これで完璧!スレート屋根塗装の時期・費用相場から注意点まで全解説

屋根の塗装

最近、訪問営業にスレート屋根の傷みを指摘されることが増えてきた…

「スレート屋根ってだいたい何年目くらいで塗装が必要なの?」

「金額はいくらくらいかかるの?」

「塗装の際に注意する点って何?」

と気になって調べているのではないでしょうか。

 

まず前提として、スレート屋根は「メンテナンス=塗装」が必要です。

塗装をしないとどんどん劣化していき、屋根が割れたり、雨漏りしたり、数十万の塗装ではなく、100万円を大きく超える屋根のカバー工事や葺き替え工事が必要になってきます。

また、スレート屋根の塗装は築10年経ったら、とお考えの方が多いですが、実は築8年前後で塗装が必要な劣化症状が出てきます。

ただどんな症状が出たら塗装が必要なのか、具体的に分からないですよね。

 

そこで今回は、スレート屋根の塗装が必要な時期の見極め方についてご紹介します。

また、初めて塗装をする方は、スレート屋根の塗装にどのくらいの費用がかかるのかも気になるかと思いますので、費用相場工事をお得にするコツについてもご紹介します。

さらに屋根の寿命を長持ちさせるための工事の4つの要点も一緒にお伝えしていきますので最後までご覧ください。

 

この記事を読んで、あなたのお家の屋根のメンテナンスにぜひお役立てくださいね。

 


1章 塗装が必要な時期か分かる!5つの見極め方

スレート屋根は、定期的なメンテナンスが必要です。そして、そのメンテナンスは「塗装」がベストです。

屋根は外壁と違って、あまり見えない部分なので、美観さえ気にしなければ問題ないのでは?と思われがちです。

しかし、スレート屋根を塗装しないで放って置くと、建物に色々な被害が出てきます。

実際、家の不具合は、外壁だけではなく、屋根も多く起因しているのがわかります。

 

住宅の不具合の割合

出典:住まいるダイヤル(公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター)

この章では、塗装の必要性やその見極め方などを詳しくお伝えしていきます。

 

※スレート屋根

スレート屋根とは、屋根種類の一つです。瓦屋根に比べて非常に軽く安価のため、現在、日本で最も普及している屋根材です。「カラーベスト」「コロニアル屋根」とも呼ばれます。

スレート屋根

 

スレート屋根の塗装に必要な時期や見極め方は、主に下記の5つです。

 築8年以上経っている

☑ 色あせが起きている

☑ 屋根にコケが生えている

☑ 屋根が割れている

☑ 棟板金の釘が抜けてきている

では、ひとつずつ見ていきましょう。

 

1-1 築8年以上経っている

築8年以上経っていると、一般的に屋根は劣化症状がではじめます。

なぜなら、スレート屋根は新築時に塗装されていますが、屋根は外壁以上に、太陽の紫外線や雨、風にさらされているため、年数が経つにつれて、表面の塗装が劣化してくるためです。

 

家の「傘」でもある屋根に劣化症状がでてくるということは、家の中に雨が入り始めることになります。

8年以上経っている場合は、傷んでいる可能性が高いので、専門業者に点検してもらいましょう。

 

<注意>

自分で屋根にのぼって症状を確認することは、なかなかできません。また危ないので、必ず専門業者に依頼しましょう。

その点検後の写真で、もし、これからご説明する劣化症状が確認できた場合は、塗装の時期の合図です。塗装を検討しましょう。

 

1-2 屋根が色あせている

スレート屋根の色があせてきたら、黄色信号です。

さらなる劣化症状が出る前に塗装を行ないましょう。

なぜなら、「色あせ」の状況は、屋根の表面塗料(水をはじく防水効果)がなくなってきている証拠だからです。

■屋根の色あせ

色褪せたスレート

屋根の色が、色あせてきている

■新築時の屋根

新築時のスレート

艶があり、水をはじく効果がある

 

この状況を放置しておくと、屋根は水はけが悪い状態のため、コケが生えたり、屋根そのものがもろくなって割れてしまいます。

「屋根の色があせてきたのでは・・・?」と思ったら、塗装の時期が来ていますので、まずは専門業者に屋根を点検してもらいましょう。

 

1-3 屋根にコケが生えている

屋根にもコケが生えることをご存知でしたか?

もし、この現象が確認でていたら、早めに塗装しましょう。

理由は、スレート屋根は、主成分がセメントのため、表面の塗装が劣化してくると、水を吸う状態になってしまうからです。放って置くと、どんどん屋根の傷みがひどくなります。

 

■屋根にコケの発生

スレートのコケ

屋根の表面全体にコケが生えています。茶色はサビと間違えられやすいのですが、実は苔(コケ)です。枯れて茶色くなっていますが、水を吸い始めると緑になります。

 

■屋根と屋根の間に、コケが発生

屋根のコケ

屋根と屋根のすき前にコケが生えると、水が常に溜まっている状態になり雨漏りの原因になります。

 

「コケが生える」という状況は水はけが悪くなっている証拠であり、さらに「苔(コケ)」そのものは水分を吸収して蓄えるため、ますます屋根は水を吸う状態になり、状況が悪くなります。

屋根にコケを見つけたら、早めに塗装しましょう。

 

◆屋根のコケの危険性や対処法など詳細はこちら

 

1-4 屋根が割れている

 もし、あなたの家の屋根が割れているのであれば、早急に補修をすべきです。

スレート屋根は、和瓦に比べて非常に軽く、形や模様もバリエーションが豊かなため、屋根材でもっとも主流になっています。

しかし、その半面、薄い板のため、屋根がもろくなると割れやすくなります。

そのため、屋根が割れているという状況は、屋根の強度が弱くなりもろくなっている状態だからです。

 

■スレート屋根の割れ

スレートの割れ

屋根の表面にコケが生えている。水はじきが悪いため、屋根自身が水を吸ってもろくなり割れてしまった。

屋根が割れると、「傘」が破れているのと同じ状態なので、雨が降ると家の中に水が直接入ってしまいます。

もし、屋根が割れている場合は、早急に補修しましょう

 

1-5 棟板金の釘が抜けてきている

スレート屋根のてっぺんには、「棟板金」という板金があります。その棟板金を止めている釘が出てきたら、メンテナンスの合図です。

「棟板金の釘が抜けている」状態は、小さな症状ですが、放って置くと雨漏りや、さらには葺き替えなど100万円を超える工事になってしまいます。

その大切さを伝えるには、まず、スレート屋根の簡単な構造からお話しが必要なので、少しお時間をくださいね。

 

■スレート屋根の構造

 

屋根の構造

■棟板金を止めている釘

棟板金の釘

屋根の頂上の棟板金は、金属のため気温の変化によって、暑い季節は膨張、寒い日は収縮を繰り返します。その活動によって、長い年月をかけて、少しずつ釘を押し出してしまいます。

 

釘が浮いていると、その小さなすき間から雨が降るたびに水が浸透していき、塗装では補修できず、屋根のカバー工法や葺き替えなどの大きな改修工事に発展してしまいます。

このように、棟板金の釘が浮いている状態は、とても小さい症状ですが、放置しておくととても危険なのです。必ず専門業者に補修してもらいましょう。

 

◆棟板金とそのメンテナンスについて詳しくはこちら

 


2章 時期を逃すとメンテナンス費用が2倍以上に

「塗装しないとどうなるの?」「まだうちは大丈夫なのでは?」というご質問がよくあります。

結論からいうと、スレート屋根は塗装の時期を逃すと、メンテナンス費用が2倍以上になります

 

なぜなら、塗装の時期を逃すと、塗装が出来ないほどスレート屋根が劣化してしまうからです。

水を吸い込む状態のまま放っておくと、スレート屋根はますます劣化し、最悪の場合雨漏りに繋がります。

 

屋根材自体が劣化すると新しい屋根をかぶせる「カバー工事」、雨漏りが発生したら屋根を全部取り換える「葺き替え工事」が必要になります。

どちらの工事も工事費用は、塗装の23倍で150~200万円前後必要になり工事自体も大掛かりになります。

 

■屋根の劣化を放置した場合

貫板の腐食

棟板金を取ったら、中の板が腐っていたボロボロに。

 

■屋根の葺き替え工事

屋根の葺き替え工事

塗装でメンテナンスが不可能な状況(傷みが家の中まで進行している場合)は、屋根を全てはがして、新しい屋根をのせる葺き替え工事になることも。

 

■カバー、葺き替え後の写真

葺き替え工事後

費用は塗装よりも23倍近くかかる

 

屋根が傷み、家全体がもろくなる前に、またそのムダな改修費用をかけないためにも、屋根の劣化症状が見られたら、早めに塗装工事をするのをおすすめします。

 


3章 【塗料別】スレート屋根塗装の費用相場

スレート屋根の塗装費用相場は40~70万円前後です。(屋根面積80㎡の場合)

ただ、これは使用する塗料によって差が出ます。

どのくらいお家を長持ちさせたいのか、また予算にあった塗料を見ながら、慎重に選びましょう。

 理由は、塗料は耐用年数と金額はほぼ比例し、その違いは約2倍以上の開きがあるからです。

数十万近くの金額差というのは非常に大きいです。

 

例えば、下記の比較をみていただけると、塗料の耐用年数や金額、それぞれの特徴も違います。

 

■金額と耐用年数の比較

スレート屋根塗装の費用相場

 

■各塗料の特徴

塗料の比較

 

価格だけではなく、耐用年数特徴をおさえて選びましょう。

 

◆屋根塗料の種類についてより詳しくはこちら

 


4章 工事費用をお得にする2つのポイント

スレート屋根の塗装をするときに、賢くお安くできるポイントがあります。

ポイントをおさえるだけで、10万円以上お安くなる可能性があります。

この章では2点に絞ってお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。

 

4-1 外壁と一緒に塗装しよう

塗装は、外壁と屋根を一緒に工事するのがおすすめです。

理由は、屋根塗装のみでも、外壁塗装のみでも、「足場」をかけることがほとんどだからです。

つまり、外壁と屋根を分けて工事すると、足場代だけを考えても、2回分の費用がかかってしまいます。

屋根外壁塗装の費用比較

 

また、高圧洗浄や、養生、塗り工程(下塗り・中塗り・上塗り)に関しても業者側からすると、2回に分けて外壁と屋根をおこなうよりも、まとめて行うほうが無駄がないため、割安になります

屋根の塗装をする際は外壁塗装も一緒にまとめて行うことを検討しましょう。

 

4-2 塗料は「フッ素」や「無機」がオススメ

屋根の塗料を選ぶ場合は、フッ素無機塗料がおすすめです。耐用年数が長い良い塗料を選ぶのがベストです。

なぜなら、屋根は家の中でもっとも傷みやすい場所だからです。外壁よりも、太陽の紫外線や雨、風の影響を受けます。

初期費用は、確かに他の塗料よりもかかりますが、長い目でみると、実はそのほうがお得です。

しかも、屋根も長持ちするので良いことづく目です。

長期的なメンテナンスコストの比較

屋根の塗料選びは、耐用年数が長い、フッ素や無機塗料を選びましょう。

 

◆フッ素、無機塗料の特徴やメリット・デメリット解説はこちら

 


5章 高品質な良い工事にするための4つの要点

塗装工事は決して安くない工事ですので、高品質な良い工事にする要点は、しっかり押さえておきましょう。

屋根の塗装は不具合があると雨漏りなどに直結するとても重要な工事です。

4つの要点をおさえて高品質の工事にしていきましょう。

 

5-1 絶対必須!「縁切り」しないと雨漏りの原因に

スレート屋根の塗装では「縁切り」作業が必須です。

見積もりや作業内容に入っているか必ず確認しましょう。

 

そもそも「縁切り」とはスレート屋根同士が塗料でくっついて水が流れなくなってしまうのを防ぐ大切な作業です。

「縁切り」を行なわないと、屋根材の隙間に入った雨水を出すことが出来ず、水が溜まって内部に入り込んでしまいます。

 

縁切り・塗膜切除

 

■屋根の雨染み(縁切りなし)

屋根の雨染み

実際に縁切りされなかった屋根は、屋根と屋根の間に水が溜まり、雨染みのような状態になります。

 

この水を抜く作業として塗装後に、カッターなどで「縁切り」して隙間をあけることが多かったのですが、

屋根材に傷をつける可能性が高いため、現在は「タスペーサー」という部材が主流となっています。

 

「タスペーサー」とは、屋根と屋根の間に差し込んで、隙間をつくって水の流れ道を確保する、スレート屋根の塗装工事では必須の部材です。

 

■屋根と屋根のすき間をつくる必要があります。

タスペーサーの説明

(※タスペーサーの製造メーカー「セイム」パンフレットより抜粋)

このタスペーサーが、必ず見積もり項目に入っているか確認しましょう

なぜなら、これを塗装する前に屋根と屋根の間に装着しないと、塗料でその隙間がふさがれてしまいます。

 

■タスペーサー挿入中

タスペーサー施工写真

写真の部材がタスペーサー。

 

■タスペーサー挿入後

タスペーサー施工後

挿入後の状態。ほとんど目立たず、はずれることもありません。屋根と屋根の隙間を確保してくれます。

 

ただ、スレートの種類によっては、「タスペーサー」ではなく、塗膜カッターなどでの「縁切り」しかできない場合もあります。

どちらにせよ、「縁切り」作業がきちんと行えれば問題ありません。

必ず「縁切り」作業をしてもらいましょう。

 

■塗膜カッターで縁切り

塗膜カッター

塗膜カッターで、塗料でふさがった部分を切って隙間をあける

 

5-2 DIYは危険!屋根塗装は必ずプロに依頼しよう

「できれば費用をかけずに、自分でDIYで塗装できないか・・・?」そう思う方も多いのではないでしょうか。

しかし、屋根を自分で塗装や補修をすることは、非常に危険なのでやめましょう。プロの専門業者に依頼しましょう。

塗装のプロ

 

なぜなら、屋根塗装する際は高所の作業になるので、専門業者は必ず足場をかけて、職人は安全帯をつけて、安全を確保して工事を行います。

しかし、自分で塗装をするDIYの場合は、足場をかけることができないので、はしごで塗装することになります。安全帯もつけないので、非常に危険な状況です。

しかも、そのような状況下だと、安全の確保に意識がいってしまい、良い工事をすることに集中できません。

そのため、屋根塗装する際は、「安全の確保」と「良い工事をする」観点から、必ずプロの業者に依頼しましょう。

 

5-3 「棟板金」の釘も打ち込まないと台風被害のリスク増!

スレート屋根を塗装する際は、塗装と一緒に「棟板金の釘打ちコーキング」も一緒にやってもらいましょう。

棟板金というのは、屋根の頂点()にかぶさっている板金のことで、1章でもご紹介したように年数が経つと棟板金をおさえる釘が抜けてきてしまいます。

スレート屋根の釘

そのため、塗装工事と一緒に棟板金の釘も打ち付けて、また抜けてくるのを防ぐために上からコーキングというゴム状の充てん剤を打ってもらいましょう。

 

■釘打ち+コーキング処理

屋根の釘打ち

釘のコーキング止め

 

この棟板金の釘を放置するだけで、台風の時に板金が飛んでしまう被害が多発しています。

棟板金が飛んでしまうと、スレートに塗装をしていても雨漏りが発生してしまいます。

 

■実際に台風で飛んで行った棟板金

屋根の台風被害

大きさ13mの鉄板が飛んで行ってしまいます。人や物に当たったらとても危険です。

 

棟板金の飛散を防ぐためにも、塗装の際には必ず「棟板金釘打ちコーキング」の作業をしてもらいましょう

 

5-4 「パミール」は塗装不可!カバー工法か葺き替えが必要

屋根材が「パミール」の場合は、塗装はできません

カバー工法か葺き替えが必要になります。

 

正確に言うと、塗装はできますが、塗装しても剥がれてくるので、根本的に解決するためには「塗装では不可」という意味です。

 

パミールは、窯業系サイディングの大手建材メーカーのニチハから発売された屋根材ですが、

施工後10年ほどで、不具合が多いことから問題になり、「1996年 販売開始」「2009年 販売中止」となりました。

パミールの主な不具合は、「ミルフィーユ現象」と言われる、「層間剥離」です。

 

■パミール屋根の不具合(1

パミールの剥がれ

フォークで簡単に刺すことができるので、見た目にも「ミルフィーユ現象」と言われています。

 

■パミール屋根の不具合(2

パミールの剥がれ

横の部分も、端からどんどん浮き上がってきます。

そのため、塗装をしても見た目にはきれいになりますが、遅かれ早かれ剥がれてきます。

屋根がパミールの場合は、塗装よりも費用はかかりますが、カバー工法か葺き替え工事が長い目で見ると、断然おすすめです。

 

<注意>

 「パミール」と同様に、屋根材「アーバニー」も塗装はNGです。

旧クボタ(現:ケイミュー)から発売されましたが、「数年でヒビや割れが発生」する現象が問題になりました。現在は販売終了しています。

アーバニーは繊細でデリケートな屋根材で、塗装してもすぐ割れる可能性が高いため、「塗装」ではなく、カバー工法や葺き替えをおすすめします。

アーバニーの割れ

 

◆パミール屋根について詳しくはこちら

 


まとめ

いかがでしたでしょうか。

スレート屋根は、一度きりではなく、定期的にメンテナンスが必要です。

そのため、屋根を長く保つためには、塗装は必要です。

そして、傷んだ症状が見つかった場合は、早期に点検しましょう。

放って置くと、どんどん劣化して「塗装」ではなく、カバー工事や葺き替え工事など費用が大きく発生してしまいます。

 

また、工事に関しても、安さで選ぶのではなく、高品質で丁寧な施工をしてくれる会社を選びましょう。

◆業者選びについて迷っている方はこちらの記事もご覧ください。

屋根の塗り替え工事を徹底解説!塗装時期・費用相場から業者選びまで

 

今回の記事が、お役に立てれば幸いです。

ぜひ、実践してみてくださいね。

 

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