり溜まっていきます。

結果、水が家の中に入って雨漏りにつながり始めるのです。

 

■屋根の雨染み(タスペーサー挿入なし)

屋根の雨染み

屋根と屋根の間に水が溜まっており、雨染みのような状態になっている。(※2010年 施工前写真)

 

以前は、この水を抜く作業として塗装後にカッターなどで「縁切り」して隙間をあけることが多かったのですが、屋根材に傷をつける可能性が高いため、現在はタスペーサーが主流となっています。

 

■塗膜カッターで縁切り

塗膜カッター

塗膜カッターで、塗料でふさがった部分をきってすきまをあける(※2009年 施工写真)

 

スレート屋根の塗装の際には、このタスペーサー装着をしないと、必ず雨漏りにつながります。

高額な葺き替え工事に発展する可能性もあります。

タスペーサー項目を入れない安い費用よりも、少し高くなってもタスペーサーは必ず工事項目にいれてください。

 

5-2 DIYは危険!屋根塗装は必ずプロに依頼しよう

「できれば費用をかけずに、自分でDIYで塗装できないか・・・?」そう思う方も多いのではないでしょうか。

しかし、屋根を自分で塗装や補修をすることは、非常に危険なのでやめましょう。プロの専門業者に依頼しましょう。

塗装のプロ

 

なぜなら、屋根塗装する際は高所の作業になるので、専門業者は必ず足場をかけて、職人は安全帯をつけて、安全を確保して工事を行います。

しかし、自分で塗装をするDIYの場合は、足場をかけることができないので、はしごで塗装することになります。安全帯もつけないので、非常に危険な状況です。

しかも、そのような状況下だと、安全の確保に意識がいってしまい、良い工事をすることに集中できません。

そのため、屋根塗装する際は、「安全の確保」と「良い工事をする」観点から、必ずプロの業者に依頼しましょう。

 

5-3 「パミール」は塗装不可!カバー工法か葺き替えが必要

屋根材が「パミール」の場合は、塗装はできません

カバー工法か葺き替えが必要になります。

 

正確に言うと、塗装はできますが、塗装しても剥がれてくるので、根本的に解決するためには「塗装では不可」という意味です。

 

パミールは、窯業系サイディングの大手建材メーカーのニチハから発売された屋根材ですが、

施工後10年ほどで、不具合が多いことから問題になり、「1996年 販売開始」「2009年 販売中止」となりました。

 

パミールの主な不具合は、「ミルフィーユ現象」と言われる、「層間剥離」です。

 

■パミール屋根の不具合(1

パミールの剥がれ

フォークで簡単に刺すことができるので、見た目にも「ミルフィーユ現象」と言われています。

 

■パミール屋根の不具合(2

パミールの剥がれ

横の部分も、端からどんどん浮き上がってきます。

そのため、塗装をしても見た目にはきれいになりますが、遅かれ早かれ剥がれてきます。

屋根がパミールの場合は、塗装よりも費用はかかりますが、カバー工法か葺き替え工事が長い目で見ると、断然おすすめです。

 

<注意>

 「パミール」と同様に、屋根材「アーバニー」も塗装はNGです。

旧クボタ(現:ケイミュー)から発売されましたが、「数年でヒビや割れが発生」する現象が問題になりました。現在は販売終了しています。

アーバニーは繊細でデリケートな屋根材で、塗装してもすぐ割れる可能性が高いため、「塗装」ではなく、カバー工法や葺き替えをおすすめします。

アーバニーの割れ

 

5-4 「雪止め」はあるとGOOD!積雪時にお役立ち

スレート屋根の塗装の際には、「雪止め」も一緒に取り付けしておくとよいでしょう。

 

<用語説明>

「雪止め」とは・・・

名前のとおり、積雪時に雪が屋根から滑り落ちるのを止める部材です。

雪止め金具

雪止め金具

 

雪が多く降らない地域はいらないのでは??

と思われる方もいるかもしれませんが、実は、「雪止め」は必要です。

隣地との境界が接近しているエリア(都会)では、雪が滑り落ちて、隣地や隣家に被害が発生する可能性があるからです。

雪がすべり落ちて、雨樋が破損する場合もあります。

そのため、スレート屋根塗装の際には、雪止めも一緒に取り付けてもらいましょう。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

スレート屋根は、一度きりではなく、定期的にメンテナンスが必要です。

そのため、屋根を長く保つためには、塗装は必要です。

そして、傷んだ症状が見つかった場合は、早期に点検しましょう。

放って置くと、どんどん劣化して「塗装」ではなく、カバー工事や葺き替え工事など費用が大きく発生してしまいます。

 

また、工事に関しても、安かろう悪かろうではなく、かける必要がある費用はしっかり提案して良い工事をしてくれる会社を選びましょう。

 

今回の記事が、お役に立てれば幸いです。

ぜひ、実践してみてくださいね。